新緑萌える太平山山域。廃道久しい変則ルート18.8キロを歩く。

2023年4月22日(土) 曇りのち晴

今月11日、2度目の太平山(広く太平山山域の意味)の山行はその前(3月12日)は行くことができなかった晃石山(てるいしさん)から馬不入山(うまいらずさん)にかけての縦走をおこない、馬不入山を下山した後は長い車道歩きでスタート地点の大中寺まで戻るという、細長い楕円形を少し左へ傾けたようなルートを歩いた。

距離は12キロと長かったが、全行程の半分を車の通行が激しい車道歩きに費やしたことになったがそれを悪いこととは思ってなく、ひとつの山域の持つさまざまな顔を見るという意味で有意義なことであった。

帰宅してGPSのデータを地理院地図で再現してみてわかったのは、横長の楕円形の南北を結ぶルートがいくつかあり、それらを有効に使えば太平山山域内の行きたい場所に効率よくアクセスできるということだ。

そう思うといても立ってもいられなくなり、実践の機会を窺っていた。
週末だったが宿泊客がいないのを幸いに(喜ぶことではないが)実行することにした。

メモ
(GPSはGeographicaを使用した)
・歩行距離:18.8キロ(GPSログをカシミール3Dで処理した値)
・所要時間:7時間11分(写真撮影と休憩を含む)
・累積標高:1934メートル(アップダウンのうち、上昇分の累積)実践するにあたり、どうすれば効率よくそれら南北ルートを歩けるのかが課題だった。
そこで地理院地図をスクリーンショットし、そこに予定のルートを書き込んだのがこの図である。

地理院地図には大外ルート(4月11日に歩いた青線)の北側と南側を結ぶルートが6本、描かれている(ただし、9→10は青線のやや手前で途切れている)。
今日は2→3を1本目として、南から北へ、北から南へと、6本をすべて歩くつもりだ。
そんなことして一体、なんの得になる?
いや、太平山を知り尽くしたい、その一念なのである。
古賀志山と共通するが、言ってみれば自己満足。


大中寺の駐車場はすでに20台ほどの車が駐まっていて、太平山(山域)の人気のほどがうかがえる。


駐車場への車道を来た方向に少し戻るように歩いて行くと晃石山や馬不入山への入口がある。
ただし、注意深く歩いて行かないと見落としてしまうほど目立たない。


ここが入口。
直進して左へ曲がり、分岐を鋭角に右へ曲がる。


あじさい林道と名付けられた車道を進む。
なるほど、確かにアジサイがたくさんある。


ほどなく晃石山への道が見つかった。
冒頭の地理院地図(以後、地図)の「2」である。
歩き始めてすぐパラグライダーの離陸場へ向かうモノレール乗り場があった。


新緑の中の歩きやすい道だ。


30分ほどで分岐に出た。
ここは過去2回の山行で歩いた。
右へ行くと晃石神社だが、1回目(3月12日)は晃石神社から下りてきて画像左の道を清水寺(せいすいじ)へ向かった。
2回目(4月11日)も同じく晃石神社から下りてきて左の道を進んだのだが、それは馬不入山へ行くつもりでのルートミスであった。
その2回目の管理人の行動を振り返ってみることにしたい。


前の画像の分岐を右へ行くと晃石神社の鳥居がある。


実に素朴な晃石神社。
神社の右で2本のルートが合流している。
1本は晃石山山頂から下りてくるルート、もう1本は太平山方面から来て晃石山を迂回して直接、ここへ来るルートである。
実はその合流地点に馬不入山への方向を示す道標がある。
その方向は直進(画像手前)、地図でいうと3→2のルートあるいは3→清水寺へのルートを指している。
地図2または清水寺から馬不入山に行けないことはないが、晃石山から馬不入山へは正しい(と管理人が思う)縦走路があるにもかかわらず、それは実に効率が悪い。
なぜわざわざ地図2あるいは清水寺に下ろして、そこから馬不入山へ向かわせるのかが謎だ。

いま、管理人は晃石神社の前に立ち、その謎を考えているところだ。
晃石神社をぐるっと一周してその謎が解けた。
馬不入山へ行くルートは道標とは別にあるのだ。
しかも180度、方向が違う。

カメラの位置からでは見えないが晃石神社の左側に幅1メートルほどの、しっかり踏まれた道を見つけた。
ただし、その道の入口には道標がなくどこへいく道なのかさえわからない。
だが、方向から察して、太平山から晃石山を経て馬不入山へ行く縦走路に合流するのは間違いないことを確信した。

晃石神社の右にある馬不入山への進路を示す道標は、晃石神社の左に設置すべきなのだ。
あるいは晃石山から下りてきたときに目につく道標の向きは、直進方向ではなく、右を向けるべきなのである。


謎のひとつは解けた。
単に道標が示す向きが悪いことがわかった。
晃石神社の左にある道を進んでいった。
おそらく「あそこ」へ行くはずだと想像しながら。


なるほど、ここへ来たか。
想像したとおりだった。
晃石神社の左脇から歩いて来た道はここで右から来る道と合流する。
右から来る道とはすなわち、晃石山からの道である。
4月11日は右の道、晃石山山頂から下りてきたのだ。
左への道は桜峠を経て馬不入山に行く。


道標まで来て振り向いたところ。
「晃石山 0.2km」の向きは右方向を指しているが、その方向は晃石神社であり、晃石山ではない。晃石山はここを直進する。
そこで考えたのは、晃石山には晃石神社の祠が祀ってある。その祠は晃石神社の奥社ではないのかということだ。
であれば参拝の順路としてまず晃石神社、晃石神社の参拝が終わって次に向かうのが奥社すなわち晃石山山頂にある祠であるはずだ。
だからここは先ず、人を晃石神社へ向かわせて、次ぎに奥社のある晃石山へ向かせるという順路になっているのであろう。
参拝上の順路と登山の順路とがかみ合っていない場面を見た。


晃石山山頂。
今日、予定しているルートはあえてここに来る必要はないのだが、謎解きの一環として来てみた。
晃石山山頂つまりこの場所から馬不入山へ向かうにはカメラの位置に向かって下っていく。
しかし、ここにあって然るべき馬不入山への道標はなく、晃石神社にはある。
となれば、初めて馬不入山へ行く登山者(4月11日の管理人のような)は祠の正面から鳥居をくぐって進む、そう判断するのはやむを得ないように思える。
そして、晃石神社にある馬不入山への道を示す道標に従って大中寺の方あるいは清水寺に下っていく。
それがまさに4月11日にとった管理人の行動であった。
おかしいと思って地図で確認して間違いに気づいたが危ないところだった。

参拝上からすると奥社のある晃石山から下山するにはもう一度、晃石神社に戻り、そこから馬不入山へ向かうということになるのかも知れない。


晃石山山頂からの眺めはいい。


山頂から9:34の分岐まで下り、馬不入山への縦走路を行く。


ヤマツツジが新緑の中に映える。


青入山(あおいりやま)に到着。
4月11日はここを直進して桜峠に向けて下った。
今日はここから清水寺に下りるため左への道を行く。地図でいえば4→5である。


桜峠方向への眺めはいい。
ヤマツツジが見事だ。


青入山から清水寺への尾根道。
一見、ごく普通の尾根の下りに見える。


少し歩いて、この尾根は下りに使うべきではないことを理解した。
傾斜は最大30度くらいある。
それだけならなんとかなるが、おそらくあまり使われることがない尾根道なのであろう、枯れ葉が堆積していて急傾斜と相まって滑るのだ。
ここ数回、続けて使っているトレラン用の靴でさえ歯が立たない。
幸いなことに立木が多かったのでつかまりながら慎重に下っていったが、それでも2度、すべって尻もちをつき、肘と脚に擦過傷を負った。


傾斜が緩んでホッとするとそこは「ぶどう団地」を見下ろす見晴台だった。


見晴台からの眺めにスリップして擦りむいた肘と脚の痛みを忘れる。


清水寺(せいすいじ)まで下りてきた。
下界の空気に触れて気持ちが落ち着いた。


次ぎに清水寺の駐車場前の車道を桜峠に向かう。
この車道のどこかに再び、山へ入る道があるはずだ。


あぁ、ここが桜峠への登り口だ。
地図でいえば5→6の沢筋のルートである。


なかなか歩きやすい道ではないか。
だが、疑問が湧いた。
地図によるとルートは沢の流れのすぐ脇なのだがここに流れはない。
こういうときはスマホにインストールしてある地図アプリで現在位置を確かめるのが管理人の山での習慣になっている。


 

桜峠へ行くには地図5→6と歩くはずである。
だが管理人はいま、地図8にいる。
これはいったい、、、
桜峠への道標に従って歩き始めたはずなのだがこのまま行くと桜峠の南、地図7に行ってしまう。
いま来た道を戻って地図5を探すことにした。


地図アプリを見ながら歩いて行った地図5はここだった。


林の中を覗くとそこは確かに沢になっていてわずかながら水が流れている。
桜峠へ行く道はここなのだ、地図によれば。
新しい道ができて廃道になっているのだろうか?
もしそうだとしても最新の地理院地図にまだ道として書かれているくらいだから、道の跡は残っているだろう。
それを探すのもおもしろい。
探究心が湧いた。


沢の中を歩いたり、水が深い場所では斜面に上がったりしながら上流へと進んで行った。


沢の脇の斜面は倒木(伐採後の原木ではなく)だらけで歩くのもままならない状況だった。
昔、ここに登山道があったことなど現在はうかがい知れないほどだ。
地理院地図の更新速度は遅く、廃道になって数十年経ち、草木におおわれて歩くことのできない古い道が掲載されている場合がよくある。
ここなどその典型であろう。


さらに歩いて行くと人の話し声が聞こえてきた。
左を見上げるとすぐそこを登山者が二人、歩いているのが見えた。
上から下へ向かって歩いている。
スマホの地図アプリで現在地を確認した。
地理院地図によれば現在地は桜峠の200メートルほど手前を示している。
そしてこの道と合流した。
ということは、この道が桜峠に向かっているのであろう。
それにしても不可解だ。
帰宅したら検証する必要がありそうだ。


ほどなく十字路と出合った。
桜峠である。
4月11日は右(晃石山)から来て左(馬不入山)へと向かった。


藪歩きの緊張が解けると空腹を感じた。
ベンチも空いていることだし、ここで昼メシとしよう。
晃石山における馬不入山への道標にしても、地理院地図に残っている数十年前の登山道にしても、太平山(山域)はなかなか手強いと感じている管理人である。


桜峠でのわずか15分ほどの休憩だったが心身共にリフレッシュできた。
こんどは地図5→6と接する7→8を歩く(下る)ため、その分岐を探した。


おっ、ここだな地図7の分岐は。
この尾根(地図の上に向かっている破線の尾根)を下っていけば地図5のすぐ近くに行くはずだ。
それにしてもなんだな、ここは前回歩いているのに分岐があることなどまったく気が付かなかった。

※矢印が現在地。
※赤線は4月11日に歩いたルート。


ここが分岐であることなどわからないほど、入口は狭かった。
木々のすき間から下を覗くとなんとなく尾根になっている、そんな分岐だ。
場所はここに間違いないので下ることにした。
傾斜は30度はありそうだ。
午前中、二度もスリップしたので今度こそ気をつけて下らなくてはならない。


下り始めはよくある急傾斜の尾根だったが間もなく藪尾根に変わった。
地理院地図にある登山道を忠実に下ったつもりだったが、藪に行く手を阻まれることが度々あった。
それもここまでだった。
藪が深くてこれ以上、先へは進めそうもない。
が、ここでも朝と同じように人の声に救われた。
すぐ左を登山者が歩いているではないか。
ほんの数メートル左がいま使われている登山道なのだ。


藪から抜け出して登山道を行ったのはもちろんだった。


んっ、ここは朝、桜峠に行くために登りかけ、間違いだと気づいて別の登山口を探した場所ではないか?
管理人は地図7→8と歩いてきたので、ここは地図上では桜峠の入口ではないはずなのだ。
混乱し、ややパニック気味の管理人である。
帰宅してすぐやるべきは地図5・6・7・8の関連をきちんと整理することだ。
いま、なんとなく推測できるのは上記のルートがどこかでクロスしているのではないかということだ。


次は地図9から馬不入山のすぐ手前に上がるルートの入口(地図9)を探すことだった。
地図アプリを見ながら歩いているとこんな場所と出合った。
間口3メートルほどの林道風だ。
だが、入口には倒木があったりしてとても入っていけるような状態ではない。


スマホの地図アプリにはここが入口であることを示す矢印が表示されている。
ルートの上部は縦走路のわずか手前で途切れているが、これだけの距離であれば突破できると見て計画に入れた次第だ。
ただし、入口が前の画像の通りなので労多くして功少なしと考えてやめることにした。


地図9→10と進む計画だったのを、桜峠への廃道で時間を浪費したこともあり諦めたわけだが、そうなると計画の修正を余儀なくされる。
計画では地図9→10と進んで馬不入山の手前で11→12と下るはずであった。
地図11→12を歩くためには4月11日に歩いたルート(青線)を逆(右回り)に辿って馬不入山に登り、11→12と歩く必要があるが、この時刻から馬不入山に登るのは厳しい。
距離が長いし、下山後は長い車道歩きを余儀なくされる。
馬不入山への通常ルートは登りではなく下りに使って時間の短縮に努めたい。
そんな考えから、予定していた11→12(下り)は反対に12→11(登り)とした。

馬不入山への入口はすぐに見つかった。


イノシシの侵入を防止するためだろうか、入口には頑丈な金属の網が張られていた。
網を閉じてあるヒモを外して中に入り、網を閉じる。


うはっ、これはすごい!
ここも廃道か?
クモの糸が顔にまとわりつく。
ザックにくくりつけてあったポールを手に持ち、クモの糸を取り除きながら進んで行った。


倒木の下をくぐり抜ける。


藪を通り抜けると緊急時の通報先が目にとまった。
ということは廃道ではなく、いまも使われている道のようだ。


かなり幅広の尾根だ。
傾斜は厳しい。


20度以上もある急傾斜をトラロープに沿ってゆっくり登っていく。


ここで別の登山道と合流した。
振り向いて道標を見ると管理人は立花沢ルートを登ってきたらしい。
沢ルートと書かれているから尾根ルートもあるのだろうか?


ほっ、目の前に地面しか見えないというほどの急斜面を登ってきたが、ここでようやく空が見えた。
馬不入山はすぐ近くなのだろう。


広くて明るい馬不入山の山頂に着いた。
これで予定していた6本の南北ルートのうち、5本を歩き終えた。
1本は午前中に歩いた廃道と同じく時間の浪費と考えて取りやめた。
実際にはどんなルートを歩いたのか、帰宅したらGPSのログを地理院地図に描画してみよう。


今日、2度目の昼メシ。
セブンの新作、抹茶の蒸しパン。
これ1ヶで360kcalもあるからコスパがいい。


十分すぎるほどの休憩を取り終えてぶどう団地の中を走る県道に向かって下山を始めた。
前回4月11日と同じ下山ルートだ。
先ほども書いたが当初の予定では下山はこのルートではなく地図11→12だったのを、9→10を諦めて変更したのである。


ぶどう団地の中の車道が見えると下山終了。


ぶどう団地の中を走る県道から地図にある軽車道(道幅3m未満)に入る。
入口に「林道・西山田線」と書かれていて、民有地だそうだ。


実に静かな林道だ。
車は1台も出合うことがなかった。


先ほど(12:50の画像)、馬不入山へ登るのに管理人は地図の12→11を歩いたつもりだった。
この画像で言えば矢印の場所が地図12で、北に向かっている破線を歩いたつもりになっていた。
しかし、歩いたルートを地図アプリで確認すると実際には地図にはないルートを歩いたことになっている(矢印の少し先の紫の線)
それが立花沢ルートなのであろう。
地図の12→11のルートは今日は歩いていないことがいま初めてわかった。


ここが前の画像の矢印すなわち、予定していた地図12である。
「馬不入山入口」の道標(12:50の画像)をてっきり地図12だと思い込み、本当の地図12を探さなかったのである。
次の機会にはここからのルートを歩いてみよう。


馬不入山への入口を通過。


桜峠への入口。
地図上ではここから桜峠へは行かない。
だが、実際には行く。
その謎は帰宅して解き明かすつもりだ。


清水寺の前の静かな車道、あじさい林道。


朝はここから晃石山にむかった。


里の優しい雰囲気が伝わってくる大中寺の山門に向かう道。


駐車場に着いて冒険とも思える旅が終わった。


緑の太線が今日歩いたルート。
青い線は4月11日、赤い線は3月2日に歩いたルート。
3回歩いてわかったのは古賀志山山域のようになバリエーションルートは少なく、短期間ですべてのルートを経験できそうだということだ。
なお、太平山山域に限ったことではないが、道の形跡すらないのに地理院地図には登山道として描かれていて、それを知らずに地理院地図を頼りに入り込むと時間の浪費ばかりか、滑落の危険があるような場所に入り込むということを身を持って体験したのが今日である。


さて、桜峠に行くのに管理人は当初の予定通り地図5→6をたどったわけだが、桜峠の手前200mでちゃんとした道に合流するまでの間は廃道どころか荒れ放題の山の中を登って行った。
また、桜峠から少し南下し、地図7→8を辿った際も藪尾根の中を歩き、途中でちゃんとした道に合流した。

辿ったルートに記号を追加してもう少し詳しく書くと、
登り:5→藪→B→良い道→6(Bは登山道と出合った地点)
下り:7→藪→A→良い道→8(Aは登山道と出合った地点)
となる。

桜峠への道標(10:33画像を参照)は地図8にあることはその時点で確認してある。
地理院地図によればそこからだと桜峠へは行けないことになっているのに、それが正しいルートになっていることを謎に思っていた。

帰宅して地図上に管理人が歩いたルートを描画してみると謎が解けた。
すなわち、地理院地図に描かれている5~6と7~8の登山道はどこかでクロスしていることが推測される。
そこはA地点とB地点であるはずだ。
地理院地図上では行けるはずのない地図8から桜峠へ行くことができるのは、8→A→赤い破線→B→6と辿るからなのである。

そうかぁ、そうだったのだ。
山行中、ずっとモヤモヤしていた謎がこれで解けた。
次回は管理人の推測が正しいことを立証するため、8→A→B→6を歩いてみることにしよう。


最後に今日、管理人が記録に使ったGPS機器の紹介。
コース断面図は無視して右にあるデータをご覧いただきたい。
左からiPhoneSEのGPSを利用した地図アプリGeographicaのデータ、真ん中は記録に特化した機器GNS3000のデータ、右はGARMINの腕時計Instinctのデータである。
※機器の画像は左からGARMIN、iPhoneSE、GNS3000

数値はそれぞれの機器が記録した生データをカシミール3Dで処理、すなわち同じ土俵の上で比較しているから平等の扱いになっている。
その上で述べればGARMINは他の2つに比べてかなり小さい値になっていることがわかる。
GeographicaとGNS3000はそれほど大きな違いはない。

GPSは機器によって使っているセンサーが異なるし、精度も異なることからどれが正確でどれが不正確かは言いがたい。
使用者がどれを採用するかである。
管理人は長年、GARMINのハンディ機を使ってきた経験からGARMINを採用したいところだが、この腕時計型のGPSは実態に合っていないような気がする。
もちろん、管理人のように記録として残しておく目的での使用ではなく、登山中に現在位置や高度、方向などを知りたいという場合には役に立つし、あらかじめルートをアップロードしておけばナビゲーションもできるので使い途はある。

まっでも、スマホに比べると画面サイズの大小による視認性の違い、地理院地図が表示されるかどうかという観点で比較すると、管理人はGeographicaを採用する。

読者におかれてはご自分の使用目的に合った機器をどうぞ。
そうだ、老婆心ながら書いておくとスマホは多くの登山者が所有しているものの、スマホで使える地図アプリの普及はまだまだのようだ。
調べたわけではないのになぜ断定的な書き方をするかというと、遭難事故で相変わらず多いのが道迷いによるものだからである。
自分がいま、どこにいるのかがわかっていて、どこへ行きたいのかがわかっていれば道迷いは防ぐことができる、管理人はそう考えている。

地図アプリの価格はたかが知れているが道迷い遭難の対償は大きい。

などと偉そうなことを書いたが管理人、古賀志山のバリエーションルートを歩いているときなど尾根の分岐を違う方へ行ってしまったりと、道間違いはよく起こす。
だが、それを道迷いとは言わない。
問題となるのは道間違いにすぐ気がつくことと、そこから正しい道へ戻る術を知っているかどうかだ。
道迷いとはその術を知らず、にっちもさっちも行かなくなった状態を指す。
そんなとき、わずかな読図力と地図アプリがあれば解決は容易である(管理人個人の見解です・笑)。

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