6回目の中禅寺湖一周26キロは寒さで鼻水たらしながらも7時間切り。

2022年11月16日(水) 晴

中禅寺湖畔を国道120号線が走っている。
国道を湖を見ながら走ることができるのは二荒山神社前から菖蒲ヶ浜までの北岸約4.5キロの区間で、マイカーやバスであれば8分くらいで湖から遠ざかってしまう。
その国道のすぐ脇に遊歩道があって、湖畔に沿って歩けるようになっているのはあまり知られていない。
遊歩道は国道脇にありながら数メートル下がった位置にあるため国道を走る車の音は聞こえず、天気のいい日であれば日差しをうけながら1時間ほどの心地よい散策ができる。
奥日光のハイキングの定番である小田代ケ原や戦場ヶ原は多くのハイカー、特定の時期は修学旅行生や林間学校で訪れた子どもであふれかえるほど混雑するが中禅寺湖畔はそんなこととは無縁である。実に静かだ。
4.5キロの距離ならのんびり歩いても1時間半もあれば十分だろう。
片道を歩いて疲れたなら路線バスで元の場所まで戻ることができる。

遊歩道は「中禅寺湖周回線歩道(単に遊歩道と書くことにする)」というのが正式な名称で、湖を一周するように敷設されていて総距離は国道に沿った遊歩道の6倍近い26キロに達する。
その26キロすなわち、中禅寺湖を歩いて一周するのが今日の目的である。

管理人は2006年の初回から数えて過去5回歩いているが湖の周りの平坦路とはいえ26キロにもなると登山とは違う厳しさがある。
登山では26キロなど歩くことはない。それに登山はコースに変化があるため、下半身のいろいろな筋肉をまんべんなく使うし、緩やかな下りでは下半身を休めることができる。
しかし、ほとんど平坦な遊歩道を歩く場合、下半身の同じ部分の筋肉ばかりを使うためそこに疲労が集中する。管理人でいえば股関節周りの筋肉が痛み出す。
そのため中禅寺湖を一周するにはその前に股関節のストレッチを入念におこなう必要がある。
それと当然ながら26キロを歩き抜く下半身の強化も必要になる。
ただ問題は、身体作りをおこなったつもりでいても実践で試してみないことにはその効果がわからないことだ。

今年は8月16日に女峰山に登ったところ、8.5キロあたりで両脚に激しい痙攣が生じた。
9月30日の湯元温泉から光徳へ抜け湯元へ戻るという16キロのトレッキングでは問題なかったが10月20日の古賀志山(馬蹄形ルート)で腸脛靭帯炎を発症した。
10月30日の女峰山と11月8日の古賀志山(馬蹄形ルート+鞍掛山ルート)は問題なかった。
というように不安定さがついて回る。

いずれの山行もその前にスクワットによる太ももと大臀筋の強化を図り、その後にストレッチと筋膜リリースをおこなっているのに、痙攣や腸脛靭帯炎が発症したりなにごともなかったりと不安定だ。
歳をかさねてそれだけ筋肉が衰えなおかつ、柔軟性に欠けてきているということであろう。

11月8日以後、ブログにはしていないが11日にお客さんをガイドして霧降高原丸山に登っているので今日は5日ぶりの山行ということになる。
筋トレとストレッチの効果が発揮されるかどうかが試される日となりそうだ。

メモ(GPSはGeographicaを使用した)
・歩行距離:26.0キロ(GPSログをカシミール3Dで処理した値)
・所要時間:6時間47分(写真撮影が唯一、休憩だった)
・累積標高:1596メートル(アップダウンのうち、上昇分の累積)
※累積標高がこれほどあるとは思えないのだが。

歩き始める前にこの一枚を。
いろは坂を上り終えて中禅寺湖から見た社山。
鋭角的な山容がカッコいい。
後ほど、あの社山の登山口となる阿世潟を通る。


もう一枚は車を置いた龍頭滝。
紅葉は2週間前に終わり寂しくなったがその分、人も車も空いている。


龍頭滝前の国道を横断して中禅寺湖へ向かって歩くと右側に画像の道標が目に入る。
ここが中禅寺湖を左回りに一周する遊歩道の始まりとなる。
時間の計測はここから始めた。
道標にある千手ヶ浜まで1時間を目標とした。


日の出から40分ほど経ち湖面が眩しい。


歩き始めて最初のビューポイント。
湖にせり出した岩棚から中禅寺湖西端の千手ヶ浜がよく見える。
転落注意。


遊歩道はこの先で水面と同じ高さになる。


高山への分岐となる熊窪を通過。
陽射しが心地よい。


北岸歩きが終わるとクリンソウの群落で有名な千手ヶ浜に到着する。
ここまでの1時間、早足で歩いたので背中にうっすら汗をかいた。
上半身5枚構成のうち、ここで2枚を脱いだ。
なお、季節になるとバスで訪れる人、遊覧船で訪れる人でここは大賑わいとなる。
バスや遊覧船の混雑を避けてクリンソウを見たい人には管理人が歩いてきた道をお勧めする。


中禅寺湖に流入する川にかかる吊り橋、乙二郎橋を渡って南岸へと向かう。


千手堂を通過。


ここまで来て、緊急通報するための位置を示す案内札があることに気づいた。去年はなかった。


黒檜岳登山口前を通過。
黒檜岳は見晴らしのない地味な山である。
ちなみにこの辺りから南岸となる。
南岸は黒檜岳から社山へ続く長い尾根のため、陽光を浴びながら歩けた北岸とは一変し、陽射しが遮られる。気温も低い。
また、北岸から湖面を抜けてくる風が強い。


苔むして崩れかけている木道。
雨で濡れているときなど間違いなく滑る。


沢を跨ぐ朽ち果てた橋。
昨年6月から今年9月いっぱい、遊歩道の修復工事を目的に南岸は全面通行止めになったのだが、これはいったい、どうしたことだろう?
1年もの長い通行止め期間だったので老朽化した木道すべてを修復するものと思ったのだがそうではなかったようだ。
予算の都合でここは割愛されたのだろうか?


これは新しい。
寒さのため千手ヶ浜で脱いだウインドシェルを着込んだ。
薄手の手袋をしているが手がかじかんでいる。
歩いていると時折、鼻水が垂れてきてその都度、手拭いで拭うようになった。


北岸に比べて南岸の遊歩道は岩場があったりと変化に富んでいる。


日差しのない南岸だけに生育するアズマシャクナゲの群落。
開花は5月/中から6月/中まで。
淡いピンクの大柄な花はとてもきれい。


たぶん、梵字岩。


遊歩道を塞いだミズナラの倒木。
遊歩道の工事期間中であれば撤去されたはずなので最近倒れたのだろう。


白根山


苔におおわれた古い木道。
昨年6月に来たときは苔が青々としていてとてもきれいだった。
木道のつけ替え工事が始まってもここのは美観上(笑)、残してほしいと思ったものだがその通りになった。


ここのも新しい。


今日は7時間を切りたいので休憩は取らないと決めている。
腹が減ったときは行動食を歩きながら食べるといったことを繰り返した。
ちなみに、今日一日を通して口にしたのは柿の種1袋、SOYJOY1本、KITKAT3ヶ、ランチパック1袋、ザックに眠っていた古いチョコレート1ヶ、缶コーヒー1/2だった。
総カロリーは600kcalくらいだろうか。
ザックを下ろしたのはウエアの脱ぎ着のときに二度、ザックから行動食を取り出すときに一度だけだった。
余談になるがこの時刻、気温が低い上に風が強く、手がかじかんで行動食の包装紙が開けられなかった。しかたなく、歯を使って食い破るという荒技を使った(笑)。


飲み水用に沢水を引いている。
昨年までここに木道があった。
老朽化はしていなかったがここには不要とされ撤去したようだ。


工事期間中に新設されたのは遊歩道の他に、「緊急救助場所」を示す木柱と湖畔に続く階段だった。
南岸遊歩道は歩く人がほとんどいないのだが、これも時代の流れなのか?
動けないほどの事故に遭ったときに指定の場所で待機していれば救急隊員が駆けつける、そんな場所なのかも知れない。


まだ紅葉が残っていた。
遠くて樹種はわからない。


キツツキ(おそらくアカゲラ)の仕業であろう、木の幹が大きく抉られている。
木が枯れるとそこに昆虫が卵を産みつけ幼虫となる。
キツツキはそれらをついばみにやってくるのだ。
でもそこに幼虫がいることをキツツキはどうやって知るのだろう?


歩き始めて15キロ地点の阿世潟(社山の登山口)に着いた。
バスが通る国道まで5キロに迫った。
身体が変調を起こしてもあと5キロ頑張れば駐車場までバスで行けると思うと気持ちがぐっと楽になる。
ここまで来るのになんどかルートを外した。
阿世潟に差しかかる手前1キロほどは尾根の斜面が遠ざかりその分、平らで広い林の中を歩く。
その林一面に落ち葉が積もって道を覆い隠しているためだ。


阿世潟から先はアスファルト道路のまま国道へ向かっている。ただし、一般車は通行できない。
阿世潟まで落ち葉を踏みしめながら歩いて来たので足裏に伝わる感触が俗世界に戻ったかのようだ。


男体山を南側から眺める。
湖に浮かぶ巨大な島のように見える。


日光ではあまり見かけないブナの大木。


半月山と社山の登山口、狸窪(むじなくぼ)を通過。


旧イタリア大使館別荘はそれなりの賑わいを見せていた。


市営歌ヶ浜駐車場。
昨年はコロナでどこの旅行会社も自粛しバス1台見かけなかったが、今日は観光バスが3台、停まっていた。
もう少し前の紅葉の時期であれば大賑わいだったであろうことが想像できる。


二荒山神社の大鳥居を通過。
ここから竜頭滝駐車場まであと4.5キロに近づいた。
太ももの付け根に疲労を感じているが大丈夫だろう。


西六番別荘跡


ボートハウス前を通過


菖蒲ヶ浜遊覧船発着所。
ゴールは目前となった。


ふ~、無事に帰還。
7時04分に遊歩道入口から歩き始めて6時間47分。
休憩することなく歩いたとはいえ、目標とした7時間を切ることができた。
かつては足にマメを作って杖をつきながら歩いたことがあるし、股関節痛で脚を前に出せず立ち止まったまま身動きできなかったこともあった。
昨年は靴底が剥がれてその応急処置で20分ほど費やした。
それからすれば今日は後半1/3くらいから両股関節に痛みが生じて速度がやや低下したものの、順調に歩くことができたといっていい。
7時間を切ったのは6回目にして初めてのことだった。

これで管理人が今年の3大目標とした女峰山16キロ、古賀志山大外周り18キロ、中禅寺湖一周26キロが終わった。
いずれも現在の体力(脚力、心肺能力)を把握するための山行という位置づけである。
この3つを無事にこなせることができれば管理人が行く他の山はそれほど苦しまずに登れる、、、と自分自身に言い聞かせている。
女峰山では両太ももの痙攣で苦しんだが古賀志山と中禅寺湖はそれまでのタイムを短縮することができた。
自慢や増長では決してないが、齢74を過ぎこの分ならあと1・2年は登山ができるだろうというのが正直な気持ちである。


中禅寺湖北岸は国道が走っていてこの間、4.5キロはバスで移動できる(西端にある千手ヶ浜には低公害バスの停留所があり、赤沼と結んでいる)。
北岸で万一のことがあってもバスに助けてもらうことができる。
一方、南岸は距離は長いのに車道もなければ人家もない。
ここで万一のことがあっても自力で脱出するのは困難である。
そこで工夫が必要になる。
中禅寺湖を一周する場合は南岸を先に歩き、バスが運行する北岸を帰りに歩くようにすれば疲労具合によって歩くかバスに乗るかの選択が可能になる。
バスやマイカーが走っているという安心感で疲れていても気持ちが楽になる。

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