いやぁ、ひでぇものだ。山頂まで腰高の笹に辟易した栗山の夫婦山。これじゃ夫婦喧嘩の元だぞ!

2016年3月25日(金)

月山を登り終え、お隣の夫婦山に移動した。
月山と夫婦山は栗山ダムを挟んで隣り合わせだし登山口も同じ道路上にある。日光市とはいえここまでかなり遠いから、月山のついでに登っておきたいと思う。
今日の目的は月山に登ることだったので夫婦山の下調べはしてこなかった。地理院地図に道が描かれていない月山に対して、夫婦山は地図に道が描かれているから特に問題はないだろう、そんな安易な気持ちで登り始めた。
それが登山口から山頂までずっと藪歩き。おまけに下山道を探してさ迷う結果になろうとは、、、、


14:17
夫婦山と月山に行くには川治温泉と川俣温泉を結ぶ県道23号線の日陰から南へ下る、牧場の管理道路をジグザグに走る。
斜面から落ちたと見られる大小の石が路肩に積まれ、スリルある走りを楽しめる(^^)
道は牧場内を走るが牛が逃げ出さないよう、いくつもの柵が設けられている。
正確ではないが4つ目のゲートだったと思うが、そこが夫婦山の登山口で、この道の行き止まりが月山の登山口だ。車は路肩のじゃまにならないところへ駐めた。

文字が消えて何も見えないがこれが登山口であろう。初っぱなから怪しげな雰囲気だ。

笹が覆い茂り道が見えな~い(^^)
ところどころに目印となるテープがあるので見失わないよう、前というか上を見ながら歩いて行くが、ここですでに地図に描かれた道からずいぶん離れている。
地図の道は北北西に向かっているが目印は北に向かっている。
まっ、どちらにしても道なき道を歩いているのだからここはテープを頼りに歩いて行こう。

笹は短くて膝下、長いのは腰まである。
とにかく歩きにくいといったらない。
松の木の向こうに見えるのが山頂らしいがはたして、たどり着けるのだろうか。

笹が途切れたと思ったらお次はツツジの藪。
踏跡らしいのはあるが明瞭ではない。

ふたたび笹。
この程度であれば難なく歩けるのだが、、、

腰高の笹に変わった。

山頂に近づいたことを思わせる斜面になったが相変わらずの笹であることに変わりはない。

15:30
とうちょ~う!
月山よりも50メートルほど高いし、先ほど登った月山がよく見えるがなんの感慨もない。すべて笹のせいだ(泣)

高原山も見える。
思うに、知名度がないため登る人が少ない、だから下草刈りをしない→口コミで登る人が遠ざかる→笹がますます生い茂る、という悪循環になっていると思う。
標高といい景色といい、登りやすさといい、悪くはない山という印象なのだが、よほどの藪好きでない限り好んで登るような山ではないであろう。

さあ、下山だ。
往復とも同じ道を歩くのはつまらないので下りは地図に描かれた道で帰ろうと思う。地図には山頂から東へトラバース気味に下る道がある。
しかし、登りと同じようにその道も笹に覆い隠されてまったく見えない。
山頂直下を右往左往、徘徊すること30分。地図の道を探すのは諦めて、登ってきた道で下ることにした。

下る途中で道を見失い、登りよりもひどい藪の中を歩く羽目になってしまった。
これなどはいい方で、ツツジの藪には閉口のひと言。枝が容赦なく顔を打つ。両手でかき分けられる枝はいいとして、太い枝などは四つん這いになってかいくぐる始末だ。

16:25
急に視界が開けた。
車も見える。
笹藪と闘い、ツツジの枝と闘い、道迷いを克服してなんとか生還した。
そんな経験をしたのだから傍目には喜びもひとしおだろうと思われるかもしれないが、嬉しくなどないし達成感などみじんもない。徒労感だけが残った。
早く帰って風呂に浸かり、ビールをやりたい!

地図に道は描かれているものの歩く人がいないまま放置されたことで笹藪化した。そのため藪をモノともしない人によって最短で登頂できるようなルートが歩かれるようになった。
管理人も藪はいくつか経験しているがこの山のように、登山口から山頂まで藪が続いているのは初めて経験した。
だからもう二度と登りたくはない、とは管理人の性格上、言わない。次は地図に描かれた道を地図とコンパスを駆使して登ってみたい。
なぜなら、それは誰もやったことがないだろうから(笑)