古賀志山外周の盗人山へ。道間違いと藪こぎで疲労困憊。

2015年7月10日(金)
赤川ダム~北コース途中から岩場を登って中尾根~二枚岩~林道~P494~盗人山(紅白鉄塔)~林道~猪倉峠~長倉山~赤川ダム。総距離、推定15キロ。

これで7回続けて古賀志山ネタ。まだまだ続きそう(^^)
先月30日に古賀志山山域外周部を歩いたのだがその後、ネットで調べたら外周部のさらに外に「盗人山」というおかしな名前の低山があることがわかった。
ただし、確かに古賀志山山域のルートとつながってはいるがそこは日光市だ。古賀志山に近いとはいえ、もはや古賀志山山域とは言えないのではないか。とは思うものの、古賀志山につながるすべてのルートを歩き尽くそうと考えている管理人には、その名前からして気になる山だ。
標高は442.8メートル、もちろん地図に山名は描かれていないし、いつからその名前で呼ばれているのか定かではない。それにしても「盗人山」とは穏やかな名前ではないなw

管理人は古賀志山(今回は登頂しないが)に行くときは毎回、少しでもいいから未踏のルートを歩くことを課題としている。なにしろ、古賀志山山域には100本以上ものルートがあるとされているからそれをすべて歩きたいのだ。地図を子細に眺めると盗人山へ行くには未踏ルートが数本、含まれている。全ルート踏破に少し近づくような気がしている。

※例によって固有名詞がたくさん出てきますが国土地理院の地図には描かれていない通称なので、興味のある方は地図を手元に標高(ピーク***という表記)や尾根筋を見ながら推測してください。


DSCF0491ようやく雨が降らない日と出合った。
雨さえ降らなければ、どんより曇っててもいい。
今朝の古賀志山は山頂に重たい雲がかかり、今にも降りそうだが回復しないまでもこれ以上、悪くならないでほしい。


DSCF0493赤川ダムの脇を歩いていると初夏の花、というより梅雨時の花かな? キツリフネを見つけた。


DSCF0496ここで地図にある「北コース」に分岐する。北コースはさらに複雑に別れ、いくつかは岩場へと導く。


DSCF0499おぉ、オニヤンマだ。体長15センチほど。
羽化したばかりなのか身じろぎもせず、まるでピン留めされた標本のようだ。羽が乾くのを待っているだろう。堂々たる姿に感動。


DSCF0507北コースは地図に描かれているだけに歩きやすいのだが、枝分かれした別のルートに入るとこんな岩場と出くわす。
管理人、この岩場は初めて。


DSCF0510右側にはロッククライミングをするのであろう、岩壁にはハーケンなどの道具が見られる。


DSCF0513これを登れば岩の上に出られるのだろうか?


DSCF0514つかの間の休憩。古賀志山が見える。


DSCF0515ロッククライミングの壁の最上部らしい。


DSCF0516岩壁を右に見ながらこちらも危険な岩場をよじ登る。


DSCF0517ここが最上部らしいぞ。


DSCF0519地面だ!
これで怖い思いをしなくてすむ。


DSCF0521中尾根と合流したのでここを左折して次の目的地、二枚岩に向かって進む。
ちなみに右に折れると中尾根の核心部分のハードな岩場だ。しかも下りだから危険を伴う。


DSCF0523岩の中からニョッキと枯れ木が。ピーク496だ。


DSCF0527地図には描かれていないピーク490は2本の太い桧が目印。ここを北に折れると二枚岩への尾根となる。


DSCF0532これが二枚岩。大きな岩がなんらかの原因でふたつに割れたと見られる。なかなか見応えのある巨岩だ。


DSCF0534二枚岩の北は視界が開けていて(といっても周りの山しか見えないが)、北北西の方角にはこれから向かう三角岩がそびえている。


DSCF0536二枚岩から北に向かって林道を目指し、ひたすら下る。


DSCF0538手岡峠と天狗鳥屋を結ぶ林道に出た。
この林の向こうに三角山があるのだが、、、


三角山への取り付きを探すがここではないさて、どこから入ったらいいものやら。
踏み跡が見つからない。


やや開けたところを上を目指してみることにした。


三角岩どうやら三角山の山頂に立てたらしい。というのも山名板もないのでその地形から判断するしかないのだ。
ここが三角山に間違いなければ、愛称「おむすび山」ということになるらしい。地元の人が集って昼飯を食べることからその名前が付いたようだ。
もっとも、三角山という名称も地図には描かれていないが。


この上が鞍掛尾根三角山から次の目的地、いよいよ盗人山へと向かう。この桧林の向こうは鞍掛山からの道。


DSCF0564
鞍掛山の尾根から分岐してピーク494を経て送電線の鉄塔まで来たが、ここまで順調だったというわけではない。
ピーク494を過ぎて北北西に向かったつもりだったのだが気がつくと真西に向かっていた。明瞭な尾根に引き込まれてしまったのだ。
その尾根はどうやら別の鉄塔の巡視路のようだ。


DSCF0569鉄塔は送電線を引きやすいように障害物のない場所に建てられる。
したがってそこからの眺めはいい。この鉄塔から東には鞍槍(くらやり)と鞍掛山がよく見える。
なるほど、「槍」とはいい名前を冠したものだと感心する。
これまで二度、あの頂に立ったのだが鞍槍の全貌を拝んだのは今日が初めてである。


鉄塔から今日の3つめの目的地、盗人山へと向かうが踏み跡すらない。
幸い、膝下程度なので嫌な思いをせずに歩けたが疲れもあってか足取りは重い。


DSCF0574林道との合流間近でこんなところを歩く羽目になったが、これはルートミスであることがあとでわかった。


紅白鉄塔入り口からの鞍槍と鞍掛苦労の末になんとか林道に降りることができ、一息というかため息をつく。
ここからも鞍槍と鞍掛山が一望。


鉄塔巡視路林道から盗人岩へのルートは鉄塔の巡視路を兼ねているようだ。こんな山の中に階段といった人工物が敷設されていることでそれがわかる。


鉄塔の回りは藪、右奥が盗人山への道道は鉄塔まで続いていたが盗人山に行くには藪を20メートルほど歩くのを強いられた。


DSCF0591442.8メートルの盗人山に到着。いちおう、山名板がある。


DSCF0592ほ~、こんな山でも三角点だ。


北側の展望山頂からの展望はこの程度。北側の一部が開けているだけだ。標高の割に高さを感じさせない。
なんともつまらない山に来てしまったものだ。
とここから同じ道を戻ったとすれば、きっと上の言葉が口をついて出ていたであろう、、、


250Mもある岩尾根が始まる帰りは東に向かって猪倉峠に出る未踏ルートを設定していたので盗人山を往復する予定はない。
山頂の滞在時間5分で早々に下山することにした。進路を東にとって間もなく、こんな大きな岩が行く手を阻んでいる。
岩の右にも左にも歩けるほどの余裕がない。この岩を乗り越えていく必要に迫られた。


岩尾根からの展望良し岩の上に乗ってみると山頂からの眺めとは比べものにならないほどの好展望が得られた。


DSCF0600それにしてもこの尾根、大小様々な岩が連なっていて、その長さ250Mもある。


DSCF0606岩尾根が終わると林道に出るまで桧林の中を歩く。


作業道との分岐を左へ林道に出たところで南に向かい、猪倉峠への入口を探すがこれがひと苦労であった。
アスファルトの林道から左に分岐する道があったのでとりあえず、左へ。


始めは藪小径の適当なところで猪倉峠に向けてコンパスをセットし、南東に歩き始めたのだがこの藪だ。
しばらくすると、前方に踏み跡がうっすら見えてきたのでこの道でいいのだと確信を得る。


猪倉峠と合流無事に猪倉峠と合流。猪倉峠はこれまで鞍掛山で2回、通過している。


長倉山への展望のいい尾根猪倉峠を南下し、次に分岐を長倉山へと向かう。この分岐はわかりやすい。
長倉山へは桧が伐採されて展望のいい尾根だ。


林道を突っ切ると長倉山この林道を突っ切ると長倉山はもうすぐなのだが疲れが出てきたのか、足がやけに重い。


DSCF0631やっとの思いでスタート地点に近いピーク、標高492.4メートルの長倉山に辿り着いた。
ここから赤川ダムへは30分、ここで一息つこう。