快適なトレッキングが楽しめる赤薙山稜線はツツジが見頃。眺めも最高。

2016年5月20日(金) 薄曇り

日光でもっとも低い2千メートル超えの山、「赤薙山=あかなぎやま」は、男体山から始まる日光連山の北西に位置しているので、エリアで区分けするなら霧降ということになる。

アプローチはいい。
日光駅からバスで約30分、バスを降りたところが即、登山口というアプローチの良さだ。
登山口の標高が1340メートルで、山頂は2010メートルだから標高差は670メートルというのも手頃である。特筆すべきは山頂直下まで緩やかな稜線が続いていて、振り返ると関東平野が一望できることだ。空気が澄んだ日であれば遠く、富士山や都心の高層ビル群、スカイツリーが見える。雲海の上に筑波山がぽっかりと顔を覗かせる日もある。

厳しい山じゃないと登った気がしないという人を除いて、ちょっと頑張れば2千メートルの頂に立てる達成感と眺望が楽しめる赤薙山は、2千メートル峰入門編としてうってつけだと思う。
ただイヤな点を挙げるとすれば登山口から標高1582メールまで、階段を1445段も昇らなくてはならないこと。標高差670メートルのうち、階段だけで標高差240メートルにもなる。これが実に辛い。

この階段はニッコウキスゲの群落として有名なキスゲ平に設置されていて、キスゲ平は元々スキー場として利用されていたくらいだから、初中上という異なる傾斜がある。それに合わせて階段が造られているため傾斜は一様ではない。
管理人のように心肺機能の衰えている老ハイカーが連続して昇れるのはせいぜい700段くらいがやっとで、傾斜が急になる700段以後は100段おきに休憩をとらなくては心臓が爆発してしまう。
過去になんどか、荷物を持たずにランニングシューズで昇ったことがあって最短時間は25分だったが、そのときは心臓がバクバクと音を立て本当に死ぬかと思ったくらいだ。

階段トップから先、赤薙山や女峰山に行く場合は荷物を10キロ以上背負うから時間をかけてゆっくり昇っていくのがバテないコツだ。その場合、目安は40分というのが経験値である。
ちなみに、地図でわかる通り階段の北側に登山道があって、階段ができるまで赤薙山へ行くにはリフトで小丸山まで行くか、その登山道を利用するしか方法はなかった。
そのように以前からあまり利用されていなかった登山道だけに道は荒れていて、現在は道の大部分が笹藪と化してしまっている。

もうひとつ強いて欠点を挙げれば山頂は樹林帯の中なので眺望が悪い。木々のすき間から男体山や女峰山が見えるが山並みを眺めながら昼メシ、というわけにはいかない。
まっ、それらを差し引いても稜線からの眺望の良さは奥日光の山々では味わえないくらい素晴らしいし、春から夏にかけてはカタクリから始まってツツジやニッコウキスゲ他の花が次々と咲き、登山の楽しさを存分に味わえる山でもある。

今日は宇都宮市のTさんを赤薙山へご案内する日だ。
Tさんとは昨年、管理人が主催するツアーのクリーンハイキングに参加して以来のお付き合いでその後、鳴虫山、高山と登り今日で4回目、登山としては3回目となる。
お母さんの影響もあるのか本格的な山女を目指し、着々とスキルアップに励む努力家である。

参考
2016年1月22日・・・鳴虫山
2016年3月04日・・・高山


雲を突き抜けて天に向かって延びる階段をイメージして設計した「天空回廊」。
標高1340メートルから始まり、1582メートルまで1445段もある。
この階段脇に現在、シロヤシオとトウゴクミツバツツジが咲き誇っている。


天空回廊の最終段に立って振り返ったところ。
スキー場の上級者コース部分なのでかなり急に見えるでしょ?


ここからいよいよ稜線のトレッキングが始まる。
道標に丸山・赤薙山とあるのはこの先で道が分岐していて直進すると赤薙山と女峰山、右が丸山へと行く。


お~、まだ咲き始まったばかりのトウゴクミツバツツジだ。
葉っぱがまだ出ていないので見応えがあるね。


ここは階段の終段と目と鼻の先の小丸山。モデルは2千メートル峰初めてのTさん。
地理院地図だと小丸山という表記はなく、1601メートルの標高点として描かれている。
登山をするのに地図をよく見る人ならわかることなのだが、ここに建っている木の柱には「キスゲ平 標高1635メートル」と刻まれていて地理院地図とは一致していない。謎である。


小丸山から焼石金剛まで1本の尾根なのだが道は幾筋にも分かれてついている。どの道だったか、薄紫の可憐な花を見つけたのでTさんに尋ねると、即座に「サクラソウ」と返ってきた。
実際にはユキワリソウなのだがサクラソウ科サクラソウ属なので、サクラソウの仲間だ。あながち間違いではない。


焼石金剛に近づくにつれて大小さまざまな石でガレ場となっているところを通過する。
ここでは浮き石に注意して歩くのがポイント。


焼石金剛を示す古い道標。
名前の由来はわからないが推察として、昔の人にとって夕日に照らされて真っ赤に染まったこれらの大きな岩が、まるで焼けた石のように恐れ多く見えたのではないか、そんな想像をする。


開花したばかりのミネザクラ(タカネザクラ)。
焼石金剛を過ぎたあたりから多くなる。


これはオオカメノキ。
葉っぱが亀の甲羅に似ているのが名前の由来で花はアジサイに似て、小さな花の集まり(本花)を取り囲むように装飾花を付ける。写真で白く見えるのが装飾花。


赤薙山と女峰山を分ける道標まで来ると樹林帯となり、眺めはよくない。
また、急登が始まるのもこの辺りから。


地面から木の根が飛び出していたり倒木があったりで決して歩きやすいとは言えないが、それもすぐに終わる。


2千メートル峰初登頂の喜びで笑みをうかべるTさん。
ではここでお昼ご飯にしましょう。あっ、二度目の昼ご飯だった。


昼食に30分ほど割いて同じ道を辿って帰ることにしよう。


焼石金剛まで戻って水分補給、そして小丸山へ。


小丸山からは天空回廊ではなく荒れた登山道を歩いて下山することにした。
手入れは一切していないので道は荒れ放題。雨で道はえぐられ大きな段差があるわ笹藪はあるわ泥濘状の部分があるわ木の根は露出してるわ傾斜は急で決して歩きやすいとは言えない。
にもかかわらずなぜ、古い登山道を歩くのかといえばツツジを見るのならこの道が最善の選択なのだ。それに階段に比べれば歩く楽しさというものがある。
ただし、安全を第一に考え、チェーンスパイクを装着して万全を期すことはいうまでもない。


シロヤシオとトウゴクミツバツツジが同時に見られた。


ミネカエデ(だと思う)。


シロヤシオ近撮。


霧降高原の麓ではとっくに終わっているヤマツツジがここではまだつぼみだった。


登山口まで降りてきて、トウゴクミツバツツジとシロヤシオとヤマツツジ(つぼみ)という、ツツジのトリオを見ることができた。

落とし物を探しに古賀志山へ。帰りは道を間違えて恐怖の「小マラ岩」へ行ってしまった。

2016年5月18日(水) 天候:晴れ

15日に仕事の合間をぬって古賀志山の未踏ルートを歩いた際に、ザックにくくり付けておいた20メートルの補助ロープを落とした。

実はこの日、赤岩山に達したときにこれまで見たこともない踏跡が木々のすき間に見えたので魅力的に思え、踏み込むことにした。
その踏跡は赤岩山山頂から真北に向かって急降下していて、地図で見ると尾根伝いに下って林道に出られるようになっている。もちろん、古賀志山のことだから地図に道など描かれていない。あくまでも地図という平面上のことだ。そこは藪になっているかもしれないし、大きな岩が待ち構えているかもわからない。どちらも地図を見ただけではわからない。

急斜面を下りきると倒木や折れた枝が横たわる広葉樹の林に入った。藪ではないが横に延びた枝がじゃまになった。
目の前の枝を避け光の具合で突然、現れるクモの巣を払いながら歩いていると、後ろからザックが引っ張られるような感じがして足が止まった。
バリエーションルートとはいえ誰もいない道を歩いていると時折、何かの気配で背中がゾクッとして足が止まることがある。それに似た気配をここで感じた。
後ろを振り向く気持ちの余裕はなく、とにかくすぐにでもこの気配から抜け出たかった。ザックを背負う身体を左右に振って相手の手から逃れ、急かされるようにして先へ進んだ。
それからのことはよく覚えていない。背丈ほどの藪に突入し、沢を渡り、急斜面を登って稜線に出た。そこは御嶽山の西側から北へ延びる西尾根と呼ばれる稜線であった。時間はすでに午後3時になっていた。

時間が遅かった割に予定外の行動をとったことに加えて、あのゾクッとする気配でよほど冷静さを欠いていたのであろう、自宅に戻ってザックを部屋の壁に戻したときに、くくり付けておいたロープがないことに気づいた。念のため車の荷室を調べたが見つからない。車内をくまなく探しているうちにふと、もしかすると足が止まったあのとき、あれは気のせいではなかったのだということに思い至った。
木々の間をぬうようにして歩いたときにロープを木の枝に引っかけてしまい、それで足が止まったのだ。それを強引に進もうとしてザックからロープが抜け落ちたのだ。
なんだ、考えてみれば馬鹿馬鹿しい。自分の臆病さを晒しているようなものではないか。

でもね、みなさん。
誰もいない深い林の中を歩いていると、実際にあるんですよ。
すぐ後ろで人の声が聞こえたり、ザックをつかまれたりということが。
そんなときは全身が金縛りにあったみたいに動けなくなります。
そんな現象が起こるのは管理人の臆病のせいばかりとは言えますまい。森の中にはきっとなにかがいますよ。

さて、落としたロープを古賀志山のゴミにしたくない。といって、探しに行って見つかるものなのか。しかし、見つかるかどうかは結果だ。やはり落とした責任は負うべきであろうと自分を納得させ今日、同じルートを辿ることにした。
落として3日経つが、拾われることは絶対にないと確信している。なぜならそこは、道の入口が見つからないし、その先はロープも鎖もない急斜面を下らなくてはならない。バリエーションルートの中でも一般化することはあり得ないからだ。


赤岩山に行くにはいくつかのアプローチがある。
順当なルートだとまず古賀志山に立ちそれから御嶽山を経て赤岩山へ至る、古賀志山主稜線といわれるメインルートだ。標高500メートルの稜線は大きなアップダウンがなく(その代わり岩場が多い)、また、迷いにくい(迷わないという意味ではない)。滑落事故が起こるのもこのルートであることを書いておく。
次は主稜線の南に並行する、岩下道という昔の参道から主稜線へ向かって急傾斜を上っていくルート。ただし、これはどこから上るのかが難しいのでお勧めはできない。
次は岩下道のさらに南に並行する林道を歩いて岩下道へと上り、岩下道から上に書いた方法で主稜線に乗る方法だが、これはより難しくなる。
ふざけてるんじゃないの? と言われてしまうかもしれないけれどガイドブックによくあるルートの説明など、古賀志山に関しては難しくてできるものではない。それだけ複雑怪奇、道が入り組んでいるのが古賀志山の特徴と言える。

で、今日は落とし物を捜すのが目的なので余計な時間と労力を使わなくてもいいように、南登山道から入って猪落を通り主稜線に出て赤岩山を目指した。


明るい桧林の道、これが地図にある南登山道というやつだ。


やがて階段となり、このまま昇っていくと古賀志山と御嶽山を結ぶ主稜線に出る。ただし、この階段、長いですよ。


階段を昇り始めてすぐ、左へ分岐する道があるので暗い林へと入っていく。その道が主稜線に平行して東西に走る岩下道、岩下道に入ってすぐ北への分岐を入ると猪落(ししおとし)という岩尾根(画像)に乗る。
地面はほとんどなく、岩の上を歩きながら標高を稼いでいく。気をつけて歩けば危険はない。
ここから振り返った眺めは素晴らしいのでお勧め。


猪落の最上段に出たので次に、落とし物が見つかることを祈願するため古賀志山大神(こがしさんおおかみ)に立ち寄るという信仰心を見せる管理人である(^^)


古賀志山大神から主稜線に乗ったら御嶽山はすぐだが、その前に地図にある鳥居記号の脇を通過する。
古賀志山に通い始めて間もなく、この鳥居こそ御嶽山の入口なのであろうと思ったのだが、後で知り合ったNPO法人「古賀志山を守ろう会」理事長の池田さんから、これは群馬県に本部を置く新興宗教のもので、御嶽山とはまったく関係ないことを知らされた。


鳥居の脇を抜けると次に大きな岩が立ちはだかるのでそこは左へと巻くのが常道。
そして、最後にこの梯子を昇ると御嶽山だ。


主稜線を歩くと古賀志山~御嶽山は10分ほどの近さ。
古賀志山の山頂は広く、地元の人が造った丸太のベンチがあるので休憩に適しているが展望は良いとは言えない。南面が開けているがそこから見えるのは鹿沼市街と宇都宮市街だけで遠くの山並みを眺めるというわけにはいかない。
その点、御嶽山はほぼ360度の展望といってよく、我が日光連山がよく見える。


御嶽山の山頂には古賀志山を守ろう会によって山座同定盤が設置され、遠くに見える山の名前が特定できるようになった。正面に見えるのが男体山から始まる日光連山。
さらにその奥に白根山や錫ヶ岳、皇海山といった日光を代表する山並みが見える。


御嶽山から赤岩山へ向かって進むと間もなく、カミソリ岩と呼ばれる大きな岩が道をふさいでいるのでロープにすがって登る。
この岩を何度も繰り返し通過しているうちに、次第に手足をかけるホールド(岩の凹凸)がハッキリ見えるようになってきた。そうするとロープを使わなくても上り下り出来るようになる。要するに力任せに登るのではなく、自分の体重を支えるホールドをしっかりとらえれば、そう簡単に落ちるものではないという確信のようなものが生まれた。恐怖をいだきつつ確信も得る、古賀志山のおもしろいところだ。


次は主稜線の中間に位置する中岩。
ここからの見晴らしもよく、東から西へと180度の展望が得られる。
ちなみに主稜線は古賀志山と赤岩山まで東西に走っているが、中岩から南に岩下道へ降りる道、というよりは岩場があって、技術があればスリルを楽しみながら岩下道へ降りられる。


中岩から西を見るとこれから行く赤岩山(右手前)とその奥に広がる鹿沼市の山並みが見える。
赤岩山中腹に見える茶色の屋根のようなものはパラグライダーの古い離陸場。左奥に見えるふたこぶの山は二股山。


中岩を過ぎると落差5メートルほどの垂直に近い岩場を下るようになる。ロープはある。
上から覗くと足がすくむが冷静になってよく見ると、岩には足を乗せるホールドがあるし木の根が飛び出していて手でつかむことが出来る。落ち着いて行動すれば絶対に事故は起こらない(たぶん)。


この岩場は心ないハイカーによりロープ外しがおこなわれその都度、別のハイカーの善意で補修がおこなわれるといったことを繰り返した、いわくつきの場所だ。現在は落ち着きを見せている。
新しいロープは鋼のワイヤーに巻き付けられるように付けられている。どうかこのまま無事であってほしい。


ロープ発見。
赤岩山山頂のこれも古いパラグライダーの離陸場から北へ降りる道がある。道は木々に遮られて見えないが15日に偶然、発見したもの。
15日はその道を進んでいった途中でロープを落とした。今日はその道を忠実に辿ってロープを探したところ割とすんなり見つかった。この先、藪になっていてその手前だから見つかったようなものだ。藪の中だったら見つからなかったと思う。
よかった。これで古賀志山のゴミにせずに済んだ。


ロープを無事に回収し気持ちに余裕が出たのでまたぞろ悪戯心が湧いた。
15日は途中から藪に入ってしまったので今日は藪を回避するルートを探してみた。すると、こんな場所に出た。昨年9月の豪雨で崩壊したピーク444直下だ。桧を植林した山の斜面が大規模な崩落を起こした。
土砂はこの沢を埋め尽くし、それでも勢いが治まらず沢の下流へと600メートルも流れて県道を塞ぎ、人家にまで達した。
さあ、ここからどこへ行こうか?


崩落の現場を東へ向かっていくと静かな林道に出たのでこれをさらに東へと進む。林道は枝分かれしていてつい歩き易い方に進みがちだが、コンパスを見ながら東へと進んでいく。


林道が尽きるときれいな水が流れる沢と出合った。
沢を渡ると山道となったが道はふたつに分岐している。
さて、どちらの道を行ったらいいものか。
地図で見るとこの辺りからふたつの尾根が並行に南へ延びていて、いずれも古賀志山の主稜線に向かっている。ということはひとつは西尾根で、もうひとつの尾根は小マラ岩に行くようだ。どちらの道を行っても主稜線の御嶽山に近い場所に出られるはず。
とはいえ、この沢は地図にないし道も地図に描かれていない。それに、今いる場所はこれまで見たこともないので確たる自信がない。
まぁ、どちらの道を行っても主稜線に出ることはわかっているのであまり深く考えないことにしよう。
でもあの小マラ岩へ行くのは腰が引けるなぁ。できることなら西尾根を進みたい。


分岐から15分ほど歩いただろうか、西尾根は15日に歩いているがこの道はどうも雰囲気が違う気がする。


うむ、西尾根にはこんな場所はなかったはずだ、と不安が募る。


うふぇ、どうもおかしいと思ったら、あの小マラ岩に来てしまったではないか。
昨年の6月、そのときはネットで見て興味を持ち、この岩を目指して来たのだが、この岩の手前で道がなくなっていることがわかった。周囲を見回しても巻き道らしきものはない。どうやらこの岩を登らなくては先へ進めないらしい。
地図には岩記号として描かれているが古賀志山によくある鎖場であろうくらいの軽い気持ちで来たために、鎖やロープもないこの岩を前に恐れをなして、後戻りしようと思ったくらいだ。両手両足を使って必死になって岩を登り終えたときはあまりの怖さに膝が震えていたことをまだ覚えている。
そこへ再び来てしまった。
鎖やロープが付いていればそれほど危険な岩ではないような感じがするけれど、頼りになるものがない岩はさすがに怖い。下から岩を見上げ手足をかけるホールドの位置を確かめ、頭の中で予習をする。
その後、岩に取り付いたら動かしていいのは両手両足のうちどれか1本だけ。3本はそのまま岩をしっかりとらえておく。そうやって、時間をかけてゆっくりと丁寧に登っていく。


無事に小マラ岩の上に立つことができ、下を眺める。
古賀志山山域にこの高さの岩は数多くあるがロープも鎖もない岩というのはさすがに怖いねぇ。とても降りる気持ちにはなれない。

昨年6月の小マラ岩恐怖体験のブログ


今日、二度目の御嶽山。
小マラ岩を乗り越えて主稜線に出ると御嶽山はすぐである。
これまでそしてこれからの無事を願って手を合わせた。


御嶽山の山名板の裏に回り込むと小マラ岩とそれに続く岩がよく見える。中央に2段になって見えるのが小マラ岩だと思う。
いずれ機会があれば二人以上で行ってみて、ここから同行者に動画でも撮ってもらうとよりハッキリすると思う。


御嶽山からの下りは久しぶりに観音岩へ寄ってみることにした。
滝コースと呼ばれるガレ場の下り斜面を途中で左に登り返すと岩尾根と出合い、そのもっとも南に位置するのが観音岩である。怖い場所だが眺めがいい。
右の木にぶら下がっているのは観音岩をクライミング場として使っているクライマーのもの。だが、クライマーの姿は見えない。持ち主が現れるまでこのままにしておくべきか回収すべきか、こういうのは迷う。


観音岩から降りるには御嶽山から登ってくる道の反対側についている道を下って岩下道に降りるのがもっとも安全なのだが、今日は別のルートで岩下道に降りることにした。
観音岩からの岩尾根は古賀志山大神に向かっている。踏跡はあるが幅30センチくらいしかない危険なルートだ。途中、古いロープがついたこんな岩場がある。以前はここもクライミングで使われていたらしいが現在は瀧神社がクライミング場に変わり、ここは当時のロープがそのまま放置されている。
岩下道に出るにはこの岩を左手に見て通過すればいいのだが昨年、古賀志山大神に行くにはこの岩を通過すればいいのだろうという軽い気持ちで登ったのはいいがその先に行けなくて、やむなく降りた。
その際、足がかりになる凹凸が探せずとても怖い思いをしたのでその原因を突きとめるべく、同じことをしてみた。凹凸は足が届く位置に見つかった。気が急いていて昨年は見逃していたのだ。登る前に岩をよく観察することの大切さを感じた。

前回の恐怖体験のようす


これが岩下道に降りる最後の岩場。
落差は5メートル以上あるだろうか、ロープがやけに長く見える。ここも難所だ。


距離は短いながら変化に富んだ実に楽しいルートだった。
でも時速は1キロにも満たない(悲)
日光の2千メートル峰でさえこれほど遅いペースを強いられる山はない。
管理人の足が遅いのではなくて古賀志山が手強い、そいうことにしておこう(^^)


凍る滝として人気の雲竜瀑へ、こんな季節だから行ってみた。

2016年5月7日(土) 晴れたり曇ったり

合併前の日光市(旧日光市)には滝が48もあるという。
それらひとつひとつを自分で歩き、詳細を記述した人がいて、著書がある。
管理人、この本を参考にしたり人づてに聞いていくつかの滝を訪ね歩いているが、目的の滝に到達するのに川や沢を安全に遡行するといった特別な技術をもっているわけではないので、行ける場所に限りがある。
本の著者はかなり奥まった滝を訪れているので沢登りの技術をもっているのであろうと思うが、管理人のレベルだとそうはいかない。せいぜいハイキングの延長で滝を見にいくという程度だ。

日光最大、落差180メートルという雲竜瀑はどうか。

実は意外に簡単なのだ。
川を遡行するがほとんどフラットだしクライミングの道具も必要としない。川の遡行は全行程の1/3と短く、あとは長い林道歩きだ。それもアスファルト道路なのでスニーカーで大丈夫だ。
などとあまりにも簡単に書くとそれを鵜呑みにして地図も持たず、街歩き程度の軽装で来る人がいるかもわからないので、重要な注意事項を書いておく。
・雨の翌日は水量が多くて渡渉が困難、というよりも流される危険がある。もしも水量が膝より上にあるようならやめておくのが無難。
・雨当日は渡渉するにも岩が濡れているので滑って転倒する恐れがある。そればかりか岩に身体を打ちつけること必至。
・同じく、雨当日は急な増水がある。ここには雲竜瀑を含めて7つの滝があり、それらから集まった水で一気に増水する。
・渡渉は膝下まで水に浸かるため長靴が必須。ただし、苔の上は滑ります。
・川の両岸は切り立った脆い岸壁なので落石がある。ヘルメットを着用するか石の直撃を覚悟。
・お馴染みの「山と高原地図」にルートは記載されていない。また、ネットの情報はほとんどが冬のものであり、それも人によってルートが異なっているので当てにできない。
・クマの生活圏であることを理解しておく。

そんなわけなので、雨の心配がなく、川が凍ってアイゼンを装着していればその上を歩けるという厳冬期よりも注意を要するのがこの時期の雲竜瀑だ。冒頭に、意外と簡単と書いたのは天候を読み、装備もしっかり準備して初めて得られるものと理解されたい(なんちゃって)。

それでは行ってきます。


7:46
東照宮裏手の歴史探勝路と並行する車道をひた走ると道は遮断機で遮られる。ここがそう。
東武日光駅から6キロくらいあるでしょうか、歩くには長すぎるので電車の方は東照宮までバスに乗るか日光駅からタクシーというのが一般的。
林道はここで二股になり、左が雲竜瀑への林道で直進(写真の右)すると砂防堰堤コース。遮断機はロックされていて特殊な鍵がなければ開くことが出来ない。したがって、林道関係者以外はここから歩いて雲竜瀑に向かうことになる。


雲竜瀑の下流は稲荷川で昔は別名、暴れ川と云われ少しの雨でも氾濫し町をひとつ丸ごと消滅させたと聞いている。そのためいくつもの砂防堰堤が造られた。それは大正時代に遡り、現在もなお工事が進行している。
この林道は砂防堰堤の工事に使われている。
それにしても今日のブログは初めから暗い出だしだなw

この時間、霧に包まれていい感じになっているが今日はこの霧に吸い込まれるように昇る雲竜瀑を見たくてやってきた。それを伝えたかったために「霧」で始めてみた次第。五里霧中w


んっ、前方に何かいるぞ!
タヌキか?


こちらに気づくと側溝に身を隠したので帰ってから画像を拡大してみるとタヌキではない。アナグマらしい。熊でなくてよかったぁ(^^)


8:22
日向(ひなた)ダム展望台。
天気が良ければここからダムの全貌が見るのだが今日は霧にかすんで何も見えない。


テーブルとベンチがあって休憩できる。おまけに遊園地並みに双眼鏡まで備え付けられている。
ベンチの向こうの支柱はダムを監視するカメラ。


林道脇の斜面の崩落が激しくてこのような金属ネットで覆われていたりする。
ネットのない場所では大小様々な石が道路上に落ちている。


新緑は始まっているものの、まだ見るべき花は少ない。
バイケイソウが小群落をつくっていた。


これは日光に広く分布しているタチツボスミレ。


林道は山間を曲がりくねっているがコンパスが北を示すと正面に赤薙山と赤薙神社奥社跡を結ぶ稜線が見える。左のピークが奥社跡。右から2つ目のピークが赤薙山。一番右はピーク1767。
と、山の名前を書いたがその場でパッと言い当てることができれば地図読みもプロ並み。管理人はまだそこには至らない。
目を皿のようにして地図を見つめ山の方角、傾斜の具合や遠近から山名を同定するが時間がかかる。なかなか難しいものです。
それにしても晴れてしまったな。天に昇る龍は見られるのだろうか?


進行右手の斜面にオオカメノキが花をつけていた。


林道の本線から別れて雲竜瀑へと向かう。


ここでさらに別れるので右へ進む。向こうに見えるガードレールが本線なのだがそこは斜面の崩落が激しくて、路上に大小の岩が堆積している。


9:32
別れた林道の終点に来て初めて道標と出合う。示す方向に河原へ下りる階段がある。


さあ、ここで河原を歩く準備。
片手に長靴をぶら下げて歩いてきた。それをここで履く。
長靴は普通のと違って農作業に使う薄手で足に密着するタイプだ。膝下まで水に浸かるため普通の長靴のようにガバガバだと水の浮力でうまく歩けない。よって、これがベスト。コンパクトに折りたためるし。


同じ場所から目を遠くにやると雲竜瀑の最上部、滝の始まりが見える。
長さは180メートルもあるのでここから見えるのはほんの一部で、大部分は岩陰をぬうようにして落ちているため見えない。


河原へ下りる立派な階段があるがむろん、ハイカーのためではない。
ここを雲竜渓谷と呼び雲竜瀑の先にも6つの滝がある。それらから流れ出る岩、土砂をくい止めるための堰堤工事の計画でもあるのだろうか、河原のあちこちに国交省が付けたであろうピンクのリボンと岩に打ち込まれたボルトが見られる。階段はそれら関係者が渓谷を歩けるように設けたものと考える。


河原は雲竜瀑に辿り着くまで終始、こんな具合。BBQができるような砂地の河原をイメージしていると期待を裏切られる。
川の両側は切り立った壁となっているが度重なる増水によってえぐられ、河原はそこから流れ出た大小の石や岩で埋め尽くされている。


管理人、これで4回目だが水量はいつもこれくらいだ。雨が降らない限り、変化はないのかもしれない。
渡渉するには流れが緩やかで水深の浅い場所を探して、慎重に。


時節柄、プランクトンが発生するためか水の透明度は悪く濁っている。また、生臭い。


河床は苔が生えていて滑るので出来るだけ岩を伝いながら先へ進むのが得策。
時折、こんな大股開きを強いられる箇所があるが、管理人の短足のせいにしておこうw


10:14
河原を歩くこと40分。前方に滝が見えてきた。意外と近いでしょ(^^)
ここまで来ると滝の最上部は岩に隠れて見えない。


雲竜瀑近撮。
地図によると滝は3段で構成されているのでここから見えるのはおそらく、二段目と三段目であろう。
近くまで寄れないため華厳滝ほどの迫力を感じないが、それにしてもすごい落差だ。
今月末あたりになると岩壁に張り付くようにして生育している木々が芽を吹いて、滝がよりいっそう映えて見える。
朝は霧が立ちこめていたので雲の上に昇る龍を見られるものと期待していたのに残念。



今から6年前の9月の雲竜瀑。
これぞまさに龍が雲を突き抜けて天に駆け上るといった光景。今日もこんな雲竜瀑を見たかったのに~(^^)


11:07
雲竜瀑を見終わってブログはいきなり、先ほどの階段まで来てしまった。なにしろ同じ河原を往復したので(^^;)
ここに段々畑のような四角い石が並んでいる。もちろん、人工物。流れを弱めるための障害物だ。
水に浸かっている石の表面には苔が生え、それが実によく滑る。行程中、もっとも気をつけるべき場所かもしれないw


靴を履き替えた場所まで来て、ここにこんな階段などあったかなと思う。
左に見える堰堤の落差は5メートル以上あるが、この階段を下りればさらに下流の河原に下りられるのではないか、そうすれば車を置いた場所まで別ルートで戻れる。よしっ、行ってみよう。


おぉ、斜面に鎖まで付いている。これなら間違いなく河原に下りられる、と確信したのでどんどん下っていく。


やっ、道は途切れ河原まで5メートルもある崖に出てしまった。周りを見回してもこの先に踏跡はない。
あの階段、あの鎖はなんだったのか? 途方にくれる管理人である。川が凍ってその上に雪が厚く積もったときのルートだろうか、しばし考えるも答えが見つからない。
ここは危険を冒してはならない。熟考の末、引き返すことにした。


時間はまだ早いので朝は気が急いてみる余裕がなかった植物を観察しながら帰ろう。
これはアジサイ科のイワガラミ。名前の通り岩を伝い成長していく。そばに木があれば絡みついて成長する。それが名の由来。花はガクアジサイと同じ(装飾花の枚数に違いがあるが)。
同じ性質を持つツルアジサイの葉とそっくりだが、鋸歯の荒さが異なる。


12:45
日向ダムの展望台まで戻ると朝は霧で見えなかった砂防堰堤が一望できた。
河原からの高さ46メートル、幅173メートルの巨大堰堤だ。そしてここに溜めることができる土砂はなんと、10トントラック換算で21万5千台分。
ちなみに総事業費は43億6千万円だそうだ(と、説明板にある)。


数は少ないがトウゴクミツバツツジが見頃ですな。


ヒトリシズカ


セントウソウ


帰りは下りなのでさすがに早い。


13:43
往復距離14.4キロ、所要時間、約6時間の冒険でした。


オマケで別のハイキングコースのご紹介。
上の写真の遮断機を出ると別の遮断機がある。その脇を通り抜けるとこのような道標があるのでここを右へ、道標の「砂防堰堤群」方向にしたがって歩くと稲荷川に沿って、有形文化財となっている砂防堰堤を見学しながら東照宮の裏手に出られる。

古賀志山、馬蹄形ルートを含む大外回り18キロを歩いて運動不足を解消!!

2016年4月30日
赤川ダム~天狗鳥屋~長倉山~鞍掛山~手岡峠~P444~腰掛岩~作業小屋~北ノ峰~赤岩山~御嶽山~古賀志山~北コース広場(一部・東陵の岩場を下る)~赤川ダム

ゴールデンウイークに入り、観光名所・日光にありながら営業活動に積極的でない我がペンションは3日になってようやく本格的な仕事となる。だからそれまで目一杯、遊びたい。
この時期、奥日光方面は観光の車で混雑することがわかっているので、行くとすればやはり渋滞とは反対方面の古賀志山だろうなぁ。

そういえば最近は18日に行ったきりご無沙汰で花もずいぶん変化しているはずだから、そろそろ見に行かねば。
ただねぇ、花の盛りの時期は写真を撮る時間が長くなってしまって、長い距離を歩けないのが最大の難点で丸一日かけてへろへろになるまで歩きたい管理人にとって花の季節は悩ましいのだよ(^^)
花も見たいし長い距離も歩きたい。この両者を叶えるためにはやはり時間をかけるしかあるまい。

今日、予定しているのはマニアックな人に人気がある、古賀志山の西から北にかけて大回りする馬蹄形コース。でもそれだけでは物足りないので古賀志山の北東に位置する鞍掛山コースをプラスしてみた。これで15キロ以上のトレッキングが可能になる。
ちなみに馬蹄形コースを歩くのは今回で4回目。過去3回の経験から、時間は花の観察も含めて最低8時間。写真を撮る時間が長くなれば10時間はかかるかもしれない。
あっ、さっきから写真、写真と書いているが管理人はカメラマンではない。山行の記録のためにたくさん撮る必要に駆られていてそれで時間がかかってしまうだけ(^^)

参考
1回目:15年6月30日・・・こちら
2回目:16年1月03日・・・こちら
3回目:16年1月09日・・・こちら


8:28
今日の赤川ダムそして、水面に映る古賀志山は実にきれいだった。
古賀志山は杉や檜が植林されているが広葉樹も多く、今は新緑の季節を迎えて萌えている。
今日は古賀志山が最後になるルート設定、しかも日没になるかもわからないので、ここでじっくり眺めておくことに。


今日は赤川ダムの真北に位置する天狗鳥屋をスタート地点とするのでそれまでの道すがら、花を観賞しながら歩く。
これは古賀志山全域に生育するタチツボスミレ。古賀志山だけでなく日光広域に生育しているスミレの仲間では一般的なものだ。


天狗鳥屋へは整備された登山道(ただし、地図にはない)もあるが、今日は先日見つけた直登コースで時間短縮を図ろう、、、、


のつもりだったのだがこんなロープがあったのでつい悪戯心が出てしまい、ロープをつかんだ。つかんだまではよかったのだが身体が持ち上がらない。片手に杖を握っているため腕に力が入らないのとザックが重すぎるためだ。杖はピッケルの代わりに使えないものだろうかと持参した。そして、ザックは65Lという大型のを背負い中味もぎっしり詰まっているから15キロくらいの重さになっている。中段までいって諦めて下りることにした。
そんなわけで時間短縮の目論見は見事に外れ、最初から大汗をかく始末だった。


ここのツクバキンモンソウはほぼ終わっていた。


今が盛りのチゴユリ。古賀志山全域に生育している。可愛い花だよね。


ツツジの中ではこのヤマツツジがもっとも元気だ。


天狗鳥屋から長倉山への道は緩やかで快適なトレッキングが楽しめる。
が、長倉山から鞍掛山へ至るのに急斜面を下って、それから登り返さなくてはならない。


10:00
鞍掛神社の入口付近にある双神体。
廃仏毀釈によるものだと思うが頭と腕がもがれて頭には代わりとなる石が乗っている。


双神体から先、傾斜は急に厳しくなるが先が長いのでヤマツツジやトウゴクミツバツツジなどを眺めながら、焦らずゆっくり登っていく。これはアブラツツジ。丸い実のようなものが花で先端が少しめくれているのが全開の状態。


10:28
ここは鞍掛山手前の「大岩」という展望地。古賀志山から西へつながる主稜線がよく見える。


小田代ケ原や戦場ヶ原でよく見るズミが標高の低い古賀志山(実際には鞍掛山)にもある。
管理人、この一年で古賀志山をかなり広範囲に歩き回ったつもりだがズミはここでしか見たことがない。昨年、蕾を見てまさか古賀志山にズミ? と思ったのだが開花してみると紛れもなくズミであった。


大岩の脇で見つけたアオダモ。


大岩を下りて10分ほど歩けば鞍掛山だが、そこへの道は平坦で歩き易く、気持ちのいいトレッキングが楽しめる。


これはトウゴクミツバツツジ。
盛りは過ぎたが標高が上がるとまだ見ることができる。


アカヤシオ、トウゴクミツバツツジと続いたツツジはこのヤマツツジに変わり、しばらくはこの朱色の花が楽しめる。


ここのツクバキンモンソウはまだ元気だ。


11:30
鞍掛山から先はかなり長い距離、日光市との境界線上を歩く。
この鞍部は「猪倉峠」と名がつけられているが地図には描かれていない。日光市に猪倉という地名があり、そこから採ったものだと思う。いずれにしても山ではそこがどこなのかを識別するための、正式ではないにしろこのような地名即ち、記号は必要だと思っている。


帰宅してからわかったのだが葉っぱが2種、混在している。両者、バラ科の植物だが黄色い花はミツバツチグリに違いない。


13:30
ピーク444の尾根に達するにはこの岩場を乗り越えるのだがここでも杖がじゃまになった。


昨年9月、豪雨によってピーク444の斜面で大規模な崩落があった。土砂は植林された桧とともに沢に流れ落ち、さらには沢を600メートルも走って県道に達し、民家に被害をもたらせた。
県道に堆積した土砂を取り除くのに3週間もかかったほどだ。


13:35
ピーク444。
地図を見ればここが標高点であることがわかるが、ここにはそれを示すものはない。


13:41
古賀志山主稜線の北側を走る稜線の最後の部分、腰掛岩。よくぞ自然はこのような形の岩をこしらえたものと感心するが、実に良くできている。


これで何度目の食事だろうか、、、、忘れた(^^)
距離が長く時間がかかるので絶えず物を食べていないとエネルギー切れを起こす。管理人の主食は菓子パン。それとバナナやカロリーメイトなど立ち食いできるものを携行することにしている。
なお、古賀志山山域は岩場が多いので両手を空けておかないとならないため、これまでトレッキングポールは使ったことがなかったのだが冬山でのピッケルの有効性に目覚めてからというもの、ピッケルに代わるものとして、今日は古賀志山で初めて取っ手がT型になっているポールを使ってみた。
1100円という信じられない値段で買ったものだがキャプテンスタッグという歴としたアウトドアメーカーの製品。それを使いやすくするために若干、手を加えてある。
結果、急な斜面ではその効果は抜群であったがロープや鎖を使う岩場ではとてもじゃまになった。古賀志山で使うにはもうひと工夫、必要だ。


14:09
腰掛岩から南へ進路を変え、赤岩山へと向かうがそれには一旦、大きな沢に下りて林道を横切り、反対側の斜面に取り付く必要がある。
この沢は昨年9月の豪雨によって山が崩れ、そこから流れ出た土砂で埋め尽くされている。


沢を横切って反対側の斜面に取り付く。その入口がここ。


14:20
馬蹄形コースを歩く際の目印となる作業小屋。この小屋が見つからない場合は道を間違っていることになる。もっとも地図とコンパスがあれば脱出は容易だが。


14:30
次の目標地は標高433メートルの北ノ峰だがその直下の岩壁に大きな洞窟があって、お坊さんの墓が収められている。台座の上に卵形の石が乗っているので初めは石の像かと思ったのだが、書籍を買って調べると坊さんの墓でそれを無縫塔ということがわかった。
現在は名板が設置されている。


無縫塔から北ノ峰に行く前にもうひとつ、立ち寄りたい場所がある。案内板にある「籠岩」である。


14:40
特別、見て面白いというわけではなく、単に距離稼ぎ(笑)


GPSの距離計は籠岩でちょうど10キロを示した。が、このGPSは仕様で時速4キロ以上でなければ積算されないらしい。だから実際にはもっと歩いているはず。


14:48
古賀志山から派生する主稜線のもっとも西に位置する北ノ峰に着いた。地図には三角点の記号と標高が描かれているだけで名前の記載はない。
ここから古賀志山へはいくつかの岩を乗り越えて行く、古賀志山でもっとも魅力的なルートだ。


15:10
赤岩山手前の猿岩。
時間がじゅうぶんあれば岩に上って休憩したいところだが、今日は眺めるだけでパス。


さすがに標高500メートルを超えるとトウゴクミツバツツジはまだ十分、見られる。


15:19
標高535メートルの赤岩山を通過。
山頂は展望が悪いためこの50メートル先にある今は使われなくなったパラグライダーの離陸場で息を入れることにする。


岩にへばりつくようにして咲くヒメイワカガミ。
群落を作るので見栄えはいいが岩の斜面を好んで生育するので見る方にとっては命がけだw


マクロで。
日光のはピンクの花(イワカガミ)で日当たりのいい場所に生育するが、古賀志山のは岩陰を好み花は白い。環境に適応していくうちに花の色や葉の形、大きさが異なっていくらしい。


ここも難所のひとつ。
昨年末から何者かの悪意によってロープ外しが繰り返された問題の岩。
今は登山者の善意で頑丈なロープが取り付けられている。などとここで書くとまた取り外される恐れが出てきそう。
昨年末、ここに巻き道があることを教えてもらったので通ってみることにした。この岩の基部を右へ斜めに入るのだが途中で藪になったので間違ったのかもわからない。


これはアカマツなんでしょうねぇ? 小さな松ぽっくり(雌花)と若芽が目に入った。
本木をもっと詳しく見ればよかったのが木をみて森を見ずの例えの通り、花に気をとられて木を見ず。アカマツにしておこう。


16:07
古賀志山から北ノ峰に続いている主稜線の中間に位置する中岩。ここも眺めがいい。
この南側にカニの縦ばいと呼ばれる急斜面の難所がある。


中岩から先、御嶽山まで見晴らしはいいが滑落してしまいそうなやせ尾根が続く。
が、こういう道って好きだなぁw


中岩を下りると今度は高さ5メートルほどの岩を垂直に下るという試練が待ち構えている。
画像は岩を降りて振り返ったところだが、ここでも手に持つ杖がじゃまになった。


16:29
ふ~、ようやく御嶽山だ。


NPO法人「古賀志山を守ろう会」によって今年、設置された山座同定盤。
ここ御嶽山山頂からの展望は素晴らしく、360度のパノラマである。
ロープが外されたり設置したばかりの道標が引き抜かれたりとトラブル続きの古賀志山だが、どうかこのまま何ごともなく登山者の役に立ってほしいものだ。


山座同定盤のすぐ脇に色のきれいなヤマツツジがある。ヤマツツジを通して日光連山が見える。


御嶽山から古賀志山に向かうには鉄梯子を下り、次にこの岩の直下の巻き道を通り抜ける。
画像は通り抜けてから振り返ったところだが先月半ば、ツアー登山で来ていた女性がこの岩を乗り越えようとして足を滑らせ、10メートルほど落ちて命を落とした。前日の雨で岩が濡れていたのが原因であろうと推測するが、巻き道があるのにわざわざ濡れた岩の上を歩くか普通? 無謀を自負する管理人でさえやらない。見ず知らずの人ながら、こんな場所で命を落とすなんて実に悲しい、貴重な命を、実にもったいない。合掌。


16:53
へろへろになりながらもなんとか最後の目的地、古賀志山に辿り着いた。
この時間、誰もいない。当たり前か?
これで馬蹄形コースは歩き終えた。


古賀志山から下るにはいくつかのルートがあるが、見晴台まで移動して東陵コースの岩場を下りることにした。緊張はまだ続く。


東陵コースはさらに道がいくつかに分かれている。
今日はこれまで歩いたことがない道を下ってみることにした。当然ながら地図に道は描かれていない。が、どの辺に出るかはこれまでの経験でおおよそわかる。この道は方角からいって北コースのどこかへ出るはずだ。


17:27
おぉ、広場に出た。これでまた、道をひとつ覚えた。
広場というのは北コースを歩き始めて30分ほどの所にある平らな場所で、一息つけるところだ。地元の常連さんが集う場所になっている。昨年9月の豪雨で土砂に埋まってしまったがその後、丸太のベンチが作られた。


17:48
北コースの入口部分。
フェンスの下が細野ダムから赤川ダムへと流れる赤川。ここに橋がかかっていたのだが昨年9月の豪雨で流出してしまい、現在は川を渡れない。フェンスの手前が現在の道。


公園管理者の耳に入ると叱責されそうだが、流出した橋の基礎となる鉄骨が今もなお残っていてそれを渡るとアスファルトの道路に出る。橋が流出する前のコースだ。
その道路脇にもいろんな植物があって楽しめる。今はニリンソウが盛り。


タツナミソウも盛りだった。


18:01
赤川ダムほとりの憩いの広場。
日没前の静かなひとときを独占した。

薬師岳、大木戸山、三ノ宿山ほかアカヤシオ咲く修験の道を歩く。

2016年4月26日(火) 晴れ
ロープウエー明智平駅~明智平~細尾峠~薬師岳~丸山~大木戸山~三ノ宿山~和の代

春爛漫、アカヤシオが盛りだ。
昨日25日は恒例となった鳴虫山のアカヤシオを堪能したのだが、アカヤシオの美しさはやはりツツジの中では格別だ。
なんというか猪口一杯の日本酒で白肌がほんのり染まった色っぽさというか、といっていやらしさはなくあくまでも楚々とした雰囲気は乱さず、“ねぇ、いっぽさんも一杯いかが?” などとか細い声で迫られでもしたら一杯が二杯とすすみ、おまけに“今夜は帰らないでね、、、” などとずいぶん古典的な落とし文句をささやく。いや待てよ、世の中にそんな甘い話などあるものかとあらためてよく見たらそこには紛れもなくアカヤシオがあるだけ。
なんだ幻想だったのか、罪な花だww

昨日の鳴虫山は7キロを歩くのに6時間半もかかってしまった。別に体調が悪かったわけではなく、アカヤシオを見つけるたびに立ち止まって写真に収めるといった繰り返しで実に効率の悪い歩きだったためだ。
でも今日は推定で13キロ歩かなくてはならないからのんびり歩いていては日没になってしまう。
といってアカヤシオなどに脇目も触れずに先を急ぐというわけにはいかないだろう。今日の山行は計画性が求められる。

今日のルートはアップダウンが多いのが特徴でバテてしまわないように、計画は事前にじゅうぶん練ったつもりだ。
地形の起伏をグラフにしてみると、前半は長い距離のアップダウンが2回、後半は小刻みなアップダウンが7回と多いから、身体に変調を来すとすれば後半だ。前半を無理せず体力を温存しておいて後半に備えることが重要である。

もう少し具体的にとらえてみると、ルートはスタート地点となるロープウエー明智平駅からゴールの和の代まで標高差で700メートル下るのだがその間、ジェットコースターのように激しいアップダウンを繰り返す。
アップダウンのうち上りだけを加算すると1263メートルでこれは男体山に登るのと同じだ。下りにいたっては1932メートルにもなるからいずれにしても足に負担がかかるのは間違いない。
消費するエネルギーは2000Kcalにはなるだろうからエネルギーが枯渇しないよう、行動中に最低でも1000Kcal分は食べなくてはいけない。
朝食で500Kcal摂取しておけば行動中は2000-500=1500Kcal必要、持参の食料で1000Kcal補充すれば1500-1000=500Kcalが体内に残る。下山時は空腹でもいいと考えれば最後に500Kcalを使い果たしても問題ない。その方がビールが旨く感じるし(^^)

また、エネルギーを2000Kcalも消費するということはそれに伴って発汗も激しくなるから、水分はいつもより多めにした。ハイポトニック系のスポーツドリンクを500ミリ2本。それに水道水を700ミリ。水道水は水分補給にも使えるが怪我をした際に傷口を洗い流すのに有効である。スポーツドリンクではそれができない。

この他に非常用のサプリとしてスポーツドリンクの塩分だけでは不足することを想定し、塩分を多く含んだタブレット、ミネラルを多く含んだタブレット、塩の粒などを携行している。
昨年8月、気温30度を超える中、鹿沼の里山に登った際に下りで太腿に痙攣が起き、立っていることができなくなった。多量の発汗にスポーツドリンクだけでは塩分が足りず、痙攣を引き起こしたようだ。そのときに上に書いたサプリを摂取して治まった経験から、管理人の山行には欠かせないものとなった。
鰯の頭も信心からと言われるかも知れないが、スポーツ生理学の本を読んでも塩分の大切さが強調されているから、これらのサプリはあながち鰯の頭ではないと思っている。以上、余談。


9:25
今日はいつもと違って登山口までマイカーでは行けないルート設定だ。
ゴールの和の代に車を置いてそこから路線バスに乗り、第2いろは坂の明智平で下車。ロープウエーで上ったところがスタート地点となる。


ロープウエーの終点は展望台になっていて、中禅寺湖をバックに華厳滝の全貌を見ることができる。日光の絵はがきに収められている景色がここで撮ったもの。


レンズをずっと引くとアカヤシオもカメラに収まるが華厳滝の迫力がなくなった。


まあとにかく、展望台から始まる登山道のアカヤシオはすごい。


09:57
あまりノンビリしていては行程に差し支えるから先に進もう。
まずは茶ノ木平近くまで標高240メートルを一気に上る。
先頭を行くのは常連で健脚のWさん。10年前からのお付き合いだが今日のルートはWさんの提案によるもの。


ほう、男体山の裾野の向こうに白根山が見える。雪はほとんど解けこれからが登山にいい季節となる。


10:42
茶ノ木平と細尾峠との分岐点。まっすぐ進むと茶ノ木平へ。
細尾峠へは笹が生い茂った道を行く。
ちなみにここが今日のルートの標高最高地点で1610メートル。


笹は腰高まである。一応、これが地図に描かれた正規のルート。


10:51
大きな岩の上に不動明王が鎮座している。
ここが地図に描かれた「篭石」かと思ったのだがGPSで現在位置を調べると少し手前だ。
ただし、この大きな岩といい、地形といいここが「篭石」のような気もするが。


地図の「篭石」の先に水が流れている場所があった。地面からの浸出水のようだが雨が降れば水場として利用できそう。
大きな葉の植物はおそらくバイケイソウでしょう。


コースの右手にアカヤシオの群落を見た。
すごい数のアカヤシオだ。それに色がいい。
さっそく近くまで行ってみた。


いやぁ見事だ。
管理人、これまでいろんな場所にあるアカヤシオを見たがここのは圧巻。素晴らしいのひと言だ。


どうです、この色合い。ツツジの女王と言って差し支えないほど。


最高標高点から400メートル下って細尾峠に到着。
車が5台。いずれも目当てはアカヤシオであろうと思う。
ここを起点に茶ノ木平方面にも薬師岳へも行けるがどちらもアカヤシオを観るのに不自由しない。


11:56
車道脇の道標には「前日光高原」などと地図にない名称が書かれているが、前日光とは鹿沼市のことを指す。もっと識別しやすい具体的な名称にすればいいのに。
それを補う意味でハイカー手作りの道標が立てられている。
薬師岳へはここを登っていく。


昨年、薬師岳に登ったとき、ルートが崩壊した危険箇所があったが現在は修復されている。


12:36
4時間ちかくかかってようやく薬師岳に着いた。少しノンビリしすぎた感がある。


360度、どこを見てもアカヤシオ、アカヤシオ。


お次はアカヤシオのトンネル。


ルート南側に昨年登った夕日岳が、、、


フデリンドウ。
アカヤシオばかり観ていたのでこの色にホッとするね。


ピーク1121とピーク1159の鞍部にも石の祠があり、昔、修験道として使われていたことがわかる。

13:53
ここは地図にあるピーク1159のようだ。
ルートはピークを少し離れてついている。


ピーク1159から丸山に登り返すがここは厳しかったぁ。


14:25
丸山着。
地図には標高点1242として書かれている。


このルートはカタクリが多い。
もうほとんどが終わっているが日陰のはまだ美しさを保っている。


14:51
大木戸山。
ここから次の三ノ宿山へ向かうには標高で120メートル下って80メートル上るが、歩き疲れた身体には厳しい。

15:11
大木戸山と三ノ宿山との鞍部にある祠。
中に薬師如来像が収められている。
昨年12月は和の代からここまでをピストンしたのだ。


15:23
大木戸山から30分ほどで三ノ宿山に着いた。広大で平らな山頂をもつ。
これで全行程の2/3を消化した。

16:06
ピーク1158を通過。今日の修験道歩きはここで終え、ピーク1047を経由して和の代に下山する。
修験道はここから東に向かいピーク1051を越えさらに滝ヶ原峠を経由して鳴虫山へと続いている。


ピーク1047の三角点。
ルートを50メートルほど外れるのであえて来なくてもよかったが、写真だけ撮って引き返した。


ピーク1047手前にある朽ちた道標。「やしおの湯」に導いている。


送電線の鉄塔。
送電線は地図に描かれているからいい目印になる。この下をくぐる。


鉄塔から北西の方向がゴールとなる和の代「やしおの湯」だ。


ここまで標高が下がるとアカヤシオは見られなくなり、トウゴクミツバツツジが多い。


古河グループの水力発電所に当たるのでここを右直角に折れる。


17:17
最後にこの鉄塔の下をくぐると「やしおの湯」前の車道に出る。


古賀志山で見る花たち(4月18日)

古賀志山は岩場が多くて危険というイメージがある一方で、春から夏にかけて麓から山頂までいろんな花が咲く、花の宝庫でもある。それは古賀志山に咲く花だけを紹介する書籍があることでもわかる。

2015-09-13 20.32.06本の著者は宇都宮住むご夫婦で95年から古賀志山を歩き始めたとプロフィールにあるから、古賀志山2年生の管理人とは年期が違う。古賀志山を隅から隅まで歩き、どこにどんな花が咲いているかを知り尽くしているのであろう。
発行元は地元の日刊紙を発行する、下野新聞社で239種が写真付きで紹介されていて定価は1000円+税。

但し、この本は図鑑とは違うから花の特徴には一切、触れていない。そればかりか紹介されている花が古賀志山のどのへんで咲いているのかさえ書かれていない。
その理由として推測だがいくつか挙げてみた。
1.古賀志山山域ならどこででも見られる。
2.場所は自分で探しなさい。その方が楽しいでしょという編集方針。
3.古賀志山は100以上の地図にないルートがあるので場所など説明できない。
4.場所を特定すると多くの人が訪れて踏み荒らされたり盗掘される。

花を愛するハイカーの気持ちとしては上記4の理由が妥当だろう。もっともだと思う。
それだけに、この本に紹介されている花を見たいという人はバリエーションルートやときには藪こぎをしてまで、古賀志山をあてどなく歩き回るという積極的な姿勢が求められる(笑)。いや、笑い事ではないな。それは危険だもの。
だから管理人も本に倣って場所の明示はしないことにする。ご了承ください。
なお、管理人の経験では古賀志山で出会う地元の人に丁重に尋ねることで教えてもらえる場合が少なくなかった。

あぁ、それから上記1もあてはまるかもわからない。
古賀志山山域はとにかく花だらけなので特定の花を見たいという場合を除き、地図にある正規のルートや安全なバリエーションルートを歩けば必ず、なんらかの花と出合えるものねぇ。狭い山域ながら花の密度が濃いといって過言ではないでしょう。

と、ここまで前回と同じ口上(^^)



2016年4月18日(月)
前回12日から6日ぶりとなった。
野山に咲く花は日々、変化しているので毎日見ても飽きないが6日ぶりとなれば変化も大きいと思う。
前回は数個の蕾しか見ることができなかったイワカガミはそろそろ咲いているだろうか、それと葉っぱだけだったツクバキンモンソウはどうなのだろうか。

管理人が古賀志山の花を見るようになったのは昨年の春からだから、まだすべての花を見たわけではない。昨年見た花は地図にその場所を書き込んであるので同じ花を見るつもりなら、地図を参考にして歩けばどんぴしゃりとなる。
問題はまだ見ていない花がどこに咲いているかを探し当てることだ。
古賀志山に咲く花は冒頭に挙げた書籍でわかるのだが、それがどこに咲いているかがわからないから事前の調査が欠かせない。
冒頭の書籍に掲載されている花の生育環境を図鑑とネットで調べ、それをこれまで歩いた古賀志山の記憶に当てはめて、おおよその場所を頭に思い浮かべ実踏してみるとけっこう見つけ出せる。そのはずで書籍に掲載されている花はかなり広範囲に分布しているからだ(笑)
あと、地元の人に尋ねるのも花の場所を知る上で大切。

今日のお目当てはヒメイワカガミとツクバキンモンソウ。
ヒメイワカガミは岩陰や急峻な斜面にへばりつくようにして生育している。古賀志山は狭いエリアにもかかわらず地形が複雑で、そのような場所はいくつもあるから見つけやすい。ただし、危険と隣り合わせ(笑)
ツクバキンモンソウは落ち葉が積もった日当たりのいい場所に生育している。ヒメイワカガミは艶やかで美しいのですぐに見つかるのに対してツクバキンモンソウは回りの植物に囲まれて見つけづらい。
今日は見つかるだろうか?

参考
3月22日 カタクリ
4月05日 シュンランとスミレ
4月09日 スミレとショウジョウバカマ
4月12日 アカヤシオとヒカゲツツジ

宇都宮市森林公園の駐車場に車を置いて歩き始めるとすぐ、赤川ダムにさしかかる。
12日は桜で彩られていたがすでに散り、若葉が広がってきた。


オオバタネツケバナではないかと思うのだが、オオバタネツケバナは田圃の土手など水気が多い土壌を好むので古賀志山の麓とはいえ、まさかこんな場所では生育していないよな~。
もっと詳しいことを調べてみるが一応、今日見た花として載せておくことに。


ご存じ、クサボケ。
この色は遠くから見てもすぐ、クサボケだとわかるほど鮮やか。


タチツボスミレ
生育範囲は広く低地から高地まで分布している。


今日は天狗鳥屋(てんぐのとりや)に登って長倉山~鞍掛山~古賀志山と回る予定。
前回12日は天狗鳥屋を構成している「こぶし岩」から下りてきたので今日は反対に登ってみることにした。古賀志山山域の岩場でここはけっこう怖いです(笑)


ロープを伝ってこぶし岩の上に立つと岩陰にヒメイワカガミが。
日光に生育するのはピンクの花を咲かすイワカガミだがここのは白花。楚々としていていい。古賀志山全域で見られる。ただし、急峻な斜面で(笑)。


ヤマツツジ
開花期間が長く、満開のもあれば株すべてが蕾のもある。


これがふたつ目の目的のツクバキンモンソウ。
背が低いので早足で歩いていると見落としてしまうが、実は足下に咲いている。ちなみに、「ツクバ」とは茨城県の筑波山で最初に見つかったのでその名前が付いたそうだ。


チゴユリ
まさに咲いたばかり。今日歩いた限りではかなり広範囲に分布していた。


スミレ
スミレの仲間は200種以上あるとされ、***スミレという名が付いているが、これはその中のただ「スミレ」という名前だからややこしい。


フモトスミレ
葉の色、形、厚みから間違いなくそうだと思う。


シュンラン健在


トウゴクミツバツツジ
似たような色にアカヤシオとムラサキヤシオがあるが歴然とした違いがあって、これは開花とほぼ同時に3枚の葉を出すのが特徴で、葉の出始めは枝から直立する。


ズミ
昨年、見たときはまさか古賀志山にズミがあるはずがない、、、と思ったのだが特徴を調べるとズミに間違いないことがわかった。場所は鞍掛山に隣接する「大岩」だが地図に大岩は表記されていない。
管理人、古賀志山山域はかなり広範囲に歩いたつもりだがズミはここでしか見ていない。しかも1本だけだ。小田代ケ原や戦場ヶ原はズミだらけでうんざりするが、こうして1本だけ見るとけっこうきれい。


ヒカゲツツジ
鞍掛山先の岩場の急斜面で発見。
今日、見た花で最大の収穫はこれだった。
ヒカゲツツジは古賀志山山域の中で生育する場所が限られていて、今日のは初めて見る場所であった。しかも、よそ見をしながら歩いていて偶然見つかったという幸運さだ。来年も見るために地図の上に印を付けたのはいうまでもない。


ヤシオツツジ(アカヤシオ)
栃木県の県花に指定されているほど県内に広く分布している。日光ではこの花を目当てに山に登る人がいるくらい、とにかくきれい。
遠目だと葉が展開する前のトウゴクミツバツツジと見間違えることがあるが花はトウゴクミツバツツジよりも大きくまた、葉は花が終わるころになって展開する。


トウゴクミツバツツジ
前に掲載したのと色よりも濃いがことがわかるが個体差。


アブラツツジ
ようやく蕾がついた。


ニリンソウ
北コースの水場近くに数カ所、分散して群れている。


本日、歩いた距離はちょうど10キロだった。
だが所要時間は7時間10分。時速2キロに満たない超スローペースだった。
花を探すために目はきょろきょろを空間をさ迷い、花が見つかったら地面に膝をついて写真を撮る。同じ花を数枚撮るのだが至近距離なので多くはピンぼけ。こんなことの繰り返しなので効率が悪い。
あぁ、早く花の季節が終わって思いっきり歩きたい(^^)

古賀志山で見る花たち(4月12日)

古賀志山は岩場が多くて危険というイメージがある一方で、春から夏にかけて麓から山頂までいろんな花が咲く、花の宝庫でもある。それは古賀志山に咲く花だけを紹介する書籍があることでもわかる。

2015-09-13 20.32.06本の著者は宇都宮住むご夫婦で95年から古賀志山を歩き始めたとプロフィールにあるから、古賀志山2年生の管理人とは年期が違う。古賀志山を隅から隅まで歩き、どこにどんな花が咲いているかを知り尽くしているのであろう。
発行元は地元の日刊紙を発行する、下野新聞社で239種が写真付きで紹介されていて定価は1000円+税。

但し、この本は図鑑とは違うから花の特徴には一切、触れていない。そればかりか紹介されている花が古賀志山のどのへんで咲いているのかさえ書かれていない。
その理由として推測だがいくつか挙げてみた。
1.古賀志山山域ならどこででも見られる。
2.場所は自分で探しなさい。その方が楽しいでしょという編集方針。
3.古賀志山は100以上の地図にないルートがあるので場所など説明できない。
4.場所を特定すると多くの人が訪れて踏み荒らされたり盗掘される。

花を愛するハイカーの気持ちとしては上記4の理由が妥当だろう。もっともだと思う。
それだけに、この本に紹介されている花を見たいという人はバリエーションルートやときには藪こぎをしてまで、古賀志山をあてどなく歩き回るという積極的な姿勢が求められる(笑)。いや、笑い事ではないな。それは危険だもの。
だから管理人も本に倣って場所の明示はしないことにする。ご了承ください。
なお、管理人の経験では古賀志山で出会う地元の人に丁重に尋ねることで教えてもらえる場合が少なくなかった。

あぁ、それから上記1もあてはまるかもわからない。
古賀志山山域はとにかく花だらけなので特定の花を見たいという場合を除き、地図にある正規のルートや安全なバリエーションルートを歩けば必ず、なんらかの花と出合えるものねぇ。狭い山域ながら花の密度が濃いといって過言ではないでしょう。

と、ここまで前回と同じ口上(^^)



2016年4月12日(火)
古賀志山の花を探し回るのが忙しくなってきた。
里山、低山の古賀志山は3月から花が咲き始める。
極端な比較になるが奥日光の小田代ケ原や戦場ヶ原に花が咲きだすのが5月だから、里山がどれほど早いかがわかる。花好きの人にはたまらない。
管理人は花を求めて3月22日から古賀志山に通い始めて今日で4回目になるが過去3回、毎回違った花を見てきた(あったり前であるが、、、笑)。

1回目の22日はカタクリ、2回目の5日はシュンランとスミレ、3回目9日はスミレとショウジョウバカマ、そして今日狙ったのはアカヤシオとヒカゲツツジだった。
アカヤシオは日光の山域にも広く分布しているが古賀志山ではより早く見ることができる。日光のアカヤシオは週明けから咲き始めるだろうと思う。
ヒカゲツツジは日光で生育している場所はなく、近隣では古賀志山でしか見ることができない。生育する高度や温度に制約があるのかもしれない。

今日は森林公園を起点に中尾根と呼ばれている岩尾根をよじ登って高度を上げ、それから花咲くルートを歩いたが始めに見つけたのがこれ、ムラサキヤシオ(だと思う)。
開いている花が少なくて特徴がつかみづらかったが、5本の短いオシベと5本の長いオシベが見られたので、たぶん間違いないと思う。


カタクリはほぼ終わりといったところだがこのように陽があたらない岩陰では健在。


これは盗掘されたのでしょうかね?
イノシシにしてはほじくり返し方が上品すぎるものな。


アカヤシオが見られるようになった。今が盛りといったところ。


これから向かう「二枚岩」への途中、ヒメイワカガミを見つけた。ヒメイワカガミは古賀志山全域に分布していて珍しくはないのだが、日光だとピンクのイワカガミしかないので昨年、初めて見たときはその美しさに感動した。


1株、蕾があった。
いっせいに咲くのは今月の最終週あたりだろうか。


これが今日のお目当てのヒカゲツツジ。
限りなく薄い緑色といえばいいのだろうか、遠目だと空気に溶け込んで花の存在がわからないくらいの風合い。生育している場所が限られている。


こちらはアカヤシオ。
ここに来るまでたくさん見て来たがこの木がもっとも花付きがよかった。


ヒカゲツツジとアカヤシオを同時に見られる場所に来た。急斜面にあるので至近距離で撮るのは勇気がいる(^^)


ツツジの中ではもっとも一般的なヤマツツジ。
日光だとアカヤシオ→シロヤシオとトウゴクミツバツツジ→ヤマツツジの順に咲くが古賀志山ではアカヤシオとトウゴクミツバツツジ、ヤマツツジを同時に見ることができる。


キンポウゲ科のキクザキイチゲ。
森林公園が公開しているハイキングマップの「水場」近くにある。


ニリンソウ
ニリンソウというからには同じ株に花がふたつ付くがこれはまだ咲き始めで、花がひとつしか咲いていない。キクザキイチゲと同じ場所


このように同じ株にふたつの花を咲かせる。


セントウソウ
キクザキイチゲと同じ場所。


タチツボスミレ
日光でもよく見られるごく一般的なスミレ。


上と同じくタチツボスミレだが個体差が大きく、花の色が異なる。


エイザンスミレ
日光では珍しいが古賀志山では多い。これなど車道脇に咲いていた。

古賀志山で見る花たち(4月9日)

古賀志山は岩場が多くて危険というイメージがある一方で、春から夏にかけて麓から山頂までいろんな花が咲く、花の宝庫でもある。それは古賀志山に咲く花だけを紹介する書籍があることでもわかる。

2015-09-13 20.32.06本の著者は宇都宮住むご夫婦で95年から古賀志山を歩き始めたとプロフィールにあるから、古賀志山2年生の管理人とは年期が違う。古賀志山を隅から隅まで歩き、どこにどんな花が咲いているかを知り尽くしているのであろう。
発行元は地元の日刊紙を発行する、下野新聞社で239種が写真付きで紹介されていて定価は1000円+税。

但し、この本は図鑑とは違うから花の特徴には一切、触れていない。そればかりか紹介されている花が古賀志山のどのへんで咲いているのかさえ書かれていない。
その理由として推測だがいくつか挙げてみた。
1.古賀志山山域ならどこででも見られる。
2.場所は自分で探しなさい。その方が楽しいでしょという編集方針。
3.古賀志山は100以上の地図にないルートがあるので場所など説明できない。
4.場所を特定すると多くの人が訪れて踏み荒らされたり盗掘される。

花を愛するハイカーの気持ちとしては上記4の理由が妥当だろう。もっともだと思う。
それだけに、この本に紹介されている花を見たいという人はバリエーションルートやときには藪こぎをしてまで、古賀志山をあてどなく歩き回るという積極的な姿勢が求められる(笑)。いや、笑い事ではないな。それは危険だもの。
だから管理人も本に倣って場所の明示はしないことにする。ご了承ください。
なお、管理人の経験では古賀志山で出会う地元の人に丁重に尋ねることで教えてもらえる場合が少なくなかった。

あぁ、それから上記1もあてはまるかもわからない。
古賀志山山域はとにかく花だらけなので特定の花を見たいという場合を除き、地図にある正規のルートや安全なバリエーションルートを歩けば必ず、なんらかの花と出合えるものねぇ。狭い山域ながら花の密度が濃いといって過言ではないでしょう。

と、ここまで前回と同じ口上(^^)



2016年4月9日(土)
今日は5日の探求から4日目になるが前回と同じく、宇都宮市森林公園から鞍掛山へのルートを歩いてみた。前回とあまり代わり映えしないかもわからないが、まぁひとつでも別の花が見られればいいや、そんな軽い気持ちで出かけてみた。
実は女峰山からの下山中に痛めた膝が中二日おいて快方に向かっているような気がするのだが、痛みが一時的に解消しているのかどうかを確かめたくて花を探すという大義をかざして出かけてきたのだ(^^)
万一、痛みが再発してもここならなんとか自力で下山できるし、、、、

ヤブレガサ
地表に出たばかりのヤブレガサ。花は葉の下部から花茎を出して葉の上に延び、複数個咲く。
この大きさ(直径15センチほど)だと花はまだで、30センチくらいに成長する7月くらいか。


5日に紹介したスミレサイシン。まだ健在。


これも5日に紹介したナガバノスミレサイシン。


タチツボスミレ
これは日光でもよく見る、ごく一般的なスミレ。ただし、花の色が薄かったり濃かったりと個体差が大きい。


おぉ、見事なヤマツツジ! まだ蕾がたくさん付いているから当分の間は楽しめそう。


チゴユリ(たぶん)
高さ10センチほどで花はまだ苞に隠れていてよくわからないが、多分チゴユリだと思う。数日後にまた来てみよう。


ミツバツツジ
アカヤシオよりも色が濃いか?


ミヤマウグイスカグラ
日光では小田代ケ原や戦場ヶ原に多いが古賀志山山域で見るのは初めて。


ショウジョウバカマ
ネットで調べると山地の谷沿いや林間の湿ったところに生育するとあった。
具体的には、
・陽があまり当たらない林間→北向きで土壌が乾かない
・落ち葉が堆積している→保水のいい土壌
・昨年は見たことがない→管理人未踏のルート
ということになる。
そこで上の条件に合致しなおかつ、管理人がまだ歩いたことのないルートを地図で探し当てたのが、ここ。
かなり危険な思いをして辿り着きましたw


ショウジョウバカマ
小群落を構成していて蕾もあればこのように見ごろのもあるし、枯れたのもあった。


エイザンスミレ


シュンラン
道沿いにあって探す苦労をしなくても見つかる。里山なんですねぇ、ここは。


赤川ダムのほとり。
ベンチに座ってコーヒーを飲みながらヤマザクラの向こうの古賀志山を眺める。至高のひととき。

4月の女峰山は厳しく遠かった。残雪の女峰山をチェーンスパイクで登ってアイゼンで下る。

2016年4月6日(水) 快晴 気温:2~6度
06:26/キスゲ平レストハウス~07:10/小丸山~07:44/焼石金剛~08:26/赤薙山~09:45/赤薙神社奥社(P2203)~10:14/P2209~10:58/一里ヶ曽根(P2295)~11:41/P2318~13:02/女峰山(P2483)~14:30/P2318~15:09/一里ヶ曽根~P2209~16:28/奥社~17:15/赤薙山~17:36/焼石金剛~小丸山~18:40/キスゲ平

女峰山山頂からの眺め。手前から帝釈山、小真名子山、大真名子山、男体山(2016/04/06)。

昨年の5月、残雪の女峰山に2度、登った。
1回目は6日に単独で、2回目は2週後の20日に常連のWさんとの2人パーティーで登った。
管理人がイメージしている残雪の山は雪解けを惜しみつつ、雪景色を眺めながら普段通りのんびり歩く。もちろん、滑落して谷底へ落ちる心配はない。そんなイメージなので経験上、時期は5月が最適だ。

ところが今年は、暖冬小雪ということもあって5月まで待っていたら雪の上をのんびり歩くどころか、雪景色さえ見ることができない状況になっている。
それはいけないとばかり、3月になって赤薙山、山王帽子山、外山、前白根山、白根山、月山、釈迦ヶ岳、鶏頂山など残雪が楽しめそうな山を登ってきた。
次に狙ったのが冒頭に書いた女峰山だ。

どうして女峰山が後回しになったのかというと理由は簡単で、その名前とは裏腹に他の山に比べて手強いからだ。登山口と山頂との標高差は約1100メートル、距離同16キロなので、管理人が先月8日に訪れた白根山とほぼ同じだが、危険箇所がたくさんある。
片側が谷に向かって切れ落ちている幅30センチくらいしかない道やロープで登らなくてはならない岩場、下りの急なガレ場など緊張を強いられる箇所がいくつもある。
そしてこれらは無雪期の話だ。

厳冬期だと様相はガラッと変わる、と容易に想像できる。幅30センチの道に雪が厚く積もったら、そこは谷へ切れ込む斜面と化す。岩場も雪の斜面と化すであろう。厳冬期の本格的な冬山など経験したことがない管理人には手も足も出ないといって過言ではない。
そんなところを独りで歩いてごらんなさい。ロープで確保してくれるパートナーがいるわけではないので、ほんの少しでも足を滑らせたら谷底へまっしぐらということになってしまう。
したがって女峰山は残雪後期それも、例年なら5月と決めていた。それが今年は雪が少ないとみて、1ヶ月前倒ししたのである。
ところがである、、、、思わぬ苦戦を強いられる結果となった。

参考
2015年5月20日・・・キスゲ平から行者堂へ
2015年5月06日・・・キスゲ平からピストン


★気分を変えて画像のサイズを大きくしてみました(笑)。クリックするとさらに大きくなります。

06:16
4時半に目覚めた割に自宅の出発が遅くなり登山口に到着したのは6時10分。6時から歩き始めるつもりだったので30分遅れか?


さあ、これから1445段の天空回廊を昇って小丸山に達し、小丸山から赤薙山へ。女峰山は赤薙山から5座目に位置する。


06:37
避難小屋のある700段目。
この階段は元スキー場のリフト跡に設置されていて、ここから先がスキー場でいう上級者コースとなる。したがって傾斜が急に厳しくなる。100段昇ったら息を整えるの繰り返し。


振り返ると関東平野が一望できる、、、はずなのだが霞がかかったように乳白色の空気に包まれている。


07:10
小丸山の分岐点。直進すると赤薙山を経由して女峰山、右へ行くと丸山に行く。
手前の白いのは長さ3センチほどの霜柱。気温は3度。このままの天気、このままの気温で推移してくれれば快適な登山となるのだが。
ちなみに女峰山は中央に見える赤薙山から5座目。ここからは見えない。


焼石金剛の手前にさしかかると大小様々な石だらけとなり、歩きにくくなる。浮き石が多いので不用意に乗ったりするとぐらっと来て、足首が曲がったりするので要注意。


07:44
焼石金剛。
歩き始めて1時間15分、今のところ順調に来ている。
空気の澄んだ冬など、ここから眺める景色はサイコー。


今日の持ち物はスポーツドリンク500ミリを2本。お湯を500ミリ。菓子パンと行動食多数。バナナ2本。この他に定番品としてGPS、救急セットやツェルト、薄手のダウン、圏外であるため無線機も。
雪山装備の10本爪アイゼン、チェーンスパイク、ピッケルはここまで使うことなく来た。


焼石金剛まで来れば赤薙山へは30分で登れるがここから先、雪の斜面となるためチェーンスパイクを装着した。あわよくば女峰山頂までチェーンスパイクで歩いてみようと考えている。


07:54
登山道に雪が現れた。
この先がやせ尾根。


やせ尾根から南斜面を見下ろす。
一面の笹なので一度、転げると止まらず、300メートル下の谷底まで一気に落ちる。


08:14
ここで赤薙山と女峰山とを分ける分岐となるが、女峰山へ行くにはどちらでもかまわない。
ただし、数年前の記憶だが道が崩落しているところがあるので、この分岐を赤薙山へと行った方がいい。赤薙山のすぐ先で交わる。


08:20
道標を赤薙山へ進むともう1カ所、分岐があるが画像はその道標に指示がない方。
正規の道よりも少し短縮できる代わりに傾斜が急なのと木の枝をまたいだりくぐらなくてはならない。


08:26
歩き始めて2時間で赤薙山山頂に着いた。
木々に囲まれて眺めは良くないが葉の落ちたこの時期だけ、目指す女峰山や男体山が覗ける。
さあ、これからが女峰山へ向けて本番。
これから先、ピークを4つ乗り越えて5つ目が女峰山だ。
赤薙山までが全行程の1/3、女峰山までまだまだ遠いからバテないように、意識してゆっくり歩かなくてはならない。
まずは標高2203メートルの赤薙神社奥社まで距離900メートル、標高差200メートルを乗り切る必要がある。やせ尾根のアップダウンが続いている。


やせ尾根の上り。いやらしい部分だが雪がないのがラッキーであった。


雪の下は確か、木の根が露出した大きな段差ではなかっただろうか。


傾斜が緩くなり間もなく奥社に到着と思う。


09:45
ふ~、赤薙神社奥社跡。第一難関を乗り切った。
これからピーク2295の一里ヶ曽根までは緩やかな稜線歩きとなる。


その前に、あのピークへ。
奥社の2203メートルに対して2209メートルだから、標高で6メートルしか違わない。
しかし、そこへ行くには48メートル下って54メートル上るという疲れる仕事をしなくてはならない。


下り上りとも樹林帯の広い斜面なので、道が雪で覆われていると意図しない方向へ行ってしまう。そこで、念のためコンパスをセットする。
コンパスの矢印が示すとおり磁北線からほんの少し東が標高2209ピークなのだが、実際にはその方向に道はなく、道は磁北すなわち、コンパスの赤い針に向かっている。見渡すと木の枝に新しい赤いテープがつけられているので、それにしたがって忠実に歩く方がいいかも。


10:14
無事にピーク2209の稜線に乗った。
画像の60メートル右が最高点。


樹林帯から抜け出し、これから女峰山に向かって眺めのいい稜線歩きが始まると思うとようやく、気持ちに余裕が生まれた。中央に見えるのが女峰山。

10:18
標高2200メートルを超えさすがに雪は深い。
多くの部分では雪が締まって歩きやすいが時折、膝もっと深いところでは太腿まで踏み抜くことがある。
締まっているのは雪の表面だけで内部は柔らかいためだ。


この稜線上はシャクナゲの群落となっていてすでに花芽をつけているものがある。ただし、開花は7月。


10:58
歩き始めて4時間半。標高2295メートルの一里ヶ曽根に着いた。
行程の2/3を少し過ぎ、女峰山がぐっと近づいた。
あとは一歩一歩、着実に向かうのみ。これで女峰山登頂は確実であろう。とはいえ、難関はまだある。ここから急なガレ場を下って次にピーク2318に登り返さなくてはならない。その先はずっと上りが続いている。
この辺りから北風が強くなってきた。ここまでアンダーシャツとミドルウエアという二枚構成で歩いてきたが、あまりの風にウインドブレーカーを着て保温に努めることにした。ただ、下半身はタイツと雨具という軽装なので風で冷やされ、その冷えが全身に回ってくる。気温はプラス2度だった。


11:41
標高2318メートル直下。
赤薙山から先、4座目だ。女峰山まで残すところ1000メートルまで近づいたが、これから先は上り一方となる。この部分、草地だからか雪は早く解け地面が露出している。歩く感覚が雪の上と違うことにあらためて気づいた。
なお、赤薙山から先、西へ向かって歩いてきたがここから南南西に転じる。


ピーク2318から女峰山に向かって急上昇するが、これなどその一部。登りはまだ続く。


ここも厳しかったなぁ。
5メートルくらいの岩場に雪が乗り、足がかりというものがない。このロープがなくては登れなかった。


山頂が目の前に迫ってきた。
ここまで来れた安心感で疲れがどっと出たのか、足がふらついている。
あ~、早く山頂に着いて足を投げ出して座りたい。


13:02
歩き始めて6時間36分。ようやく念願の女峰山に立てた。
残雪期の女峰山はこれで4回目だが4月はもちろん初めて。深く、距離の長い雪道で手こずったが、無事に登頂することができた。それにしても苦しかった。
逆光で表情はわからないが、たぶんこのとき、あまりの疲れで顔は歪んでいたのではないかと思う。ちゃんと帰れるのだろうか(^^)


山頂のコメツガ(たぶん)に海老の尻尾が見られた。


振り返るとここまで歩いてきた稜線が見える。それにしても長い。
帰りはあの稜線の右端まで歩かなくてはならない。


13:32
時間は13時半を過ぎた。あまりゆっくりもしていられない。
帰りもアップダウンを繰り返さなくてはならないし、危険箇所がいくつもあるから時間は上りとそれほど変わりはない。日没は覚悟しておこう。
女峰山山頂まで、やせ尾根など危険箇所はいくつかあったが、チェーンスパイクで登ってきた。これはチェーンスパイクの可能性を確かめるために管理人がおこなっていることであり、お勧めできるものではない。本来なら10本爪以上のアイゼンを使うべきであろう。
今日の目的のひとつであるチェーンスパイクによる女峰山登頂は終わったので、下りは安全を第一優先にアイゼンに履き替えた。


今日の気温は高いときでプラス6度になった。日差しも強かったので雪は午前中に比べて柔らかくなり、それに伴って踏み抜きが多くなった。
雪が深いところだと太腿までズボッ。雪面に突き刺したピッケルで身体を支えて足を抜き、体勢を整えて歩き出すとまたズボッ。午前中に比べるとその繰り返しとなった。
一度、左足で踏み抜いた際に雪の上に残っていた右足を捻ってしまい、膝に電気が走るような痛みをくらった。痛みの部位と強さを確かめるために少し休憩して点検に努めたが、歩けないほどではないことがわかった。念のため、鎮痛剤を服用して歩きを再開した。


16:49
赤薙神社奥社を過ぎたあたりから、一時止んでいた風がまた吹き出すとともに霧に包まれた。


18:15
赤薙山を過ぎ小丸山を過ぎ、ようやく天空回廊の終段に着いた。
階段のステップはまだ見えるが早めにヘッドランプを装着して来たるべき闇に備えることにした。


18:26
急な階段を踏み外さないよう足下をヘッドランプで照らしながら避難小屋まで下りたところで視線を遠くにやると、市内の灯りが見えた。天空回廊から見る初めての夜景だ。なんかホッとする。
歩き始めて12時間になった。疲れ切っている。いつもならこのへんでグラスに注いだビールが頭に浮かぶのだが、それはなかった。なんとか無事に帰って来れたこと、それだけしか頭にない。
駐車場に着いたのはこの10分後だった。

古賀志山で見る花たち(4月5日)

古賀志山は岩場が多くて危険というイメージがある一方で、春から夏にかけて麓から山頂までいろんな花が咲く、花の宝庫でもある。それは古賀志山に咲く花だけを紹介する書籍があることでもわかる。

2015-09-13 20.32.06本の著者は宇都宮住むご夫婦で95年から古賀志山を歩き始めたとプロフィールにあるから、古賀志山2年生の管理人とは年期が違う。古賀志山を隅から隅まで歩き、どこにどんな花が咲いているかを知り尽くしているのであろう。
発行元は地元の日刊紙を発行する、下野新聞社で239種が写真付きで紹介されていて定価は1000円+税。

但し、この本は図鑑とは違うから花の特徴には一切、触れていない。そればかりか紹介されている花が古賀志山のどのへんで咲いているのかさえ書かれていない。
その理由として推測だがいくつか挙げてみた。
1.古賀志山山域ならどこででも見られる。
2.場所は自分で探しなさい。その方が楽しいでしょという編集方針。
3.古賀志山は100以上の地図にないルートがあるので場所など説明できない。
4.場所を特定すると多くの人が訪れて踏み荒らされたり盗掘される。

花を愛するハイカーの気持ちとしては上記4の理由が妥当だろう。もっともだと思う。
それだけに、この本に紹介されている花を見たいという人はバリエーションルートやときには藪こぎをしてまで、古賀志山をあてどなく歩き回るという積極的な姿勢が求められる(笑)。いや、笑い事ではないな。それは危険だもの。
だから管理人も本に倣って場所の明示はしないことにする。ご了承ください。
なお、管理人の経験では古賀志山で出会う地元の人に丁重に尋ねることで教えてもらえる場合が少なくなかった。

あぁ、それから上記1もあてはまるかもわからない。
古賀志山山域はとにかく花だらけなので特定の花を見たいという場合を除き、地図にある正規のルートや安全なバリエーションルートを歩けば必ず、なんらかの花と出合えるものねぇ。狭い山域ながら花の密度が濃いといって過言ではないでしょう。



2016年4月5日(火)
さて今日は、久しぶりに古賀志山を丸一日たっぷり歩こうと思っていたのに朝からの雨で気持ちがそがれ、雨具を着て花を探しながらのんびり歩くことにした。
ルートは特に決めていたわけではないのだが軟弱な管理人でも歩けるように、宇都宮市森林公園駐車場から長倉山に向かうことにした。
昨年の4月末、同公園から長倉山、鞍掛山を経て古賀志山へと長距離を歩いたことがあるがその道中でヤマツツジやスミレ、ツクバキンモンソウ、ヒメイワカガミなど多数の花を見たので足が自然と向いてしまったみたい。今日も本に紹介されている花の、なにかは見られるであろうと期待した。

ヤマザクラ
遠目で見て花の色が淡紅色だし標高が低いとはいえ一応、山の中なので勝手にヤマザクラとした。


シュンラン
里山の花として知られているが、とにかく足下で普通に咲いているから驚く。


ヤマツツジ
写真は花の付きが少なくて寂しいが、1本の木、全体に花が付いているものもあった。


ツボスミレ
スミレとしてはごく一般的で、日光でもよく見られる。花弁が真っ白で小さいのが特徴。


ミヤマシキミ
うろ覚えで「ミヤマニシキ」でググったら日本酒しか出てこなかった(^^)
ミヤマシキミ(深山樒)が正しい。
葉の厚みといい濃さといい、常緑樹?


ツバキ
すでに散っていたがツバキに間違いないと思う。
近くにその木があったし、、、


エイザンスミレ
あちこちにある。日光では珍しいのに(笑)
特徴は葉が大きく切れ込んでいること。ただし、花弁は色が数種あるため、花の形と色だけではエイザンスミレであることを見逃してしまう。


スミレサイシン
スミレサイシンは葉の先が尖っているのと花柄と葉柄が地面から直接出ているのが特徴。
花の色が薄いのがあったり濃いのがあったりで個体差が大きいのも特徴らしい。


ナガバノスミレサイシン(たぶん)
これもスミレサイシンだと思うが前の写真のとは違って花の色がずいぶん濃い。それに葉の形が細長く、鋭い鋸歯がある。
気になって調べてみるとナガバノスミレサイシンに近いような気がする。


アブラチャン
遠目にはミツマタかと思ったが花はまったく違っていた。
アブラチャンには雄花の木と雌花の木があるそうだがこれはどちらなのだろうか。


ヤシオツツジ
最初はトウゴクミツバツツジかと思って近づいたところ、この色合いから察してヤシオツツジに間違いなし。
ただし、ヤシオツツジは高木というイメージがあるが幼木なのかもしれない。
全体的にはまだ蕾が多いがあと1週間くらいで満開になりそう。


シダレザクラ
赤川ダムのほとりにある見事なシダレザクラ。
山と水と桜、絵になりますね。
今日はこの脇のベンチで菓子パンをかじりながらコーヒーを飲んだ。