16回目の古賀志山は道間違い。

2015年9月5日(土)
赤川ダム~中尾根ルート~二枚岩~P559~富士見峠~古賀志山~御嶽山ピストン~東陵見晴台~岩場下り~未踏ルート(道間違い)~北コース水場~東陵ルート~反省岩~芝山橋~赤川ダム

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古賀志山初体験のWさん

雨が降らないのが珍しいという異常気象で、まだ夏なのかそれともすでに秋なのかがよくわからないこの頃、とにかく降らない日を狙って山を歩くようにしているが今日5日の予報は珍しく晴れと出た。
土曜日で宿泊客はいるものの、とにかく管理人にとって貴重な、雨の降らない日が今日なのだ。多忙な土曜日ではあるがこんな日を見逃したら罰があたる。

とはいえ、お客さんの夕食を用意しなくてはならないので8時間も10時間も山中で過ごすわけにはいかない。午後4時には戻って支度にかかりたいので許される時間は午後3時までだ。この限られた時間内で充実した山歩きをしようと思えばやはり、古賀志山ということになる。

前日4日、長年のお客さんで山行を共にするWさんの来訪があり、夜はおきまりのごとく山の話で盛り上がった。さて、明日はどこへ行こうかということになりこれまでの経緯からすると標高わずか583メートルの低山など見向きもしなかったであろうWさんであるが、管理人が古賀志山の面白さに取り憑かれ過去15回の山行記録をすべてブログに書き留めているのを読んで興味は持ってくれているらしく、古賀志山に行くことに決まった。Wさんの古賀志山デビューという記念すべき日となった。


DSCF2777午前9時、土曜日であることに加えて久しぶりに雨が降らないという予報のためか、宇都宮森林公園の大駐車場は8割くらい埋まっていた。

DSCF2779ほう、地元野菜の直売所だ。初めて見たぞ。

DSCF2781森林公園内の遊歩道を10分ほど歩くと水を満々とたたえた赤川ダムに着く。
正面に古賀志山、右に中尾根を臨むじつに美しい光景である。
11月になると一帯、紅葉に染まるらしい。

DSCF2783林間の遊歩道の終点が地理院地図にある北コースの入口。これから目指す中尾根は地理院地図には描かれていないがここから入る。

DSCF2785薄暗い林内にはヤマジノホトトギスが。

DSCF2787ここが中尾根の始まり部分、一番岩。
中尾根は全体が岩で構成されていて鎖やロープを伝って古賀志山に至る。

DSCF2798次は二番岩と呼ばれる1枚岩。
一番岩ほど厳しい傾斜ではないが滑りやすい。
そしてこの岩の最上部は1メートルほどの垂直の岩になっていて、それを乗り越えるのにひと苦労する。

DSCF2800三番岩の上部から。
Wさんはこの岩の途中にいるはずだが傾斜に隠れて見えない。写っているのは後続グループ。

DSCF2806一番から三番の岩を登り終えると緊張感が解かれホッとする。ここは展望が開けた軍艦岩。
高さ3メートルほどの岩だが乗ってみるとかなりの高度感が得られる。

DSCF2812軍艦岩からの眺め。西側に宇都宮市街が望める。

DSCF2814ピーク559へのルート途中から北へ急降下し15分歩いたところが二枚岩。
ここの展望も良く、正面(北面)に標高462メートルの三角山あるいはおむすび山と呼ばれているピークが見える。
4月はここでヒカゲツツジを堪能した。

DSCF2821二枚岩から元の道まで戻り次の目的地、ピーク559に着いた。
地元の人が作ったと思える丸太のベンチがあり景色を眺めながら休憩できる。東南の方角に宇都宮市街、北西には日光連山が見える。

DSCF2822真南にはこれから訪れる古賀志山が位置し、その距離は約800メートル。この距離感を覚えておくと何かと役に立つのだけれど、なかなか体得できないのですよ。

DSCF2827ここのナツハゼもいい色に染まっている。

DSCF2831ピーク559から30分強で古賀志山山頂に着いた。
管理人、昨年の10月末に初めて登頂したから間もなく一年になる。
この間、数ヶ月という空白もあったが古賀志山の魅力に取り憑かれて足繁く通い、間もなく20回になろうとする。

DSCF2832感慨にひたる時間の余裕はなく次の目的地、御嶽山へと急ぐ。

DSCF2834山名板には「木曾御嶽山勧請」とある通り、昔、古賀志村から請われて木曽の御嶽神社が分社されたものとわかる。

DSCF2837古賀志山(広い意味で古賀志山山域)が多くの地元の人に愛されているのは、身近にあることに加えてその展望の良さからであろうと思う。
ここ御嶽山頂からの展望も素晴らしいの一言に尽きる。
写真は6月に歩いた「小マラ岩」。膝が震えるほどの恐怖を味わった岩だ。

アブラツツジ古賀志山山域はツツジの種類が豊富なのも魅力だ。御嶽山は古賀志山ほど数多く登っていないので花が咲いているのを見たのはアカヤシオだけだが、アブラツツジもあったんだね。

S0062851古賀志山から始まる稜線は御嶽山を経由して赤岩山まで続くが今日は時間の制約もあるので御嶽山で折り返し、下山する。
稜線を古賀志山まで戻り、次に東陵見晴台へ出て岩を3つ降りる。

DSCF2865最後の岩(別ルートにするともっとある)を降りて北へ進路を変えると起点となる赤川ダムへ行くのだが、今日はなにか変だということに気付いた。
過去、数回歩いたはずなのに今日はこれまでと感じが違う。まっいいか。
そのまま急傾斜を降りていったところ、見慣れた場所に出た。一般ルートの通称「広場」というところだ。

DSCF2867こんな藪を歩いて広場に出たのだが図らずも未踏ルートを歩いたことになり、管理人にとっては得した気分(^^)
これで未踏ルートが1本減ったことになる。

IMG_4279広場から赤川ダムに向かって歩くと伏流水が流れ出ている水場がある。
ここで喉を潤し汗でべとついた顔を洗い、元気復活。ありがたいねぇ、このような水場があるということは。
さて、未踏ルートを歩いたことになるわけだがそれは道間違いの結果であった。このまま正規のルートを歩いて帰るのも癪なので、当初予定の東陵ルートへ戻って帰ることにしよう。

DSCF2872上の水場に咲いていたシュウカイドウ。

キバナアキギリシソ科のキバナアキギリ。
一見、キツリフネかと思ったが咲く時期がまったく異なるし、1本の茎にたくさん花を付けるのでシソ科とわかる。

ホツツジ東陵ルートに戻るとホツツジが盛りだった。

DSCF2885岩場が終わった東陵ルートの下りはかなり急だ。それは赤川ダムから古賀志山を眺めるとよくわかる。急なのは岩の傾斜ばかりでなく、林間も同じ。歩き終えてホッとする。