風よ、吹くなら夜吹いてくれ! と叫んでも聞いてくれる相手ではなかった。

1月30日から3日連続のスノーシューツアーは雪降る中で実施し、新雪の中を歩けたのでそれはいいのだが、積もった雪を巻き上げるほどの猛烈な風に悩まされ、30日のツアーでは昼食抜きで下山、31日はツェルトの中で震えながら食べるといった具合で参加者には非常に申し訳ない結果となった。
ツアー3日目となる今日、晴れなくてもいいとにかく、風さえ止んでほしいという願いも虚しく、とうとう3日続けての強風下のツアーをおこなった。
予報によると明日も同じような天候らしいので先ほど、ご年配のツアー参加者に中止の電話を入れたところだ。

これまで16年もスノーシューツアーを開催してきて吹雪の日はもちろんあったが、しかしそれは30日間開催してせいぜい1・2日という割で、今年のようにこれまで15日間の開催ですでに4日もというのは異常な頻度ではなかろうか。
北海道にある大型の低気圧が北海道そして北日本に風雪をもたらせているらしいが、北関東に位置する日光もその圏内にあり、2日まで荒天が続くそうだ。

雪が降りしきる中でのスノーシューは幻想的な雰囲気が味わえるので好きだ。気温がマイナス10度程度なら歩いている限り、身体はポカポカして温かい。
しかし、これに風が加わると状況は一変し体感温度は5度下がる。今日のフィールドはマイナス10度だったから体感はマイナス15度だ。ガイド役の管理人でさえ厳しく感じるのでツアーの参加者においてはなおさらだろうと思う。風さえなければ快適なツアーだったのにと泣き言を言っても相手が自然のことゆえ、こればかりは仕方がない。
それでも参加者は皆さん、それなりに楽しんでくれたようです。
それにしても冬のフィールドの風は凄まじいの一言。風景も快適さも体温もすべて風によって奪われます。

2015年1月30日(金)
IMG_8490常連のKさんとその同僚Tさん、Kさんの甥っ子さん夫婦という4名構成である。それにしても凄まじい風。
Kさんとは一昨年、刈込湖でマイナス15度という寒さを経験している。

IMG_8492丸山北斜面の中腹を過ぎると傾斜が急に厳しくなる。

IMG_8494奮闘するTさん。
ルート上に階段があるくらいだからその傾斜の厳しさがわかるというもの。

IMG_8496ここが一番きつかった。

IMG_8504苦労の甲斐あって登頂できた。
風は方向を変えながら容赦なくおそってくる。
協議の末、ここでの昼食は断念し、下山してから食べることにした。

IMG_8506南斜面の鞍部。
天気がいいと関東平野が一望できるのだが。


2015年1月31日(土)
IMG_8510この日のコースは緩やかな登りが続く金精沢にした。
昨日、丸一日降った雪は積雪20センチにも達し気持ちのいい歩きが楽しめた。風さえなければ。

IMG_8514昼食はツェルトを設営し、15分で終了。早々に下山開始。
写真を撮る気力もなくゴール近くのコメツガ林に来てようやく素手になってパチリ。

IMG_8543このコースは樹林帯の中を歩けるので気持ちがいいのですが。風さえなければねぇ。


2015年2月1日(日)
IMG_8552今日は5名のツアーだが歩き始めから強風。これで3日続けて風に見舞われた。

IMG_8560なんとか八平ヶ原に到着した。これから丸山の急傾斜がまっている。

IMG_8563山頂直下の急斜面の先頭に立つのはTさんの若奥様、英理さん。華奢に見えてめっぽう強い。
その後に山男のKさん、続いてNさんKさんのカップル。

IMG_8574山頂に着いたが展望はなし。
でも達成感いっぱいで満足というのが皆さまの声でした。
風がやや弱まったのを幸いに、ここで昼食。
エネルギーの補充で元気がでたので下山することにした。

IMG_8581小丸山に到着。
この稜線が赤薙山と女峰山を4時間で結んでいる。

IMG_8593小丸山からは旧登山道を使って麓まで下山するがこのルートは使う人がほとんどいないのでトレースはなく、間違えると深い沢に入ってしまうことがあるので注意して下る。