ヘリ問題における私の考え方の変化

9月7日付の東京新聞栃木版で私の住まいとは目と鼻の先、距離にして約200メートルの場所で観光ヘリが運航されることを知り、私は大変驚いた。200メートルという至近距離で離発着すればその音は苦痛を伴うほど大きく、人間として耐えられたものではないことは容易に想像がつく。
そこでさっそく近くでペンションを営むWさんに相談したところ、私と同様大きな問題意識をもってこの問題に関心を示してくれて私には大きな心の支えとなった。
それから数日して私が所属する霧降自治会の会合で問題提起する機会に恵まれ、その場で臨時役員会、臨時総会へと発展したのだが、この時点で私はまだ、私個人の生活権と住民の生活権を主張するだけであり、ここ霧降地区からの発着がなくなればそれで問題は解決するものという認識を示していた。

ところがこの問題に関心を持つ様々な方と話をするうちに、これは私たち発着場周辺の住民だけが困る問題ではなく、観光ヘリの航路に住んでいる住民も当然のことながら困るし、観光を売り物にしている日光へ日本の各地、世界の各地から訪れるお客様にも迷惑をかける。総じて観光ヘリの運航は日光にとって良いことなどこれひとつとしてなく、反対に日光全体が困ることになるのだという意識を持つようになった。

昨年、一昨年と私の住まいから直線距離で3.2キロ離れた場所から観光ヘリが運航していたが、もしその時点で反対する声が挙がっていれば運航をストップできたのではないかと思う。
そしてもしストップできていれば私たち他地区(異なる自治会エリア)の住民が困ることはなかったし、今年の運航にはつながらなかったのではないかと思う。
それを考えると、今年の運航は私たち霧降地区の住民が断固反対を唱えることで他地区に迷惑をかけないようにしなければならないと思う。航路周辺の住民や遠方から訪れるお客様へも迷惑をかけないようにするのが私たち霧降地区に住む住民の責務ではないかと思う。

ヘリコプターを利用してはるか上空から高みの見物をするつもりの方には大変申し訳ないが、上空からでは私たち住民の苦悩はわからないであろうし、電車や車を利用して何時間もかけて訪れる方々の頭上でヘリが旋回するのは大きな迷惑となるのは必至である。
私たちはいま、日光市全体がこの問題を共有すべく仕事の傍ら会合をもったり、戸別訪問をしている。この努力と苦悩を理解してもらえれば幸いである。

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