2018年6月4日(月) 晴れ
キスゲ平(6:00)~小丸山(6:33)~焼石金剛(6:58)~赤薙山(7:22/7:23)~奥社(8:09/8:13)~一里ヶ曽根(8:56/9:00)~女峰山(10:02/10:10)~帝釈山(10:39/11:02)~女峰山(11:35/11:54)~一里ヶ曽根(12:55/13:00)~奥社(14:16)~赤薙山合流点(14:23)~焼石金剛(14:37)~小丸山(15:01)~キスゲ平(15:24)
歩行距離:17.2キロメートル
所要時間:9時間24分(休憩や撮影など動きのない時間も含む)
累積標高:1981メートル(最下段の画像)
※軽量化を図るために靴はローカット、ザックはトレラン用の15Lにした。
★★
以下は無雪期に霧降ルートで女峰山に登ったときの片道の所要時間。
今年の1登目は残雪のため除外してある →ブログ
・2018年06月04日 4時間01分 →今回
・2018年05月21日 4時間34分 →ブログ
・2017年09月26日 5時間35分 →ブログ
・2017年08月09日 5時間17分 →ブログ
・2016年11月07日 5時間14分 →ブログ
・2016年06月10日 5時間23分 →ブログ
時間を競うわけではないが昨年までと今年とでは所要時間が大きく違っている。
さらには、今回は前回よりも30分も短い。
理由はマシンを使った筋トレと走る筋トレの効果であることがわかっているが、そのへんのことは書くと長くなるのでここでは割愛してブログを進める(後日、考察してブログにします)→筋トレ効果についてはこちらを。
なお、所要時間には休憩と300~400枚ほどの写真撮影(植物観察も)、読図が含まれているがこれらは毎回ほぼ同じとみていい。
霧降ルートの登山口となる霧降高原キスゲ平。
前回(5月21日)に続いていい天気に恵まれた。
登山届けをポストに入れて歩く準備は整った。
今日は訳あって6時ちょうどに登山を開始することに決めている。あと4分30秒待つ。
6時になった。登山開始!
初めに目に入った植物はナルコユリ。
階段を上り始めてまだ5分も経っていないのに花がどんどん出てくる。
これはベニバナノツクバネウツギ。
キスゲ平はニッコウキスゲの群落で有名だがそのニッコウキスゲが咲くにはまだ2週間、早い。しかし、それまで待つこともなくこうしていろいろな花が楽しめる。
雪はすっかり溶けたので身軽に歩けるよう、靴はモンベルのローカット。パンツはTRIMTEX社のトレラン用にした。
天空回廊700段目。
ここまではスキー場でいう初級者用コース。
ここから傾斜がきつくなる。
タネを明かせばここから先は元スキー場の上級者コースなのだ。
女峰山までまだ4時間以上、歩かなくてはならないのでここでバテるわけにはいかない。コツは100段ごとに立ち止まり、乱れた息を整えてそしてまた歩き始めることだ。健脚の人は別にして。
今年はツツジ類の当たり年なのかサラサドウダンツツジが鈴なりである。
こちらはベニサラサドウダン。同じく鈴なり。
それにしても凄いな!
写真を撮りながら、100段ごとに休みをとりながら、27分で階段トップ。
これから女峰山に登るんだと思うと気持ちが引き締まる思いがする。
シカ避けネットから出ると標高1601メートルの小丸山。
正面に赤薙山が見えるが女峰山ははるか彼方。
おぉ、今日は富士山がはっきり見える。
冬はよく見るが今日はよほど空気が澄んでいるようだ。
焼石金剛に差しかかるとガレ場が出現する。
石の多くは浮いているのでしっかり見ながら歩いて行く。
振り返って高原山(鶏頂山、釈迦ヶ岳、中岳、西平岳の総称)を眺める。
ここからだと逆光になるため早朝はいつもこのように墨絵のような景色になる。
登山道はここで赤薙山方面と女峰山方面に分岐するが躊躇うことなく赤薙山に向かう。
木の根が露出したギャップだらけの道を上っていく。
往きはいいが帰りは要注意。
焼石金剛から24分、赤薙山に着いた。
いつもならここで10分くらい休憩をとるところだが、今日はその必要がないと身体が主張している。
すぐ目の前に見えるのは2075ピーク。
岩だらけのなかなか厄介な道である。
オオカメノキ
大きな花弁状のは装飾花で、この小さな5弁のが本花。
おっ、ここからも富士山が見えるぞ。
今日はなにか良いことがあるのかもしれないな。
すごい!
イワカガミの群落だ。
ヤマイワカガミと混成している。
歩き始めて2時間と9分で奥社跡。
女峰山ルートはここまでが厳しい。
今朝は4時半にカップうどんを食べたがここでひと休みして自作のシリアルバーをかじる。
先月25日、常連のT.Hさんと男体山に登ったときに、T.Hさんが持ってきたシリアルバーをお裾分けしてもらって食べたのだが、自作とは思えないほど美味しかった。願い出てレシピを教わった。
実際、自分で作ってみても初めてとは思えないほどの出来映えで、今日はこうして行動食としてザックに入れてきた。
8センチ×3センチの大きさで150kcalあるので行動食として十分に思える。
奥社跡とピーク2209の鞍部が終わると上りになるが、道はピーク2209から少し西へ向いている。踏跡がいくつかあるが迷うことはないと思う。
ピーク2209の稜線に乗った。
これからしばらくの間、道は平坦になるので疲れの回復にちょうどいい。
この稜線はアズマシャクナゲの宝庫でもあり、管理人のお気に入りなのだ。
アズマシャクナゲにナナカマド、ダケカンバなどが成育し、日光の山の中ではピカイチの環境。
平坦で快適な稜線もここ一里ヶ曽根で終わる。
ここから次のピーク2318まで一旦、急傾斜を下って次に急傾斜を登り返す。
一里ヶ曽根のガレ場を下るとピーク2318との鞍部。正面に立ちはだかるのがピーク2318。
登山道のすぐ脇に水場がある。
歩き始めて3時間経過したが持参した2リットルの水はまだ十分、残っている。
喉の渇きはないが山で水の流れを見るとつい飲んでしまう。
やはり山の水は美味い。
ここで女峰山が目視できるようになる。
といってもまだ遠く、この画像で言えば中央の平坦な稜線を右に辿っていくと急角度で落ちているが、そのさらに右に見える小さなピークが女峰山である。山頂の山名板が見える。
10数本の枯れた木が目印のピーク2318。
道はここから南に転じ女峰山へと向かっていく。
遠くに尾瀨・燧ヶ岳が望める。
その左奥、雪をかぶった山は平ヶ岳らしい。
ミヤマダイコンソウ。
黄色のきれいな花を咲かすが紅葉もきれい。
ピーク2318から先のルートにはとても怖い場所が2ヶ所ある。
ひとつ目はこのザレ場。
登山靴でも安定しない。
2ヶ所目はロープがかかった岩場。
岩は脆い。
管理人はできるだけ両手両足で上り、ロープはあくまでも補助的に使うだけ。その方が神経を集中できる。
ひとつ手前のピーク。
地理院地図には2463.7メートルとなっていて三等三角点がある。
時刻はあと5秒で10時2分になる。
歩き始めて4時間1分55秒。これまでの最短時間だった。
歩き始めるにあたり時刻が6時になるのを待ったのは時間の計測を容易にする狙いがあったためだ。
山頂は誰もいなかった。
サコッシュから三脚を取り出して自撮り。
歩き始めたときの天候はまだ保っていてくれた。前回もこの景色を拝むことができたが今回もだ。女峰の神に感謝しなくてはいけない。
ここから眺める山並みでもっとも近いのがこれから訪ねる帝釈山、中央が小真名子山、その左は大真名子山でその左、裾野だけ見えているのが男体山。
帝釈山の奥に薄ぼんやり見えているのは太郎山である。そのずっと奥、遠くの山並みから頭ひとつ出ているのは白根山であろう。
ここで昼メシとするがその前に、、、燧ヶ岳と南会津の山並みをバックに自撮り。
登山での疲れは筋力をつけることと体重を減らすこと、そして荷物を軽くすることで克服できるはずである。
身体改造はそれほど簡単ではないから、今日は外的要素を改善するため容量15リットル、重さ400グラムを切る軽量ザックに替えた。とはいえ、中味はそれほど軽減できたわけではなく、置いてきたのはポールにヘッドランプ、ダウンウェア、傘、手袋、クッカーとガス。
こう書いて思ったのだが日頃、データ重視の登山を心がけるようにしている管理人にしてはザックの総重量を計っておかなかったのは失敗だった、と反省。
久しぶりに20分という長い休憩をとった。そろそろ帰ることにしよう。
専女山から仰ぎ見る女峰山は三角定規を立てたように鋭いエッジを見せている。
記念にもう一枚(Mさん撮影)
実は女峰山まで戻ると、そこに管理人が主催しているスノーシューツアーに参加したことのあるMさんがいた。余りの偶然にお互い驚いたのだが20分ほどの情報交換の後に管理人は山頂をあとにした。
奥社跡
いつもならこの辺りでバテて休むところだが今日は通過する。
赤薙山の山頂を巻いて小丸山へ行く分岐。
今日はルートの状況を把握するために「キスゲ平」と書かれた方へ進んだが、危険箇所はないことを確認した。
こんなに早い時間に小丸山に下りたのは久しぶりいや、初めてだろうか?
さあ、最後のひと踏ん張り。
階段を転げ落ちないよう、慎重に下っていこう。
天空回廊の700段目から関東平野を俯瞰する。
いや~、気持ちがいいなぁ!!
ここから歩き始めて9時間24分。
人がいる。車も何台か駐車している。
過去には日没後になったのを何度か経験しているのでこの時間に戻ることができたのは上出来である。