古賀志山で見る花たち・ヒメイワカガミが咲いた(2022/04/25)

2022年4月25日(月) 快晴/暑い

きょう観た花(順不同)
ヒメイワカガミ、ヒカゲツツジ、ニリンソウ、アカネスミレ、フモトスミレ、フイリフモトスミレ、タチツボスミレ、ツボスミレ、トウゴクミツバツツジ、ヤマツツジ、コナラ、アブラツツジ、マルバアオダモ、オトコヨウゾメ、チゴユリ
※上記のうちブログに写真を掲載していない花がある。

カタクリで明けた今年の管理人による古賀志山に咲く花の探索も9回目を迎え、花も様変わりした。
カタクリは蕾を見て、咲き始めを見て、盛りを見て、種になったのを見た。
アカヤシオも同じように蕾から咲いて枯れるまで、花の一生を見た。
ヒカゲツツジは咲き始めは見たが、残念なことに盛りを見ないまま終わりに近い花を見ることになった。

こうして花の蕾から始まって枯れるまでを、毎週のように訪ねて見て歩くことができるのは、管理人にとって古賀志山が身近な存在として定着しているからであろう。
管理人が住んでいる日光であれば小田代ケ原や戦場ヶ原が花を見る定番の地と言えようが、花の種類はそこそこあるとしても歩く楽しみ例えば、岩場とかピークとピークをまたぐような縦走路はない。
花を観るために設けられた遊歩道を歩くといった環境だ。
決められた道、小田代ケ原や戦場ヶ原で言えば木道の上しか歩けないというのは花の探索に不自由なものだ。

古賀志山は不自由さを解放してくれる懐の深さがある。
狭い山域ながらとにかく自由に振る舞える(※)。
開放感溢れる自由な環境を与えてくれるのが古賀志山なのである。
※花が咲いているエリアにずかずか入って行っていいという意味ではない。

メモ
・歩行距離:8.2キロ(GPSログをカシミール3Dで処理した値)
・所要時間:5時間8分(写真撮影と休憩を含む)
・累積標高:993メートル(アップダウンのうち、上昇分の累積)

久しぶりに林道内倉線を起点にして歩き始めることにした。
珍しく多くの車が駐まっているが時節柄、山菜採りに来たのだろうか?


きょうはまず、この奥に群生するニリンソウを観て、次ぎに班根石山(通称:ごーごーきゅー)のヒカゲツツジ(まだ残っていれば)を観て、弁天岩から西尾根でここへ戻るというルート設定にした。
その間、スミレを観て、もう咲いているであろうヒメイワカガミも観るといった欲張ったものである。


内倉林道も植物が多い。
スミレで言えばタチツボスミレ、ツボスミレ、マルバスミレを観ることができるし、ニリンソウ(画像)までも観ることができる。


ずっと奥に団子を盛ったように見える奇妙な姿の山は弁天岩。
班根石山と隣合わさっているが、人は少なく日光連山を眺めながらのんびり休憩ができる管理人お気に入りの場所である。


2015年秋の豪雨によって崩落した斜面の下を通過。
ここにはスミレが3種類ほどあったがきょうはまったく見ることがなかった。
生育環境は日々変わっているのだ。


分岐をふたつ、正しい方へ行くと丸太を組み合わせた小さい橋と出合うので渡り、小径の行き止まりまで進む。


種を付けたカタクリ。


ニリンソウの群落に行き着いた。
斜面一帯に咲くニリンソウに圧倒されるがきょうは10名ほどの団体が先着していてゆっくり観賞できる環境ではなく、早々に立ち去ることにした。


管理人がここを初めて訪れたのは2020年だからきょうで3年目になる。
古賀志山山域にニリンソウが咲く場所は他にもあって、そちらのほうが写真を思いのままに撮れるのだが、せっかく苦労の末に見つけたこの群生地だから愛着がある。
これからも通い続けよう。


さて、ひとつ目の目的であるニリンソウを見終えたので次に班根石山へ向かおう。
地理院地図にニリンソウ群生地を通る道など描かれていないし、そこから班根石山へ行く道も描かれていない。
古賀志山山域に関する地理院地図の情報は非常に乏しく、山名が4つとピーク名が数個、画かれているだけ。
そこで管理人は古賀志山山域を歩き始めた2014年から毎回、GPSに歩いたルートを記録してPC用の地図ソフト「カシミール3D」を使い再現したルートの要所要所に自分でわかるよう名称を付け加えている。
ここで言えば、ニリンソウ群生地からここまでを「二輪草岩尾根」、このすぐ先を「古賀志山中央稜」という具合だ。
中央稜とは、手岡峠(これも地図になし)から班根石山(地図には559)を経て古賀志山まで、山域を南北に貫く尾根を指し、管理人が勝手に名付けた縦走路である。


トウゴクミツバツツジ
中央稜を班根石山へ向かって南下していく。


ヤマツツジ


特徴のある岩を見つけたら勝手に名前を付けて識別しやすいようにする。
これは岩が階段状に積み重なっているので「階段岩」。
なんの工夫もないそのまんまのネーミングだが、次のルート設定の際の役には立つ。


ヒメイワカガミ
イワウメ科の植物で文字通り、急峻な岩場の陰に生育している。
日光ではピンクの花を咲かす「イワカガミ」が主流だが、古賀志山山域はすべてこのヒメイワカガミである。


 

ピーク540に到着。
地図には標高点として画かれていないが立派なピークである。
ここに来る前から上空を飛ぶヘリコプターの爆音が聞こえていたが、ここに来て樹林帯から抜けたためか爆音はさらに大きくなった。
ここは東と西の展望が開けていて、爆音は東南の方向から聞こえてくる。


見るとヘリコプターが同じ場所を中心に、なんどもなんども旋回していた。
これだけ長い時間、同じ場所を旋回するというのは何らかの事故があったに違いない。
スマホで地元紙のネット版を見てもまだ事故の情報は掲載されていない。
帰宅したらもう一度見てみよう。

帰宅して地元紙のネットニュースを見ると、9時35分ごろ、宇都宮市の男性(67歳)が登山道で転倒し頭などを強打。防災ヘリで病院に搬送されたが死亡が確認されたとある。
場所は書かれていないがピーク540の東南方向を地図で追うと中尾根辺りに相当する。
中尾根は古賀志山北コース入口と班根石山を東西に結ぶ結ぶ岩場とアップダウンが続く縦走路で、管理人が好きなコースだが、歩く際は慎重を期す岩尾根である。
それにしても、またも古賀志山で死亡事故が発生したとはとても痛ましく残念である。


同じ場所の西側の展望。
日光連山がよく見えた(ズーム使用)。


オトシブミ


濃紫色の花弁と側弁の剛毛、細長く立ち上がる「距」、植物全体に白い短毛が密生していることからアカネスミレであろう。


中央稜が班根石山に近づくと道をふさぐようにして巨大な岩が居座っている。
岩の真ん中に赤松が生えていることから、地元の人から「赤松岩」と呼ばれている。


岩を巻く道はちゃんとあるのでそちらを歩くのが普通だが、つい誘惑に駆られて上ってみることにした。
難易度は古賀志山の他の岩と同じで落ち着いて上がれば問題はない。
ただし、自分の技量を過信すると大事故につながるのは他の岩場と同じだ。


中央稜は明るくまた、適度なアップダウンがあって楽しめる。


班根石山、通称ごーごーきゅーに到着。
ここへ来たのはもう遅いかもしれないと思いつつ、少しの期待を込めてヒカゲツツジを見たかったからである。
ヒカゲツツジは今月7日に二枚岩で咲き始めたばかりの花を観た。
同じ日、班根石山まで来たがまだ蕾も見当たらない状況だった。
それから2週間と4日経ったきょう、再訪したわけだがいくらなんでもそれだけ間が空くと咲き終わっているのが相場だ。


ヒカゲツツジが生育する場所に行く前に今が盛りのヒメイワカガミを時間をかけて観る。


おぉ、まだ残っていた!


ヒカゲツツジもその名の通り、急峻な岩場の陰を好んで生育する植物で、特に班根石山では谷の入口にへばりつくようにして生育している。
花は終わりに近いが今年も見ることができてよかった。


同じ場所のヒメイワカガミ。


時間は正午になり、腹も減った。
予定では班根石山で昼食をと考えていたがそこそこの人がいたので場所を移動することにした。
来た道を少し戻って弁天岩で食べよう。


フモトスミレ(酷いピンボケだ)。


鎖がかかっている岩を上がって歩くこと5分。
朝、内倉林道から眺めた弁天岩(推定、標高540m)に到着。


弁天岩は北西に展望が開け日光連山がよく見える。
宇都宮市森林公園を起点に歩き始めると大きな岩(12:05の画像)を上がらなくてはならないため回避されがちだが、展望の良さと人の少なさは管理人の好み。


コナラの花
たっぷり時間をかけて昼食を終え、下山することにした。
弁天岩は中央稜から西側に少し外れて位置しており、西尾根と呼ばれる岩尾根で駐車地の内倉林道に降りることができる。
12:11の画像の奥へ進むのである。


アブラツツジ


終わりに近いトウゴクミツバツツジ


弁天岩から南西に延びる岩尾根を下っていく。
右にとてつもなく大きな岩塊が見える。
管理人が歩いている西尾根とほぼ並行している松島コースで、5メートルの垂壁がある難易度の高いコースである。


マルバアオダモ


西尾根はここで明るい天然林から鬱蒼とした桧の植林地に替わる。
その境界が実に見事で驚く。


チゴユリ


西尾根を下りきると内倉林道と交わるので右へ行く。


駐車地へはあと20分で戻れるが、時間はまだ十分すぎるほどある。
林道から外れて鳥屋山(とややま)を経由して戻ることにしよう。


チゴユリ


鉄塔237号の下をくぐる。


オトコヨウゾメ


マルバアオダモ


鳥屋山を通過。


見事なヤマツツジ群


大きな岩を削って造ったかのような、イスの形をした岩。
腰掛岩と呼ばれている。


標高400メートルだが展望はいい。


フモトスミレ


歩き始めるときはあれほど駐まっていた車はほとんど姿を消していた。


番外
某所にあったフイリフモトスミレ。
フモトスミレは古賀志山山域に多く見るが斑入りのは場所が限られ、管理人がきょう歩いたルートでしか見ることができない。
貴重な植物ではないだろうが数が少ないという意味で時系列から外した。

古賀志山で見る花たち・ヒメイワカガミが咲いた(2022/04/25)」への2件のフィードバック

  1. 千葉一

    時々拝見させて頂いてますが初コメントです。
    身近な古賀志山、同日中尾根から559経由で猪落を下りました。中尾根最高点2つ程手前小ピーク登りに取り付く時防災ヘリが飛び立ち、何となく足が止まり巻道へ。ピーク先の鞍部に着くと数人と警官、4人パーティ最後尾の方が事故だった様です。現場の下りは事故が一目瞭然だった様で、巻いたのは虫の知らせだったかも知れません。ここ1〜2年は大きな事故は聞きませんでしたが、気が抜けない岩場は存在し続いてます。明日は我が身と思い、今後も登らせて頂こうと思っています。合掌
     559東から上り詰める手前で、ヒカゲツツジを見に埼玉からの2人連れと出会いました。ピーク手前の北側のヒカゲに先導、初めてで終わりかけのヒカゲツツジに大感激の様子でした。
     花の名前には疎いのですが、ひっそりと咲く可憐な花に身を清められる思いです。これからも素敵な写真を見させて下さい、楽しみにしています。

    返信
    1. 亀歩き 投稿作成者

      千葉一さま
      貴重なコメントをありがとうございました。
      現場に遭遇したのですね。
      亡くなられた方は宇都宮在住で古賀志山へは何度も足を運んでいたのではないかと察しますが、本当に残念です。

      その日、私もP559のヒカゲツツジを観て下山しました。
      ヒカゲツツジは他の山には生育していないためか、この時期は多くの人がヒカゲツツジを観るために訪れますが、3年前に同じ場所で滑落死亡事故が発生するという痛ましい事故がありました。
      花の美しさに吸い寄せられるようにして人が亡くなっていくのは悲しいですね。

      千葉さんの言葉通り、古賀志山は「明日は我が身」と思いながらこれからも気を引き締めて登るつもりです。

      返信

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