どうにも後味の悪い話し合いだった

先週の金曜日(25日)、発着場を当初予定していたテニスコートから、北西に1キロ奥まったゴルフ場に変更するからあらためて説明会を開催してほしいというエクセル航空の申し出(※)に応じて、私とWさんは実際に説明をおこなうに当たって予備知識を得るための非公式の話し合いという形でエクセル航空そして発着場を提供するホテルと会って詳しく話を聞いた。
 ※実際にはエクセル航空→国交省→弁護士→波多江というルート

当初予定の場所から1キロ離れた場所に発着場を変更するとはいってもその効果は無に等しく、私たち住民は納得できるものではないが、だからといって説明会を拒否するという行為は航空法第79条にある航空会社への指導要項を航空会社が遵守しようとしたにもかかわらず、それを住民が拒否したことにもなるわけで、それは航空会社にとっては申請を挙げる上で有利に働くことになるのだ。

25日を迎え、私とWさんは変更先となる発着場における騒音そして航路について詳しく聞くために話し合いに望んだわけだが、エクセル航空から出された”変更した発着場”は、当初予定していたテニスコートの隣のテニスコートであることがわかり、驚くと同時にこの会社の不誠実さに腹を立て、当然ながら反対をした。

反対の理由は説明するまでもないが、弁護士から聞いていた”ゴルフ場”ではないことである。その理由をエクセル航空に二人して交互に説明するが、驚くことに私たちが言っていることが彼らにはまったく理解してもらえないのだ。
「よろしいですか、御社が国交省に仲介を頼んだのを、私たちは弁護士を通じて聞き、それだったら説明会を拒否する理由はないから、その前に詳しいことを聞くためにこの話し合いに臨んだのです。だけど、あなたが今私たちに説明したことは国交省そして弁護士が言ったこととまったく違うのですよ。どうして違うんですか」。
「今からゴルフ場にしようとしたらこの秋の運航に間に合いません」。
「そういうことを聞いているのではなく、なぜあなたが国交省に言ったことと、今、私たちに言ったことが違うんですか」。
といった具合だ。

ヘリ問題に日々時間と労力を割かれ、本業もおろそかになっている私たちは、この問題を一刻も早く終わりにしたいのだ。エクセル航空が潔く撤退してくれればそれで解決するし、でなければ私たちも我慢の範囲であれば譲歩する、それが発着場を住民の目と鼻の先から1キロ奥まった場所に変更することによる説明会の開催である。
しかし、この日の話し合いは開始直後のエクセル航空による誠意のかけらもない対応にその前提が崩れ、説明会を受け入れるどころの話ではなく、またしても徒労に終わる結果となってしまった。

話に進展がなくしばし膠着状態が続いたため、私たちは思いきって捨て身の妥協案をぶつけてみた。
それは、もしも発着場をゴルフ場に変更するのであれば、この秋の運航に私たちは我慢する。その代わり、予定している来春以後の運航は止めてほしい、というものだ。いわば小を捨て大を取る、そんな腹づもりの案だ。
私たちは事前に暖めておいた最大の譲歩案、しかも自治会の了解を得ていない無謀な案で博打を打ち相手がどう出るか、その反応を確かめるつもりだったのだ。

10月2日の運航に向けて新聞記事にもした、大量のチラシを作って広範囲に配布してもいるしすでに予約もとっている、ホテルに至っては会員向けの機関誌に掲載済みという具合に、計画だけはすでに進行しているので彼らは引くに引けない、瀬戸際にいるはずだ。
だから、私たちは最大の譲歩として”この秋は我慢する”という、かれらにとって願ってもない妥協案を出したはずにもかかわらず、その場に於いて彼らからの答えはなかった。

相手はたかがペンションのおやじ二人、どうにでもなるはずだ。ゴルフ場への変更など頭からするつもりはないし来春以後も絶対に運航する。この日の話し合いに臨んだ彼らの意向はきっとそういうことであろう。
なのに想定外の反対を食らって返す言葉を失ってしまった。
それから4日、答は未だにない。

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