31日に見た古賀志山のカタクリの大群落には圧倒されたがカタクリくらい日光にもある。群落とはほど遠いが人の目を楽しませるくらいの数はある。
と考えたら“あそこ”のカタクリのことが気になって居ても立ってもいられなくなり、風邪でだるい身体を引きずってへ行ってみた。
それにしても先週の木曜日に鳴虫山に登って疲れ、そのまま本業が忙しい週末に突入したのが影響したのか珍しく風邪をひき、ふだんなら熱燗をグビッとやれば治ってしまうのに飲んだら寝付けなくなり悪いことに鼻が詰まって息ができず、夜中に何度も目が覚めてしまう始末だ。
そんな身体で31日は古賀志山へ行ってまた疲れたものだから風邪はいっこうに治まらず、そして今日だ。おとなしく寝ていれば治るのにと思うものの、こんな天気を逃したらもったいないという貧乏根性が先に立ち、お恥ずかしい限りだ。
いや、じつは日曜日にツアーの予定があるので危険箇所の確認と、カタクリの開花状況を調べるために、今日は本業の一環でやってきたのだ。
国道から逸れて2キロ行くとこのようないい形をした滝がある。急峻な山が多い日光は水が豊かで、旧日光市内だけで50もの滝があるといわれている。
今日はこの滝を遡って水の尽きるところまで行き、こんこんと湧き出る水を沸かしてコーヒーを飲むつもりだ。
おっ、さっそくカタクリのお出迎えを受けた。
まだ開いたばかりで眠たげだ。
滝の上流に向かって歩いて行く。新緑にはほど遠いがその分、開放感があって気分がいい。
そろそろ冬眠から覚めた熊が活動を始める季節なので、熊を早く発見するするためにもこのくらい見通せた方がいい。
熊よりも先にシカの頭蓋骨を見つけた。ここはシカの生息地でもあるので不思議はないのだが、、、
カタクリは群落こそないがかなり広範囲に分布している。
ここには蕾をつけたのが9株あった。
おっ、これは?
ヒメイチゲにしては葉の切れ込みが深い。切れ込みの深さと枚数で見れば古賀志山で見たたキクザキイチゲに似ているが、う~ん、なんだろう。
咲けば花の特徴でわかるかもしれない。
日曜日には咲いているだろう。
ここにもあそこにも、湧き出し口は複数ある。女峰山系から湧き出る天然水である。山肌にしみこんだ雨が、自然の濾過装置によって不純物が除去されるとともに、地中のミネラル分を含んで再び地上へというサイクルが繰り返さた結果だ。
さすがにこんな神聖な場所でラーメンは似合わないから、昼はコーヒーとコンビニのあんパンにした。
管理人、つぶつぶのあんパンが大好きなんです(^^)
単独行なので自撮りで記念とするw
今日が過去の日になると、4月初めのあそこの景観や管理人の出で立ちがどうであったかなど、こうやって写真で残しておけば役に立つ。
岩壁には天然の洞窟があってこのようなものが。
かなり古い石仏なので歴史を知りたくて調べてみると奥村隆志著「日光四十八滝を歩く」に、この仏に1756年(宝暦6年)と彫られているのを見ていることが書かれている。
それとこの仏像、首が左隣の石盤の上に落ちている。廃仏毀釈によって壊されたのではないかと、著者は推測している。
さて、ここから戻るにははやり、別ルートがいいであろう。じつはもうひとつの目的がある。
往路では見ることができないアカヤシオが復路では数多く生育しているのだ。
その前に地図とコンパスをセットしておかないといつものように道まちがいを起こすw
笹藪の中を15分歩くと正規の登山道に出る。利用者がいないので登山道とはいっても獣道かと間違えるほど荒れている。
ここがアカヤシオのトンネルになるところ。この手前にも数多くあるがここが一番、見応えがある。
咲けばこんな感じ。例年だと4月末に開花するが、いまはまだ堅い蕾だ。
写真は2012/05/01のもの。