古賀志山で見る花たち(2020/03/25)

2020年3月25日(水) 晴れ 風冷たい

今日見た花(順不同)
カタクリ、ミヤマシキミ、キクザキイチゲ、エイザンスミレ(白花もあった)、ショウジョウバカマ、セントウソウ、ワチガイソウ

今日は管理人が把握している大小数箇所のカタクリ成育地のうち、規模の大きな5ヶ所を観て廻る計画を組んだ。
しかし、候補に挙げた5つの群生地をどうすれば効率よく回れるか、それが悩ましかった。
同じ道を歩くことなく5ヶ所をつなげて歩く、それを今日の課題とした。
そこで、柔軟な発想ができるよう、昨夜は頭に十分な量のアルコールを注入し、地図と睨めっこしながら考えて今日に備えた。
地図の赤線(最後に掲載している地図参照)は実際に歩いた軌跡だが、計画通りの軌跡を描いているので、計画の精度はまずまずだったとしておこう。

今日の接触者
・コンビニ(店員と・客は少ない)
・13:05のお花畑で夫婦、同じ場所で女性4人グループと挨拶(時間差あり)。

メモ
・歩行距離:10.3キロ(GPSログをカシミール3Dで処理した値)
・所要時間:5時間19分(写真撮影と休憩を含む)
・累積標高:1212メートル(アップダウンのうち、上昇分の累積)

水際の枝垂れ桜がはっきり見えるようにズームで撮ったらなんとも薄らボケの風景になってしまった。


その枝垂れ桜は一昨日よりも多くの花が付き、見応えが出てきた。


まず始めに中尾根の北斜面に咲くカタクリから観ていくことにする。19日に観たばかりだが、、、
岩稜の中尾根は初っぱなかなり怖い一番岩、次に二番岩、三番岩、四番岩と続く難所である。が、回避する道もある。それが尾根の北斜面をトラバースする道だ。危険はない。
赤川の左岸に沿ってアスファルトの林道を北へ向かっていくと三叉路に出る。ここを左に折れると中尾根北コース(と、勝手に呼んでいる)の登山口。


前回の訪問から1週間経ったが気温が低い日が続いたせいかまだ見ごろを保っていた。


斜面一面、カタクリだらけ。
カタクリ以外、なにもない(笑)


この先で中尾根と交わる。
これで難所は避けることが出来たが岩はまだ続く。


岩のてっぺんに大きな枯れ木が突き刺さっている特徴的な岩。
これを管理人は「枯木岩」とか「ヨット岩」と呼んでいる。
岩のてっぺんに乗ると好展望が得られるが岩の基部を左に巻くこともできる。


おぉ、アカヤシオの蕾ですね~。


ヒカゲツツジの名所として知られる(地元の人の間では)二枚岩への分岐。
管理人が初めて二枚岩に行ったときは目印となるものは何もなく、当たりをつけてルートファインディングしながら歩いた。
それはもう苦労を伴う作業だったが、探し当てたときの喜びは大きかった。
今はこうして案内板があるから誰もが簡単に行けるというものだ。


あっ、咲いてるアカヤシオがあった。
これから4月半ばまで楽しめそう。


アカヤシオの向こうに古賀志山が見える。


班根石山(はんねいしやま、通称:ごーごーきゅー)に近づくにつれてヒカゲツツジが目立ってくる。
まだ固い蕾だった。
昨年4月9日に訪れたときは咲き始まったばかりだったので、今年はやや早い予想とはいえ開花は4月になってからであろう。


班根石山にさらに近づくと道は険しくなり、滑落の危険性が高まってくる。
露出した木の根っこをつかんで慎重に上がっていく。下りはもっと怖いよ!
なお、班根石山へ行くのに普通この道は通らない。もっと安全な道がある。


班根石山のアカヤシオはわずかだが花をつけていた。


班根石山(はんねいしやま)
10数人が座れる広場になっていて地元の人がよく休憩に利用する。
まだ早いが管理人もここで昼メシとしよう。


展望が良く、北は高原山、西には日光連山が見える。


今日の昼飯メシはこれと海苔巻き。
500kcalに満たないが小腹が空いたら行動食でエネルギーを補給しよう。


とてもマッタリした時間を過ごせた。
ではこれから2つ目のカタクリ群生地へと班根石山を南下する。


通称「伐採地」。
管理人が古賀志山を歩き始めた頃、ここは桧が伐採されて何もなかった。
その後、植えられた幼樹が順調に育っているかのように見える。


しかし、1本1本をよく見ると、こんなものもある。
古賀志山に恨みをもつ古賀志山愛好家がいて(冗談ではなく)、次世代のために植えられた桧の幹の先端をへし折って歩いたのだ。
それが成長したのがこれ。
折られた部分から枝分かれしたので真っ直ぐ育っていない。
数十年後には木材として伐採されるのだろうが、売り物として育つのだろうか?


伐採地を通過するとすぐ、富士見峠と出合う。
直進すると古賀志山だが、ここは左へ行く。


富士見峠から古賀志山のもっとも一般的な登山道(北登山道あるいは北コース)を降りていく。


途中、魔界へ導かれるようにして岩陰に浸入するとそこに群落が。


ミヤマシキミの開花が始まっていた。


う~ん、いい色してますな~。
これで今日、2つ目の群生地。


東陵見晴に出てこれから岩を下って3つめの群生地へ向かう。


まずは垂壁を。
管理人が初めて古賀志山を訪れたのが2014年10月。
いずれ挑戦するであろうこれを見たとき、足が竦んで身動きが出来なかった。
落ちたら間違いなく死ぬな、そう確信して引き返した。→初めての古賀志山


連続する岩場を下り、これから第3のカタクリ群生地へ。


さあ、どうかな?


おぉ、なかなかの見応え、、、


咲いたばかりのキクザキイチゲ。


これもいいですね。


カタクリ咲く急斜面を下り、次の群生地へ。


出迎えてくれたのは白いエイザンスミレ。
エイザンスミレは淡いピンクの花を咲かすがこれは真っ白。


ここのカタクリは蕾は1ヶもなく、すべて開花。
萎んでいるのもあったので終わりに近づいているのかも。


ショウジョウバカマが20株ほど生育しているが時期的に少し遅かったようだ。


セントウソウ


群落の斜面を上がると東稜コースと交わるので突っ切り、最後の群生地へ下りていく。


ここは今月6日に訪れているがそのときは蕾が1・2株しかなく、他はまだ葉っぱだけだった。
今日は実に見事な咲きっぷり。


ヒゲネワチガイソウ


エイザンスミレ
エイザンスミレはこのように淡いピンクの花が普通だ。


すぐ近くにショウジョウバカマの群落があるがここは花の色が褪せ、終わりを告げている。


林道芝山線に下り赤川ダムへ。


赤川にかかる芝山橋に差しかかる。
左へ入ると北登山道。


陽射しが気持ちいいので赤川ダムを左回りに歩いて駐車場へ向かった。


カタクリの群生地は明示しませんので記事とこの地図を見比べて読者がご想像ください。
その方が古賀志山がさらに面白くなりますよ!!

それにしてもアレですな、わずか5時間でこれほど充実した時を過ごせるのが古賀志山の凄さというもんです。
これから4月いっぱい、花と怖さを求めてせっせと通うことにします。