古賀志山のショウジョウバカマが咲いた。

2023年3月22日(水) 晴/暑い

古賀志山の植生が豊かであることがわかったのは管理人が古賀志山を歩き始めて間もなくだった。
植物の宝庫とされる我が日光の植生と比べても遜色ないほど種類が多くまた、日光では見ることのできない植物がある。

ショウジョウバカマというちょっと変わった形の花があるのを知ったとき、ぜひ見たいという欲求に駆られた。
古賀志山に100本以上あるとされるバリエーションルートすべてを歩きたい、古賀志山に咲く花のすべてを見たい、その実現に向けて古賀志山に頻繁に通い始めたのが2015年だった。
日光で見たことのない花、ショウジョウバカマの存在を知ったのは当時、古賀志山に50回以上も登ったことがあるという地元のOさんの情報によるものだった。
しかし、ショウジョウバカマが古賀志山のどこで見られるのかは教えてくれなかった。

そこで、ショウジョウバカマの生育環境をネットで調べ、しらみつぶしに歩いたところ、苦労実って群生地を探し当てたのである。
ショウジョウバカマの生育環境は山地の谷沿いや林間の湿ったところ、とネットの情報にある。
具体的には、
・陽があまり当たらない林間→北向きで土壌が乾かない
・落ち葉が堆積している→保水のいい土壌
・近くを沢が流れている→土壌に水分が多い
ということになる。
そこで上の条件に合致しなおかつ、管理人がまだ歩いたことのないルートを地図で見て、それらしい環境の場所を探し当てたのが今日、行く場所だ。
2016年から通い始めたので今年で8年になる。
ショウジョウバカマが生育している場所は古賀志山山域の中でも限られている。
あそことあそこと、そして管理人がこれから行く場所である。

花の美しさに優劣はない。
控え目で地味な花も見る人には美しいと思える。
優劣ではなく、個性なのである。

ショウジョウバカマは茎の最上部に細長い複数の花をつける。
花の色は薄紫でそれがなんとも自然で気持ちを和ませてくれる。
写真を撮っても撮ってもまだ飽きることなく、時間を忘れて撮り続けてしまう、そんな魅力がある。

例年、4月上旬に訪れているが今年は気温が高く、咲き出しは1週間ほど早まるはずだ。
手遅れにならないよう、早めに行っておこう。
いい天気は今日でおしまいらしい。

おことわり
古賀志山でも少ないショウジョウバカマの生育地につき、植生保護の観点から、このブログでは場所を公開しないことにします。

背丈ほどの笹藪を突破することからスタートした。


放置されたまま朽ちかけている倒木まで来ると間もなくショウジョウバカマの群落。


まだ初々しい姉妹に迎えられた。


いい色のショウジョウバカマと出合った。


間もなく咲こうというショウジョウバカマ。
このショウジョウバカマを撮っているとき、葉っぱの形が不自然なことに気がついた。
葉っぱの途中がハサミで切り取られたかのように直線的に切断されているのだ。
日光など、シカが生息している地域だと笹の葉にこういった現象がよく見られる。
シカが笹を常食としているためである。
だが、ここ古賀志山山域にはまだシカは侵入してきていない(姿を見ないし糞も見たことがない)。
ということは他の野生動物の仕業なのかも知れない。
それがなんなのか、是非とも知りたいと思う。


蕾をつけたばかりのショウジョウバカマ。


時間をたっぷりかけてショウジョウバカマを観た。
いつまでいても飽きることはないが昼時になった。
車に戻って空腹を満たそう。


車内を探したところ、賞味期限切れのカップヌードルがあったので湯を沸かし、腹を満たした。

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