快晴の下、16回目のチーズフォンデュパーティーは大自然をスパイスに無事に終了する。

2015年2月28日(土) 霧降高原・キスゲ平

2000年からおこなっている雪上チーズフォンデュパーティは今冬で16年目となり、歩く時間よりも飲み食いする時間の方が長いという、管理人が主催しているスノーシューツアーの中では異色な存在である。たとえるならばお母さん手作りのお弁当を嬉しそうに食べる幼稚園生のピクニック、とでもいおうか(笑)。

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猛吹雪にもかかわらずツェルトの中でチーズフォンデュをおこなう(2013年)

しかし、管理人がjおこなっている雪上チーズフォンデュパーティがピクニックと決定的に異なるのは、たとえ猛吹雪といった状況の中でもこれまで中止にしたことがないという、楽しくも過酷なツアーであるということだw。そのため、一般のお客さん向けには設定していない、ある団体のための特別なイベントだ。

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2000年におこなった第一回目(たぶん)のチーズフォンデュ。

管理人がサラリーマンだった頃に入会して今に至るサラリーマン文化芸術振興会(以下「サラ文」)とは、管理人が脱サラして日光に移り住んでからも付き合いがあり毎年数回、日光に足を運んでいただいては管理人もいっしょにハイキングやパフォーマンスを楽しんでいる。

それらいろいろなイベントの中でスノーシューを使った雪上チーズフォンデュパーティが16年も続いているのは雪の中に身を置くという異次元の体験に加えて、雪の中で赤ワインを飲みながらアツアツのチーズフォンデュを食べるという、次元を越えた体験ができるのがこの団体に気に入られているのであろう。

実際にはチーズフォンデュパーティを始める前の二年間、この団体相手にすでに雪上ツアー(XCスキー、スノーシュー)をおこなっているので、同じ団体相手に18年も続いていること自体、すごい。

管理人が経営するペンションの開業は1994年だし、スノーシューツアーを始めたのが1998年だから、サラ文のスノーシューツアーの歴史はそのままペンションの歴史に重なるしスノーシューツアーの歴史にも重なり、いってみればサラ文のおかげでペンションそして、スノーシューツアーの成長があったといえる。

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遠方の人物に注目してほしい。この当時はまだXCスキーが主流であった。

さて、サラ文とのスノーシューツアーそしてチーズフォンデュパーティーのことである。
1998年当時、雪の上を歩くといえばクロスカントリースキーかアイゼン、あるいは“わかん”が相場であった。そんなフィールドをスノーシューなどという見慣れぬ道具で歩いたのだから、回りから好奇の目で見られたのはいうまでもない。
雪の上を私たちがあまりにも容易に歩くものだから、行き会う誰からも「なんですか、それは?」という声をかけられた。
そのたびにいちいち立ち止まって説明しなくてはならないという、今では考えられないことが数年は続いたであろうか。

さて、古い話はそれくらいにしてサラ文を相手にチーズフォンデュをするようになったきっかけは管理人も覚えていない。その前、二年間は出来合いのランチにしていたと思う。
変わったことが好きで目立つことが好きで初めてのことが大好きなサラ文だから、なにか変わったことをして楽しませよう、そんな気持ちが管理人にあったのかも知れない。
とにかく、管理人になんの知識もないのに2000年の最初のチーズフォンデュパーティは現在と変わらぬスタイルでおこなっていたのだから我ながら驚きである。
その後の変化としては参加人数が増えるにしたがって鍋を大型にしたくらいのものだ。もっとも、チーズフォンデュ自体、料理としてはシンプルなので変えようがないが。


IMG_9775チーズフォンデュは使う具材と備品の種類が多いのでチェックリストに基づいて事前の準備に結構時間がかかる。前の日にはすべてを揃えておかなくてはならない。
スーパー数件をハシゴして具材を調達したり納戸からガスストーブや鍋を出したりと、細かい作業で一日、費やす。
出発当日はこれにボイルした野菜が加わるから荷物は膨大な量になる。

IMG_9777チーズフォンデュの準備が整ったら次は前夜祭である。これまでの反省をどう生かすか、などといった面倒な話は抜き。前夜祭ではただひたすら飲むだけである。

IMG_9780当日。うお~、よく晴れた。
気温は零度。無風だ。
場所は霧降高原・キスゲ平を借りる。

IMG_9782本格的なツアーの場合はこの丸山に登るのだが今回は眺めるだけ。

IMG_9783身支度を終えてスタートしたがアンカーのKさんとはすでに大きな差が、、、

IMG_9787S16年生まれ、最年長のKさん(手前)とアンカーを務めるKさん。
サラ文の皆さん、それぞれ趣味を生き甲斐としているのでストレスフリー。とても元気だ。

IMG_9788時間調整のため先頭集団は休憩し、後続を待つ間に景色を眺める。今日は高原山がよく見える。
昨日降った雪でコンディションは最高だ。

IMG_9791女性陣がなにやら始めるようだ。

IMG_9793あっ、新雪の上に顔面から飛び込んだ。サングラスの跡をくっきりつけて喜んでいる。まるで子供だ(^^)

IMG_9795後続組をフォンデュの会場に残し健脚組はゲレンデを上へと向かった。

IMG_9799展望台から高原山を俯瞰。それにしても素晴らしい天気だ。

IMG_9801後続組が待機している場所に戻ってこれから長い長いランチタイムに入る。
チーズフォンデュを作るのは簡単なのでレシピをご紹介する。
スーパーで売っているピザ用のシュレッドチーズを鍋にぶち込み適度な濃さに調整するため白ワインを加える。さらに黒胡椒、ガーリックパウダー、コーンスターチを振りかけてチーズが溶けるまで丁寧にかき回せばできてしまう。
ただし、これを家庭でやって美味しくできたという話は聞かない。大自然というスパイスが足りないからであろう。

IMG_9802チーズが溶ける間に持参した野菜やフランスパン、ウインナなどを用意する。
野菜はあらかじめボイルしたジャガイモ、カボチャ、ニンジン、アスパラなどなんでもかまわない。
そしてなによりも欠かせないのが赤ワインである。

IMG_9803さあ、いただきま~す。
いや、その前にワインで乾杯という儀式がある。
この日は2リットル入りのフルボディを2箱、持参。1箱はあっという間に空になった。

IMG_9807これはアスパラかな?
チーズはまだ濃いがエネルギーを摂取するためにはこのくらいの方がいい。

IMG_9811カボチャもフォンデュによく合う。とにかく、ウインナ以外はすべてボイルしておくことが美味しく食べるコツだ。

IMG_9812フォンデュ会場からの高原山の眺め。
大自然をバックにする食事はカップ麺でもあんパンでも美味しい。

IMG_98152時間のランチタイムを終え気温も下がってきた。夜の打ち上げのためにさあ、帰ろう。

IMG_9816皆さん、かなり飲んだので千鳥足である。
下りにもかかわらず時間は登りと変わらない(笑)