カテゴリー別アーカイブ: 日光北部(赤薙・女峰・那須・福島県境など)

今年初登の女峰山は積雪多く目前で撤退。次回は5月に。

2018年4月12日(木)

我が母なる山、女峰山は、ときに優しく管理人を迎えてくれ、ときに厳しく管理人を拒絶する、日光では希有な山である。
歳を重ねて体力が衰え、もはやこの山に登る資格など失せたかも知れない管理人がこの山に惹かれるのは、その厳しさなのである。
距離往復16キロ、高低差1140メートル、累積標高1800メートルというのは日光の他の山を圧倒する。女峰山の片道が他の山の往復に相当するわけだ。

この山にあと何年、何回登れるかわからないが、この山に登れるのであれば他の山は問題なく登れるであろう。いわば管理人の体力を測定するには絶好の山なのである。
体調が悪くても登れる山は数多くあるが、女峰山はよほど好調なときでないと困難である。そのとき、女峰山ははっきりと管理人を拒絶する。管理人に万一のことが起こらないようにとの慈悲であろう。

極端に雪が少なかった一昨年は4月6日に登っている。
昨年は5月8日だった。昨年も雪の少ない年であった。
そして今年、雪は少なくはない。例年通り雪深いとまではいかないまでもそこそこの量は降った。
したがって昨年、一昨年より状況は厳しいはずだ。
他の山はどうであれ毎年、女峰山は欠かさない。いずれ登らなくてはならないのなら時期は早いほうがいい。これまで見たこともない顔を拝むためにも。

2017年5月8日の様子→こちら
2016年4月6日の様子→こちら

いい青空が広がっている。
先月7日に今シーズン最後のスノーシューツアーを終え、ここを訪れるのはほぼひと月ぶりだが、すっかり春の様相に変わっている。
目を凝らすとまだ数センチだがニッコウキスゲやカタクリの若芽があちこちに見える。


天空回廊から振り返ると春霞の向こうに高原山(鶏頂山、釈迦ヶ岳、中岳、西平岳の総称)が薄ぼんやり見える。まるで墨絵のよう。
歩き始めてわずか10分でこのような素晴らしい景色と出会えるのが霧降高原ルートのいいところ。奥日光の山だとこうはいかない。


階段の700段目。
天空回廊はここから傾斜が厳しくなる。
ここから先は100段ごとにインターバルを入れて今日の長丁場に備えなくてはならない。
向こうに見える山はスノーシューツアーでよく利用する丸山(1689メートル)。ツツジの宝庫でもある。


標高1582メートルの天空回廊の最上段に着いた。
所要時間35分。


小丸山に着いたときはこれから向かう先は霧で真っ白。
天気予報によれば今日はほぼ晴れとなっていたが山岳の天気はこれで普通というもの。


ここでチェーンスパイクを装着。
間もなく雪が現れるだろうしそれまで泥濘を歩かなくてはならない。


天気が良ければ正面に赤薙山が見えるはずなのだが、、、


焼石金剛
所要時間は1時間20分。


これから赤薙山直下のヤセ尾根を通過。
雪が溶けた今はただの尾根だが雪が厚く積もると雪庇ができて怖い尾根に変身する。


陽が差さない樹林帯には雪がたっぷり。


2時間弱で山頂に着いた。
一応、計画していた時間である。


鳥居の奥に女峰山と男体山がよく見える場所がある。


男体山


女峰山は赤薙山からピークで5つ目である。えらく長い。
まずはピーク2203の奥社跡を目指すがその前に立ちはだかるのがこのピーク2070である。尾根は極端に細くまた、岩が多い。


ピーク2070で奥社跡が見えてくる。
ここからの標高差130メートル。かなり厳しい。


ガレた場所にトラロープがかかっているがよく見ると切断されている。
この先(画像手前側)あと3メートルほどの長さがあって立木に縛ってある。そのちょうど、中間部分が切断しているのだが、切断は2箇所にわたっていて20センチほどの破片が落ちている。
トラロープはまだ新しく雪の重みで切断したとは思えないほどの見事な切り口である。なにがあったのだろう?
これ以上は邪推になるのでやめておこう。


部分的にこのような歩きやすい平坦路がある。


赤薙神社奥社跡に到着。
雪が積もった不安定な足場だったためかここまで3時間15分かかった。昨年5月はここへ来るまで雪がなかったので2時間50分。途中の休憩時間もほぼ同じなので25分も余計にかかったわけだ。


昨年5月の様子。
雪の量がまったく違う。


7月に咲くシャクナゲ。
今からたっぷりと栄養を蓄えきれいな花を咲かせてほしい。


奥社跡の次はピーク2209へ向かう。
登山道が細いため雪が積もると夏道の見当がつかず、辿るのが大変。


木々の間から見えるピーク2209。
ただし、夏道はピークへではなくやや西へ向かっていて尾根と交わる。


方向はほぼ北だが赤布や赤黄のプレートにしたがって歩けば問題ない。


ピーク2209の尾根に乗る。無雪期であればこれから一里ヶ曽根まで快適な稜線歩きとなる。


ヤハズを通過。


無雪期であれば快適な稜線歩きが楽しめるのだが、この時期は雪の不規則な堆積によって身体が安定しない。


夏道は幅1メートルくらいと狭く、両側からシャクナゲがせり出している。
雪が積もるとシャクナゲは重みで寝て雪に埋もれる。それを知らずに歩くとどうしても犠牲になってしまう。申し訳ない。


あの真っ白な山並みは新潟の山でしょう。
その手前は栃木県と群馬県の県境にある山でしょう、きっと。


ピーク2295の一里ヶ曽根。
今日のように雪が多い状況でここまで来れたのは上出来と言える。
ここで女峰山までの時間計算をした。
これまでの経験だと無雪期で1時間半、少雪で2時間だから今日の雪だとあと2時間半から3時間かかるはずだ。
山頂へは13時半から14時ころの到着になりそうだ。したがって、下山は日没になる。
夜道を歩くのは差し支えないが、ここから山頂を往復すれば2時間半から3時間プラスされる。身体が保つかどうかが最大の問題だ。
昨年から10キロくらいの距離で疲れを感じるようになってきた。足が重く、下山すると緊張から解放され疲れがどっと出る。認めたくはないのだが加齢の影響もあるのであろう。
それを考えると今日のコンディションで是が非でも女峰山の山頂に立つ必然性はない。雪が減ってもっと歩きやすくなってからでもいいではないか。そう自分に言い聞かせ、ある時間になったらその場で引き返そうと決めた。
その時刻は12時半だ。


10分ほどの休憩をとったのち、次のピーク2318へと向かった。
雪の堆積したガレ場を50メートルほど下り、次に急斜面を70メートル上らなくてはならない。


ピーク2318との鞍部に水場がある。
無雪期ならきれいな沢水が流れていて喉を潤すことができる。
しかしこの雪だと沢は埋もれていて水は確保できそうにない。


道はピーク2318で南へ転じ、正面に女峰山への美しい稜線が広がる。
ここから見る女峰山は右端の小さなピークで目を凝らすと山名板が見える(画像はズーム)。


同じ場所から思いきりズームで撮ると山名板が見える。
しかしまだ遠い。


地図にある崖記号のすぐ脇。
歩きにくい嫌らしい部分である。


おぉ、燧ヶ岳だ!
ものすごい雪の量。
昨年6月末に苦労して登ったがその記憶がよみがえる。
今年はいつになったら登れるのだろう。


時計は12時半を回った。
女峰山まで残すところ500メートルとわずかである。肉眼でも山頂がはっきり見える。
あと30~40分も歩けば山頂に立てる。往復1時間強の仕事だ。
力を振り絞って山頂までいけないことはない。
しかし今日は状況がこれまでとかなり違っている。
すでに疲れているだ。
山頂を踏んで再びここまで戻ってくるころには体力を使い果たしてしまうだろう。
帰りの行程も易しくはない。体力の蓄えがなくては下山できなくなる。
悪条件の中、ここまで来ることができただけで十分満足すべきだ。ここで引き返そう。


幅30センチしかない怖い部分。左は切れ落ちている。
この先、急なガレ場を下らなくてはならない。


歩きやすい稜線に乗った。


気温の上昇で雪が緩んだのか、踏み抜く頻度が多くなってきた。
バランスを崩してから体制を整えるのにかなり体力を使う。


ピーク2318からの下りはこれで終わり間もなく水場のある鞍部に着くはず。


水場を指す標識
この時期の水場がどうなっているか、読者にご覧いただくために覗いてみることにしよう。


ここに細い沢が流れていて水を補給できるがこの時期はご覧の通りだ。
雪がなくなって沢が露出するには5月いっぱいかかるであろう。
もう少し下り地面が露出した場所で10分ほど休憩し菓子パンをかじる。


ガレ場を上って一里ヶ曽根。


雪が地面に吸収されて1メートルほどの空洞になっている。
ここで見ると積雪はまだ1メートルくらいある。


ピーク2209の手前、木々の間から奥社跡が見える。


一里ヶ曽根からピーク2209へかけての稜線にはシャクナゲが多く、開花する7月はまるで日本庭園の中を歩いているかのよう。


「ヤハズ」のナナカマド。


日光市栗山の黒部ダムと青柳大橋。
今日の行程が厳しかっただけに下界を俯瞰すると気持ちが和む。


ピーク2209と奥社跡への鞍部を通過。


鞍部から50メートル登り返して奥社跡に到着。
疲れが激しい。ここで10分ほど休憩をとった。
粉末のスープをお湯で溶かして飲み行動食を食べたが疲労の回復には至らない。
この先、赤薙山までギャップをなんどもクリアしなくてはならないため、不安定なアイゼンは外してチェーンスパイクに履き替えた。


目の前にピーク2070。
管理人、これをニセ赤薙山と称している。
女峰山からの帰り、重い足を引きずるようにして赤薙山まで来ればもう安心なのだが、その前に出現するのがこの山である。
早く赤薙山にたどり着きたいと気が急いているいるところへ出現するため、赤薙山はまだ先かと気落ちするのだ。これが赤薙山であったならどれほど楽かと思う。


赤薙山を通過。


ヤセ尾根に向けての笹原を下っていく。


ヤセ尾根から小丸山までの稜線を俯瞰する。


う~ん、いい眺め。疲れが吹き飛ぶ、、、ということはない。


焼石金剛は休まず通過。


ガレ場は浮き石に気をつけながら歩く。


やっとの思いで小丸山まで下ってきた。
この先は階段なのでここでチェーンスパイクを外す。


ここから標高差230メートルを一気に下らなくてはならない。
足がもつれて階段を転げ落ちるなどということがないよう慎重に。手摺りをしっかり握ることも忘れなかった。


カタクリの若芽だ。


これはニッコウキスゲの若芽。


歩き始めて11時間強かかって下山。
張り詰めていた緊張が解け、ここから50メートル先の車までふらつきながら歩いて行った。


ゴンドラ運行終了の那須連峰・三本槍岳への再訪は完全徒歩で。

2018年3月27日(火)

県道駐車地(9:03)~この間、尾根の肩を歩く~P1462(10:37)~1714(12:03)~清水平分岐(13:11)~三本槍岳(13:53/14:20)~清水平分岐(14:41)~1714(15:18)~P1462(16:07)~この間、尾根を下る~県道駐車地(16:50)
※上り4時間50分(2時間35分)、下り2時間30分(1時間19分)
※距離:12.6キロメートル(9.3キロメートル)
※カッコ内は前回ゴンドラ利用時


那須の山々はどれも荒々しくてなおかつ、雄大で、管理人の好みにぴったりである。
昨年だけで4度しかも6月から歩き始めて4度なので密度が濃いといえる。
冬の那須連峰もいいのではないかと今年は1月に茶臼岳に登っている。いずれも期待に違わず、管理人を満足させてくれた。
であれば次に目指すのは茶臼岳のすぐ隣の朝日岳ということになるが、そこへ行くには剣ヶ峰という難所をクリアしなくてはならず、管理人には敷居が高い。→こちらで想像ください。
ところが驚いたことに朝日岳よりもさらに北に位置する、那須連峰最高峰の三本槍岳へは管理人の技術、体力でも行けるらしいという大発見をした。といっても某情報サイトのおかげであるが(^^)

管理人、2年前に福島県の山に目覚め、登り始めた。
地理的な問題もあってまだ栃木県境および県境に近い福島の山しか登っていないが、見聞を広げるためにも山の情報をもっと知りたいと考えて、福島県の山の情報交換を目的とするフェイスブックのメンバーとなった。800名を超えるメンバーからの情報は多彩で、嫌でも管理人の夢を膨らませてくれる。あるときMt.ジーンズ那須スキー場のゴンドラを利用して三本槍岳に登ったという投稿があった。
ほう、なるほど、へぇ、それはそれはと訳のわからない言葉が口をついて出、さっそく地図を広げると同時に、スキー場のウエブサイトにアクセスしてゴンドラの情報を収集することにした。
その上で念には念を入れ、現地へ飛んである心配事についてスキー場のスタッフに質問したのだ。
それはゴンドラの運行時間についてであった。
管理人はとにかく足が遅いのだ。普通の体力の人の2割から3割、余分にかかる。
要因はいろいろあるが、時間がかかるようになったのは山が本当に楽しめるようになったここ数年のことである。歩みが遅いのではなく、立ち止まって景色を眺めたり地図で山座同定したり、写真を撮ったりするのが管理人の山歩きのスタイルである。花の季節になると写真を撮るために立ち止まる回数がさらに増す。
時間を気にしながら歩かなくてはならないとこれら管理人の楽しみが奪われる。
そこでズバリ、もしもゴンドラの終了時間に間に合わなかったらどうなるのか、これがスキー場のスタッフにぶつけた質問である。
はたしてそれにたいする答は、、、こちらをご覧ください。

時間に追われることなくマイペースで三本槍岳を往復するにはゴンドラを利用しないのがベスト、それが結論であった。
そのためには下調べは欠かせない。
前提はスキー場に迷惑をかけないよう管理地内には立ち入らないようなルート設定をすることである。
地図を子細に眺めると中の大倉尾根に乗るまでに、2本の尾根があることがわかる。スキー場に近い尾根と遠い尾根である。
そこでその2本の尾根を探しに現地に行ったのが先月の12日と28日である。その上で尾根の入口近くに駐車スペースがないかどうかも下調べの対象とした。
幸いなことに2本の尾根ともにすぐ近くに2・3台と狭いながら駐車スペースがあった。厳冬期はここを雪の堆積場にするのであろう。しかし3月ともなれば車が邪魔になることはないだろう。
管理人が選んだ尾根はスキー場から遠い方だ。福島県境まで270メートルしかない。ここならスキー場の管理地内から外れるはずだ。

実践の前にもうひとつ、調べておかなくてはならないことがある。
三本槍岳への一般ルートとして使われる、中の大倉尾根の状況である。
ゴンドラを使わずに歩き始めたとして、中の大倉尾根が厳しくて三本槍岳にたどり着けなかったら本末転倒である。
まずは三本槍岳に立つことを目標に、ゴンドラを利用して歩いてみよう。
そう考えて今月14日、管理人が経営するペンションの古い常連さんを誘い、Mt.ジーンズ那須スキー場のゴンドラを利用して登ってみた。→そのときの様子

メインルートで感触をつかみ、それに地図で把握した尾根の状況を加味して計画を立ててみた。それを実践したのが今日なのである。

ゴンドラを使わないルート中の大倉尾根へ向かうにはピーク1462と県道290号線を結ぶ尾根を利用する。
ここを入口とすることは過去2回の下見で決めてあった。
しかしその尾根に乗るには道路に敷設されている高さ5メートルほどの擁壁を乗り越えなくてはならず、それは無理だ。
下見の際に観察したところ、擁壁は5メートルの高さがずっと続いているのではなく、円を描いて両側が地面と同じ高さになる。画像がその位置である。


今日もチェーンスパイクで道具はチェーンスパイクにした。
ただし、昨日あたりから4月並の気温になるとのことなので雪が緩んで足が潜ってしまうようになることも想定し、スノーシューをザックにくくりつけて歩き始めた。
なお、前回14日はスキー場のゴンドラで直接、中の大倉尾根まで行って歩き始めたわけだが、その際も足回りは同じ、チェーンスパイクとスノーシューであった。つまり、地形図から判断してアイゼンは必要ないのだ。
この場所から中の大倉尾根までのルートは傾斜が10度くらいなので中の大倉尾根よりも緩い。


歩きやすいいいルートだ尾根に乗るにはまず車道から歩き始めて限りなく西に近い北すなわち、西西西西北(こんな呼び名、実際にはありませんからね。念のため※)に向かって進んでいく。
すると1500メートルほどで尾根に乗ることができる。
林は笹が隠れているためか歩きやすい。
※32方位での呼び名だと「西微北」に相当するようだ。


尾根を見上げる進行右の斜面、尾根を見上げる。
当初の予定では早いところ尾根に乗って中の大倉尾根に向かおうと思っていた。普通、尾根の方が安全だし見通しもいいのでより確実に目標に向かって進めるからだ。
ところが、尾根に乗るにはこの傾斜を直登しなくてはならない。傾斜は30度くらいある。
それに尾根に沿ったいま管理人が歩いているところは尾根と並行した緩やかな斜面だ。いずれ尾根と交わるならばこのまま歩いていった方が無駄な労力を使わずにすむ。
尾根は帰りに歩いてみよう。


尾根と合流。広い。尾根と並行した林を進んで行くとここで尾根と合流した。
リボンが付いていることからこの尾根、やはり管理人の予想通り、中の大倉尾根に行くために使われているようだ。


素晴らしい尾根とても広々していて素晴らしい尾根だ。
来てよかった!


間もなく中の大倉尾根広い尾根はずっと続いている。


ピーク1462にある展望台おっ、これはピーク1462にある展望台ではないか。
無事に中の大倉尾根と合流したわけだ。


暑くて下着1枚歩き始めて1時間半、これは計算通りであった。
どんな計算か?
事前に地図を使って計測したところ、県道からここまで距離が2.3キロと出た。
管理人、山の平坦路で時速3キロ(強度Ⅰ)、ごく緩い傾斜で時速2キロ(同Ⅱ)、それよりきつい傾斜だと時速1.5キロ(同Ⅲ)、急な傾斜だと時速1キロ(同Ⅳ)という速度で歩けば疲労せずに長時間歩けるというのを経験則にしている。
地形図を見て、10度くらいの傾斜だと強度Ⅲになるので時速1.5キロで距離2.3キロを歩いた結果が1時間半というわけだ。

それにしても暑いぞ。
気温が上がることは予報で知っていたので軽装で来たがすでにアウターを脱ぎ、中間着を脱ぎ、今はアンダーのみで歩いている。


茶臼岳と朝日岳中の大倉尾根に乗ると展望はさらに良くなって茶臼岳や朝日岳がすぐ近くに迫ってくる。


スノーシューに履き替えた気温は20度に達した。
雪が緩んでチェーンスパイクが潜る。
ここでスノーシューに履き替えてみた。多少でも足の負担を減らせればいいと思う。


標高1714標高1714を含む斜面が見えてきた。
三本槍岳はあそこの最上部(画像右のピーク)に隠れてまだ見えない。


左から茶臼岳、鬼面山、朝日岳、ピーク1900、1856いい眺めだ。
左から茶臼岳、鬼面山、朝日岳、ピーク1900、1856


シャクナゲのつぼみシャクナゲのつぼみ。
アズマだろうかそれともハクサンだろうか?


前岳と赤面山が望める中の大倉尾根の少し北に前岳と赤面山が望める。これもきれいな稜線だ。いつか歩いてみたい。


朝日岳がよく見える左には朝日岳がよく見える。


この辺で尾根の5メートルくらい下を歩くようになる。右側は斜面になっている。


ちょっと怖い斜面進行右に長い斜面が広がっている。
傾斜は急ではないのだがこのルートでもっとも緊張する部分である。


ガレ場に差しかかるガレ場に差しかかる。
ここまでスノーシューを着けてきたが、ここで再びチェーンスパイクにつけ替えた。


前岳への分岐を少し過ぎると特徴的な大きな岩が見えてくる。
この上り斜面もあの岩で終わってその後、距離は短いが下りに転じる。


特徴的な形の旭岳右に目をやると特徴的な形の旭岳が見える。


旭岳をズームで旭岳をズームでとらえる。
実に魅力的な山のように見えるが地図には登山道が描かれていない。研究の余地あり。


ルートは平坦に近い下りとでも言っていいだろうか、大展望を楽しみながら三本槍岳へ向かっていく。


そうそう、山頂手前はこんな感じだった。


三本槍岳に登頂ふ~、長かった~。
4時間50分かかって登頂した。
前回14日は中の大倉尾根に乗ってからここまで2時間35分だった。今日は中の大倉尾根に乗ってからも3時間10分かかっている。
これすべて雪質が軟化して歩きにくくなったためである(ということにしておこう)。


快晴微風という実に穏やかな中、管理人の他に人はいない。独り占めである。
ゴンドラの冬季運行が25日で終わり、中の大倉尾根に乗る手段が途絶えたのがその理由であろう。ゴンドラの距離と標高差を歩くという苦労はあったが、その甲斐はあったというものだ。


この景色にしばしうっとりする管理人である。


旭岳


大峠山、流石山、三倉山の見事な稜線。
三座同定を楽しみたい方はこちらで。


遅い昼食遅い昼食となったが途中で行動食を食べているから二度目ということになる。
実はこの他にコンビニのパンが2袋、ザックに入っているのだが24日あたりから風邪気味で、身体はだるいわ食欲はないわ、鼻が詰まって息苦しいわで体調最悪、食欲不振なのである。無理して胃に押し込んでいるというほうが相応しい。


山頂には30分いただろうか。
この時期、もう日没を心配する必要はないとはいえ、昼食が14時過ぎというのはいただけない。眺めを楽しみながら下山することにした。


ときどき振り返っては眺めを惜しむ。


県道に出る尾根に乗った中の大倉尾根が終わって県道に出る尾根に乗った。
帰路は県道に出るまでずっと尾根を歩いてみるつもりだ。


尾根は県道に近くなるにつれて細くなり、木々が多くなってきた。


藪とは言えないまでも木々を避けながら歩く必要に迫られた。


尾根の末端。車道がすぐ目の前尾根の末端まで来ると県道に向かって切れ落ちていて、木につかまりながら慎重に下る必要があった。


県道との段差、1メートルほどまで下り、手にしたポールを道路についてエイヤッと飛び降りた。


常連さんの要望で赤薙山へ雪山登山。この冬、初めてアイゼンを使った。

2018年3月23日(金) 雪質悪い、天候目まぐるしく変化

レストハウス(9:00)~小丸山(10:00)~焼石金剛(11:26)~赤薙山(12:45/13:30)~焼石金剛(14:15)~小丸山(14:53)~レストハウス(15:38)
※歩行:6.6キロメートル

21日、春分の日に降った雪は市街地で10センチ、山沿いで20センチほどの積雪となったが、これを”季節外れの雪”とは日光ではいわない。
ウグイスの声を聞く4月半ばになっても雪が降ることがあるくらいで、それほど珍しいことではないのである。
したがって3月になったからといってスタッドレスタイヤを夏タイヤに替えるようなあわてん坊は日光にはいない(はず)。
ちなみに管理人は宿泊客の送迎に車を使っていることから、万一の降雪に備えて夏タイヤに替えるのは、もう絶対に雪が降ることはないというゴールデンウィーク明けになってからだ。夏タイヤを半年、冬タイヤも半年というローテーションである。

タイヤはまだ冬用のままだが、管理人の商売道具であるスノーシューは7日に最後のお務めを終えて納戸にしまった。桜の便りが届くこの時期、フィールドに雪はあってもスノーシューで山を歩きたいという奇特な人などいないことを過去の経験でわかっているからだ。
この時期、仮にスノーシューのガイドを依頼されてもフィールドの状況を詳しく説明してアイゼンかチェーンスパイクで歩くことを承知してもらっている。

クリーンハイキング中のTさん今日の依頼主は宇都宮市のTさんである。
Tさんは今から3年前、管理人が主催する「クリーンハイキング」に参加してくれた後、毎年、数回ツアーに参加するようになった常連さんである。
Tさんは昨年、通勤中に交通事故に遭い現在、病院通いの身である。Tさんが交通事故で負ったのは神経系の痛みであるため治療が難しく、それがTさんの心に堪えていることがメールのやり取りでわかる。
まだ回復途上のTさんにはいくつかの候補地をピックアップして事前に教えてあった。その中からTさんが選んだのが赤薙山であった。
赤薙山は一昨年、無雪期に管理人と登ったことがあり勝手がわかっていること、Tさんにとって初めての2千メートル超えの冬山であることが選んだ理由だそうだ。
赤薙山は現在の身体状況を確認するためにも最適なようだ。そして今日、赤薙山に登って痛みが出なければ次は山王帽子山(2077メートル)、その次に白根山(2578メートル)に挑戦したいと意欲を見せるTさんに、最大限の協力をしてあげたい。
ちなみにTさんとは今日で7回目のツアーとなる。

天空回廊は再び雪に被われた。雪が降る前、すなわち20日であったなら階段もゲレンデも雪などなかったはずだが21日の降雪で再び雪に被われた。


天空回廊の700段目、ここでチェーンスパイクをつける。1445段の中間地点、700段目には順調に着いた。


チェーンスパイクをつけ終わったところ。ここから先は階段の傾斜が厳しくまた、階段上の雪が凍っているため安全対策としてチェーンスパイクを装着した。


天空回廊トップ階段トップまで残り745段を20分かけて上りきった。


青空の下、丸山がくっきり階段トップから丸山を望む。
山頂は青空におおわれている。


赤薙山をバックに小丸山でひと休み階段トップから少し上がると標高1601メートルの小丸山である。
赤薙山への快適な稜線はここから始まる。


丸山の奥には高原山(鶏頂山、釈迦ヶ岳、中岳、西平岳の総称)それほど急いでなければ、ときどき振り返って雄大な景色を見ながら歩くといい。


高原山をズームで日光市と塩谷町、矢板市にまたがる高原山(鶏頂山、釈迦ヶ岳、中岳、西平岳の総称)が美しい。


前方に赤薙山前方には赤薙山とその手前のヤセ尾根が間近に迫っている。


コメツツジの中を歩くコメツツジの間を縫うようにして進んで行くと、、、


焼石金剛に到着焼石金剛、標高1800メートルに達した。


素晴らしい眺め丸山(右下)より100メートルほど高く、視界はさらに広がる。


赤薙山直下のヤセ尾根丸山で小休止の後、赤薙山山頂へと向かうが、ここで注意することがある。
このヤセ尾根である。


ヤセ尾根の南斜面尾根の南側が急斜面の沢になっていて傾斜は40度以上ある。
ヤセ尾根で足を滑らすと沢の最深部まで一気に滑り落ちる。


急登を登るTさんヤセ尾根を過ぎると急登が待っている。


赤薙山に到着山頂直下のふたつの大きな岩を回り込むと鳥居が見えてくる。
標高2010メートルの赤薙山山頂である。


登頂のポーズTさんにとって初の冬の2千メートル超え。
回復途上のTさんにとって夢が叶ったようだ。とても嬉しそう。


木々の切れ目から女峰山を望む鳥居の奥に1箇所だけ、展望が得られる場所があって女峰山と男体山が望める。
中央が女峰山。


こちらは男体山目を少し左にやると男体山が見える。


下山に備えてアイゼンをつける昼食を食べ終えたので帰ることにするが、下りは安全を考慮してチェーンスパイクからアイゼンに替えた。
靴はスカルパ、アイゼンはブラックダイアモンド製と、装備にはお金をかけてしっかりしたものを選ぶのがTさんの山にたいする心構えだ。


ここは尾根が広くてどこへでも行けそうな感じがするのだが、来たルートを外してしまうとその先は急傾斜、さらに崖へと行ってしまうので怖い。


ヤセ尾根を見下ろすヤセ尾根を見下ろす地点。
画像の手前(下側)が注意すべきヤセ尾根である。


ヤセ尾根をクリアし広い斜面を焼石金剛へ向かう。


朝、Tさんと歩いた跡がまだそのまま残っている。
今日は他に誰もここまで来ていない。


焼石金剛を通過焼石金剛を通過。


シカの足跡コースを横切るようにシカの足跡(小丸山で)


GPSの記録クラストした雪は歩きにくく、10センチから深いところで20センチくらい潜る。そこから足を抜くにも体力を消耗するわけで、所要時間は計画よりも1時間半ほど余計にかかった。

参考(当初の計画)
9:00/レストハウス~9:50/小丸山~10:50/焼石金剛~12:00/赤薙山(食事)~13:15/焼石金剛~13:45/小丸山~14:15/レストハウス

残雪の那須連峰、三本槍岳。登り始めからずっと息をのむ絶景だった。

2018年3月14日(水)快晴、山頂は強風

Mt.ジーンズ那須ゴンドラ~山頂駅(10:05)~P1462(10:20)~P1714(11:28)~清水平分岐(12:12)~三本槍岳(12:40/13:15)~清水平分岐(13:30)~P1714(13:52)~P1462(14:25)~山頂駅(14:34)~ゴンドラ
※上り2時間35分、下り1時間19分
※距離:9.3キロメートル
※ゴンドラ:往復1410円、運行8:30~15:45、3月25日まで

昨年、那須の山に惹かれて、6月から10月までの間に4回訪れた。
それぞれ異なる山に登ったわけだがいずれも期待が外れることがないほど那須の山は雄大で、山頂に立つまでもなく絶景が楽しめた。
日光の山はずいぶん登ったが多くは長い林間歩きの末に山頂に立ってようやく展望が得られるというパターンに、そろそろこういう山歩きから脱けて、手軽に展望を楽しみたいと思うようになっていた。

60代後半になり体力が衰えた身体には苦しみながらの登山は厳しい。
陽のあたらない長い樹林帯を歩いていると、ついつい先行きの見えない我が人生と重ねていまい、気持ちが暗くなってしまう。
できるなら始めから終わりまで、遠くの山並みを眺めながらのんびり山を楽しみたい。そのほうが同じ距離歩くにしても疲れが少ないに決まっている。それに気持ちまで明るくなるし。
そんな願望が一昨年、とある山のおかげで会津駒ヶ岳に引き合わせてくれた。
樹林帯を脱けて中腹に達すると目の前にどこまで続いているのかと思わせるような広大な湿原が待ちうけていた。そうなんだよ、おいらが求めていた山歩きはこういうことを言うのだよ→そのときの感動はこちらに詳しく

日光の山は自宅から登山口まで、車で60分以内で行ける。会津駒ヶ岳だと登山口の檜枝岐まで3時間かかるからその差は大きい。しかし、時間差を埋めるに十分なほどの感動を与えてくれるから移動時間の長さが気にならない。
そうやって一昨年から昨年にかけて5回も行く結果となったのだ。お泊まり登山を経験したのも会津駒ヶ岳が初めてであった(ジムニーによる車中泊も経験 ^^;)。

三本槍岳山頂から見た福島県の山並みさて、那須の山のこと。
会津に行くほどの時間の余裕がないときは那須の山々が管理人の気持ちを満たしてくれる。
会津駒ヶ岳に行かなくても展望のいい山はないか、栃木県の山だけを解説している本で探したところ、どうやら那須の山が管理人のニーズを満たしてくれることがわかった。
正確には那須連峰といって茶臼岳、朝日岳、三本槍岳ら主峰に加えて南月山、黒尾谷岳の五峰を指しているが、地図を広げるとわかるとおり、これらの山の稜線を北に辿っていくと福島県の山に通じていることも親しみが湧く。
おっと、そんな精神的なことではなく、那須の山々は展望がいいのだ。
標高こそ日光の山には敵わないが、とにかく展望がいい。労さずして大展望が望めるのだ。一度登ったら病みつきになる。いや、すでに病人と化している管理人なのである(^^;)

前回のブログから1ヶ月以上も間が空いたがこれはその間、スノーシューツアーのガイドを務めていたためで、山歩きをしていなかったわけではありません。

マウントジーンズ那須スキー場朝、7時40分に自宅を出発したものの、起点となるマウントジーンズスキー場に着いたのはこんな時間になった。道路は渋滞もないし全線乾燥していたにもかかわらずにだ。
日光の山へのアクセスに慣れきっている管理人だが、井の中の蛙から抜け出すためにも2時間という移動時間に目をつむらなくてはいけない。

さて、管理人はガイドの依頼を受ける以外、単独行である。山仲間はいない。
ただし、今日のように10数年という常連さんでなおかつ、信頼に足るお客さんとはガイドというよりか、よきパートナーとして一緒に歩くことがある。
今日は十分な経験があり健脚のWさんと一緒だから心強い。


スキー場エスカレーター入口駐車場脇の地下道をくぐると建物の入口と出合う。しかし見てわかるとおり、玄関しかない妙な構造になっている。
実はこれ、受け付けやレストランなどが集合するベースロッジとよばれる建物へ導く長いエスカレーターの乗降口なのだ。


スキー場のゴンドラ乗り場エスカレーターを降り受け付けで登山届けを書いて受付嬢に提出し、同じ場所でゴンドラのチケットを買う仕組みになっている。
スキーをやるためにゴンドラを利用するには片道券でいいのだが、三本槍岳の登山だと往復券(1410円)を購入する必要がある。なぜなら、ゲレンデの中を歩いて登るあるいは下ることは禁じられているからだ。
それとゴンドラの運行は15:45が最終だからそれまでに下山するようにと強く言われた。
実は先月28日に下見で立ち寄った際、ある重要な疑問があったので事務所のスタッフに率直にぶつけてみた。まさにゴンドラの運行時間についてであった。
万一、なんらかの事情で最終のゴンドラに乗れなかった場合、どうすればいいのかと。
答は明快であった。
遭難したと見なして警察に通報する、というのがスキー場の対応らしいのだ。そうしないためには電話で連絡をしてくださいとのことだった。ただし、それによって事態が変わるのかどうかまでは聞かなかった。


ゴンドラは標高950メートルのベースロッジから「中の大倉尾根」が始まる1410メートルまでを数分で運んでくれる。標高差にして460メートル上がるわけだが山での標高差としては大きい。ゴンドラの長さは公称1845メートルなので歩けば1時間半はかかる。


ゴンドラを降り立つと真っ平らゴンドラを降りて外に出てみるとそこは地図の通り、真っ平らな空間が広がっていた。
ここにはドッグランやスノーシューのエリアがしつらえてあるとのことだ。


整備されたコースを北に向かって進む。


ピーク1462にある展望台小高い丘のようなところに展望台のような構造物のある場所に来た。
地図には1462メートルのピークとして描かれている場所である。
なお、地理院地図だと八幡温泉からここまで登山道が描かれているが下山後、GPSのログで見るとゴンドラ駅からここまでの道は地図にある登山道とは違っていることがわかった。


三本槍岳が木々の間に見える先ほどの展望台の手前で左(西)に折れると地図にある「中の大倉尾根」が始まる。
那須連峰に詳しい常連客のTさんによると、この尾根からの眺めは雄大で素晴らしいのひと言に尽きるとのことだ。


進行前方にP1714なるほど、目の前に早くも山が迫ってきた。
地図と対比させると、しばらくの間、緩やかな上りが続いてそれから傾斜が急になっていることから、ここから見るあの小高い山は標高点1714を含む斜面であることがわかる。


遮るものがなくなり茶臼岳がさらに進むと眺めをじゃまする木々はなくなり那須連峰がよりいっそう、際立つようになってきた。中央に見えるのは茶臼岳に違いない。
右端に見える尖った山は朝日岳のはずだ。


茶臼岳の右に朝日岳今度は朝日岳を中央に納めて左に茶臼岳を眺める。


P1714に近づいた先ほど標高点1714を眺めた位置から10分経過した地点で、再び目線を正面に向ける。
標高点1714を中央にしてその奥左が標高点1856、さらに左がピーク1900。
三本槍岳はここからだと見えない。


朝日岳をズームで茶臼岳や朝日岳、それを取り巻く山はどこからでもよく見える。


同じ画像だがわかりやすいように山名を入れてみた。


標高点1714は目の前標高点1714はすぐ目の前になった。
写真を撮る頻度が多くなるにつれて先を行くWさんとの距離は遠のくばかり。


ガレ場。雪はない標高点1714を通過するとガレ場と遭遇。雪はまったく付いていない。


間もなく清水平への分岐三本槍岳と清水平を示す標識だが、清水平へはこの先で南へ分岐して行く。


時刻は12時を回った。
この位置から三本槍岳まで約1キロ、40分かかるとして登頂は12時40分だ。
下山に2時間半は必要と考えるとゴンドラの最終便が15:45だから13時10分には山頂を発たなくてはいけない。したがって山頂にいられるのは30分が限度とみた。
写真を撮るのに10分は費やしたいし絶景も堪能したい。地図とコンパスを使って周りに見える山の名前を同定したい。昼メシも食べなくてはならない。
これらすべてを30分でおこなう必要がある。
脳内は時間の計算で活発に働いている。まるで渋滞する中、車で結婚式場へ向かっているかのようで気持ちが落ち着かない。
いやだ、山でこういう面倒な計算をするのは!! 快適さが失われるというもんだ。


1714に隠れて見えなかった三本槍岳が見えたこれまで標高点1714に隠れて見えなかった三本槍岳を正面にとらえた。


三本槍岳、もうすぐ三本槍岳は昨年、3回登っているが、傾斜はここから眺めるよりもきつかったような気がする。雪が積もっているために緩やかに見えるのだろうか。


旭岳進行右(北)に旭岳が先鋭的な姿を見せている。


山頂が間近に迫った。


人の姿が見える。目の前が山頂である。


三本槍岳山頂やったぞ!
ついに残雪の三本槍岳に登頂!!
歩き始めて2時間35分か、思っていたよりも時間は短かった。
下りは2時間半かかると見ていたがこれなら2時間でいいかもわからない。

驚くことに山頂には雪がまったくない。
その理由はすぐにわかった。


昨年、3回訪れているがここから白い山並みを眺めるのは初めてである。
それにしても凄まじい風だ。身体がふらついて真っ直ぐ立っていられない。
山頂に雪が積もらないのはこの風のせいだ。すべて吹き飛ばされてしまうのだ。



あまりにも凄まじい風で立っているのがやっとの状態。


旭岳旭岳。
そのすぐ手前は須立山かもしれない。


流石山や三倉山などを結んでいる稜線山頂の西に実に美しい稜線が見える。
栃木県と福島県との境に位置する流石山や三倉山などを結んでいる稜線である。
県境にある山だが栃木県側から登ろうとすると日帰りは困難であることから、福島県の山としたほうがいいようだ。
今年はあの稜線を歩いてみたいものだ。


ズームで撮ってみるとその美しさがより際立つ。


ひとつ前の画像に山名を加えてみた。


山頂からの360度写真 マウスで回転させてみてください。


今日の出で立ち山頂の強風を避けるためブッシュに身を寄せて昼食にする。
ゴンドラの終点からここまでスノーシューをザックにくくりつけ、チェーンスパイクのまま歩いて来た。雪は適度に締まっていて潜ることなく快適に歩けた。


下山開始ゴンドラの終了時間が気になって仕方がないので下山にとりかかった。
この時刻なら2時間とみても最終には間に合うはずだ。


ゴンドラの山頂駅が見える眼下に先ほどのゴンドラ駅が見える。


振り返って朝日岳時間に追われているとはいえ、この絶景を楽しまないわけにはいかない。


傾斜は緩くなりゴンドラ駅に近くなったことがわかる。


ゴンドラ駅間近ブナとミズナラ、ダケカンバの自然林の中を歩く。傾斜はない。


ゴンドラ駅に到着ゴンドラ駅に到着した。


時刻は14時34分。
計算よりも1時間ほど早く下山できた。ベースロッジに戻って無事に下山したことを告げて今日の山行は終了した。


本日歩いたルートスキー場からのピストンなのでGPSの軌跡は1本のみ。
ゴンドラに乗って途中まで行くというのは時間と労力の軽減にはなるがお手軽登山という感じもする。ただし、今日の目的は「中の大倉尾根」の感触を得るのと、尾根の始まりから三本槍岳までの時間計測にあったので良しとする。
実は本心は時間に制約のあるゴンドラを利用せず、県道290号線からピーク1462に達してそれから中の大倉尾根で三本槍岳に登ることなのだ。
最適な登り口は下見を2回おこなってすでに見つけてある。
290号線脇に駐車できる場所が2箇所あって、そこからピーク1462を目指すことができそうだ。
距離約1.6キロの緩やかな傾斜なので残雪期ならば90分みておけば大丈夫だと思う。それにそのルートはスキー場の敷地外であるはずだ。迷惑をかけることはないだろう。
今日の結果だとゴンドラ駅から三本槍岳往復で4時間だったのでプラス2時間すればいい。今年はすでに遅いので来年の課題としたい。

雨ばかりの1月、憂さ晴らしにチェーンスパイクで赤薙山へ。

2018年1月19日(金) 晴れ

レストハウス(8:58)~小丸山(9:38/9:45)~焼石金剛(10:22/10:32)~赤薙山(11:14/11:42)~展望地(11:46/11:54)~焼石金剛(12:18)~小丸山(12:45/12:50)~レストハウス(13:26)

昨年、一昨年と雪なしの1月という異常気象に泣いた。
今年、雪は年末から年始にかけて順調に降り、3年ぶりに真っ白に輝く女峰山そして、赤薙山を仰ぎ見ることができ、これで3年続けての異常気象は免れたことを確信した。

管理人が主催するスノーシューツアーは正月3日に開幕し30センチのパウダースノーを大いに満喫、さあこれから申し込みが殺到して忙しくなるぞ、と期待に胸が膨らんだのも束の間、急転直下、8日は丸一日中雨が降るという最悪の天候となった。

予報が雨だと山岳地帯の日光は雪になるのが相場なのだが、気温が高くて雪はならず、せっかく積もった雪を解かす結果となった。
それだけなら次の雪を待てばいいのだが10日経った17日、またもや雨となりフィールドは致命的なダメージを負ってしまった。

日本海側に大雪をもたらす寒気団や低気圧は群馬県を越えて日光にも雪を降らすのが冬特有の天候であったが、その勢力は年を追って弱くなっているような気がする。
3年連続というのは地球の歴史から観れば一過性に過ぎず、いずれ元に戻るのかもしれない。
そのように考えるのが精神健康にいいとは思うものの、スノーシューツアーを生業としている管理人にとってはダメージが大きすぎる。
平均寿命にはまだ間があるとはいうものの体力には限界があるのだ。
そんなことを考えると気が滅入る。

今月のツアー募集はやめた。予約済みの客には断りのメールを出した。
次に雪が降るまでの間、雪は少ないながら管理人独りなら楽しめる。
憂さ晴らしのために出かけてみた。

登山口の天空回廊スタートはここ、霧降高原・キスゲ平の天空回廊。
元スキー場だけあって幅数十メートルのなだらかな斜面が上方に向かって延びていて、そこは高山植物の宝庫である。園内を散策しながら数十種類の花を観ることができる。
リフトの跡に1445段の長~い階段が設置され、途中に展望台が3箇所、階段トップにも展望台があっていずれも関東平野が一望できる。
積雪が多ければ斜面を歩いて階段トップまで行くことができる(今月3日はそうした)が、1月になって8日と17日にほぼ丸一日中、雨が降り、せっかくのパウダースノーが台無しになってしまった。斜面は地面が剥き出しとなり春を待つ植物のことを考えるととても歩ける状態ではない。
したがって今日は階段を歩いて最上段まで行く必要に迫られるが1445段もの階段は辛い。


階段はこんな具合。
雪は雨で解け、それが気温の低下で凍ってガチガチになっている。
こんな状況だとチェーンスパイクが威力を発揮するのだが、同時に階段の板を傷つけてしまう。
登山靴のままで恐る恐る上っていく。


700段目の避難小屋700段目にある避難小屋に着いた。
ここまで15分かかった。


避難小屋から上はスキー場でいえば中級から上級の斜度がある。
階段の傾斜もここからぐっときつくなる。


階段は避難小屋まではノンストップで、それから上は100段ごとに休憩を挟んで上がっていくと疲れない。
振り返ると高原山(鶏頂山、釈迦ヶ岳、中岳、西平岳の総称)がよく見える。この右には関東平野が一望できる。


天空回廊終段階段の最上段に到着。
凍った雪に気をつけながらゆっくり上がってきたため、ここまで34分。


小丸山階段の最上段からさらに上がると標高1601メートルの小丸山に着く。
正面に見えるピークが赤薙山で尾根は女峰山を経て帝釈山まで約7キロも続く。


ここからチェーンスパイクさあ、ここから先はチェーンスパイクで歩くことにしよう。
雪は階段と同じように凍っているはずだし、雪がない場所は地面が凍っている。
靴のままだと滑って脚力のロスが甚だしい。


小丸山から焼石金剛までコメツガの間を縫うようにして歩く。
雪はあったりなかったり。


焼石金剛標高1800メートルの焼石金剛から高原山(鶏頂山、釈迦ヶ岳、中岳、西平岳の総称)を望む。
素晴らしいのひと言に尽きる。


前方に赤薙山が迫ってきた。
山頂直下の雪面はヤセ尾根。このルートでもっとも緊張する場所である。


赤薙山直下のヤセ尾根これがヤセ尾根。
この踏跡のとおりに歩けば大丈夫なのだが間違っても左に寄ってはならない。
足を滑らすと35度の斜面を谷に向かって一気に500メートル滑り落ちる。
危ないと感じたら右に見える林に近づいて歩くといい。
なお、これからさらに雪が降り積もると尾根の形状が変化する。幅広になるのだ。
そのとき、進行左側の雪は雪庇になっていて、その下は空間である。画像の状態よりも危険は増すから注意した方がいい。雪庇を踏み抜くと谷に向かって滑り落ちる。


ヤセ尾根南側の斜面。
足がすくむほどの傾斜と深さ。


ヤセ尾根が終わるとこのような道標と出合う。
赤薙山への指示にしたがってもいいし、このまま尾根を行ってもいい。すぐに交わる。


傾斜がきつくなってきた。
積雪は浅く、雨で締まっているので歩きやすいが、新雪が積もっているときは太ももまで潜ることがある。


傾斜が緩くなり前方に大きな岩が見えると山頂はすぐ。


赤薙山山頂登頂!!
天気がいいので今日はここで昼メシと決めた。
その前に、、、
母なる山、女峰山にご挨拶しなくては。


女峰山鳥居をくぐると立入禁止のロープが張ってあり、そこから女峰山と男体山がよく見える。
う~ん、いい眺め!
赤薙山からの展望は唯一、ここだけ。


男体山こちらは男体山。


時間は十分すぎるほどある。
赤薙山から先のルートはこんな感じ。
少し歩くと展望の良い場所がある。


福島県境の山並み展望地から北の眺め。
あの山並みはおそらく福島県境の台倉高山、帝釈山、田代山、枯木山、荒海山といった中央分水嶺の山ではないかと思う。
栃木県の面積の1/4を占める日光市は広い。あそこまで20キロもある。


高原山こちらは高原山をズームしたもの。
画像左はハンターマウンテンスキー場がある明神岳。
さあ、そろそろ帰るとしましょう。


ヤセ尾根を慎重に通過。


焼石金剛を通過して振り返る。
祠は屋根を残して埋まっている。


丸山全景昨年9月26日、女峰山から下山中に幻覚に襲われた丸山→詳しくはこちら


小丸山まで降りてここでチェーンスパイクを外した。


小丸山展望台階段トップに別れを告げて往きよりもさらに慎重に階段を下りることにする。


凍った雪は上りは良くても下りは怖い。
なるべく雪のない部分に足を置くように心がけても雪がステップを覆っていると滑る。神経をすり減らす。


700段から下は園内を散策できる遊歩道が敷設されている。
遠回りになるが階段よりも安全だし歩き足りない場合など、ここで体力を消費できる。


茶臼岳(那須岳)。茶臼名物の強風に気力が萎えたが遭難覚悟で登ってみた。

2018年1月11日(木) 快晴、強風

昨年から始めた那須連峰登山のうち、茶臼岳は冬でも登れるという感触が得られたので一昨日9日、その下見に訪れた。
今日はその実踏である。

加齢とともに仕事への情熱を失いつつある管理人は反対に山への情熱はますます高まっている。登山歴20年のほとんどを日光の山(※)で過ごすという偏り方は山で出会った人に変人扱いされるが一昨年、日光の山にも飽きたので見聞を広げるべく初めて登った県外の山、会津駒ヶ岳に魅せられこれまでに5回も登った。
とにかく雄大なのだ。中腹まで行くとなだらかで広大な斜面が広がり、遠くの山の稜線まで望めるほど展望がいい。一度登っただけで病みつきになってしまった(※)。
※日光のお隣、宇都宮市の古賀志山はある目的があって60回登っている。
※この辺の経緯については別の記事に詳細→こちら

今日これから登る茶臼岳は那須連峰に属して栃木県の山だが、登りやすさと展望の良さは会津駒ヶ岳に似て福島県の山に近く、管理人を惹きつけるには十分な要素をもつ、とても魅力的な山である。
福島県の山へ行くには3~4時間かかるから、もっと短時間で福島県の山のムードを味わいたいと思って昨年、目をつけたのが那須連峰なのである。動機は不純だがその目的は十分に達している。
懸念はこの時期になるとたえず強い風が吹き荒れて登山者を悩ませるということ。強風は日光の山、特に女峰山で慣れているが果たしてどんなものなのか、身をもって確かめてみたい。


大丸からは茶臼岳がくっきりここ大丸(おおまる)駐車場から見上げる茶臼岳は雪をたっぷり頂いてじつに堂々としていて魅力的な山容を見せつけている。雪は1メートルくらいあるのだろうか?
日光の山だとこうしてすぐ間近から見られるのは男体山くらいで、しかも大きすぎて美しいという感じはしない。なんかこう、気持ちがわくわくするものがないのだ。
遠くから眺めて美しいのは女峰山だが冬は厳しすぎて登れない。冬の女峰山は指をくわえて眺めるに限る。
ではここに車を置いてさっそく歩き始めることにしよう。


茶臼岳への冬道は駐車場のすぐ脇から始まる。
雪は締まっていて歩きやすい。


茶臼岳へのロープウェイ発着場冬道は車道をショートカットするようにして車道の終点、峠の茶屋駐車場までつけられている。何度か車道と交わりながら標高を上げていき、6回目に交わったところがここ、那須岳山頂へ人を運ぶロープウェイの発着場。
冬は運休しているしここまで車も入れない。


ますはチェーンスパイクで歩く初めての冬の茶臼岳ということもあって様子がわからないため、チェーンスパイクにアイゼン、スノーシューを持参した。
ところがここまで来て気づいたのはピッケルを車に置いてきてしまったこと。今さら戻る気にもなれないのでよしとする。

冬道は50センチほどの積雪だが適度に締まっているのでまずはチェーンスパイクを装着して歩いたが深く潜ることはなかった。
これから先、潜ってしまうような深い雪になったらスノーシュー、アイスバーンになったらアイゼンと、状況に応じて使い分けるつもりだ。


峠の茶屋駐車場ロープウェイの発着場から最後の冬道を上がると峠の茶屋がある駐車場に到着する。
駐車場の山側が峠の茶屋、雪が深い。
ここは深い雪を避け、駐車場内を歩いて登山口へ向かうことにする。


駐車場端にトイレがあるがこの時期、閉鎖中。
驚いたのはトイレが使えるようになるのは4月下旬になってからだ。日光ではヤシオツツジが咲くころである。そんなに遅くまで雪が残るのだなぁ、那須は。


登山指導所無雪期であれば駐車場の最奥に階段を見るが雪で斜面と化している。見上げると登山指導所の建物があってここから登山道が始まる。


登山届けを投函ここで登山届けを投函。
自宅を出発するのが遅くなりここを通過するのは42分の遅れとなった。

ちなみに当初の計画は次のようなものである。
9:00/大丸駐車場~10:00/峠の茶屋登山口(※ここのこと)~11:00/峰の茶屋~12:00/茶臼岳~13:00/峰の茶屋~13:40/峠の茶屋登山口~14:10/大丸駐車場


那須岳神社の鳥居建物のすぐ先に那須岳神社の鳥居がある。
雪面と鳥居との間は120センチに合わせたトレッキングポールの長さ。積雪は1メートルくらいあるのだろうか?


無雪期に3回訪れているがここは深い樹林帯だった印象だ。
木々の葉が落ちて見通しがいいのであろう。


茶臼岳が見えてきた前方にこれから登る茶臼岳が見えてきた。


剣ヶ峰と朝日岳右を見ると朝日岳の前峰、剣ヶ峰が。
朝日岳(画像右)へはあの雪の斜面を左から右へ横切らなければ行くことができない。


朝日岳全景これは朝日岳。
今日の目的のひとつはこの時期、朝日岳に登ることが可能なのかどうかを見極めることにある。


茶臼岳のすそ野を「峰の茶屋避難小屋」に向かって歩く。
風が強く冷たい。
しかも前方の避難小屋の方から吹いてくる。
ときおり身体がフワッと浮き上がるような強い風が吹く。
ここで身体がもっていかれたら下手をすると沢側に転倒する恐れがある。
これは心してかからないといけない。


避難小屋に近づくにつれて朝日岳への関門となる剣ヶ峰の斜面がよりいっそう、厳しく見えてきた。あの雪の斜面をトラバースしなくては朝日岳へは行けないのだよ。


峰の茶屋避難小屋避難小屋へは1時間35分で着いた。
机上では2時間と計算した。


避難小屋内部避難小屋の内部。
ここまでアンダーシャツと中間着、アウターの3枚構成で歩いて来たがあまりにも強い風で身体が芯から冷えている。ここで持参したフリースを着込んだ。下は厚手のタイツの上に冬用の防風防寒パンツをはいている。
避難小屋は窓を通して日差しがあるため中は暖かく、人心地がつく。
それにしても凄まじいのはどこから入り込んだのか、土間に堆積しているこの雪だ。建物の構造上、ほんの僅かなどうしようもないすき間から強風によって押し込まれたとしか言いようのない状態だ。
我が安普請の家がもしもここにあったなら部屋という部屋、すべて雪で埋もってしまうだろう。

5時半の朝食、しかも残り飯の雑炊はすっかり消化してしまい空腹となったのでコンビニで調達した菓子パンをかじり、ポットのミルクティーを飲む。


これから茶臼岳へ避難小屋から茶臼岳を見上げる。
茫洋としていてここからだと山頂がどこにあるのかわからない。
さあ、行ってみっか。
風が強くて気力が萎えるがここまで来たからには行くしかないでしょ。
吹き飛ばされないことを祈るばかり。


コースはバリバリに凍っている歩き出しの雪の量からは想像できないほど、茶臼岳は雪が少ない。
降ることは降るのであろう。しかし、管理人が体感したあの風が吹きつけるとあっては飛ばされて積もらないのであろう。

さてこの程度の雪ならば普通の靴で歩ける、とはいえない。雪が日差しで解けてそれが凍ったのかコース上はがちがちになっている。
とはいえアイゼンが必要なほどではないしスノーシューだと歩けない。チェーンスパイクは正解であった。


お釜の手前斜面の向こう側が見えないからここを登れば向こうは平坦なようだ。この上が山頂かな?


斜面を登り切るとここで道は分岐し山頂直下の噴火口をぐるっと回るように一周できる。
左回りで山頂を目指すことにした。


噴煙を上げる茶臼岳立ち上る噴煙。


茶臼岳山頂に到着岩だらけの荒涼とした平坦部が山頂である。標高は1915メートル。
昨年来たのは6月だった。そのときは無数のコバエが飛び交っていた。
この時期は周りに緑も見えず荒涼としているが虫も越冬中でうるさくはなく、極寒を楽しむ気持ちさえあれば快適と言える。


那須岳神社山名板というか柱のすぐ脇に那須岳神社と彫られた真新しい石の祠がある。
ここから見える山並みは福島県。


福島県境の山並み栃木県の山とは雪の量が違って白さが際立っている。
画像中央の白いピークは大倉山でその先、稜線は右へ方向を変え、大倉山の右奥に見えるのが三倉山。
稜線を戻り南からの尾根と交わったなだらかなピークが流石山でニッコウキスゲの見所だそうだ。一番右の稜線が落ちたところが大峠で昨年、通過したことがある。


関東平野も一望東には福島県南部と茨城県の平野部がよく見える。


那須岳三角点山頂から少し離れた見晴らしの良い場所に四等三角点がある(石柱はこのすぐ脇にある)。


吹きっさらしの風から身を守るためのんびりする間もなく下山することにした。
凍った下りの道はチェーンスパイクを着けていても怖い。スリップしないよう慎重に歩いたのはもちろんである。
画像中央の稜線が剣ヶ峰で朝日岳へは右斜面をトラバースする。剣ヶ峰の稜線を乗り越えて朝日岳へ、という手もあるのかな?


避難小屋まで降りて二度目の昼食で菓子パンをかじりミルクティーを飲む。
朝日岳の前に剣ヶ峰が立ちはだかっている。
右(東面)の斜面をトラバースしなくては朝日岳へは行くことができない。斜度は目視で30度を超えている。雪が多いと雪崩れる傾斜だ。
危険性を確かめるために近くへ行ってみることにした。


朝日岳へのトラバース道雪の斜面は下方に100メートルほど続いていてその先は砂礫が露出している。
10数歩、進んでみたがチェーンスパイクは雪にしっかり食い込んで安定している。
万一、スリップしても凍ってはいないので雪の抵抗により途中で止まりそうな感じだ。
さあ、進め。と心の中の悪魔の声がする。
おい、なんてことを。ちょっと待てよ。
大丈夫だよ。これまでずいぶん危険な場面をくぐり抜けてきたじゃないか。と再び悪魔の声。
オイラ、歳は取ったけど、まだ登ってみたい山がたくさんあるんだ。今日は止めておくよ。予定にない行動は心の準備も装備も足りないので事故を招く結果となるからね。
きわめて常識的な判断で踏みとどまることができた。
ここで引き返して次回のために作戦を検討しよう。


振り返って茶臼岳を見上げる避難小屋から下山するにあたり、もう一度茶臼岳を見上げて今日の印象を強く刻みつけることにした。
それにしても雪が少ないな。
これが1月初めの本当の姿なのか、2月になればこんなものじゃないのかな、それも確かめてみたくなった。


雪は麓の方が多い下山につれて雪が多くなるというのも妙な感じだがこれが茶臼岳というものなのであろう。


鳥居まで戻った登山口の鳥居が見えてきた。
ほっと一息、と行きたいところだが冬はさらに1キロ歩いた先が駐車場である。


峠の茶屋駐車場から振り返って朝日岳(左)を眺める。
無雪期ならここから車で帰れるところだがあと30分ほど行程を残している。


駐車場の2本手前の車道と交わった。


無事に大丸へ身体が温まる頃になってようやく大丸駐車場に戻った。


往復9キロ、約5時間の旅が終わった。
それにしても先ほどの強風には参った。
むかし、登山者が強い風にあおられて転倒し、大怪我を負ったという新聞記事を読んだ記憶があるが、今日はそれを実感した。
ここ大丸の標高は1261メートルで雪はたっぷりある。それが標高が上がるにつれて少なくなっていくという現象は風による影響が大きいとみて間違いはないようだ。
この事実を頭にたたき込み次回に備えよう。


茶臼岳(那須岳)、スノーシュー登山の下見

2018年1月9日(火)

昨年、6月を初回に9月まで3回、訪れてその雄大さというか荒々しさにすっかり魅せられてしまった那須連峰。栃木県の山とは異にした山容は福島県の山に近い印象をもった。
”福島県の山”といってもまだ始めたばかりで、会津駒ヶ岳や帝釈山、田代山くらいしか管理人は知らないのだが、それらは栃木県特に、日光の山のように樹林帯を抜けて山頂近くになって初めて展望が開けるというのではなく、山頂に行くまでの過程で好展望が得られるのが気に入ってしまった。

登山口まで2時間という所要時間は厳しいがそれでも千葉県や茨城県から3時間もかけて日光の山を目指す人たちから見れば、管理人が2時間で気に入った山へ行くことができるのは恵まれていると言えるであろう。

那須連峰というのは茶臼岳、朝日岳、三本槍岳の総称らしいが地図で見るとこの三峰を取り巻くようにしていくつもの山があり広義にはそれらも含めていいようだ。
具体的には茶臼岳の南に南月山、白笹山、北には須立山、流石山、大倉山、三倉山などがある。

那須連峰の主峰は標高がもっとも高い三本槍岳(1917m)となっているが、人気は噴煙を上げる茶臼岳(1915m)といってもいい。ロープウェイを利用すれば展望の良い山頂まで30分で到着してしまうという手軽さがいいのだろう。ロープウェイを利用する人の何割が山頂まで行くのかどうかはわからないが、たしかに軽装の人が多かった。

だがそれは春から秋までのことであり、冬はロープウェイが運休となる。その上、ロープウェイ駅までの道路は閉ざされてしまうのでマイカーはそのずっと手前の「大丸」で行き止まりとなる。
大丸からは道路をショートカットするようにして道があるが、登山口のある「峠の茶屋」まで1キロを余計に歩かなくてはならない。
雪道の上り1キロは1時間ほどかかるから無雪期よりも歩き始めを1時間、早める必要がある。と、机上で計算した。

そこまでの事前準備をしたから次は実践、ということは管理人はしない。
場数は踏んでいるつもりだが、管理人の実像は小心者で臆病者である。
初めて行く場所は入念な下見をおこなった上で実践することが多い。特に様相がガラッと変わる冬はなおさらである。

今日、2時間かけて下見に訪れたのは冬の茶臼岳に登ってみたいと思っているからだ。
車をどこに駐めるのか、登山口はどこか、ルート上の積雪はどのくらいか、那須は風が強いと聞いているが実際はどうか、などなどをこの目で確かめておきたい。


この時期、車で行けるのはここ「大丸」までであった。
無雪期だとこの先、道の終点「峠の茶屋」駐車場まで行けるのだが道は鉄柵で閉鎖されている。
それにしても風が強い。車が風であおられまるで台風の中、船に乗っているようだ(とそこまでではありませんが)。


前方に茶臼岳の東面が見える。
山頂は斜面に隠れて見えない。


冬の登山口はここ、「大丸」から始まっている。
もちろん無雪期にも歩けるが登山口にもっと近いところに駐車場があるのに、ここから歩き始める人はいないだろう。


地理院地図で見るとここは階段の記号が描かれているが雪で斜面と化している。
手摺りが腰高とすると積雪は40~50センチくらいだろうか。


雪は昨日の雨で締まっていて長靴で歩いても潜ることはなかった。


林間の登山道は車道をショートカットするようにつけられている。
車道に出ると展望が開け前方に朝日岳が見えた。
あの山には登れるのだろうか?


雪がなければ山頂まで1時間半といったところだがおそらく2時間半から3時間はかかるだろうと思う。

というわけで下見は終わった。
あとは実践を待つだけだが昨日の雨と高温で雪が薄くなってしまったのであと一降りほしいところ。
週間予報によると今週の木・金あたりに雪マークが付いているので来週はいいコンディションなりそうである。それまでイメージトレーニング、いや筋トレだな。

初歩きは吹雪の赤薙山あきらめ丸山へ。が、丸山でも吹雪に泣いた。

2018年1月3日(水)

ほぼ2ヶ月ぶりの山歩きとなった。
とはいえ、これまでの延長の夏山歩きではなく、この時期であれば雪山ということになる。
そして標高2千メートルを超える山が多い日光でこの時期に登れる山は限られる。

我が母なる山、女峰山に最後に登ったのは9月末、紅葉の時期だった。2017年は4回登り、5回目を12月初めあたりに計画していたのだが11月に建物改装という予定が入ってしまい、業者との打ち合わせや工事の立ち会いが毎日のようにあってとうとう年末まで遠出ができなくなった。

建物改装、具体的には老朽化した浴室の改装なのだが新築とは違って設計図も工程表もなく職人の手作業になるため、正確な納期は未定。なにも問題がなければ年内には完了するであろうという実に大ざっぱな工程である。

山には行きたし現場は気になるしという悶々とした日々を送りながら、ついに完成の目処がついた。引き渡しは年も押し迫った12月30日と決まった。ほっと胸をなで下ろしたのは言うまでもない。あぁ、これで自由の身になれる、と(画像は改装が終わった浴室。まったく別の浴室に生まれ変わった)。改装が終わった浴室。まったく別の浴室となった。


おりしもこの冬の降雪は順調である。
昨年、一昨年と雪のない年末年始だったがペンションから眺める日光連山、特に女峰山と赤薙山は銀色に輝いている。年が明けたら雪の上を歩いてみたい、そう思っていたところ昨年3月にスノーシューツアーに参加してくれたFさんから、山に登りたいというリクエストが届いた。
Fさん、健脚である。ハーフからフルマラソンまでこなす女性アスリートであることを昨年、知った。そんなFさんにお薦めの山は赤薙山(2010m)である。
ちなみにFさんは美大を出て働く傍ら独学で経理を勉強し現在、都内の会計事務所で働く税理士さんなのである。昨年、初めて会ったときはその経歴を聞いて驚いたものだ。
秀才?
いや、話をしていてわかるのはとても真面目だし気遣いのできる女性だということ。目標に向かって着実に歩む大変な努力家に見えた。好感がもてる。

さて、赤薙山は冬でも比較的安全に登れる2千メートル峰として、管理人はよく登っている。雪庇ができるヤセ尾根があるが雪庇から距離を測って歩けば問題ない。
問題があるとすればこの雪だ。まだぜんぜん締まっていないのだ。ツボ足ではもちろんのこと、スノーシューでさえラッセルを強いられそうだ。
まっ、途中まで行って無理そうならすぐ脇の丸山登山という手もあるのでFさんには満足していただけるだろう。


さあこれから赤薙山へ。赤薙山と女峰山の登山口にあたる天空回廊はご覧の通り、さらさらの新雪にすっぽり覆われている。
ここの標高は1350メートルで戦場ヶ原とほぼ同じ。女峰山とは稜線続きなので気象の影響を強くうける。以前ここがパウダースノーで人気のスキーだったことが今日の雪質でよくわかる。


厚い雪で段差が隠れ斜面と化した天空回廊。段差が見えないほどたっぷり積もり、斜面と化した天空回廊。
Fさんも管理人も登山靴であることはもちろんだが脚力をロスしないよう、靴にチェーンスパイクを装着している。それに標高の上昇で積雪量は増すだろうからとスノーシューをザックにくくりつけている。


圧雪された上に30センチの新雪。天空回廊の中段、700段目から先はスキー場でいえば斜度約25度の上級者コースである。
積雪量を計った上で可能であればスノーシューに履き替えてゲレンデを歩く方が快適だし安全である。
手袋をはめた手で雪を掘ると30センチの新雪があり、その下は固く圧雪された雪の層になっていた。ここまで積もればスノーシューで歩いても雪の下に埋もれている植物を痛めることはない。


天候は荒れ模様。
薄日が差したと思うとすぐ雪がちらつき始め、強風が吹くといった繰り返しである。


キスゲ平上部だいぶ標高を稼いだ。
このあたりでおおよそ1550メートル。
塩谷や塩原の山並み、月山とか高原山(鶏頂山、釈迦ヶ岳、中岳、西平岳の総称)が視界に入ってきた。


北東に高原山(鶏頂山、釈迦ヶ岳、中岳、西平岳の総称)おぁ、青空だ。
予報では曇りのち晴れとなっていたのでこれから天気は急速に回復しそうな予感がする。


気温が低いためか天空回廊の終段に差しかかってようやく身体が温まったというFさん。体脂肪をたっぷり蓄え歩くとすぐに熱くなる管理人と比べて持久力系のFさんはエンジンの掛かりが遅いという。


小丸山から見る赤薙山は吹雪階段が終わってシカ柵の外へ出たところが標高1601メートルの小丸山。
正面に見える尾根を上がっていくと最初のピークが赤薙山、そしてその5つ先のピークが女峰山、右へ分岐すると丸山である。
ここから見る赤薙山は薄ぼんやりと霞んでいる。雪が舞っているのだ。それだけではない。吹雪いているであろうことがここに吹きつける強い風からわかる。
時刻は現在9時52分。今日のコンディションだとここから2時間半はかかるだろうから体力が奪われること必至である。
持久力に長けるFさんは大丈夫だとしてもこの2ヶ月もの間、山歩きはおろかウォーキングさえしていない管理人に大いに不安がある。端的に言えばFさんをガイドして無事に行って帰ってこれる自信がない。
Fさん:「もしもし、警察ですか? 私を連れてきたガイドが疲労で動けなくなってしまいました。私は大丈夫なんですがガイドがダメそうなので助けに来てください」、などという事態になりかねない。
Fさんは育ちの良さなのであろう、とても心が優しいし気遣いのできる女性である。
管理人の心中を察して自ら目的地の変更を申し出てくれた。「赤薙山は吹雪いていて私には無理そう。丸山でも十分、満足です」、と。


丸山をバックに吹雪の赤薙山をあきらめ、小丸山から近い丸山へと目的地を変更することにした。山頂はなんとなく青空っぽい。が、雲も厚い。どうなるかは行ってみないとわからないようだ。


丸山山頂は間近今日は天気が猫の目のようによく変わる。
丸山山頂を目前にしてさっきの青空はなくなり灰色の空気に包まれた。風が再び強くなってきた。


登~頂~!!
2月に比べると雪の量は少ないが、すべて新雪ということもあってここまでラッセルの連続であった。それだけに登頂の喜びは大きい。
1月初めでこれだけの積雪は文句なし!


ツェルトの中でランチ風は衰えることなく吹き続けている。
体感はマイナス10度ほど。凍えるような寒さだ。
スノーシューツアーのときに必ず携行しているツェルトをかぶってランチにした。薄いナイロン生地一枚だけだが風を直接、身体で受けないだけでも快適さがずいぶん違う。


帰りは旧登山道で下山丸山山頂でそこそこ時間を費やした後、下山となったが、往復同じルートを歩くことはしない。天空回廊の出現によって使われなくなった旧登山道を下る。
ただしここは天空回廊と同じような傾斜がありなおかつ、深い樹林になっていて歩きづらい。それにルートを間違うと自然と深い沢に入り込んでしまい脱出が困難になる。地形を熟知していない人にはお勧めできないルートである。


八平ヶ原への分岐登山口まであと15分の位置にある八平ヶ原への分岐。
ここまで来ると傾斜は緩くなる。


今から12年前の2006年1月4日にスノーシューツアーで刈込湖へ行ったことがある。
暮れに大雪が降ったおかげで正月明けのフィールドは新雪がたっぷり積もり、それはもう大変な思いをしたことがある。
特に傾斜が急になる小峠手前の斜面は太ももまで雪があり、このラッセルで力を使い果たしてしまい目的地に着いたときは疲労困憊して意識朦朧の状態であった。
冬の日光は気温は極寒とも言えるほど下がるが群馬県や福島県に比べると雪の量は少ない。それだけに1月早々から深い雪に行く手を阻まれるというのは管理人の20年の経験でも珍しい。
この雪が吉となれば嬉しい。

「月山(日光市)」。60代後半の男2人、道間違い連発で大笑い!

2017年11月7日(火)

このブログでよく取り上げるWさんとの60代後半ツアー、今回は前夜の作戦会議の通り月山(がっさん)にした。標高1287.2メートルと、日光の山ではそこそこの高さがある。とはいえ、登山口の標高が1040メートルもあるので標高差はわずか240メートルと、これは東照宮の裏にそびえる独立峰、外山(とやま)とどっこいである。特に危険があるわけでもなく散歩気分で登れてしまう山だ。

実は昨年の3月、管理人はツツジの下見を目的に訪れたことがあって、そのブログを読んだWさんが面白そうな山として候補に入れていたらしい。
標高差240メートルの山のどこにWさんは面白さを見出したのか、種明かしをすると、管理人が下山に使ったルートなのである。

この山は一周して同じ登山口に戻ることができるというメリットがある。行き帰り同じ道を歩くよりはそれは面白いだろう。
それだけか?
いや、もっと面白い仕掛けがある。
昨年3月、山頂から下山する際に道が見つからなくて管理人、右往左往したことがあった。目を凝らしてみてようやく道が見つかったと思ったらお次は2メートルほどの落差の岩場を後ろ向きになって下るという経験をした。さらにその先には鎖場が、、、
管理人が下りに選んだ尾根には地理院地図に道が描かれていないことも面白みを加えている。地図とコンパスが必須なのである。標高差たったの240メートルなのにねぇ(笑)

管理人に劣らず面白いことが好きなWさんにとって、ブログ記事から、月山は十分な魅力をもった山として映ったのであろう。
詳しいことは昨年3月のブログ後半をご覧ください。
でわでわ登ってみましょうか。


栗山ダム手前の広場日光市栗山の「栗山ダム」が月山の登山口。
黒っぽく見えるのはダムの堰堤で長さ340メートル、幅10メートルもある。200メートル競争が十分できてしまいそうな大きさである。


赤薙山から女峰山への稜線駐車場の南に霧降高原から赤薙山、女峰山へと続く稜線がよく見える。


駐車場からダムの管理道路を歩いて行く。


やがてダム全体を見渡せる場所に出る。
左の石積みが駐車場から見上げた堰堤。


ダムに沿って管理道路を歩いて行くと右へ分岐する道があるので、管理道路から外れて斜面を上る。先を行くのはWさん。


幅広の道はここで終わりここからいよいよ山へ入り込む。
昨年3月に来たときは残雪のため道が見えなかったが、目を凝らすと笹原の中に薄い踏跡が見えた。


道はハッキリ見えるようになるがいきなり急登。


月山はツツジの山として名高く、季節になると多くのハイカーで賑わうらしい。
これはヤシオツツジ。あちらにもこちらにも。


ここで道は右から来る道と合わさる。
地理院地図にはないが昭文社「山と高原地図」に描かれている道で、山頂からここまで同じ道を戻るとここから別の道で駐車場に戻れるようになっている。


高原山(鶏頂山、釈迦ヶ岳、中岳、西平岳の総称)北東に展望が開けて高原山(鶏頂山、釈迦ヶ岳、中岳、西平岳の総称)がよく見える。


月山の山頂に到着登頂!!
所要時間、58分。ウォームアップが済んだ頃合いで登頂という結果になった。
山頂は木々が茂っていて大展望というわけにはいかないが、木々のすき間から日光連山や高原山が望めるし、5月にはヤシオツツジが楽しめるのでいいのではないだろうか。


二等三角点がある二等三角点


歴史を感じさせる石の祠。


苔で遊ぶ最近になって突然、コケに興味を持つようになった管理人、祠の屋根に生えているコケに注目した。
普通、植物は地中に根を生やして水分や養分を吸い上げて成長するが、コケは同じような役割を果たす根をもっていない。コケの根は風で飛ばされないように自分の身体を固定する役割しかない。生きていくには空気に含まれている水分や雨水が頼りなのだ。
水分が枯渇すると葉をかたく閉じて水分の蒸発を抑える機能が働いて、画像のような姿に変身する。
さあ実験するぞ。


苔で遊ぶ2口に水を含んでプワーッと吹きかけてやるとほんの数秒で葉が開いた。
このような性質を持つのがコケの特徴だそうだ。
ちなみにこのコケはスナゴケだと思うが、図鑑数冊を見てもそれぞれ姿形が違うし、いまだによくわからない。それがコケの面白さともいえるのだが、、、


駐車場から見上げた日光連山の一部だが、山頂から眺めると男体山や女峰山まで見えるようになった。
山頂で30分ほど休憩したが昼食にはまだ早い時間なので早々に下山することにした。
下山ルートは地理院地図にも昭文社「山と高原地図」にも道が書かれていない南西尾根を使うことにした。


山頂から日光連山を望む前の画像を拡大して山名を入れてみた。


見下ろすと今市ダム山頂を去ってほどなく、南に今市ダムが見えるようになった。
案内板によると栗山ダムと今市ダムは水路でつなっがっていて、その落差は524メートルもあるそうだ。そして途中に3基の発電機が稼働する水力発電所がある。発電量は105万キロワットだからこれは原発1基分に相当する。
2011年の原発事故で甚大な被害を被った管理人としては、危険な原発の再稼働には反対であり、自然の地形を活かした電気を使いたい。

いま、管理人が立っている場所が水路の上なのだが水路は見えない。発電所も見えない。なぜなら水路は斜面に沿って埋設されていて、発電所は地下に設置されているからである。


先を行くWさんとは2006年にスノーシューツアーのガイドを務めて以来だから、11年の付き合いである。その間、年に数回、管理人はWさんのガイドを務めてきたが、いまでは心技体共にWさんが管理人を上回るようになり、こうして管理人の前を歩くのが常のことになった。


大きな岩に阻まれた道はここで大きな岩にぶつかる。
岩の上に踏跡があるので行けるのだろうと思って岩に乗るのは危険だ。なぜならその先に道はないからだ。ここは冷静になって道を探す必要がある。
岩のすぐ手前右に斜面を下りるようにして薄い踏跡が見つかるはずである。その踏跡は岩をぐるっと巻いて岩の向こうに出られるようになっているのだ。
と、ここまでは昨年3月の経験で知っていた、管理人は。


やっ、なんかおかしいぞ。
尾根上を歩いているはずなのだが次に目標としているピークから遠ざかっている。次のピークは尾根続きになくてはならないはずだ。それが沢を挟んで左に見える。
さてはさっきの岩を巻いたつもりが巻かずに進んでしまったらしい。昨年の経験はどこへやら(笑)。


ここでようやく地図を見たここで初めて地図を取り出す。
コンパスで確認すると進んでいる方向は西であった。本来なら南西に向かって進んで行かなくてならないのだ。傾斜が急であることからも本来のルートから外れているのは明らかである。尾根が分岐していて足は自然と違う尾根に向いてしまったようだ。
進むべき方向を地図とコンパスで確かめながら歩かないからこうなる、、、という見本ね(笑)


元の尾根に戻って先へ進むとまたもや大きな岩に行く手を阻まれる。
ここも右の斜面に下りて岩を巻き、岩の向こうに出る必要がある。


巻道はこんな感じ。


最後にロープがかかる3メートルほどの段差を下りると岩の真下に出る。


偽山名板さきほど、尾根を間違ったときに見たピークに着いた。
標高1230メートルの眺めのいいピークである。
ここに山名板がある。山名は「月山」となっている。
前に来たときも気になった。
その時はこの先が月山であることを示す矢印が書かれていたのが消えてしまったのだろう、そんな印象だったのだが、あらためてみると矢印を書くスペースなどないことがわかった。

国土地理院の地図によれば月山は標高1287.2メートル、北緯36°50分45秒、東経139度39分33秒の地点を示していて、ここはその月山から南西に400メートルも離れている。標高は57メートル低い。ここは月山でないのは明らかだ。登山者には不要な山名板だと思う。
設置者になんらかの意図があってここに山名板を取り付けたのだと思うが、その意図ははたしてなんなんだろう?
単に地図を読み間違えたとかこの場所をどうしても月山と呼びたいとか、そんな個人的な理由でもあるのだろうか?

※上に書いた緯度経度は地図ソフト「カシミール3D」を使って割り出したものであり、コンマ以下は略した。


標高1230メートルから眺める関東平野本来とは異なる場所なのに「月山」という山名板がつけられているのが気になるものの、標高1230メートルのピークからの眺めはとてもいい。遠く霞んで筑波山が見える。
時間もよろしいようなんでここで昼食としましょう。Wさん、持参したストーブでお湯を沸かして熱々のスープをご馳走してくれた。もうすっかり”山の人”になってしまった。


下山は順調に進行していたわけではない(笑)
休憩したピーク1230から数分歩いたところでまたもや尾根を間違えた。
まっすぐ延びている尾根を進んだところ笹原になったのだ。
進んでいる方向を確かめると南南西に向かっていて、そのまま進むと崖に出くわすように地図が読める。
実はピーク1230の先は南南西に向かう尾根と北西に向かう尾根とに分岐していて、自然と南南西に向かってしまったのだ。
ふ~、これで本日2度目(いや、正確に言うと3度目だ)の道間違い。ふたり、顔を見合わせて笑ってしまった。50メートルほど戻って正しいルートに乗ったのは言うまでもない。


鎖場がある鎖がかかる大きな岩を下る。
ここから200メートルほど先はダムの管理道路だ。


昭文社「山と高原地図」に描かれているもうひとつ別の登山口。ここはすでにアスファルト道路である。


管理道路の分岐点。
右へ折れると栗山ダムの畔へ出る。道なりに左へ進むと駐車場。


無事に下山一日中、快晴のままゴールとなった。
この広い駐車場にハイカーの車は朝と同じく我らだけ。
せっかくだからと、座ってコーヒーを作り空を見上げながら飲んだ。


ツツジの季節から外れた平日ということもあって駐車場は管理人の車のみ。
登山者とも出会わなかった。
簡単に登れるし展望も悪くはない。しかも下山ルートは尾根の分岐があるから読図の練習にもってこいのルートである。
最大の難点は公共の交通手段がないからマイカーでしか来れないこと。といって高額な代金を支払ってタクシーで来るほどの価値があるのかといえば疑問符が付く。マイカーをもつ仲間を募ってグループで行くのがいいと思う。

沼原から茶臼岳の前峰、南月山へ。大展望を楽しむ。

2017年10月18日(水) 晴れ

沼原~姥ヶ平下~姥ヶ平(ひょうたん池)~牛ヶ首~日の出平~南月山~白笹山~沼原
歩行距離12キロ

今年は山歩きのペースが遅い。
そのはずで、冬も春も夏もそしてこの秋も、異常とも思える悪天候なのだ。
一過性のものなのかそれともこれが当たり前になりつつあるのか、素人にはわからないが早く安定してくれることを望むばかりだ。
管理人は自営の身だから晴れる日を選んで出かけることができるが、休みの日が決まっている人にとって今年は天気に泣いたことだろう。
もちろん晴れの日もあったがそういう日に限って仕事があったりで、どうも間が悪い。

前々日の予報によると18日は久しぶりに晴れそうだ。
この晴れ間をフイにしてなるものか、さっそく山歩きの日に充てた。

★★
ブログは山行が終わってから大体、3~5日後に仕上げるようにしているが、下山した日の夕方からまた降り出して、これを書いている21日まで4日間、降りっぱなしでウンザリしている。

沼原の駐車場今日は那須連峰・茶臼岳の南に位置する南月山に行くことにした。


奥那須自然休養村沼原(ぬまっぱら)駐車場の奥が登山口になっていて、ここから南月山へは白笹山を経由する左回りコースと北上して三斗小屋温泉を目指して途中で進路を東へ変えて牛ヶ首、日の出平を経由する右回りコースがとれる。
今日は南月山で昼食を食べようと考えて南月山までの距離が長い、右回りコースを歩くことにした。南月山へは12時前後に到着する見込みだ。
画像は右回りコース入口、左回りコースは一度、車道へ出たところが入口になる。
ちなみに沼原は戦場ヶ原を小さくしたような湿原で、春から夏にかけて植物が数多く観られるらしい。


熊が出そうな笹駐車場から歩き始めるとすぐ沼原湿原への道と分岐するので北への道へと入る。
するともうこんな笹に囲まれる。
ミズナラもあり、熊が生息するに十分な環境を備えている。


イワダレゴケ早くも苔のお出迎えだ。
たぶんイワダレゴケだと思うがただいま勉強中の身なので自信はない。


シッポゴケシッポゴケでしょう、たぶん。
他にも数種類の苔が見つかったがこのブログはコケ図鑑ではないので割愛。


ハウチワカエデ黄葉したハウチワカエデ。盛りは過ぎているようだ。


三斗小屋への分岐苔を観察しながらのんびり歩くうちに道は分岐する。
さあ、どうしようかな?
右回りで南月山へ行くにはふたつのルートがあってこの分岐を日の出平方向に進むと近道になる。
ただし、そうすると茶臼岳からかなり遠ざかってしまうし展望の良い牛ヶ首も通らない。
この分岐は三斗小屋温泉を目指そう。


ハウチワカエデの紅葉これも先ほどと同じハウチワカエデだと思う。


茶臼岳が見えてきた姥ヶ平下に近づくとようやく展望が良くなり茶臼岳が見えるようになった。


三斗小屋温泉と牛ヶ首を分ける姥ヶ平下三斗小屋温泉と牛ヶ首を分ける姥ヶ平下を通過。


ひょうたん池に分岐する姥ヶ平下姥ヶ平下から牛ヶ首へ15分も歩くと、ひょうたん池に行く道が分岐する姥ヶ平に到着。
ここから噴煙を上げる茶臼岳がとても大きく見える。


噴煙を上げる茶臼岳噴煙を上げる茶臼岳


ひょうたん池への木道ひょうたん池への木道。
木道は池で行き止まりになっている。
木道は細くまた、1本なので向こうから来た人とすれ違うときは身体の向きを90度回転させてザックを木道の外側に出るようにし、それから身体の前面どうしが向かい合うようにして通過する。というほど大げさにしなくても、木道の支柱に片足を載せて身体をずらせば大丈夫。


木道沿いの赤い実の植物。さあて、なんだろう?
調べるのに苦労しそう。


ひょうたん池に映る逆さ茶臼岳茶臼岳とひょうたん池に映る逆さ茶臼。
紅葉の盛りには遅かったがここから茶臼岳を見上げるとそれは見事な紅葉が拝めるそうだ。


茶臼岳へ分岐する牛ヶ首に向かうこれから茶臼岳へ分岐する牛ヶ首に向かって進む。
茶臼岳がますます近づいてきた。


茶臼岳の南、約500メートルの牛ヶ首に着いた茶臼岳の南、約500メートルの牛ヶ首に着いた。
ここからは峰の茶屋避難小屋、ロープウエイ山頂駅を経由して茶臼岳、日の出平を経由して南月山へ行くことができる。ここから茶臼岳に直接、登るルートはない。


牛ヶ首はほぼ360度の大展望が味わえる牛ヶ首はほぼ360度の大展望が味わえる。
向こうに見える山並みは福島県との県境の山で三倉山、大倉山、流石山。実に美しい稜線である。あの山の向こうは下郷町(福島県)。


ミネザクラの名所、日の出平牛ヶ首から少し南へ下るとミネザクラの名所、日の出平。
案内板の説明だと5月半ばが見ごろだそうだ。


ミネザクラの並木南月山への道の両側がミネザクラの並木のようだ。見事だろうなぁ。


これがミネザクラ。


間もなく南月山ミネザクラの並木を過ぎると景色は荒々しくなり、茶臼岳に似た雰囲気になる。間もなく南月山。


南月山山頂(1776メートル)南月山山頂(1776メートル)。
月山の南にある山という意味だと思うが、では月山は何処に?
調べてみると昔は茶臼岳のことを月山と称していたらしい。それで納得。


古い石の祠は南月山神社山名板のすぐ脇にかなり古い石の祠があり、石柱には南月山神社と刻まれている。
茶臼岳(月山)には那須岳神社があるし朝日岳にも小さな祠があることから、この辺一体の山は山岳信仰で栄えたのではないだろうか。


南月山から下る先にきれいな形の山が見えてきた。
コンパスで確かめると白笹山のようだ。期待に胸が膨らむ(笑)。


白笹山は展望ゼロ白笹山に登頂!!
といっても南月山からだとゆるやかに140メートル下って90メートル上っただけなので山頂に立ったという感じがしない。
それに他の山の山頂のように休むスペースがないし、さらには展望がないのは致命的である。期待した胸はぺちゃんこになった。写真を撮っただけですぐ歩き出した。


白笹山から沼原への下りは450メートルの標高差があるから楽とは言えないが、その分、下郷町(福島県)の山並み、三倉山や大倉山、流石山を眺めながら下ることができる。
画像は出発点となった沼原(調整池)を見下ろす地点。


長い下り道が平坦になったのでゴールは近いのかな?


駐車場に到着。


今日の歩行は11.5キロ、休憩を含んで6時間22分と体力の衰えた管理人には手頃な登山となった。


本日のルートマップ