2026年10日7日(水) 晴れ/暑くもなく寒くもない清々しい天気
頭の中にジージーと大音響で鳴くセミが居座っているのではないかと思うほど、強い頭鳴りに悩まされ、それとともに足元がおぼつかないほどのふらつきがあり、それを薬で抑えながらの生活という気持ちの落ち着かない日々を余儀なくされている。
薬は今のところ副作用もなく、症状も軽減できているが、頸骨のヘルニアによって脊髄が圧迫されている現状、根本治療にはなり得ず、薬を止めたら元の状態に戻ってしまうのではないかというジレンマがあって、鬱々とした気分だ。
だが、そんな気持ち、気分だからこそ気晴らしが必要であり、それを可能にしてくれるのが唯一、自然の中に身を置くことだ。
7月14日以来、2ヶ月半ぶりとなったが気晴らしに山を歩くことにした。
とはいえ、丸一日かかるような山歩きだと万が一の場合、下山できなく恐れがある。
万が一の場合、這ってでも帰れるような山として重宝するのが湯元温泉または光徳温泉から歩き始める刈込湖である。
傾斜は緩やかで危険はないし、下山後は車を置いた駐車場までバスで移動するつもりであれば距離は10キロ、4時間という短い行程だ。
下山後、不調でなければバス移動ではなく、5キロ余分に歩いても良し。
気持ちに余裕を持って歩けるのが刈込湖であり、現在の管理人の体調を考慮したベストチョイスである。
奥日光は間もなく紅葉シーズンを迎える。
紅葉シーズンともなると、奥日光まで行くのに裏道がない日光は車が大渋滞する。
下山が午後2時ともなると地獄の底に突き落とされた気分で車を運転しなくてはならない。
行くならその前だ。
そんなわけで選んだのが秋晴れが期待できる今日だ。
メモ(Amazfit T-Rex2で記録した)
・歩行距離:16.0キロ(GPSログをカシミール3Dで処理した値)
・所要時間:6時間18分(写真撮影と休憩を含む)
・累積標高:998メートル(アップダウンのうち、上昇分の累積)
まずはこの画像から。
渇水が続いている7月21日の中禅寺湖。
この時点で湖の水位は平年よりも1メートルほど低下していた。
普段は水の下に隠れている湖底が砂浜となって地上に現れている。
そのため、観光船の発着場となるイタリア大使館別荘記念公園や菖蒲ヶ浜、千手ヶ浜には船を着けることができず、変則的な運航となっていた。
そればかりかこの場所から始まる華厳滝へも水の供給ができず、流れはチョロチョロ。
奥日光の観光名所は観光資源として台無しとなっていた。
同じ場所のきょうの画像。
水位が戻って砂浜はすっかり隠れている。
華厳滝の水量も復活した。
さて、本題の刈込湖へと歩いて行こう。
前回、7月21日は湯元温泉をスタートして右回りに刈込湖へ行き、光徳温泉に下りて湯元へ戻る一周コース、15キロを歩いたわけだが、きょうはその反対回りにした。
光徳→山王峠→切込湖→刈込湖→湯元温泉→光徳というルートである。
距離は15キロ(当然ですが)。
画像は奥日光に多いハリギリの紅葉。
光徳から山王峠に向かう道は階段ばかりだし、これといった見所もないので正直言って楽しくない。
ミズナラの林は新緑の季節であれば階段の苦行を忘れてとても気持ちよく歩けるが、今はまだ紅葉(ミズナラは黄葉)もしていないので、ただ黙々と歩く。
晩夏の花、シロヨメナを見ることができた。
ダケカンバのトンネルを抜ける。
こういうのは怖い。
凹んだ道の両側には笹が密となっていて見通しが利かない。
クマの餌となるミズナラが多いので、いつ遭遇するとも限らない。
ホイッスルを思い切り吹きながら進んだ。
ゼーゼー!(久しぶりの山行で肺活量が足りない)
正面に空が見えるようになると山王峠のすぐ手前。
刈込湖までで登りはここまでで、一息つける。
標高1730メートルの山王峠着。
ここは展望がないがないが、この先もう少し進むとベンチのある広場となり、そこがきょうの最高標高点。
林間を抜けると視界は一気に開け、気持ちのいい草地の広場に出た。
ここが標高1740メートル。
正面に山王帽子山(2077m)がで~んと構えている。
ここまで休まずに歩いて来たのであのベンチで休憩しよう。
ズミの実
大真名子山
この辺りが1741メートルで最高標高点だと思う。
山王帽子山の南斜面が少し赤くなっているのが見えたので、コンデジを使って思い切りズームで撮ってみた。
赤く染まってみるのはツツジの類だな、きっと。
広場を過ぎると下りとなり、これまで登山道の東側を走っていた山王林道と交わる。
林道は川俣温泉で終わりとなる。
登山道はこの辺りから林道と別れ、涸沼への急斜面に変わる。
樹種不明だがツツジ。
涸沼への道は荒れている。
雨で濡れていればスリップ間違いなし。
この辺りまで降りて来て、右を見ると涸沼が見えるようになる。
コメツガのすき間から涸沼が見え始める。
凹地の中の草原、涸沼を俯瞰する。
草原の中に歩く道はなく、眺めるだけ。
展望台手前の気持ちのいい道。
初夏になると花畑(種類は多くないが)になる。
ズミはまだ葉が残っていた。
カラマツの黄葉
シロヨメナ
刈込湖の手前(東側)にあって刈込湖と水路でつながっている切込湖。
地理院地図で見ると水面の高さは2メートルほど刈込湖よりも低い。
刈込湖が満水の時に来ると、溢れた水が水路から切込湖に流れ込む様子が見られる。
コメツガやクロベ、アスナロといった針葉樹の林の中を刈込湖へ向かう。
大きな岩がまるでペンキを塗ったかのように白く見えたので近寄ると、地衣類が付着したものだった。
地衣類は見分けが難しく、管理人が不得手とするものだが、図鑑を調べると「ヒメジョウゴゴケ(姫漏斗木毛)」らしいことがわかった。
刈込湖に着いた。
切込湖と違って刈込湖は湖岸に下りることができる。
湖岸は広くはないが、それでも観光地にある湖と違ってここは山奥にある湖なので人は少なく、わずか数人で貸し切りとなる。
ここで昼食を兼ねて15分ほど休憩を取った。
ほふく性の植物、これはなんだろうね。
これから湯元へ向かうのにこんな階段を10基ほど上って行く。
これが最初の階段。
階段と階段の間はこんな場所も。
胞子をつけた苔
階段完登(笑)
刈込湖、湯元間には地理院地図に描かれた道(いわゆる夏道)の他に、積雪時だけ歩ける冬道ができ、往復を8の字を描いて歩くことができる。
画像は夏道だが、ここに雪が積もると完全な斜面となってかなりスリルある歩行となる。
湯元と群馬県沼とを結ぶ国道120号線の「金精道路」と呼ばれる区間に出る。
湯元温泉へは道路を横断してさらに下る。
湯元の源泉
草津温泉湯畑の超ミニ版といったところ。
湯元源泉から湯ノ湖に向かう途中、実に見事な紅葉を見た。
おそらくツタウルシでしょう。
湯ノ湖展望台から男体山を眺める。
湯ノ湖は一周できるが、前回7月は車道側を歩いたので今回は山側(西側)を歩いてみた。
紅葉したナナカマド。
湯滝の落ち口でハイキングコース、遊歩道は途切れてしばらくの間は車道歩きを余儀なくされる。
おそらく誰も知らないだろうと思われる国道回避路を行く。
火炎を背負った不動明王。
往時、地元の人が建立したものだと思う。
光徳への入口で裏道は途切れる。
ここからは逆川に沿った遊歩道歩き。
うふぉ、ヤマブドウが落ちていた。
他の木に絡んだその枝が折れて落ちたものらしい。
自生のものに目がない管理人、野生動物に喰われる前に食味だ。
酸っぱいだけで甘みはゼロだが、疲れた身体の気付け薬の代わりにはなった。
現在ではすっかり川と化した光徳沼。
昔は川底が深く、沼の様相があったのに、これも時の流れなのでしょう。
光徳沼に隣接する光徳牧場には牛が4頭、草を食んでいた。
車を置いた駐車場に戻ってきた。
帰路、渋滞がないことを祈って車を走らせることにした。


