民主党にメッセージを送った

我が家の至近距離から発着し、世界に誇る二社一寺と自然がある日光の上空を飛ぶ観光ヘリを阻止すべく、一縷の望みを託して以下のメッセージを民主党に送ったので全文を掲載する。
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貴党におかれましては政権交代おめでとうございます。
これで長きにわたった自民党政権による国そして国民の疲弊に終止符が打たれると思うと、心の安らぎを覚えます。
支援者の一人として、国民の目線で諸政策が実施されることを心から祈っております。

さて、私は栃木県日光市所野に住む波多江定夫と申します。東武日光駅から北へちょうど4キロの、通称霧降地区と称する地域に家族3人で住んでいます。
9月7日付の東京新聞栃木版において、私の住まいから200メートルという至近距離に観光用ヘリコプター(以下、観光ヘリ)の発着場が造られ、そこを起点に10月2日から11月24日までの金・土・日・祝の各日に一日数便、観光ヘリの運航が予定されていることを知りました。
私の住まいは発着場からもっとも近い距離にありますが、半径2キロの距離に120戸ほどの住宅と50戸ほどの別荘があり、観光ヘリが運航されればその音に悩まされるのは必至です。
実は一昨年から昨年にかけて、日光駅から400メートル、私の住まいから3.2キロの場所で観光ヘリが運航されていましたが、3.2キロ離れているにもかかわらず、音は室内に侵入するほどの大きさでしたし、発着場近くの住民は我慢に我慢を重ねてヘリの音に耐えなくてはなりませんでした。
今年は位置が逆転し、私や近隣の住民がもっとも影響を受けるようになり、考えただけで神経が細ります。

近隣住民で組織する霧降自治会(藤田陽三会長)では運航会社のエクセル航空株式会社(本社浦安市)にたいし運航を中止するよう申し入れ、双方で話し合った結果、一度は私たちの言い分を理解してくれたかに見えましたが、数日後、今度は発着場を1キロ(私の推定)遠方にするから運航に賛同してほしい旨の申し出がありました。
この申し出にたいしては明日(9月25日)、もう一度双方で話し合うことが決まっているのですが、平面距離が1キロ程度遠方になったからといって上空からの音は低減されるわけではなく、明日の話し合いでも反対を表明するつもりです。
しかし、企業相手に住民がどこまで意思を貫くことができるのか、心配は残ります。

許認可権をもつ国土交通大臣へは9月14日付で弁護士を代理人とした要望書を提出、15日付で環境大臣へも要望書を提出してありますが、政権が自民党から貴党に代わった直後でもあり、要望書がどのように扱われているか私たちは知るよしもありません。

そもそも私たちが住む日光は、東照宮を代表とする世界に誇る二社一寺(世界文化遺産登録)があり、さらにはラムサール条約に指定された自然の景観が楽しめる日本屈指の観光地であり、一企業の営利のための観光ヘリの運航は私たち住民への迷惑だけでなく、日本の各地、世界の各地から訪れるお客様に多大な迷惑をかけ、総じて日光のイメージ低下になることが明かです。

私たち霧降地区の住民による反対運動はただいま市内の他の地区へも広まりを見せつつありますが、新聞記事で知ってからまだ間もないため、残念ながら日光市全域に広まるには至っておりません。

もしもこれが国の政策であれば国益と引き替えに耐えることも必要なのかも知れませんが、観光ヘリという、日光を訪れるお客様のうちのごくごく一部の方の楽しみ、企業の利益のために私たちそして日光の素晴らしい資産が犠牲になることは日光市民として耐えられません。
私たち住民、日光市民のために貴党のお力添えを祈るばかりです。
貴党におきましてはこの問題で相談に乗ってくださる議員、お力添えくださる議員のご紹介を心からお願いする次第です。

最後に、個人的なことを申し上げますと、私の長男(正明・34歳)は先天性の知的障害があり、知覚的に大変敏感な体質です。感情はとても豊かで静けさを好むことから、15年前に埼玉県からここ日光霧降の自然に囲まれた場所に移り住み、現在家族3人で自営業を営んでおります。
この間、なんら問題なく過ごしてきましたが、一昨年と昨年の観光ヘリの運航で情緒がやや不安定になったのを心配していました。今年は発着場がすぐ近くに予定されていることから親として大いに心配しています。

以上、発着場至近の住民として、日光を愛する市民として、障害者の親として貴党に切実なメッセージをお届けする次第です。
乱文をお許しください。

波多江 定夫
栃木県日光市所野1541-2371
電話:0288-53-2122
FAX:0288-53-3435

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