目指すはこっち

Exif_JPEG_PICTUREスノーシューツアーのゴールに近くなった頃、私はもっている方位磁石を参加者に渡し、方位磁石を頼りにゴールまで先に行ってもらうこともする。

踏み跡があったり赤いリボンがあってもそれらは見ないことにして、とにかく方位磁石を頼りにゴールに向かってもらうわけだ。無雪期のハイキングや登山では道がはっきりしているので方位磁石を使う機会はなかなかないが、しかし雪の中ではそうはいかない。なにしろ道が見えないし雪の量だけ目の高さも変わるから普段とは勝手が違う。

地形図をもっていて、地形図上で現在地と目標物がわかっているときというのが方位磁石を使う前提となるが、使い始めは自分が立っているのが東西南北のどちらの方角なのかを知るだけでも楽しいし、それがわかると今見えている山は何という名前なのかを地図で当てられるようになり楽しさは倍増する。

私がガイドを務めるスノーシューツアーを機にこれからハイキングや登山をするようになった時、スノーシューツアーのほんのわずかな時間にすぎないにしても、実際に自分で使った方位磁石の有効性を思い出してもらえればありがたいと思う。