花はまだ十分見頃。湯元~光徳へ降り、歩いて湯元に戻る。

2023年7月27日(木) 晴後雨

梅雨が明け山歩きに最適(かなり暑いけど)な季節となったがコロナの感染状況が隠れて見えないこの頃、本業が忙しさを取り戻し、コロナ禍の3年のように気が向いたらフラッと山へ出かけるという具合にはいかなくなった。
直近の山行が先月の21日だったから、まさに丸ひと月も山から遠ざかってしまった。
ではその間、本業である宿泊業が多忙を極めたのかと言えばそんなことはなく、1泊の宿泊予約が入るとその前後を含めて2日から3日は出かけることができない宿命にあるのである、この仕事というものは。
冒頭、「本業が忙しさを取り戻し」などと書いたが週に2組の予約があるとその週は山行に充てる時間がなくなるというわけだ。

そんなわけで、多忙ではないがコロナ禍ほど暇ではないこの頃、ようやく外に出られる時間が確保できた。
毎年、誕生日を迎えた後、その年齢での体力測定のために女峰山に登るようにしているが今年もその日が近づいてきた。

管理人、今月29日で齢75すなわち後期高齢者の仲間入りをする。
医療費の自己負担が1割となるほかになんのメリットはなく、反対に世間から不評を買うばかりの後期高齢者になる。
車の運転や山で事故を起こせばそれ見たことかと袋だたきに遭う。
だからそうならないよう、日頃から運動をおこなっているし食事に気を使う。通院も定期的におこなうなど、人一倍、努力をしているつもりだ。
それでことあればもう仕方がない。
どのみち袋だたきに遭うのだ、自身で納得のゆく袋だたきの的となりたい。

脱線した。
丸ひと月も山から遠ざかってしまうと体力が心配だし、それが元で精神的にも弱くなる。
そもそも管理人が敬愛して止まない女峰山に、生半可な体力、精神力で臨むなど失礼ではないか。
心身共に充実した状態で臨むのが女峰山への敬意の表し方である。
そうなのである。
管理人が目標にしている女峰山にいつまでも万全の体調で登り続ける、それを自身のライフワークとして取り組み、昨年で24回目の登頂を果たした。
2千メートル峰の多い日光の山で距離、累積標高、変化に富んだルート、花の多さ、どれをとっても魅了させられる山が女峰山なのである。

そんなわけで、女峰山に登る前の準備として、以下の山行計画を組んでみた。
体力が求められる女峰山を無事にクリアするための計画である。
まず湯元から刈込湖を経由して光徳へ抜け、光徳から湯元まで歩いて戻る約15キロのトレッキングをおこなう。
これでバテてしまうようなら女峰山は絶望で、根本から鍛え直しとなる。

次に中禅寺湖一周25キロのトレッキングである。
全周ほぼ平坦路とはいえ、25キロにもなると持久力が要求される。
女峰山往復16キロ(隣の帝釈山で折りかえし)の1.5倍という距離は持久力を試すのにいい距離なのである。
距離が長いだけにヘロヘロの状態でのゴールでも女峰山への挑戦権利は獲得できるだろう。
余裕でゴールなら持久力は万全である。

最後は難物、古賀志山大外周りだ。
馬蹄形ルートと鞍掛山ルートを組み合わせた18キロをいう。
アップダウンが多い上にそれらは岩場であるため難易度が高い。どちらか一方のルートが一日の行程なのだが、それを組み合わせて一日で歩いてしまおうというものである。
アップダウンの多さ、距離共に女峰山に似て厳しいので女峰山のシミュレーション登山として最適といえる。

メモ(地図アプリはスーパー地形を使用した)
・歩行距離:14.4キロ(GPSログをカシミール3Dで処理した値)
・所要時間:4時間43分(写真撮影と休憩を含む)
・累積標高:761メートル(アップダウンのうち、上昇分の累積)

誕生記念の女峰登山の第1弾として湯元から歩き始め、周回して湯元へ戻る15キロのトレッキングはここ湯元温泉駐車場から始まる。
学校の夏休みに入り奥日光は修学旅行や林間学校の小中生で賑わうが、この時間、駐車場はまだガラガラだった。


駐車場から温泉が湧き出す通称、湯元源泉まで5分。
これら小屋の地下から温泉が湧き出ていてパイプラインで旅館やホテルに供給している。


源泉からいきなり急斜面となり、登りきると金精道路と交わる。
車が5台駐まっていた。
ここに駐めて歩くハイカーは刈込湖まで行って折り返す場合がほとんど。


オトギリソウ


小峠には35分で到着。
ベンチがあって休憩できる。
ここは刈込湖へのスノーシューツアーの通過点になっているが冬はベンチが雪で埋もれて見えなくなるばかりか、道標も半分は埋もれる。


道は1本しかなく、間違うはずはないのに小峠のすぐ先に刈込湖への道標がある。
昔は金精道路入口から小峠まで工事用の車道(三岳林道)があって今もなお、地理院地図には軽車道として描かれている。
その林道はここからさらに「ドビン沢」へ向かって敷設されていて、この道標の位置が登山道と林道との分岐点であった。
現在、その林道は荒れ果てて通行できないが、道標だけが残されている。


シロヨメナの群落。


ここから刈込湖へ向かって下り階段が始まる。


このような木製の階段がぜんぶで12基。
刈込湖まで標高差100メートルをひたすら下っていく。


最後の階段まで来ると前方に刈込湖が見えてくる。


刈込湖に到着。
小学生で賑わう時間には早く着いたのでここで小休止。
とはいっても休憩するのではなくある植物を探すためだ。


それがこのイトキンポウゲである。
湖畔の砂地に生育する糸状の葉を持つ小さなキンポウゲで、栃木県の絶滅危惧種に指定されている。
保護されてはいないためハイカーに踏んづけられる。
だがこうして毎年、可憐な花を咲かす。
砂地だから踏まれても損傷が少ないのかも知れない。


前方の斜面から爽やかな風が湖の上を流れてくる。
真冬は烈風となり体温を奪われるがこの時期は快適だ。


湖畔からハイキングコースに戻って涸沼へ向かって平坦路を進む。


サワギク(別名ボロギク)


刈込湖の先に水路でつながっている切込湖がある。
梅雨で雨は多かったはずだが、湖の水位はその程度では変わらない。
水路は底が剥き出しとなっている。


ズダヤクシュ(喘息薬種)


カニコウモリ
ズダヤクシュもこの花も実に地味だが、これでも咲いているのである。


切込湖から涸沼へ向かう気持ちのいい林間。


枯れて数十年も経っているのか苔におおわれた樹木が積み重なり、積み重なった樹木のすき間から涼しい風が下りてくるのを感じる。
そこだけ明らかに気温が低く、汗が引くのがわかる。
正体はわからないがなにかがいて、冷たい風を送っている気がしてくる。
冷気というより、管理人は林の中の霊気を感じ取っているのかも知れない。


林間を抜けて涸沼に差しかかると視界が開け、同時に花が一気に多くなる。


ハナニガナ
これは花弁が10枚あるが5~7枚のはニガナ、花弁が白いのはシロバナニガナ。


ノアザミ


涸沼全景


ヤマオダマキ


刈込湖から涸沼まで、ほとんど平坦な道を歩いて来たが、ここから先は岩と階段の急登を強いられる。
このルート唯一の急登ではないだろうか。


道はジグザグにつけられてはいるがそれでも途中で一息つかなくてはならないほどだ。


山王林道に接する部分。
登りはここで終わる。
山王帽子山と太郎山の登山口はここからすぐのところ。


湯元から歩き始めて小峠、刈込湖、涸沼と休憩ポイントを通過したが、ここが最後の休憩ポイントとなる。
いい時間になったのでここで空腹を満たすことにした。


コンビニで買ってきた糖質たっぷりの巻き寿司を2ヶ、200kcal補給。
残りは下山したら食べるつもりだ。


山王峠を通過。


ダケカンバが密生する笹っ原を通過。
冬はここから見上げる空がとても美しい。


光徳園地に着いた。
ここから路線バスで湯元に戻ることができるがそれをしたら女峰山のシミュレーションとはならない。
力を振り絞って湯元まで歩いて戻ろう。


光徳園地に隣接する光徳沼。
流入する川は逆川(さかさがわ)。
昔は谷地坊主を見られたが土砂の流入で川底が上がり、「沼」の面影は失せてしまった。


逆川の右岸を歩いて国道へ向かうが、そこにはたくさんの花が観られる。
これはウツボグサ


キオン


シロヨメナ


キツリフネ


んっ、シラネニンジンだったかな?


ここで国道と交わる。
白線が引かれた歩道しかないため湯ノ湖へ行くまでしばらくの間、危険と隣り合わせの歩きを我慢しなくてはならない。


ホタルブクロ
車道歩きでは大きく避けてくれる車がある一方、管理人の脇ギリギリを走る車ありで、そのときは側溝に身を寄せて危険を回避しなくてはならないから怖い。
だがいいこともある。
車で走っていたら絶対に気がつかない花を側溝そして斜面に見つけることができる。


トモエソウ


イケマ


ヤマハハコ


イタドリ
以上、すべて車道脇で観た花。


湯ノ湖まで来ると車道歩きが終わり、遊歩道を歩ける。
湯ノ湖は一周できるが今日は山側(湖の西側)を歩くことにした。
その方が車の音にじゃまされず、静かな散策を楽しむことができる。


枯れ始めているがコバノイチヤクソウを見つけた。


フライ(ルアー?)を楽しむ釣り人。


無事にゴール。
ここから歩き始めて4時間43分とまずまず。
車道歩きが疲れたがバスに乗らずにスタート地点に戻れたのだから合格点を与えよう。


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