スノーシューツアー開幕。霧降高原・丸山を実踏してきた。

2020年1月17日(金) 晴れ プラス5度

昨日の奥日光下見に続いて今日は管理人のホームグランドである霧降高原の下見に訪れた。
平坦路あり、急な上り下りのあるコースは初心者(といっても運動習慣のない人にはきつい)から低山経験者まで楽しめる、管理人お気に入りのコースである。

奥日光のスノーシューコースと違って展望が素晴らしく、標高によって視角は異なるが360度見渡せるのがなんといっても魅力である。
空気の澄んだ冬だと富士山やスカイツリー、都心の高層ビル群が遠くに見えることがある。
80キロ離れた筑波山はほぼ間違いなく見えるし、北東の方角には日光市と矢板市、那須塩原市、塩谷町にまたがる高原山(鶏頂山、釈迦ヶ岳、中岳、西平岳の総称)とその先、ハンターマウンテンスキー場のある明神岳が見えるなど、標高は低いながらも抜群の展望を誇るのが丸山(1689メートル)である。

標高が低いといっても日光の他の山に比べてのことであり、コースは厳しい。
スタンダードなルートはキスゲ平の天空回廊を上がり小丸山から丸山を目指すが、管理人のツアーは参加者にそれほど優しくはない(笑)
傾斜がきつい上に雪が深いから手強い。
スノーシューツアーの6~7割は丸山に登っている管理人も手を焼くことがあって、今日はまさにそれであった。スポーツジム3回分のエネルギーを使ったみたいでヘトヘトになって下山。疲れた!!

赤薙山と丸山霧降高原に向かう前に自宅近くの車道から雪の着き方を見てみた。
目安となるのは右に見える白いなだらかな斜面、天空回廊がある斜面の雪の具合だ。
南向きの草地(笹原)なので気温が高かったり日差しが強いとすぐに溶けてしまう。
いま、あれだけ雪があれば林間にもあるということ。
今日、目指すのはその白い斜面の奥に見える丸山で、登山道は樹林帯の中にあるためここからでは積雪の具合はわからないが、30センチはあると見た。

冒頭に書いたように、丸山は白い斜面が終わる「小丸山」から向かうのが一般的だが、管理人のツアーでは丸山の裏から登る。
裏斜面は北に面しまた樹林帯で陽が差さないため雪が深い。
脚力が求められるが表から登るより断然面白い。

今日、丸山に登って、その時点でもしも、もしもの話、体力が有り余っていたら赤薙山(中央やや左)まで足を延ばそう、そんな楽観的な態度でいるが果たしてどうなるやら、、、


キスゲ平天空回廊のあるキスゲ平には自宅から20分弱で着く。
名峰・女峰山はここを起点にして天空回廊→小丸山→焼石金剛→赤薙山→5座縦走→女峰山という長いルートで達する。
管理人はまだ厳冬期の女峰山は経験していないが、途中敗退は想像に難くない。


チェーンスパイク歩き始める前にチェーンスパイクを装着する。
スノーシューは出番が来るまでザックにくくりつけて背負うことにした。


潜るうふぉっ、結構潜るぞ。
チェーンスパイクはアイスバーンを滑らず歩けるというのがメリットなので、新雪だとつぼ足と同じで潜る。
振り返るとその深さは管理人の膝下まである(短足の管理人のことなので普通の人なら脛あたりでしょう)。


八平ヶ原への分岐ここで旧登山道と丸山への分岐となる。
ここを右に折れ、沢へ向かって下っていく。


危険な沢右側の沢に流されないようにここは慎重に歩く。


岩場大小の岩をクリアすると上りに転じ丸山のすそ野へ。


登山道地図にある登山道を北に向かう。
道の両側は笹に被われているがやがて雪に埋もれるとどこが登山道なのかわからなくなってしまう。
ポイントは “上りもせず下りもせず” である。


八平ヶ原八平ヶ原(やっぺいがはら)に到着。
もう少し先に大展望が待っている。


関東平野視界が開けて関東平野が一望できる。
筑波山に向かってカメラを構えているが、曇っていて見えない。


スノーシューに替えた。これから上りになるのでチェーンスパイクを外してスノーシューに替えた。
ちなみに、同じ積雪量でも平坦と斜面ではその深さが違ってくる。
足を地面に対して直角に下ろすか垂直に下ろすかの違い、というのがヒント。


高原山高原山の絶景ポイント。
中央が鶏頂山でその右の高いのが釈迦ヶ岳、手前に中岳、西平岳と続く。
鶏頂山の左の山がハンターマウンテンスキー場(明神岳)。


雪の結晶雪の粒は大きく日差しでキラキラ光っている。
雪の上に寝そべってキラキラを撮ってみた。
実は見た目はいいのだが重い雪なのだ。


丸山斜面丸山の斜面に入った。
登山道はすでに雪に埋もれて見えないが適当に上って行く。


スノーシューに替えても潜るスノーシューを履いていてもこれだ。
雪が重いためスノーシューの形通りの雪形が残る。
ふかふかの新雪だと踏んでもギュッと締まらないためこのようは雪形にはならない。


サルオガセサルオガセ(猿尾枷)がいたる所に。


高原山振り返って先ほどと同じ高原山を俯瞰。


福島県境の山並み福島県境の山並み。
山の白さがずいぶん違う。


ノウサギノウサギ


山頂見えたふ~、ちょうど疲れた頃、山頂が見えた。


雪は少ない山頂はまだ岩が剥き出しになっているが暖冬少雪であることを考えれば仕方がない。
問題はこれから先どうなるかだ。
まったく予測がつかない。


山頂でランチちょうどいい時間に登頂した。
周りの山を眺めながらここでランチパック2袋とクルミ入りの饅頭、ミルクティーの約800kcalの昼食。


赤薙山山頂からは赤薙山(中央)と女峰山へ続くいくつかのピークがよく見える。
あわよくば赤薙山まで、と思いはしたが丸山山頂までに脚を使い果たしてとてもそんな元気はない。今日はおとなしく下山することにした。
そういえば昼食前は気がつかなかったが山頂直下の細尾根(逆三角形に見える雪原)に人影らしきものが見えるが、赤薙山から下山してきた人なのかもしれない。
しかし、5分ほど凝視しているが動きが見えない。具合でも悪いのだろうか?


シュプール心配になったのでカメラを思いっきりズームしてみるとそれは登山者ではなく、1本の木と岩であった(画像中央)。
ずっと動かないのでどうしたんだろうと思ったが、人ではなかったのだ。
3年前に極度の疲れによる幻覚を経験したことのある管理人だが、今日はカメラのズームを通してその正体を確かめるといった冷静な行動により、幻覚は起こしていないことがわかり安心した(笑)。
幻覚であればあのスキーのシュプールでさえ人が滑落した跡に見えたことだろう。


小丸山との鞍部山頂を南に下山して小丸山との鞍部から赤薙山を見上げる。


小丸山のゲートに到着小丸山のゲートに到着。
ここから再び林間に入り、急傾斜を登山口まで下ることにしよう。


無事に下山重い雪に疲れはしたがスノーシューツアーができることで一安心。
でもなぁ、暖冬で雨の懸念もあるし、このコンディションがいつまで保つか、いつ良くなるのか、心配は尽きない。