なんだろう?

きれいな花が一面に咲きほこる小田代ガ原を歩いていると、花に目を奪われて見落としてしまいますが、小さな生命体が活動している様子がはっきり確認できます。この時期特に多いのが、小さな昆虫たちの活動です。
花から目を転じると、写真のような現象がかなり多く確認できます。
写真は一枚の笹の葉を撮ったものですが、直径2〜3ミリ程度の小さい穴が、まるで寸法を測ったかのように開いていますね。
だれかのいたずら?
いいえ、小さな生命体の営みの跡なんですよ。
お手元に薄い紙があったら、くるくるっと何重にも巻いてみてください。
さあ、今度は、巻いた紙のどこでもいいので、千枚通しやキリのような先端が尖った金物で紙をつついて穴を開けてください。もうおわかりでしょ?
紙を元のように開いてみると、笹の葉と同じような穴が開いているのがわかります。
穴を開けた正体はホソハマキモドキという蛾なのです。
ここから先はいくつかの推測を元に書くのですが、一説によると、ホソハマキモドキは笹の葉がまだ巻かれているときに、卵管を差し込んで卵を産み付けるので、葉の穴はその際にできたものという説。蛾の卵管など1ミリにも満たないと思いますが、葉の成長と共に、穴も拡大するのでしょう。
もうひとつは、葉が巻かれている状態すなわち、葉が柔らかい状態の方が美味しいので餌として食べるという説。
どちらの説も説得力があるのですが、私は前者の説を支持したい。
前者は種族保存のための営みであり、卵を雨や外敵からしっかり守るための素晴らしい知恵が隠されているではありませんか。なんとも神秘的で、想像力が膨らみます。
https://ippo.jp/blog/2006/07/060706-thumb.jpg

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