読図 見えない尾根で大失敗

日没までにまだ十分な時間があるなら強行したかもわかりませんが、そのときすでに14時を回っていて日没まであと2時間ちょっと。
気持ちの焦りが地図読みを疎かにしてしまった事例です。

11月14日(金)、ネットの情報を頼りに地図上にルートのない場所にある「鳴虫山・岩屋観音」行きを試みた。
山中のこういった目的物のほとんどは踏み跡をたどればなんとか見つかるはずなので探し求めて歩いたところ、行き着いたところは管理人の技量では降りられそうにない、急斜面であった(画像の尾根B)。

諦めて、元来た道を戻ってもう一度尾根を眺めたところ、尾根の一部が膨らんでいて目的とする岩屋観音はその膨らみの真下、尾根から一段下がった崖の縁にあるのを発見した。
とりあえず目的とする岩屋観音は見つかったものの、帰りのルートとなる志度淵川への道が見つからない。
尾根Bは危なくて降りるわけにはいかないし、どうしようと焦る。

岩屋観音の少し手前にある分岐に小道を確認したが沢状になっていて、進入を躊躇う。
その小道がもし間違っていて深い沢にでも落ち込んでいたとすれば、戻る途中で日没になるのは確実だったので悔しい思いをしながら元来た道を戻り無事、日没前に家に帰ることができた。

自宅に戻り地図を拡大し子細に眺めたところ、その小道(画像の尾根A)はいったんは沢に入るがすぐに尾根に乗り、そのまま進めば尾根のまま志度淵川へ降りられるようになっているではないか。

その尾根は現在地から遠くにあって見えなかったために小道は沢へ向かっているようだと思い込み、不安を覚えて引き返したのであるがこの日は地図読みに失敗したといえる。
もっとも、地図とコンパスを使って尾根が向かう方角を調べることで尾根Bは間違いであることがわかったはずであるが、時間も押し迫りそこまで調べる気持ちの余裕がなかったというのが正直なところである。

鳴虫山1

週が開けた21日、再度の挑戦→こちらで
分岐路から沢状になった小道を進むと尾根Aに乗ることができた。尾根の始まりとはこんなのもあるのかと、勉強になった一日である。
地図読みは奥が深い!


図の説明
尾根Bは岩屋観音を探して歩いたルート。尾根はハッキリしているが、矢印から先はほぼ崖になっていて引き返した。
また、分岐路から見えるのは尾根Bしかなく、尾根Bが志度淵川へ降りるルートではないかと勘違いした。
尾根Aが正しいルートであるが入口が沢状になった、紛らわしい尾根である。

なお、上の画像はDAN杉本氏による「カシミール3D」を利用して作成し、管理人が説明を追加したものです。