10月は古賀志山記念日。東南稜を登って御嶽山でホットサンドを食す。

2018年10月30日(火) 快晴

いまから4年前の10月27日。管理人が初めて古賀志山を訪れたときのことはいまでも鮮明に覚えている。
とても怖かった。
それが古賀志山にたいする第一印象だった。→こちら

古賀志山山頂から北東100メートルのところに、地元の人が「東稜見晴」と呼ぶ眺めのいいピークがある。眼下に宇都宮市街が広がり、その奥には筑波山の特徴的な姿が見える。北には日光市と塩谷町、矢板市、那須塩原市にまたがる高原山(鶏頂山、釈迦ヶ岳、中岳、西平岳の総称)が、木々の葉が落ちる冬であれば南西に日光連山が望める。
そこから急な傾斜を南東へ下っていくと道がなくなる。その先は切れ落ちていてほぼ垂直の岩場になっている。地理院地図に描かれていないが地元の人にとってはそこもコースの一部なのである。
え~、地元の人はこの垂直の岩を降りて行くのか?
それまで女峰山や太郎山の岩場を経験してはいるが、そこは傾斜がついていて特に危険はない。しかし、この古賀志山の岩ときたら落差は小さいが垂直である。鎖がついているが万一、手を離してしまったら間違いなく怪我すること必至である。手に負えそうにない。

古賀志山で滑落事故が多いことは新聞で知っていた。
なるほど、来てみてそれがわかった。
これは難易度が高い、心してかからなくてはおいらが新聞に載る羽目になる。
その日、同じ道を引き返したのは当然の判断だった。

わずか50センチの段差でも、上りよりも下りの方が怖いし危険性は大きい。
古賀志山の岩場に慣れるにはまず上りから始めよう。
ありがたいことに古賀志山は周回コースがとれるから、往きに岩のあるコースを選び、帰りは安全なコースを選ぶことができる。時間はかかるがそれを繰り返すことで古賀志山の岩場に慣れよう。
こうして初めて鎖をつかんだのが年が明けた2015年4月であった。→こちら

岩場は危険だがスリルというか山の醍醐味が味わえるし、達成感があって面白い。
経験すればするほど習熟するし、それが他の山での危険防止に役立つ。
こうして数を重ねてとうとう60回を超えた。
  2014年 1回
  2015年 33回
  2016年 20回
  2017年 4回(未踏ルート踏破完了)
  2018年 4回(うち1回はお客さんを対象に読図講習会)

管理人、気にいればひとつの山に執着する性格のヒトである(粘着質なのかしら?・笑)。
集中的に登っている日光の山に女峰山と鳴虫山があるが、回数では古賀志山にとうてい及ばない。
それほど古賀志山は魅力的なのである。
昨年、100本以上あるという地図に描かれていないルートを歩き尽くして大きな目標を失ったが、古賀志山で得た技術(ほんの数メートルの岩場にすぎないが)と読図力はどこの山でも役に立つはずだ。
古賀志山は標高わずか583メートルの低山でなおかつ、多くのハイカーが愛用している昭文社「山と高原地図」の対象外エリアである。
栃木県の山だけを紹介するガイドブックには載っているが、知名度は低いと言えよう。だが、得られることの多さで見れば他の山に勝る。

そんな古賀志山に敬意を表わすため管理人が初めて登った10月を「古賀志山記念日」と名付け、この山で習得した岩場の技術と読図力が衰えないように努めたい。

古賀志山全体像宇都宮市森林公園に向かう道すがら、古賀志山(583メートル)の全貌が見渡せる地点がある。
4年前と同じように車を停めてあらためてこれから登る古賀志山を眺めてみた。
4年前はそのゴジラの背のような連なりに恐れをなしたが、いまでは余裕をもって見ることができる。
双こぶの左が古賀志山でその右が東稜見晴と呼ばれる570メートルのピーク。その右に連なるのは中尾根。中尾根は地理院地図に名称が描かれていないしもちろん、ガイドブックにも紹介されていない、知る人ぞ知る難所(連続した岩場)である。


森林公園の駐車場宇都宮市森林公園の駐車場。
平日のこの時間、おおよそ半分の入り。
紅葉が見ごろになる2週後は平日でも満車になるはず。


赤川ダムと古賀志山車を置いて歩き出すとすぐ赤川ダムと出合う。
わずかだが風があるため湖面がざわついているが、無風のときは逆さ古賀志が見られる。


廃道赤川ダムの堰堤を渡りきると管理センターとその前に憩いの広場がある。
広場の紅葉を撮りながら歩いていると、奥に雑草が生い茂った道を見つけたので進んで行った。
が、これは失敗だった。
道は途中でなくなり、藪の中を歩く羽目になった。廃道になって長い年月が経っているようだ。


2台のスマホ今日はスマホ2台持ちなので忙しい(笑)
左はASUS ZenFone 2 Laser。2年前のSIMフリー機(通信会社はIIJでキャリアはdocomo)だが数ヶ月前からフリーズが頻発するようになったのでつい先日、HUAWEI P20 lite(Ymobile)に買い換えて、今日はそのテストを兼ねて地図アプリ「Geographica」を稼働させている。
表示されている標高や水平精度の値に差があるが、これはスマホに内蔵されているGPSの性能差というもので、どちらのスマホが正しいとは言い切れない。


森林公園の端まで切ると林道と出合う。


林道の三叉路林道の三叉路と呼ばれている部分で、正面が南登山道へと続く。
今日は東南稜と呼ばれている連続した岩場で東稜見晴台まで行く予定。
車止めの手前から石垣を乗り越えて林に入る。


歩き始めは緩やかな傾斜だが、、、


東南稜最初の岩出た~
ここから大きな岩を5つ乗り越えなくてはならない。
それぞれの岩には鎖がついているが、鎖に頼らず、両手両足で登る。
ちなみに鎖はNPO法人「古賀志山を守ろう会(以下、守ろう会)」が行政ならびに地権者の了解の下、設置したもの。


ひとつ目をクリアして振り返ると宇都宮市街が広がっている。


東南稜2つ目の岩2つ目の岩場。
ローアングルだと岩の傾斜がとらえにくいが、ひとつ目よりも急。
ここも鎖を使わないで、、、と登り始めたが半分ほど行ったら岩の突起がつかめない。以前なら素手で登れたのに、腕が鈍ったか?


2年前まで使われていた鎖。
古賀志山には愛好家の善意で前々からロープや鎖がつけられてきた。


東稜コースと交わるここで右からの東稜コースと交わる。


交わって最初の岩見晴まで岩はあと3つ。
ここも画像ではわかりづらいが落差は3メートルほどで傾斜は急。


東稜見晴ふ~、30分かかって東稜見晴に着いた。
まずまずの天候で宇都宮市街が一望できた。霞んでいたが遠くに筑波山も見えた。
空気の澄む冬はもっとクリアに見える。


ほぼ北の方向に高原山(鶏頂山、釈迦ヶ岳、中岳、西平岳の総称)。
西には木々のすき間から日光連山が望めるのだが写真を撮るほどはっきりとは見えない。


古賀志山山頂2014年10月から数えて今日でたしか62回目のはずだが、毎回必ず、古賀志山山頂を踏んでるわけではない。
なお、山頂は古賀志山山域でもっとも標高が高いが眺めはよろしくない。南面がわずかに開けているだけだ。ここから15分も歩けば御嶽山に行けるので、景色を楽しみたいのであれば移動した方がいいであろう。


小学生が書いたポスター御嶽山への途中に地元の小学生が書いたポスターが貼られている。
古賀志山は遠足のコースにもなっているのだ。


死亡事故現場の岩古賀志山から御嶽山に向かう途中、進路を塞ぐようにして大きな岩が立ちはだかっている。
地元の人の間では滑落事故が起こる岩として知られている。
2016年3月には死亡事故が起こっている。岩の向こうから来て地面まであと30センチというところで足を滑らせ、10メートル下まで転げ落ちて絶命したそうだ。
左に見える鎖はその後、「守ろう会」によってつけられたもの。
なお、道はこの手前で二手に分かれていて岩を巻くこともできる。


御嶽山のハシゴこのハシゴを昇るとすぐ御嶽山だが先月末、足を踏み外してケガをするという事故が発生。なんてことのないハシゴですが、起こるときには起こるのが事故。管理人も気をつけなくちゃぁ。

御嶽山山頂御嶽山山頂。祠は御嶽神社。
御嶽神社は弘化3年(1846年)に古賀志村住民の勧請によって木曾御嶽山から分社されたもので、いわば親戚同士である。
木曾御嶽山は2014年9月に大爆発を起こして多くの登山者が亡くなるという惨事があったが、ここにもその霊が眠っているはず。合掌。


山座同定盤空気が澄むこの時期は北から南にかけての山並みがよく見える。
山頂には2016年4月に「守ろう会」によって山座同定盤が設置され、目に見える山の名前がわかるようになっている。


そろそろランチいい時間になった。
そろそろランチを、、、


ランチ制作風景ザックに詰め込んできたランチ一式を取り出してと、、、


ランチ制作風景持参した4枚の食パンの1枚にガーリックバターをたっぷり塗ってその上にスライスチーズをのせ、さらに昨夜作っておいた甘辛のきんぴらを。


ランチ制作風景もう1枚の食パンにはハッシュドビーフをのせて、これから2種類のホットサンドを作ります。


ホットサンドメーカー具をのせたそれぞれの食パンに、残った食パンをかぶせてホットサンドメーカーで挟み、焼き加減を確かめながら5分ほどで出来上がり。画像は4分くらい経過したところ。


熱々のホットサンドカリカリに焼き上がったホットサンドをかじると中から熱々の具が顔を出します。


最後にコーヒー結局、食パン4枚を食べて腹一杯。
最後にコーヒーを!


古賀志山大神久しぶりに長いランチタイムをとった。
いつもなら時間の節約のためにコンビニの菓子パンで済ませてしまうところだが、朝10時半に歩き始め長めの昼食をとっても下山するのに十分な時間があるのが近場の山のいいところだ。
さて御嶽山から離れ、古賀志山への分岐を南へ行くと古賀志山大神(こがしさんおおかみ=昔からの呼び名)がある。
「こがしやま」が古賀志山から赤岩山へと続く主稜線と主稜線の南斜面全体を言い表しているのに対して「こがしさん」は、南斜面のうち、昔から信仰の対象として崇められてきた大きな岩壁を指して言っているそうだ(詳しいことは「古賀志山を守ろう会」のH/Pで)。
その南斜面の尾根の張り出しにある祠が古賀志山大神である。
古賀志村(現在は宇都宮市古賀志町)から見上げる大きな岩壁をご神体と見なして、その一角に祠を建立したのであろう。


古賀志山のモアイ像次は古賀志山のモアイ像に向かって急な傾斜を下っていく。


久しく歩いていなかったが急斜面には同じく、「古賀志山を守ろう会」によりロープが取り付けられていた。


対面岩これが古賀志山のモアイ像、、、らしく見える(笑)
正式名称を「対面岩」といって古賀志山大神と同様、これもご神体である。
昔は巨大な岩や特徴ある岩、巨木や古木などには神が宿るとされ、名前をつけて崇めたのであろう。


ヒカリゴケ対面岩を降りると小さな洞窟があり、そこにはヒカリゴケが生育している。
写真にするとわからなくなってしまうが実際は輝いて見える。


岩下道その洞窟の前の道が「岩下道=いわしたみち」という、昔から利用されていた参道で南登山道から分岐して管理人がいる前を通って聖観音、瀧神社、弁天三社、荒沢瀧と歩いて大日窟で終わる。以前ここは深い林だったが伐採されて宇都宮市街地が一望できるようになっていた。


管理人は岩下道を西から歩いて来たのでここで南登山道と交わり、林道古賀志線へ向かって降りていく。


林道古賀志線林道古賀志線


東南稜入口林道を歩いて東南稜入口(警笛の標識)まで戻った。
ここから先、森林公園に入る。


赤川ダムの畔赤川ダムの畔を歩いて駐車場へ向かった。
アケボノスギ(画像右)がほんの少し色づいてきた。