スノーシューを持ってくれば良かった、と冗談まで出た5月の刈込湖(ガイドツアー)

2025年5月15日(木)

昨日のメンバーTさん、Sさんに、今日はこれも長年の常連客Wさんが加わり、湯元から刈込湖まで、ハイキングをおこなうことになった。

昨日の薬師岳往復で疲れ、今日は筋肉痛が酷くて歩けないから予定を撤回して朝から温泉に浸かってランチを食べ、午後一の電車に乗って帰ろう、そんな展開になれば管理人も身体を休めることができるしな、とそんな思いはいみじくも壊れ、予定通りの決行と相成った。

Tさん、Sさんについては昨日のブログに書いた通り、とてもアクティブなご婦人で、管理人とはもうなんども繰り返し同行してきた。
Wさんは2006年2月のスノーシューツアーに参加してからの付き合いだから、19年と古い。
当時、まだ無名だった奥日光の庵滝へ行ったのもこの年だった。
スノーシューツアーだけではなく、登山にもよく一緒に行くなどして親交を深め、いわば管理人が主催しているスノーシューツアー、登山ツアーの歴史とともに歩んできたのがWさんである。

脚力は管理人に勝り、大股でスタスタ歩くから、あっという間に管理人との間に差がつく。
そのWさんの後をついていくのが、Wさんとのガイドツアーのパターンとして定着している。
ガイドが参加者の先頭に立って案内するのではなく、ガイドが参加者の後に従ってノコノコとついて行くツアーというのは、全国的に見てもほとんどないであろう。
そんな主客転倒を地で行くような関係のWさんが昨夜、管理人のペンションに泊まることになりTさん、Sさんとの初対面の挨拶が済んでいる。もちろん、呑みながら。

5月の奥日光はまだ冬から目覚めたばかり。
200種類もの花が咲く小田代ケ原や戦場ヶ原は花を見つけることさえ難しいくらいだ。
今日のこれからの目的地、刈込湖は標高1620メートルにある。
まして今年は多雪の上、4月になっても気温が上がらず、春の兆候すらない、そんな予想をして歩き始めた。

スノーシューツアーの時期、刈込湖を訪れるためには湯元温泉の駐車場に車を置いて登山口のある金精道路まで上がるが、冬季閉鎖が解除され金精道路を車が通れるようになった今、登山口に駐めることができる。
ここがその場所で、片道10分の短縮になる。

スノーシューの季節以外、刈込湖へのルートは地理院地図に描かれた夏道1本となる。
道の片側は沢に落ち込んでいる急斜面、もう片側は三岳への急斜面になっていて迷いようがない。
ここが標高1550メートルで、ルート上もっとも標高が高くなる、階段までの2.2キロの標高差は約170メートルなので実に緩やかな傾斜といえる。
階段まで行くとあとは12基の階段を下ればそこが刈込湖。

隣の人とお喋りしながら歩いても、1時間半で感動的な景色が広がる刈込湖に着く。
日光は男体山を筆頭に厳しい山ばかりを想像するが、場所さえ選べば老若男女、誰もが楽しめる自然がある。
ただし、積雪期の刈込湖は厳しいよ!


ベンチがあって休憩ポイントになっている小峠へは30分で着いた。
これらのベンチは冬は雪に埋もれて見えなくなる。


冬、刈込湖へのスノーシューツアーではここを積雪量の定点観察の場としているが、雪の多い年だと行き先が書かれた板の下くらいまで達する。
いつだったかは記憶にないが、一度だけ、標識の支柱が埋まったことがあった。
支柱の高さは2メートルあるのでその年は異常な降雪量だった。


このルート唯一のガレ場を慎重に上がって行く。


ここでほぼ平坦路になるが、この冬の降雪の多さを象徴するかのように、雪はまだ20センチほど残っていた。


最後の階段を降りきると眼下に濃緑色をした水面が見えてくる。
冬になると完全結氷する刈込湖である。


賑わうのは気温が上がるこれから先の季節、まだ雪の残る刈込湖は新緑にも早く、閑散としていた。
ツツジが満開だった昨日の薬師岳とは大きな季節感の違いだ。


TさんとSさんは日光駅まで戻ったら温泉を楽しんで帰るという。
それまで時間は十分あるのでこの先の切込湖までいってみることにした。


ここが刈込湖と切込湖の境。
大雨で湖の水位が上がるとふたつの湖がつながる。
管理人とTさん、Sさんはここで折りかえすが、Wさんはここからさらに進んで涸沼、山王峠を経て光徳温泉に降りる計画だ。
挨拶をして別れた。


我ら3人は切込湖で折り返して刈込湖でランチを食べ、駐車場まで長い時間をかけて戻った。

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