古賀志山で見る花たち(2020/04/06)

2020年4月6日(月) パッとしない天気

今日見た花(順不同)
ニリンソウ、アカヤシオ、ヒカゲツツジ、トウゴクミツバツツジ、スミレ、エイザンスミレ、タチツボスミレ、ツボスミレ、カタクリ、ヤマブキ、ヤマザクラ

ブログを書き上げたら検討すべきこと(最後に詳しく)があるため前置きなしで進める。
今日の目的は3月6日に下見に訪れたニリンソウ群生地を再訪し、ニリンソウのその後を確かめることにある。

今日の接触者
・コンビニ(店員と・客は少ない)
・鳥屋山手前でランチ中の夫婦1組と挨拶を交わしたのみで、他には誰とも合わず。

メモ
・歩行距離:7.8キロ(GPSログをカシミール3Dで処理した値)
・所要時間:4時間33分(写真撮影と休憩を含む)
・累積標高:885メートル(アップダウンのうち、上昇分の累積)

3月6日にも利用した林道内倉線沿いの広場に車を置いた。


しばらくの間は林道を歩くが、つい最近まで砂防堰堤の工事で使われていたので歩きやすい。
前方に特徴的なピークが見えるがあれは弁天岩であろう。
弁天岩は班根石山側から上るのが普通だが、全体の形など意識することなくあのトップに立てる。
こうして西側から見るとすごい形をしているんだなということを今日、初めて知った。


ズームで撮ってみたが出べそのようななんとも奇っ怪な形をしている。
先週の金曜日(3日)に手前右の尾根を上がってあの出べそのトップに立ったわけだが、じつを言うと今日は別の尾根(手前左)から上がれないものかと、その下調べも兼ねてやって来た。


2015年9月の豪雨で崩落した鳥屋山(ピーク444)の南斜面。
削られた斜面は補強されまた、土留めが施行された。


「スミレ」という名のスミレとしておこう。
図鑑で調べても「スミレ」しか該当しない。


タチツボスミレ


崩落現場を境にして林道は急に細くなりまた、荒れてきた。


切り口がまだ新しい倒木。
ニリンソウ群生地への道はNPO法人「古賀志山を守ろう会」が整備してくれているが、この倒木の処理も同会の労によるものであろう。


涸れ沢にかかった丸太の橋。
これも守ろう会によるもの。


橋を渡るとすぐ分岐。
ニリンソウの群生地へは左に進むが、弁天岩への取り付きを探すため右、地図に描かれている林道を詰めてみることにした。


うへっ、藪になっている。
新芽が出る前にこれだと来月になったら歩けたものじゃないぞ。
それにこの右、沢を挟んで弁天岩への斜面は傾斜が40度以上あり、上がるのは無理そう。
戻った方がよさそうだ。


藪の中でヤマブキの黄色がひときわ目立っている。


丸太橋のある分岐まで戻って弁天岩方向の斜面を見上げる。
ここも藪だが傾斜は30度くらいなので頑張れば上れそうだ。
次回の課題としておこう。


分岐を左へ進んだところがニリンソウの群生地。
さあ、どれほどの群落が見られるのだろう?


蕾からようやく開いたばかり。


前回はカタクリの葉を確認したがその規模まではわからなかったがたいして多くはない。


セントウソウ


佇み、こちらを窺っている動物園から逃げ出してきたサイ。


なるほどこれなら群落といえるほどのニリンソウ。
しかし、開きかけのばかりで完全に開いているのは見当たらない。


これは開いている方かな。


二輪目が顔を覗かせている。


これなど早くもタネ(実)をつけている。


ローアングルで。


ミヤマウグイスカグラ


群生地の中を開いているニリンソウを探して30分ほどウロウロしただろうか、まだ数日早いようだ。


分岐と出合ったので振り返るとこんな斜面があったので上がって行く。


もの凄い岩尾根に変わった。
傾斜が急で立ち止まると後ろへひっくり返りそうになる。


急峻な岩場をクリアして古賀志山から北に向かって延びる「中央稜(管理人が勝手につけた名称)」に乗った。
ここを少し行くと馬蹄形ルート入口の「手岡分岐」。


その手岡分岐でひと休み。


さあ、馬蹄形ルートに入ろう。


この転がり落ちそうな急斜面を下るとカタクリの群落があることを先月13日に確認している。はたしてどうだろう?


古賀志山山域の5カ所の群落に比べると規模が小さいが、確かに斜面一面カタクリだ。
とはいうものの、咲いているのが見つからない。
といって咲いて枯れた様子もない。


ようやくひと株、見つけた。
もしかするとここのカタクリは未成熟で、すべてが咲くのにまだ数年かかるのではないだろうか?


今日はこのピンクの梱包ヒモがやたらと目についた。


尾根の分岐。
ここは左(南西)へ。
道なりなので右へ行ってしまうことはないだろう。


次の分岐は右(西)へ。
道なりだと直進(南)なので注意が必要だ。
管理人も過去、同じ間違いを二度やったことがある。
もっとも、そのまま進んでしまっても林道内倉線の支線に出るので駐車地に戻ることができるが。


分岐を右(西)へ進み送電線が見えれば正解。
この位置から急斜面を下ると地図の軽車道(実際は廃道に近い細い林道)と出合うので横断し、次に急斜面を上る。


咲きだしたばかりのヤマツツジ


ヒカゲツツジは終わりに近かった。


あれは鳥屋山(ピーク444)かな?
ここから見ると先鋭的なピークだが山頂はのっぺりしていてここから見るのとは大違いだ。


トウゴクミツバツツジ


ヤマザクラ(ズームで)


馬蹄形ルートの手岡分岐と内倉林道までの区間は鎖場が2カ所ある。
鎖はいずれも古賀志山を守ろう会が設置したものでしっかりしている。
2カ所とも鎖は使わず両手両足で上がった。
なお、この岩は右から巻くことができる。


岩を登るとき、握力が弱い管理人は手袋を使う。
手袋はホームセンターで売っている作業用のものだ。
手のひら部分に滑り止め加工がしてあって、鎖をしっかり握れて滑ることはない。
また、鎖を使わない場合は岩に対しても同じ効果があるのと、岩の突起で手を傷つけるのを防ぐことが出来る。
数種類を試してみたがこのオレンジ色のが摩擦力がもっとも強い。


鳥屋山に到着。


次に腰掛岩へ向かう。


腰掛岩手前に咲いたばかりのヒカゲツツジを見つけた。
5・6本あっただろうか、班根石山のと同じようにいずれも急斜面に成育している。


馬蹄形ルートのランドマーク的存在の腰掛岩。


腰掛岩からの眺めはよく、南に古賀志山主稜線、西に古賀志町が望める。


古賀志町(たぶん)


腰掛岩で長めの休みをとりゴールに向かって急斜面を下っていく。


このルートも歩きやすくていい。


ツボスミレ


白花のエイザンスミレ。


内倉林道に降り立つとゴールはすぐだ。


8時20分に歩き始めて4時間半のお花見を楽しむことができた。


8時33分に見た弁天岩を視覚的にわかりやすくしてみた。
管理人が愛用しているPC用地図ソフト「カシミール3D」を使って図にしたものだ。
写真だと木が茂っていて尾根の存在がわからないが、こうして裸にしてみると尾根が可視化できる。

尾根Aは3日に歩いた「西尾根」、尾根Bは「松島コース」という名称があるくらいだから昔から歩かれている尾根なのであろう(管理人は未踏)。
今日はニリンソウを観に行く行程でもっとも近づく、尾根C・Dの取り付き点を探した(結果は9時13分の画像で)。
尾根Cの取り付き点は林道のずっと奥まったところにあるらしく、わからなかった。
尾根Dは上図から、林道から取り付き可能なように見える。

実は3日に西尾根で弁天岩に行ったとき、尾根の中腹より上辺りから岩尾根に変わったのだが、鎖やロープを設置するほどの傾斜ではないが、といって両手を使わなければ上がれない岩場が延々と(に感じた)続き、それに古賀志山山域の他の岩場とは違った面白さ、新鮮さを感じた。
帰ってさっそく地図を見ると、西尾根の他に3本の尾根があることがわかった。
西尾根と同等の面白さが味わえるのであればB、C、Dの3本の尾根も試してみたい。
今日見た花の復習や次回見る花の予定などそっちのけで、今は弁天岩西斜面のことで頭がいっぱいになっている管理人なのである(笑)