古賀志山、探せばまだあるバリエーションルート。中尾根回避ルート。

2015年10月27日(火) 晴れ
赤川ダム~中尾根一番岩、二番岩~三番岩手前でバリエーションルート~P496~P559~弁天岩~富士見峠~古賀志山~御岳山~古賀志山大神~モアイ像(対面岩)~岩下道~林道三叉路~赤川ダム

この3月、古賀志山のバリエーションルートをすべて歩き尽くすという目標を立て、昨日で23回を数えた。
古賀志山を歩いていて枝分かれした道に気がつくとそれらを地図に記録して次の山行で歩くというやり方でこれまでずいぶん歩いたつもりだが、それでもすべてではないようで、次から次へと別のバリエーションルートが見つかる。行き先もわからないままどんどん歩いて行くと、ほう、こんな所へ出るんだと感心するようなことがある一方で中には、藪に引き込まれたり崖の上に出たりして怖い思いをすることがあるがそれはそれで新境地を開いたようで楽しい。

古賀志山は古くから地元の人に愛され利用されてきた、まさに“おらが山”といった雰囲気が漂う家庭的な山で、昼時になると山頂など地元の人の話し声で賑わう。そこに加わるのが元気の素なのであろう、日参する人が多いらしい。
新参者の管理人などその輪に加わる勇気はないが地元の人の親切のおかげでバリエーションルートの存在を知るようになったので、古賀志山を熟知している地元の人の存在はとてもありがたい。

バリエーションルートがいつ頃から存在しているかなど知る由もないことだが、地形を熟知している地元の人によって開拓され歩かれるようになったのは間違いないであろう。その恩恵にあずかっているのが管理人のような一般ハイカーだ。だから善し悪しは別にしてバリエーションルートを拓いてくれた先人の功績には頭が下がる思いだ。

それに加えてNPO法人「古賀志山を守ろう会」が公開している諸資料の中で「めぐり図」は心強い。古賀志山の歴史を残す貴重な神社や信仰の対象となる岩を網羅したもので、バリエーションルート歩きに欠かせない。
地元の人に教えていただいたバリエーションルートと歩いていて気付いたバリエーションルート、「めぐり図」にあるバリエーションルート、それらを歩くのも終盤になりただいま、ラストスパートといったところだ。
年内にはすべてを歩き終え、以後は100もあるとされるバリエーションルートを気分や体調、許される時間に応じて使い分けていこうと考えている。

さて、今日は厳しい岩場が連続する中尾根ルートの、岩場を回避するルートを探してみた。
実は前回、20日もチャレンジしたのだが途中まではよかったのに最後になって藪に突入してしまい、これは道間違いではないかと思ったのだ。
岩場を回避することの意味だが中尾根にさしかかった時点で疲労困憊し、腕にも足にも力が入らないという状態で岩場を上り下りするのはとても危険だ。岩場を回避できれば危険を最小に抑えることができる。


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いつもの赤川ダムから眺める古賀志山。ダム湖の周りは一杯飲んでほんのり色づいたといったところ。杯を重ねて朱色に染まるのもはもうすぐといった感じ。

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ダムの脇を赤川にかかる芝山橋まで歩いて川に沿って林に入る。

DSCF4325赤川に流れる水は鉄分を含んでいるのか川底が錆色。

DSCF4326先月の豪雨で流された橋はフェンスが張り巡らされていて渡れないので、ここまで林の中を歩いてきた。

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中尾根ルートの一番岩と呼ばれている厳しい岩場。これから先、二番岩、三番岩へと続く。

DSCF43391枚岩で構成された二番岩。
右端にロープが下がっている。

DSCF4341二番岩を前に、左へ回り込むと別の岩が見つかった。鎖がかかっている。
今日はここを上ってみよう。

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最後に三番岩だがここに来て初めて、右へ巻くルートがあることに気がついた。
三番岩は5・6回登っているので巻道を歩くことにした。

DSCF4348まっすぐ北へ向かってルートがある。
位置から察して細野ダムの真上になるのだと思う。

DSCF4351歩いて行くとT字路になっていて右へ行くと細野ダムへ下れるようだ。
左へ折れて三番岩の真下を巻いていく。目印もある。

DSCF4353おっ、ヤブコウジ ミヤマシキミの群落だ。

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左にロープが見えたので辿ることにした。空が見える位置が三番岩をクリアした稜線で、軍艦岩の手前であることがわかった。

DSCF4357元の巻道へ戻って稜線下の巻道を進んでいく。道は明瞭である。

DSCF4368ひょ~、ヤマツツジが咲いている。狂い咲きというやつか。

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ピーク559のすぐ脇に出たのでここを左(西)へ折れ、今日の昼ご飯の場所まで行くことにする。

DSCF4383美味しいご飯を食べるためにもう一汗かこう。といっても冷や汗だけど(^^)

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岩を登って50メートルほど進むと視界が一気に開ける。弁天岩だ。
遮るものなく日光連山を眺めることができる、素晴らしい場所だ。広場になっている。
正面にでんと座っているのが弁天岩で、ここでご飯を食べるのに適しているため弁当岩ともいわれているらしい。
管理人ひとりで独占し、大いにくつろぐ。

DSCF4384岩を下る場合、上りほど楽ではない。
なにしろ足下が見えないので顔を下に向けて足場を探さなくてはならず、それはつまり数メートル下の地面を見ることになる。
ここでロープを放すと確実にケガをするな、という現実的な恐怖におそわれるのもこのときだ。

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なんとか無事に岩を降りることができたので次に古賀志山へ向かう。
ここは伐採地と呼ばれている展望地。古賀志山から赤岩山にかけての山並みがよく見える。

DSCF4410伐採地から緩やかな傾斜を降りきったところが富士見峠。左の凹んだ方が北コースと呼ばれている、地理院地図にある正規のルートだ。
ここは直進する。

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富士見峠から急登すること10分で古賀志山山頂に着く。
ちなみに所要時間10分というのは休憩なしでの時間。疲れているときなど途中で息を整えなくてはならないので倍の時間がかかることもある。今日はまだそれほど疲れていないらしい。
13時40分、ここにも誰もいなかった。

DSCF4438古賀志山を足早に去り次は御嶽山。
昨年10月はこれから先、鎖と梯子があると知り、怖じ気づいてここでUターンしたっけ(^^)

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御嶽山山頂も無人だった。
午後2時近くでもあり、いつもは地元の人で賑わうのに皆さん、すでに引き上げたようだ。

DSCF4444先週20日、山頂に山座同定盤を設置するための前準備で、視界を遮る木を伐採したと聞いた。そのおかげか視界は180度と広く、我が日光連山がよく見える。
なお、ここは自然公園法に守られているので木の伐採には市長の許可がいる。それには地権者の同意も必要だ。立て札はそれらを証明するためのもので、設置者はNPO法人「古賀志山を守ろう会」。

DSCF4445山頂の北西に日光連山が見える。空気が澄む冬は圧巻だろうなぁ。

DSCF4458アブラツツジがいい色になっている。

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御嶽山から下るルートはいくつかあるが今日は南へ、古賀志山大神(こがしさんおおかみ)を経て岩下道に出ようと思う。

DSCF4467急な傾斜を下る途中でモアイ像(正式には対面岩)を見下ろす。

DSCF4477高度をぐっと下げてこんどは見上げる。このアングルがもっともモアイ像らしく見える。

DSCF4485岩下道の終わりでアスファルトの林道に出るので三叉路までてくてく歩き、再びハイキングコースへ。
ここを歩くのはこれで二度目だが桧林の中の快適な道だ。
この先にシュウカイドウの群落がある。

DSCF4489赤川ダムと出合うまで200メートルほどのシュウカイドウの群落。花はとうに終わっているがこの時期は花後の結果が見られる。

DSCF2940盛りの頃のシュウカイドウ。
雄花と雌花は独立して咲き、種は茎の下に咲く雌花のあとだ。

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無事に赤川ダムにご帰還。
たっぷり歩いたつもりにだがそれでも9キロ、長い休憩を含め6時間にすぎないが岩場の上り下りが多く体力はそれなりに使うから充実感はある。