古賀志山で見る花たち(4月12日)

古賀志山は岩場が多くて危険というイメージがある一方で、春から夏にかけて麓から山頂までいろんな花が咲く、花の宝庫でもある。それは古賀志山に咲く花だけを紹介する書籍があることでもわかる。

2015-09-13 20.32.06本の著者は宇都宮市に住むご夫婦で95年から古賀志山を歩き始めたとプロフィールにあるから、古賀志山2年生の管理人とは年期が違う。古賀志山を隅から隅まで歩き、どこにどんな花が咲いているかを知り尽くしているのであろう。
発行元は地元の日刊紙を発行する、下野新聞社で239種が写真付きで紹介されていて定価は1000円+税。

但し、この本は図鑑とは違うから花の特徴には一切、触れていない。そればかりか紹介されている花が古賀志山のどのへんで咲いているのかさえ書かれていない。
その理由として推測だがいくつか挙げてみた。
1.古賀志山山域ならどこででも見られる。
2.場所は自分で探しなさい。その方が楽しいでしょという編集方針。
3.古賀志山は100以上の地図にないルートがあるので場所など説明できない。
4.場所を特定すると多くの人が訪れて踏み荒らされたり盗掘される。

花を愛するハイカーの気持ちとしては上記4の理由が妥当だろう。もっともだと思う。
それだけに、この本に紹介されている花を見たいという人はバリエーションルートやときには藪こぎをしてまで、古賀志山をあてどなく歩き回るという積極的な姿勢が求められる(笑)。いや、笑い事ではないな。それは危険だもの。
だから管理人も本に倣って場所の明示はしないことにする。ご了承ください。
なお、管理人の経験では古賀志山で出会う地元の人に丁重に尋ねることで教えてもらえる場合が少なくなかった。

あぁ、それから上記1もあてはまるかもわからない。
古賀志山山域はとにかく花だらけなので特定の花を見たいという場合を除き、地図にある正規のルートや安全なバリエーションルートを歩けば必ず、なんらかの花と出合えるものねぇ。狭い山域ながら花の密度が濃いといって過言ではないでしょう。

と、ここまで前回と同じ口上(^^)



2016年4月12日(火)
古賀志山の花を探し回るのが忙しくなってきた。
里山、低山の古賀志山は3月から花が咲き始める。
極端な比較になるが奥日光の小田代ケ原や戦場ヶ原に花が咲きだすのが5月だから、里山がどれほど早いかがわかる。花好きの人にはたまらない。
管理人は花を求めて3月22日から古賀志山に通い始めて今日で4回目になるが過去3回、毎回違った花を見てきた(あったり前であるが、、、笑)。

1回目の22日はカタクリ、2回目の5日はシュンランとスミレ、3回目9日はスミレとショウジョウバカマ、そして今日狙ったのはアカヤシオとヒカゲツツジだった。
アカヤシオは日光の山域にも広く分布しているが古賀志山ではより早く見ることができる。日光のアカヤシオは週明けから咲き始めるだろうと思う。
ヒカゲツツジは日光で生育している場所はなく、近隣では古賀志山でしか見ることができない。生育する高度や温度に制約があるのかもしれない。

今日は森林公園を起点に中尾根と呼ばれている岩尾根をよじ登って高度を上げ、それから花咲くルートを歩いたが始めに見つけたのがこれ、ムラサキヤシオ(だと思う)。
開いている花が少なくて特徴がつかみづらかったが、5本の短いオシベと5本の長いオシベが見られたので、たぶん間違いないと思う。


カタクリはほぼ終わりといったところだがこのように陽があたらない岩陰では健在。


これは盗掘されたのでしょうかね?
イノシシにしてはほじくり返し方が上品すぎるものな。


アカヤシオが見られるようになった。今が盛りといったところ。


これから向かう「二枚岩」への途中、ヒメイワカガミを見つけた。ヒメイワカガミは古賀志山全域に分布していて珍しくはないのだが、日光だとピンクのイワカガミしかないので昨年、初めて見たときはその美しさに感動した。


1株、蕾があった。
いっせいに咲くのは今月の最終週あたりだろうか。


これが今日のお目当てのヒカゲツツジ。
限りなく薄い緑色といえばいいのだろうか、遠目だと空気に溶け込んで花の存在がわからないくらいの風合い。生育している場所が限られている。


こちらはアカヤシオ。
ここに来るまでたくさん見て来たがこの木がもっとも花付きがよかった。


ヒカゲツツジとアカヤシオを同時に見られる場所に来た。急斜面にあるので至近距離で撮るのは勇気がいる(^^)


ツツジの中ではもっとも一般的なヤマツツジ。
日光だとアカヤシオ→シロヤシオとトウゴクミツバツツジ→ヤマツツジの順に咲くが古賀志山ではアカヤシオとトウゴクミツバツツジ、ヤマツツジを同時に見ることができる。


キンポウゲ科のキクザキイチゲ。
森林公園が公開しているハイキングマップの「水場」近くにある。


ニリンソウ
ニリンソウというからには同じ株に花がふたつ付くがこれはまだ咲き始めで、花がひとつしか咲いていない。キクザキイチゲと同じ場所


このように同じ株にふたつの花を咲かせる。


セントウソウ
キクザキイチゲと同じ場所。


タチツボスミレ
日光でもよく見られるごく一般的なスミレ。


上と同じくタチツボスミレだが個体差が大きく、花の色が異なる。


エイザンスミレ
日光では珍しいが古賀志山では多い。これなど車道脇に咲いていた。

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