2015年5月26日(水) 古賀志山(中尾根1番岩~二枚岩~P559~古賀志山~東陵)
天候:晴れ 気温:25度
20日の女峰山が終わってからというもの今度は自治会総会の準備と本番そして、後処理に追われて1週間が経ってしまった。その間、5月特有のスッキリした青空を恨めしげに眺めながら自由の身になれる今日、火曜日を指折り数えて待っていた次第だ。
自由とは管理人にとって本業が休み即ち、日銭が入らないことを意味するので本来、あまり歓迎すべきことではないのだが、本業以外で数日も拘束されてしまうとストレスが溜まる一方で、もう本業のことなどどうでもよくなってしまうほど山が恋しくなる。早くあの青空の下を思いっきり歩き回りたい、それしか考えない。冷静に考えればそれはもはや病気では、と思うほどだ(^^)
その火曜日が訪れた。
しかし、朝早くから夕刻までたっぷり歩こう、と考えたのは甘かった。自治会の仕事が終わった開放感で昨夜は焼酎をがぶ飲みし、寝床を這い出たのは7時。重たい胃に朝食を無理矢理、詰め込んで出発したのは8時を回っていた。この分だと歩き始めるのは9時半ころになるだろう。
行き先は昨夜のうちに決めておいた。
普通のハイキングコースあり、10キロ以上のトレッキングコースあり、岩場ありとバリエーションに富んだその地形が面白く、昨年秋から5回も通っている古賀志山にした。今日で6回を数える。
過去記事にも書いているが古賀志山は一説によると100くらいのルートがあるという。正規のルートは国土地理院の地図にあるように赤川ダムを起点に古賀志山を周回する北コースと南コースだけなのだが、尾根という尾根のすべてが歩き尽くされていてそれがルートになっている。そのためか道迷いや滑落などの事故も多い。
管理人はその100ルートすべてを歩きたいと考えているので、古賀志山を訪れるたびに50メートルでも100メートルでもいいので未体験のルートを歩くことを自分に課している。
過去5回、歩いた記録をあらためて見ると軌跡はだいぶ増えてきていることがわかる。これまで歩いていない尾根に軌跡を残すこと、今日は中尾根と呼ばれるルートの岩を上り、古賀志山山頂へ、帰りは東陵ルートの岩を下るという設定にした。
ただし、その通りにいくかどうかはわからない。踏み跡が見つかればとりあえずその行き先を見定めてみるというのが古賀志山にたいして管理人が臨む態度である。当然のこと、途中で踏み跡が途絶えてしまうことがあるがそれはそれで良しとする。東西南北3.5キロという範囲が古賀志山山域なのでその範囲であれば道を間違ったとしても脱出は容易だ。ただし、岩場での滑落がなければの話w
さあ、出発しよう。
※記事中、固有名詞がたくさん出てきますが多くは地元の人の間で呼び交わされている名称で、それが伝え広まったものであると思います。地図には描かれていないので記事を書いている管理人にもそれが正しいのかどうかわかりません。
また、地図に描かれていない道を紹介するのは躊躇いがあるので、古賀志山に関する記事に地図は掲載しないと決めています。ご了承ください。
古賀志山全景。
ふたこぶの左が古賀志山で右が見晴台。
手前の池は赤川ダムで古賀志山登山の起点となる。
登山口まで赤川ダムに沿ってある車道を歩くが植物が多く目を楽しませてくれる。
これはキバナショウブ。
テンナンショウの仲間だが種類が多いので名前の特定はご勘弁を。
赤い横断幕を先に進むとこのような道標がある。地理院の地図に描かれた道はこの道標に従うが、中尾根はここから少し外れたところが入口となる。
道標から5分ほど歩くといきなりこのような急な岩場と出くわして驚く。
ロープがあるからといって安心すると失敗する。ロープを股の間に挟み込むようにして両手でしっかり握り、足の置き場を丹念に探しながら登っていく。
ここは足場がしっかりしているのでロープを握らなくても大丈夫そうだが、なにしろ初めてのルートなので慎重に登った。
最後のロープ。
落差1メートルほどの垂直の岩。ここがもっとも苦労した。昔の体型の人である管理人は足が届かないw
中尾根のすべての岩を上り終えると軍艦岩と呼ばれている奇岩に出る。ただし、ここは乗り越えるわけではない。
中尾根はまだ続くが進路はほぼ真西。
しばらく進んだら進路を北に変え以前、ヒカゲツツジを見た二枚岩へ。
これが二枚岩。
地面の中からニョキッと生えているような奇岩である。高さは3メートルくらいだろうか。
岩のてっぺんに乗ってみたがなかなか怖いものである。管理人のような老人がやることではないなw
ちょうど12時になった。ここで昼飯にしよう(もちろん、岩から降りて)。
二枚岩から元来た道を中尾根に戻り、ピーク559と呼ばれる展望地に着いた。
日光連山が一望できる。空気が澄んでいる冬なら眺めはサイコーだろう。
ピーク559から古賀志山へ向かう途中にやはり奇岩がある。
2週間前の13日はあの奇岩の向こう側からこちらへ歩いてきた。
ここから古賀志山(中央のピーク)がよく見える。
これから山頂に達した後、左の見晴台から岩を続けて降りる予定だ。
サラサドウダンかと思ったが帰宅して調べるとアブラツツジらしい。日光では見たことがない。
古賀志山に到着。
山頂は南面に展望が開け右は鹿沼、左が宇都宮市街だと思う。
切り株を利用して自撮り。
気休めに過ぎないが今日もヘルメット姿。
それにしても暑い。汗が乾いて塩となり、顔に触れるとべとべと、ざらざら。
古賀志山を去って見晴台まで来るとナツハゼが迎えてくれた。
これから岩場を降りるにあたって目の保養になった。
見晴台からの下りはまず、ほぼ垂直の岩から始まる。この岩、足がかりがなくて怖いのだよ。
下から見上げたところ。
行きはよいよい 帰りはこわいという歌の通り、上りはいいけれど下りは本当に怖い。
もうひとつ。
この岩も垂直に近いが足の置き場があるので慎重に下れば大丈夫。
道はどんどん下り、行く手に大きな岩が現れた。13日は上りでここを通過したはずなのに気がつかなかったのだが、それは道なりにこの岩の脇を通ったからのようだ。
上りと下りでは見えるもの、見える景色がまったく異なるのでこんな大きな岩の存在さえわからないものだ。
岩の上からの眺めは素晴らしい。
ちなみにこの岩、地元では「反省岩」と呼ばれているそうだ。
とうとう今日も終わってしまった。まだ歩きたい気持ちはあるが適度なところで切り上げるのが古賀志山のような危険な山の鉄則で、度を超すとケガをする。