登山での疲労の原因について考察してみた。解決策は家トレ。

2018年2月2日(金)

はじめに
当ブログ記事には管理人が無知なゆえになんの根拠もなく憶測で書いている部分があります。
読者の皆様におきましては当ブログ記事を鵜呑みにすることなく、疑問が生じたらご自身で調べるなどして「登山での疲労の原因について」を独自に追求されることを切に願います。ご自身のためにも。
管理人の経験だと疑問がひとつ湧くとそれを本やネットで調べて解消する、するとそれに付随してあらたな疑問が生じるので調べて解消する。
それを繰り返していくと疑問ひとつからのスタートだったのに疑問はどんどん増えていき、その答えを求めるうちに知識も増えていくという好循環となるようです。当ブログ記事は管理人の知識向上の一例と言えます。

それでは本文をどうぞ。登山に役立つ書籍昨年から考えていることがある。
いくらゆっくりとはいえ、10時間に及ぶ長時間、長距離の登山はもう無理なのではないだろうかということを。
特に8月(2017年)以後、山歩きに自信をなくしてしまった。
中盤を過ぎると疲れが激しくてその場にへたり込んでしまうことが多いのだ。
下山後、自宅に戻ったらひと風呂浴びてビールをグビッ、という気持ちになれないほど疲れる。

同年9月の古賀志山・馬蹄形ルートでは下山後、車こそ運転できたが帰宅したら汗をたっぷり吸い込んだウエアのままベッドに倒れ込んで寝てしまった。
この日の予定は20キロなので疲れは覚悟していたが、まさかこれほど疲れるとは自分でも想像できないほどであった。

馬蹄形ルートは過去に単体で4回、鞍掛山ルートとの組合せでは4回歩いていて、後者は距離が長いだけにたしかに疲れる。しかし8回目となる9月ほど疲れた経験はなかった。→古賀志山馬蹄形ルート(ブログに飛びます)

古賀志山・馬蹄形ルート単体とはグレーの直線の左側を歩くルート、鞍掛山ルートは同じくその右側を歩くルートをいう(グレーの下に隠れている黒の破線は両者共通のルート)。
管理人は両方を組み合わせたルート(約20キロメートル)を好んでよく歩く。


馬蹄形ルート高低図疲れは10キロを過ぎたあたりから始まる。
休憩を重ねなければ足が前に進まなくなるのもそのあたりからだ。15キロになると足が前に出ないほど疲れが激しく、その場でへたり込んでしまい大休止となる。残り5キロの下りは足が硬直して膝が曲がらず、トレッキングポールにすがって歩かなくてはならなかった。

同じく10月、女峰山のときは激しい疲れから下山中に幻覚に襲われるという尋常ならざる事態に陥った。このときの歩行距離は18キロだった。→女峰山~帝釈山

きっと管理人の身体になにか異変が起きているのであろう、そんな強迫観念にとらわれるようになり、山を歩くのが怖くなってしまった。

考えられる原因のひとつが、2015年後半から自覚するようになった左上半身の痛みというか痺れで通院するようになり、翌年3月から飲み始めた痛み止めの薬の副作用である。
3つの病院を廻って最後にわかったのだが、頸椎にヘルニアがあって頸椎の中から左上半身に延びている神経の根を圧迫しているのが原因らしい。
発生すると数ヶ月続いて自然に治るそうだ。2016年は5月に始まって10月まで続いた。
処方された薬はヘルニアを治すためのものではなく、痛みを緩和する役目しかないとのことだ。
そして悪いことに、この薬は眠気と目まい、怠さを引き起こすと言われた。したがって高所での作業や車の運転は控えるようにと注意されている。山は高所であり足場の狭い作業場ということになる。山を歩くのは緊張と弛緩の繰り返しであり、弛緩のときが危ない。足のふらつきと眠気に襲われる(2017年10月を最後に薬の服用はしなくて済んでいる。頚椎を激しく動かさないように注意することで神経根の圧迫を回避しているのがいいらしい)。

疲れのもうひとつの原因は体重増である。
これまで10数年というもの55~56キロの間を保っていたのに、昨年8月から増え始め、変動はあるものの最近では58キロを超えるようになった。
いつもの10キロのザックに500ミリのペットボトルを4本、計2キロを追加して歩くのと同じだ。これじゃぁ疲れるわけだわね。

ここで疑問が湧いた。
毎週のように激しい登山をしているのに、疲れたり体重増とは如何に??

混濁した頭を整理する目的で思い当たることをマインドマップに列記して考えたところ、好調時とは異なるいくつかの変化が明らかになった。

疲れの原因のマインドマップ

 ・加齢
 ・ジムをやめたこと
 ・山歩きのし過ぎ

加齢は生き物である以上、避けられない。
認めたくはないが歳を重ねればいやでも身体能力は落ちる。
顕著なのは筋肉の衰えだ。
重いザックが苦痛になったしコース上の小さな岩を避けるのに必要な瞬発力が落ちているような気がする。柔軟性も低下している。
ガレ場や大きな段差のある下りなど足を着く場所を探すのに数秒かかることがある。
主観的に見て、高齢者の山での事故を我が身に置き換えて考えてしまう。
それらを承知した上で山を登り続けるためには加齢による身体能力の低下をなんらかの方法によってくい止めなくてはならないと思っている。

山歩きを始めて間もなく(記憶では2002年頃)、山をもっと楽に登りたいと考えてスポーツジムに通うようになった。息切れが激しかったし筋肉痛にも悩まされていたのでなんとかもっと楽に登りたい。そして山頂からの景色を楽しみたい。
それを実現するには脚力と心肺機能を強化すべきである。山を歩くときの負荷よりも強い負荷を身体に課すことを習慣化することにしたのだ(過負荷の原理)。それがジムに通う発端であった。
過負荷の原理とは次式を指す。
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山歩きでの負荷 < ジムでの負荷
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結果は明白だった。
ジムに通うようになって数ヶ月したら山を歩くのがとても楽になった。

ところが、登山が楽になったので毎週のように山歩きをするようになった2015年以後、山歩きに時間をとられてジムに通う余裕がなくなった。
「トレーニングは山で十分」と自分に言い聞かせ、ジムは雨で山歩きができないときだけ通うようになった。いい天気が続く春や秋などジムに一回も通わないという季節があった。
そして昨年(2017年4月)はとうとうジムをやめてしまった(※)。

やめた理由は他にもある。日光市は栃木県の1/4という広大な面積を占める割にスポーツジムは現在、1館しかない。それまで管理人は3館に通ったがいずれも経営不振でクローズした。人口10万に満たない日光市には根付かないのかもわからない。
やめる直前のジムはトレーナーはいないしマシンは古くまた数が少なく、ランニングマシンなど30分という制限がある。嫌気がさしたともいえる。

☆2015年以後の過度な山歩きがもたらしたもの。
無謀な管理人の性格であろう、怪我が多い。
怪我をすると当然だが山歩きに空白期間が生じる。目の前に見える山に行きたくてもいけない、これは辛い。大きなストレスとなる。
リハビリを兼ねた軽登山やハイキングを終えてハードな歩きが差し支えなくなった2015年から、怪我による空白を埋めるべく、週に2・3回というハイペースで登り続けた。
ジムに通わなくなったのもこの時期からである。
山を筋トレの場として利用する
ことに頭を切り換えたのだ。

こうして2015年が過ぎ2016年が過ぎ、2017年を迎えると身体にある変化が起こっていることに気がついた。
山歩きの頻度は増えているのに
筋肉が減少し始めたのだ。
山歩きでは上半身はザックを背負えるだけの筋肉で十分たりるし、下半身は傾斜をゆっくり上れるだけの筋肉でたりる。
車に例えるなら一般道を走るだけなら軽自動車のパワーで十分たりる、ということになるだろうか。
ところが、急傾斜が続く山道や高速道路を安定して走るためにはパワーが足りない。それが排気量(筋肉量)の小さな軽自動車の宿命なのである。
あらゆる状況でも余裕をもって走るには排気量(筋肉量)が大きく、車重(体重)が軽いほどいい。
ジムに通わなくなった管理人の身体はジムでの過負荷から解放されて、筋肉量は大型車から普通車へそして軽自動車へと縮んでいったようなのだ。
つまり、筋肉量の減少によって、筋肉が生産するエネルギーが山で使うエネルギーに追いつかなくなったといえる。それが疲れに結びつくのであろう(次式)。
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エネルギー供給能力 < 山で使うエネルギー量
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どんな山でも余裕をもって歩けるようになるには、エネルギー供給能力が山で使うエネルギー量を上回るようにしなくてはならない。
エネルギー供給能力 > 山で使うエネルギー量
ですね。

ここでの結論として、
山歩きだけでは管理人の登山スタイルである一日8~10時間、20キロメートルの距離を余裕をもって歩くための筋肉はつかないということだ。
よくよく考えれば世のアスリート達は本番で最大限の力を発揮するために日々、過酷な練習を積んでいるのだ。管理人のようにジムをやめて山歩きだけ繰り返しても力がつかないのは当たり前といえる。

さらには筋肉の減少は
山歩きのし過ぎも原因
なのではないかと管理人は考えるようになった。

山歩きはいうまでもなく有酸素運動である。
しかも有酸素運動の代表格とされるウォーキングやジョギングに比べるとその時間は長く、4~5倍にも達する高強度の有酸素運動といえる。

身体を動かすためのエネルギーは筋肉と脂肪が供給元になっていることが本(冒頭の画像)を読むとわかる。
筋肉からも脂肪からもエネルギーが供給されるのであれば体脂肪が減るはずだと思うが、登山で運動強度が高まっていくと脂肪からのエネルギー供給は低下して、筋肉からのエネルギー供給に依存するようになると書かれている。

したがって多くのエネルギーが筋肉から供給されるとすれば筋肉は消耗することになる。筋肉が消耗すれば歩くためのエネルギーが不足する。
つまり、慢性的な筋肉疲労に陥っているといえる。

もちろん、昼ご飯を食べたり行動食を食べることによって食品に表示されているエネルギーを体内に取り込むわけだが、その後は、
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食べ物→体内で消化吸収→栄養素が血液に乗って
筋肉へ→筋肉でエネルギーに変換
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というプロセスを経るのだそうだ。
こんな単純な図式を見ても、なにを食べるかによって消化効率が異なるし、血液がうまく循環するには身体が健康でなくてはならないし、筋肉が小さければエネルギーを蓄え、発揮できる量が少なくなるということが理解できる。
やはり身体全体が健康でないと山歩きに必要なエネルギーは生産できないのではないかと思う。

管理人、内臓に悪いところはないので、疲れる原因はおそらく筋肉量が減ったことと慢性的な筋肉疲労によってエネルギーが発揮できなくなっているのではないかと思う。

カギは筋肉にあることがわかった。筋肉はエネルギーの貯蔵庫であると同時に、エネルギーの供給元なのだ。

つまり、筋肉が細るとエネルギーを蓄えることができなくなるばかりでなく、発生するエネルギー量も少なくなるため山歩きで消費されるエネルギーをまかなえなくなり、それが疲れに結びつくわけだ。
と同時に、山歩きをしない日など、筋肉が少ないと摂取したエネルギーが消費されずに脂肪に変換されて、それが肥満に結びつく

管理人でいえば筋トレをしなくなったのと過度な山歩きによって筋肉量が減り、それが山歩きでの疲れと肥満につながったと見るのが正しいようだ。
反対に、筋肉量が増えると運動をしなくても日常生活で必要なエネルギーを大量に消費するので太ることがないといわれている。

あらためて筋トレを。
筋肉量を増やすことが山歩きで多くのエネルギーを供給できることになるし、肥満の防止にもつながることがわかった。
そのためにも山歩きの合間の筋トレは欠かせない。

下半身の筋トレで即効果が表れるのがスクワットであることはよく知られている。
スクワットは太ももとお尻といった大きい筋肉を強化すなわち、筋肉をさらに大きくすることでより大きなエネルギーを蓄え、供給できるようになる。

腹筋と背筋も鍛えやすい筋肉である。
山歩きは重いザックを背負うことになる。
腰への負担を軽減するためにも腹筋と背筋を鍛えておくといい。それが筋肉を大きくすることにつながる。
すなわち、筋肉を大きくすることで先ほどの図式(エネルギー供給能力 < 山で使うエネルギー量)の不等号を反転し、
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エネルギー供給能力 > 山で使うエネルギー量
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にすればいいのだ。
ただし、何かと制約が生じるスポーツジムではなく、自宅をトレーニングの場にする。それならすき間時間にでもできるし、終わったらすぐ風呂に入れるし、風呂から上がったらすぐ晩酌にありつける(笑)。

☆食事計画について
登山はキツイと思ってしまうのは、登山は運動強度が大きいのに加えて、それを長時間続けなければならないからである。
5分や10分くらいなら、まだ「エネルギー供給能力 ≧ 山で使うエネルギー量」が成り立つのでキツイとは思わないはずだ。
エネルギーが使われて「エネルギー供給能力 ≦ 山で使うエネルギー量」になるあたりからキツイと感じるようになる。
そのタイミングはどの山(距離や傾斜、所要時間)に登るかによって違ってくる。

登山で消費されるエネルギー(単位:kcal)は簡易的に次の式で計算できる。
運動強度×時間×体重
運動強度は上に書いたように距離や傾斜で異なる。また、時間も登る山で異なる。体重は一定値なので消費エネルギーは運動強度と時間すなわち、どの山に登るかで決まる。

上式の運動強度は登山であれば6~8(単位:メッツ)と考えればよく、楽な山なら6メッツ、きつめなら8メッツに置き換えて消費カロリーを計算するのがいいと思う。
・楽な山
6メッツ×往復4時間×65キロ(荷物を含む)=2,080kcal
・きつい山
8メッツ×往復8時間×65キロ(荷物を含む)=4,160kcal

大切なこととして、上で計算された登山での消費エネルギーは、登る人それぞれの身体能力は考慮されていない。
6メッツの山に登ったところ疲れが激しかったという人が8メッツの山に登るには、あらかじめエネルギーの供給能力を高めてからでないと挫折する。

以下はエネルギー供給能力を始めから保有している人の食事計画であることを前提としている。

登ろうとする山で使われるエネルギー(kcal)が計算できたら、それを外から取り入れるような食事計画を組む。
管理人の場合だと菓子パンやオニギリが主食となるが、菓子パンだと1ヶ300kcal前後、オニギリは1ヶ200kcalくらいなのでそれを上で算出したエネルギー分、持っていく。
すなわち6メッツの山を4時間で往復しようと思えば1ケ300kcalの菓子パンなら7ケ、8メッツの山を8時間で往復しようと思えば14ケ持っていくという計画を立てる。
って、ウソだろ?
きつい山に登ろうとしたら菓子パンを14ケも?
いくらなんでも一度の山行でそんなに食べられるわけがないし、それだけでザックがいっぱいになってしまう。

実際には朝食で摂取したエネルギーが残っているし、下山後は夕食を食べることになるので計算された消費カロリーすべてを行動中に食べる食料で補う必要はない。計算値の6~8割を食べ物から取り込めばいいと思う。
計算値の6割だとパンを8ケ、8割だと11ケだがそれでも多い。
そんな場合はかさばる菓子パンを減らして小型高出力のエネルギーバーやミックスナッツで代用する。

ところで、6メッツあるいは8メッツの山に登れる人が、計算上の消費エネルギー値に忠実に、食事でエネルギーを補給すれば疲れることはないといえるのか?
それはあり得ないだろうなぁ、車は燃料タンクにガソリンさえあれば一定の出力を出せるが、人の身体はそんなに単純ではない。
筋肉は長時間使い続ければ疲弊し、回復には適正な栄養素と休養が必要である。食べ物でエネルギーを取り入れたからといって、ガス欠で走れなくなった車がガソリンを入れた途端に走れるようになるわけではない。

消費したエネルギーは厳密に計算できないし、過度な運動によってに食欲は落ちていく。それにもかかわらず、計算上の必要エネルギーをすべて補給しなくてはならないのは理に合わない。
したがってエネルギーの補給(タイミングや量)は、上に書いたように消費量の6~8割を、腹が減ったなと思ったときに、腹が満たされたなと思うくらいの感覚的なもので十分だと思う。計算で必要とされる食料をすべて食べ切ろうとは思わない方がいいだろう。
一方、空腹をまったく感じなかったり空腹なのに食欲がないというのはなんらかの異常なので、休んで身体を回復させるべきだ。ジェルの行動食なら胃に入るだろう。

下山後にエネルギーがどれくらい残っているかが疲労の度合になると思う。
供給可能なエネルギーがまだ十分に残っていれば疲労はないし、残量がゼロに近く筋肉からエネルギーが発生できない状態を疲労困憊というはずだ。
下山後もまだ十分なエネルギーを残しておけるように、エネルギー供給元の筋肉を大きくすることの意味がこれで理解できるというものだ。

☆食事ついて
筋肉からのエネルギー供給能力が山で使うエネルギー量を上回るようにするためにも、登山で消費されるエネルギーは食事(メインと行動食)で補うのが基本である。
そのためには登山の日は他の栄養素のことは考えず、即効性のある炭水化物の摂取が大切であり、管理人は朝も昼も炭水化物を食べるようにしている。

「日常生活の食べ物」
身体作りの観点で言えば三大栄養素(タンパク質、脂質、炭水化物)をバランス良く摂取するために穀物、肉、魚、麺類、野菜、卵、チーズ、豆類、イモ類などなんでもよく食べることが大切と考えており好みや味は二の次にしている(美味いにこしたことはないけれど)。
主食はご飯(炭水化物)だが加齢に伴って量は減ってきていて現在はせいぜい茶碗半分、アルコールが入るとまったく食べないときもある。

ただし本来、必要とされるエネルギーの半分は炭水化物で補うことを推奨されているのに、ご飯(パンやパスタも)を食べないと登山だけでなく生活する上で必要なエネルギーまでも不足する。
仮に人が生きていく上で必要なエネルギーが一日に2,000キロカロリーだとすれば炭水化物で1,000キロカロリー補う必要がある。炭水化物は1グラムあたり4キロカロリーの熱量を生産するから、一日に250グラム必要ということになり、これは軽めのご飯5杯に相当する量である。
管理人はそんな量を食べられない(一般成人には適量)から、ご飯を少ししか食べられないときは炭水化物を含んだ他の食べ物から摂るようにしている。ただし、どんな食品がどれだけの炭水化物を含んでいるかは食品成分表を見なければわからないのでそこまで厳密にする必要はないであろう(研究するうちに食品ごとの成分が頭に入ってくる)。
まっ、ご飯よりも食べやすい食品でタンパク質を積極的に食べていればご飯の量を減らしても、その食品に含まれている炭水化物は摂れると管理人は考えている。

歳がバレてしまうが(もうバレてる?)むか~し昔のテレビCMで、「たんぱくしつがたりないよ、たんぱくしつがたりないよ」というのがあって、これは確か、薬かなんかの宣伝ではなかったかと思う。昔は少しのおかずでご飯をたくさん食べていた時代があったから、そこで健康のためにもタンパク質をもっと多く摂取しましょうよという宣伝に結びついたのではないかと思うが、食が豊かになった今、タンパク質はそれなりに摂取されているものの、定量的に見て体重の1~1.5倍(単位:グラム。キログラムではない)は摂りましょうということになっている。

タンパク質が豊富に含まれている食品で木綿豆腐が挙げられる。1丁400グラムの中にタンパク質が30グラム、脂質15グラム、炭水化物が5グラム含まれているから、タンパク質はたしかに多い。
ただし、30グラムというタンパク質は全体量からすればわずか7.5パーセントにすぎないことに気がつくだろう。豆腐の9割近くは水が占めているのである。
したがってタンパク質30グラム、脂質15グラム、炭水化物5グラムを1丁の豆腐から摂取しようとすると350グラムの水を飲みながら食べるのと同じことになり、効率が悪い。お腹いっぱい(実際には1丁食べるのはムリ)になり他の食品を食べることができなくなってしまう。
そこで豆腐から栄養を摂ろうと思ったらあらかじめ水を絞ってから調理するのがいい。

タンパク質を効率的に摂れる食品としてサバ、イワシ、サケの水煮缶詰という最良の選択があり、管理人は好んで食べている(脂質と炭水化物は微量)。安いし応用が効くし酒の肴としてもベスト。
他にマグロの赤身や牛肉にもタンパク質がたくさん含まれているが値段が高いので毎日食べるわけにはいかんでしょ。代用として鶏の胸肉やささみ肉なんかも安いしタンパク質が豊富だからお勧めです。

そういえばここ数年、ダイエットには低炭水化物食品がいいとか炭水化物は健康に悪いという論調を見かけるが、タンパク質については否定的な意見はないように見受けられる。タンパク質の必要性については議論の余地がないのであろう。

「山行前の食べ物」
早朝の出発が多いので寝起きすぐに食べられると同時に、時間の節約のためにも朝はエネルギーの70パーセントを炭水化物が占めるカップうどんが多い。これで400kcal摂れるので歩く前のエネルギーの蓄積にはいい。ツユには5グラム前後もの塩分が含まれているので脱水症の防止にもなるしね(んな訳ないか?)。
大切なことは登山開始の1時間前には済ませておくこと。そうしないと歩き始めるまでにエネルギーに変換されない。

「山行中の食べ物」
昼食は菓子パンまたはオニギリを1~2ヶとバナナ1本、魚肉ソーセージを1本。合計600kcalくらい摂取する。菓子パンとオニギリは2・3ヶ余分に買っておくと行動予定が大きくずれた場合の予備食になる。余ったら下山後、車中で食べる。
なお、長距離の山行では荷物軽量化のため、クッカーやストーブを使った調理はしない。それに調理に割く時間が惜しいし、水を使うのはもったいない。水は非常用に残しておきたい。

最近のお気に入り。気分を変えて、いなり&海苔巻き弁当

行動中は小さくて軽くて歩きながらでも食べられるエネルギーバーが中心。歩くことで消費したエネルギーの補給が目的で、1~2時間にひとつは食べる。ひとつで100~150kcalは摂取できる。
最近、市販のエネルギーバーに飽きてきたのでフルーツグラノーラを使って自作するようにした。自作の方法はググるとたくさん出てくるのでやってみては。
それとナッツ類。アーモンドとクルミ、カシューナッツがミックスされた小袋が売られている。
1袋28グラムで185kcal、1グラムあたり9キロカロリーを発生する脂質を16グラム含んでいるから行動食としては優れている。管理人は近くにイオンがあってTOPVALUブランドのミックスナッツが手に入るがコストコでもほぼ同じものがあるしアマゾンでも買える。

「山行後の食べ物」
筋トレの本を読むとトレーニング終了後30分以内にプロティン(タンパク質)やBCAA(必須アミノ酸)を摂ることで疲弊した筋肉の回復を助けるとある。家では可能だが山の場合は下山後、車の中でプロティンなど作ることなどできない(これについては検討に値しそうだ)。
そこで、下山して空腹を感じているようであれば昼食用に多めに持っていった菓子パンやオニギリで腹を満たすか、行動食で腹を満たすようにしている。
自宅に戻ったら夕食時にタンパク質を多く含む食品たとえば肉や魚、チーズ、豆腐などをバランス良く食べることにしている。

☆山行中の飲み物について
登山時に摂取する水分の目的には、
 ・発汗に伴って流れ出た水分と電解質(塩分、ミネラル他)の補給
 ・エネルギーの補給
 ・必須アミノ酸の補給(※)
がある。
※聞き慣れないことかもしれませんが大切なことなので言及。

目的を3つ挙げたがこれらは登山をする時期や所要時間、距離によって異なるというのが管理人の考え方である。

炎天下や高湿度下、雨具を着ておこなう登山において汗が吹き出して止まらないような状況だと身体中の水分と塩分が多量に流出して痙攣や倦怠感、意識混濁に代表される脱水症を引き起こし危険な状態となる。
それを未然に防止するためにも電解質成分を主体とした粉末の製品を溶かして持参する(安価であることと空きボトルを再利用できるため)。
ただし、既知の情報としてアクエリアスやポカリスウェットといったスポーツドリンクは、そのままでは吸収が遅いため、工夫が必要(※)であると言われている。
※詳しいことは→こちら(最後の画像の前後から)

冬は他の季節に比べると発汗量は数分の一と少ないから脱水症は起こらない。
したがって水分と電解質の補給を目的とした飲水はしていない。喉の乾きを感じて初めて水道水を一口飲むといった程度だ。下山するまでまったく飲まないことも多々ある。

さて、ここまでのことは発汗で流出した水分と塩分の補給という観点での水分補給の大切さであった。
脱水症は当然だが登山のパフォーマンスを下げる。そればかりか死の危険を孕んでいるから疎かにはできない。だから管理人も時間を割いて水分補給に関する考察を試みたのである(上のリンク参照)。

ところで、このブログ記事は「登山での疲労の原因」についての考察なので、発汗時における水分補給とは区別して考えたい。
登山での疲労の原因は消費されるエネルギーにたいして身体が作り出すエネルギーが追いつかないのが原因である。その結果、筋肉が疲弊してパフォーマンスの低下につながるわけである。

飲水によるエネルギー補給としてはグリコ製菓のCCDという製品があるが、もっと安価な製品にHプラスBライフサイエンス社の「粉飴=マルトデキストリン」がある。
1グラムで4キロカロリーのエネルギーがあり、500ミリのペットボトルであれば最大500キロカロリーのエネルギー飲料ができる(調整は目的に応じて)。
エネルギーを補給するのにいちいち立ち止まってザックを下ろすのは時間の無駄と考えている人には、立ったままでまた、食欲がなくてもエネルギーが補給できるのでいいかもわからない。

エネルギーの補給とは異なるが、パフォーマンス低下防止の目的で必須アミノ酸の補給を家トレ中に試しているところだ(下記の「サプリメントについて」を参照)。
必須アミノ酸は筋肉の疲労を軽減させたり回復を早めたり、筋肉を作る役目があるそうで、頼もしそうな気がする。結果はいずれ報告(いい報告できるかな?)。

結論として、(1)炎天下や高湿度下では脱水症対策に電解質主体の飲み物を、(2)エネルギー補給には粉飴を溶かした飲み物を、(3)筋肉の疲労軽減には必須アミノ酸を溶かした飲み物を、(4)冬や短時間、短距離の山行は水道水で、というのが管理人の飲水のパターンである。

(1)に粉飴と必須アミノ酸を混合すれば最強の飲み物が出来上がることになるが、さあどうでしょうか?

なお、冬や短時間、短距離の山行だと水道水で済ませている理由は次のとおりである。
(1)山行中は常温で飲むことになるが水分を大量に必要とする夏場だとスポーツドリンク系の飲み物は甘ったるくて飲む気になれない。結果として水分不足になる。
塩熱サプリ(2)粉末の場合、山行の都度、空ボトルを利用して飲水を作るが下山後、ボトルのクリーニングを入念におこなわないとカビが生える。ボトル容量以上の水道水を使わないとクリーニンができない。
ハイドレーションにいたっては細い給水ホースのクリーニングなど至難の業だ。
(3)水道水だけでもパフォーマンスが落ちることはないことを実感している。
だるさや足の痙攣が生じるような場合は脱水症を疑ってミネラル分をサプリ(画像)で補給している。
(4)水道水なら暑いときに頭からかぶったり、手ぬぐいを濡らして身体を冷却できるがスポーツドリンクでそれをやったらベタベタになる。また、登山中に怪我をして傷口を洗い流す必要がある場合など、スポーツドリンクは不向きである。

スポーツドリンクの他に水道水を持参して(1)と(4)に備えるという方法もあって、真夏はそうしている。

☆サプリメントについて
巷にサプリメント(栄養補助食品)は溢れているが、ここでは膝の痛みを軽減させるといった、マイナスからゼロへもって行くサプリではなく、ゼロをプラスにもって行くサプリつまりパフォーマンスを向上させるサプリについて書いてみます(効果のほどは別にして)。 飲み水のところで書いた必須アミノ酸サプリにはBCAAとEAAがある。

BCAA(分岐鎖アミノ酸=Branched Chain Amino Acid)
筋肉の維持や増加、登山時における筋肉の分解を抑制する働きをもつアミノ酸で9つある必須アミノ酸のうちバリン、ロイシン、イソロイシンの3つを指す。
基本的に食品から摂るが、身体が必要とする量を摂るにはそれらを含む食品を選びなおかつ、大量に食べなくてはならず、年老いた管理人には胃腸への負担となる。したがって手っ取り早くサプリで摂るようにしている。
摂るタイミングは登山の前、途中、後が理想だが、それによって登山が激的に楽になった、、、ということはない。まっ、管理人の場合は食べ物から摂れているのかもしれませんが。

サプリメントの進化はめざましく最近、EAA(Essential Amino Acids)というのを目にしたので買ってみた。
BCAAは必須アミノ酸のうちバリン、ロイシン、イソロイシンの3つを配合したものだが、EAAはBCAAを含んで9種類の必須アミノ酸を配合したもので、必須アミノ酸サプリではBCAAに代わって主役になりつつあるようだ。
画像のEAAの場合、一日2回水に溶かして飲むことで一日に必要な必須アミノ酸を摂ることが出来る。
効果については現在、試行中につきこれ以上のことは書けませんが(笑)
なお、BCAAにしてもEAAにしてもこれ自体にエネルギーはないので、エネルギー源として三大栄養素の摂取は必須と言えます。

ビタミンB群
炭水化物を効率よくエネルギーに変換するために必要であり、食品から摂れるが上記同様、胃腸への負担となるためサプリで摂っている。

管理人は山を楽に登りたい一心でサプリやビタミン剤を愛用するが、劇的に効果があったためしはない。それはおそらく、管理人の身体にサプリやビタミン剤を必要とするような機能の低下はないから、と見ている。
つまり意味のないことをしているといって差し支えないわけだが、身体に良いと聞くとつい手を出してしまうのは管理人の貧しい性格の表れと言えるでしょう(お金が貯まらないわけだ)。

基本はハードな登山に耐えられる身体を作るために、サプリなんかに依存せず、自分の身体に負荷を課すことすなわち、日頃のトレーニングにあるのは明白である。それと筋肉を付けるための食事ね。

☆トレーニングについて
トレーニングの目的は上式の登山時の「運動強度」に耐えられるようになるとともに、登山に要する「時間」を延ばすことにあるといって過言ではない、と管理人は考えている。
大きなエネルギーを5時間、6時間、それ以上、出し続けられるようになれば登山はずいぶん楽になるはずである。
蓄えられるエネルギーを大きく、そして供給できるエネルギーを大きく(量×時間)するために筋肉を大きくするのがトレーニングの目的といえる。

前に書いたように管理人は現在、スポーツジムには通っていない。
山歩きに充てる時間(日数)をより多く確保するためにも、ジムに時間を割けないのが実情である。そのため空いた時間を使って家のどこででも出来るトレーニングをおこなうようにしている。
称して家トレ
すき間時間におこなうため、種目は限定されてしまうが、山歩きに必要な筋肉はちゃんと鍛えられる(と思う)。

トレーニングはどれかを週に一度おこなえばその部分の筋肉量を維持、2回以上おこなえば筋肥大に効果ありというのが管理人の経験則である。
途中で苦しくなったらストップ、という緩いトレーニングにすることで長く続けられる。
詳しい方法はネットにもYouTubeにも溢れるほど出ているので参考に。

以下は管理人が実践(ときどき)しているトレーニングである。
管理人はこれを道具を使わず家のどこででもできる筋トレすなわち、「家トレ」と呼んでいる。
同じ日にすべての種目をおこなう必要はなく、1~2種目ごとに日替わりでおこなうのが長続きさせる秘訣だろうと思う。

なお、回数は書かないが、最大限の効果を出すには、もうこれ以上はダメッというくらい「力の限界」までおこなうのがいいらしいですよ(笑)
「スクワット」
太ももとお尻という大きな筋肉を鍛えることで、エネルギーをより多く蓄積し生産するようになる。筋肉が大きくなれば当然ながら大きな力が発揮できる。
ウエイトを使わず自重でおこなう。それほど大きな負担にならなければいったん休んで繰り返しおこなう。
ただし、正しい姿勢でやらないと効果はないので、あらかじめやり方を調べておいた方がいい。
なお、同じ回数を続けているうちに楽になったら回数(負荷)を増やす。

「スターティックランジ」
スクワットよりもさらに効果が得られる下半身強化のトレーニングである。
両足を前後に大きく開き、前足の膝が直角に、後ろ足の膝が床に着くくらいまでゆっくり腰を落とし、起き上がる。
足の前後を変えて繰り返しおこなう。
ちなみにランジは10数種あるので自分にあった方法でおこなえばいい。スターティックランジは安定した姿勢でおこなわれるので万人向きといえる。

「太もも上げ」
人が歩くとき、足底はわずか2~3センチしか上がっていないといわれている。アスファルトの平らな道を歩くにはこれで差し支えないが、小石がゴロゴロしていたり木の根が露出している山道だと足を高く上げないとつまづいてしまう。
そのときに必要なのが腸腰筋である。
腸腰筋は骨盤から股間の脇を通って太ももの内側につながっている筋肉で、これを鍛えると足を上げるのが楽になる。
立った状態で太ももが水平になるまで上げる動作を左右で繰り返すといい。

「段差降り」
段差のある山道を下っているとき、前に出した足を着いた瞬間、かかとそして膝には体重の数倍もの力がかかると言われている。
着地はできる限りソフトにおこなうのが膝を守るコツである。
段差のある下りでは着地の寸前まで後ろ足に重心が乗っているような姿勢をとるのが望ましいが、そのためには太ももの強化が必至である。
以下はソフトな着地がおこなえるようになるためのトレーニング。
階段、浴室、玄関など10センチ以上の段差を利用して行う太もも(特に膝上)の筋強化。
わかりやすいように左足を強化する場合の方法を述べると、まず段差の上方に両足で立ち、左足の膝をゆっくり曲げるようにして右足を段差の下方に足底が接する寸前までゆっくり下ろす。このとき、身体は直立した状態を維持するのがポイント。また、足底を着いてしまうと段差の上にある足の緊張が緩んでしまい、効果が半減する。
なお、段差は大きくても20センチくらいを限度にする。これ以上大きいと重心が前に移動して足が着地するためトレーニングにならない。

「かかと上げ」
下りで着地したときのクッションになり膝への負担を軽減させるのがふくらはぎの筋肉である。
壁に向き合って立ち両手を壁に軽くあてがって両足のかかとをなるべく高く上げる。
やっているうちにふくらはぎがパンパンに張ってくることがわかる。腓腹筋の強化に絶大な効果がある。足首の柔軟性を高めるにもいい。

「腹筋と背筋」
ストレッチポールを使う。
ストレッチポールに寝そべっておこなうと腹筋と背筋に集中できる。
どんな状況の道でも姿勢を正しく保つのに役立つ。猫背の矯正にもいい。
ちなみに首を持ち上げると腹筋が、両足を揃えて持ち上げると背筋が鍛えられる。

「ウォーキング」
普段の歩速より1キロ/時くらい速い速度(息がハーハーする程度/時速5~6キロくらい)で60分以上、歩けば持久力がつく。ただし、筋強化はランニングに劣る。
管理人の経験だと平坦路を歩くのと傾斜地を歩くのでは使う筋肉が違っているようだ。
平坦路は身体を前進させるような動きを求められるが、傾斜地は重力に逆らって身体を上昇させる動きが求められる。
そうやって考えるとウォーキングは長い林道を歩く筋肉を強化するのに役立つが、膝を高く持ち上げながら移動するランニングは傾斜を上昇する筋肉を強化するのに役立つようだ。

「ランニング」
ウォーキングでさらに1キロ/時くらい速く(時速6~7キロくらい)歩こうとすると、身体は自然とランニング体勢となる。そうなったら走った方が楽だし筋肉もつく。歩く速度で距離5キロ前後。好調のときなら8キロくらい歩く。
早足で歩く速度というのがポイント。マラソンのように時速10キロ以上で走ろうとすると苦しいばかりで長く続かない。それでもウォーキングよりも筋肉が付く。
”あの人、走ってるの? 歩いているの?” という目で見られることがあるが気にしない。

この他にも家でできる筋強化トレーニングはたくさんある。
YouTubeにも数多く紹介されているので、これはと思うものを選んでやってみるといいのではないかと思う。

それから、これまで書いてきたトレーニング種目は腹筋と背筋を除いて下半身に集中しているが、筋肉を大きくしてエネルギーをより多く蓄積する意味では上半身のトレーニングもおこなった方がいいかもしれない(やる気があれば)。
といっても、重りを使わずに家でできる上半身のトレーニングは腕立て伏せくらいしか思いつかない。腕立て伏せは辛い。ただし、ダンベルを使えば種目はぐんと増える。
お尻や太もも、ふくらはぎの筋肉に比べると上半身は筋肉量が少ないので、いくら頑張っても山で使うエネルギーを蓄積できるほどの大きさにはならないと思っている。どうせ頑張るなら、頑張り甲斐のある下半身のトレーニングをおこなった方がいいというのが管理人の考え方である。
ただし、ザックの重みに負けない身体を作るには、上半身を鍛えることも大切ではある。

あぁ、それと先日(2019/09/15)、テレビで女子マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)を観た(ゴールのときだけ)が、皆さん一様に細い。
腕が細いのは理解できるが足まで細い。
あの細い足で時速20キロ近い速さで2時間以上も走ることができるのは一体、どんな身体のメカニズムの働きなんだろう、と不思議に思ってしまう。
心肺能力が高いから、では答にならないはずだ。
力の秘密を調べたいという欲求にかられる。

☆山のグレーディング
山のグレーディング表最近、「山のグレーディング」というのが県や県の山岳遭難防止対策協会によって作成され、ネットで公開されている。ここに体力度レベルと難易度レベルというのがあって、自分が登りたい山のレベルを知ることができる。
詳細は以下の県別データを参照。
栃木県(82ルート)長野県(123ルート)山梨県(123ルート)静岡県(82ルート)新潟県(101ルート)岐阜県(75ルート)群馬県(85ルート)愛媛県・高知県・石鎚山系(50ルート)山形県(103ルート)

数値で表されているためピンと来ないと思うので、仮にBという山に登りたいとする。
過去にAという山に登ったときに、・楽に登れた、・ややきつかった、・とてもきつかったのどれだったかを思い出し、過去に登ったA山と予定しているB山をグレーディング表の体力度レベルと難易度レベル、ルート定数で比較すれば、A山にたいするB山で必要とされる体力がおおよそわかる。
山登りの計画を組むのにいい資料になるのではないかと思う。

彼を知り己を知れば百戦殆うからず・・・孫子

グレーディング表で「彼を知り」、もしもこれから登りたい山がA山よりも体力度レベル、難易度レベル、ルート常数において上回っているようなら、「己を知って」トレーニングに励むべし。

☆女峰山のタイムが短縮
通算17回目を数える我が母なる山、「女峰山」の所要時間を時系列でみていくと、霧降ルートでいえば今年になって片道4時間台(ただし、無雪期)で推移するようになった。
所要時間は写真を撮る時間と休憩を含んでいるが写真に費やす時間はあまり変わっていない(200~300枚)。変化があるのは休憩の回数が減っているのとその際の時間が短縮していることである。タイムを縮めようと意識しているわけではないが、トレーニングの結果として、その必要がなくなっているのかもしれない。
女峰山17回目の登頂・2018年08月10日 4時間12分
・2018年06月04日 4時間01分
・2018年05月21日 4時間34分
・2017年09月26日 5時間35分
・2017年08月09日 5時間17分
・2016年11月07日 5時間14分
・2016年06月10日 5時間23分

これだけでトレーニングの効果が表れていると考えるのは早計だが、これからのトレーニング効果をみる参考にはなりそうだ。


などなど、なんの脈絡なく綴ってきましたが、歳のせいでトレーニングをつんでも筋肉が付きにくくなっているのか、長時間・長距離の登山はやっぱり疲れます。といって4・5時間だと物足りないので、まだ数年は10時間(※)、20キロの山行を目標にしたいと思います。
医学的には90歳になっても筋肉は付くと言われていますので、これまで書いてきたことを地道に実践するつもりです。
管理人よりも若い読者においては、なにもしなくても体力があるはずなので、あとは事故を起こさないよう技術の向上で登山を楽しんでください。


一度の山行で写真を200~400枚撮ったり、地形と地図を見比べたりしながら歩くのが管理人の登山スタイルです。実際に歩いている時間はこの7~8割くらいでしょう。


本を読めば読むほど、書けば書くほど、自分でも訳がわからなくなってきます。
考察がまだ不十分だからだろうと思います。それは登山そのものの奥の深さを物語っているといえます。
山に登ることによって得られる爽快感と達成感はいったい、どこから来るのか。山はどのようにして開拓されてきたのかといったことを考えると山への愛着が一層深まるというものです。
なにを小むづかしい事を、という声が聞こえてきそうですが、山を科学的、歴史的、文学的、哲学的に自身の興味で探求するのもまた楽しいものです。

最後に、当ブログ記事はまだ未完であり、気づいたことがあればその都度、加筆修正していきますのでどうか末永くお付き合いのほどを(最新:2019年9月18日)。