霧降滝から歩いて紅葉の丸山へ。帰りはランニングで。

2017年9月24日(日) 快晴その後、曇天

霧降滝駐車場~(県道169号を徒歩で)~キスゲ平~八平ヶ原~丸山~小丸山~天空回廊~(県道をランニングで)~霧降滝駐車場

紅葉にはまだ早いとはいえ週末の日光市内は混雑する。
とはいえこの青空である。
むらむらする気持ちを抑えて自宅にいるのは窒息してしまいそうで精神的にもよくない。
車の渋滞に影響されずに自然を楽しむ方法は何かないものか?
その解決策は歩くことだ、ともっともな理由をつけて近くの霧降滝駐車場から歩いて丸山を往復する計画を組んでみた。
霧降滝駐車場から霧降高原・キスゲ平へは8キロという手頃な距離であり、往きは2時間みておけばいい。往復3時間半だがそれでは物足りないから少し足を延ばして丸山に登るという腹づもりである。

霧降高原は男体山から始まる日光連山の端、北西に位置し赤薙山からキスゲ平までを指す。広義には日光駅から霧降高原に向かって進んで傾斜が始まる「霧降大橋」辺りから先を指すが厳然とした区別があるわけではない。
霧降高原へ向かう県道169号を車で走っていると次第に山が迫ってきてその大きさに圧倒されるが、その山は赤薙山である(画像はその位置から撮ったもの)。
他に視界に入るのは焼石金剛、小丸山、丸山で地理院地図だとこれらのうち、焼石金剛はピーク記号が描かれていないが地形的にはピークに見える。

これらの山は無雪期はもちろん登って面白いが積雪期でも安全に登れる山として管理人はよく利用している。
キスゲ平園地からは冬でも赤薙山まで行くことができるが、特筆すべきは稜線からの眺めの素晴らしさである。北に福島県の山並み、東は関東平野、南は富士山、ときにはスカイツリーまで見通せる。西は残念ながら展望がない。というのも稜線が女峰山までずっと続いていて見えるのは山ばかりなのだ。

さあ、前書きはこの辺にして歩き始めるとしましょうか。

県道からの眺め


赤薙山そして、峰続きの小丸山がぐっと近くなってきた。


キスゲ平に到着。
駐車場はこの時間、すでに満車。
ハイカーの姿も多い。
こんないい天気なんだから当然かも。


今日は冒頭に書いたようにあまり使われていない丸山北登山道で山頂に達して下山は天空回廊で降りてくるという計画だ。


レストハウスの裏に回り込み、旧登山道を八平ヶ原分岐まで歩いたらこの標識にしたがって八平ヶ原へと進路を変える。


分岐直進は旧登山道。
天空回廊ができて小丸山へ苦労なく行けるようになったために藪化している。


丸山へは分岐を右に折れて一度沢に降りそれから登り返す。


太い枯木に着生した猿の腰掛。
前はもっと大きく育っていたのに悪意あり人物によって盗られてしまった。


八平ヶ原に到着。
ここは一面の笹っ原で樹木はダケカンバだけ、という変わった場所である。


北東に高原山(鶏頂山、釈迦ヶ岳、中岳、西平岳の総称)が望める。


ここまでほぼ真北に歩いて来たがここで進路は西に変わる。


八平ヶ原からこれから向かう丸山を見上げる。
八平ヶ原から丸山登山口までほぼ平坦なので一息つける。


さあ、いよいよ上りが始まる。


丸太の階段を上ったり、、、


さらに丸太の階段を上ったりを繰り返すと、、、


1689メートルの山頂に到着する。


山頂を示す木柱。
標高は1689メートル。


山頂から赤薙山を見上げると、、雲がかかって山頂は見えない。
雲が厚くなってきたぞ。


山頂のヤシオツツジはすでに色づき始めている。


これはカエデ


ここは小丸山との鞍部。
ヤシオツツジとコメツツジが多く存在している。


この辺りは岩だらけの歩きにくい道。
腰を落として重心を下げ、ゆっくり下る。


小丸山と赤薙山を結ぶ稜線と交わると小丸山はすぐ近い。


1601メートルの小丸山まで下山。
向こうに見える構造物は園地にシカが侵入しないようにする鹿柵。
園地はニッコウキスゲの名所で現在、20万余の株が成育しているという。それらを守っているのがこの鹿柵である。


ここからキスゲ平へ向かって1445段の階段が設置されていて、これを天空回廊という。
下から見上げると雲を突き抜け天に向かってる階段という意味である。


階段の中段、700段目から園内を歩く歩道が敷設され、高山植物を観ながら歩けるようになっている。しばし観察の時間に充てることにした。


これはきっとタムラソウ。


オヤマリンドウでしょうね~、たぶん。


さすがにこの時期になると花が少ない。
のんびり散策したつもりが20分強で駐車場に降りてきてしまった。
日光駅からの路線バスはこの駐車場が発着場になっているので便はとてもいい。


レストハウス前から日光駅へ延びている県道169号線は下り一方である。
車を置いた霧降滝駐車場まで標高差600メートルを足に負担をかけないよう、時速6キロという歩きに等しい速度で下っていった。