霧降高原・丸山。深い雪と急斜面に手こずったが全員、無事に登頂。

2016年1月31日(日) 天候:晴れ→濃霧

年が明けても雪がまったく降らず開幕が危ぶまれたスノーシューツアーだが17日以後、3度、数十センチ単位で降ってくれたおかげで3週間遅れたものの、無事にスタートできた。ただ本来、降っては締まり降っては締まりしながら良いコンディションになるところ、締まる間もなく次の雪が降るといった具合で、雪の上をすいすい歩けるといった状況ではなく、正直言って厳しさを強いられる。
雪がなければ泣き言を言い、降れば降ったで辛いだの厳しいだのとぼやくし、人の心はじつに勝手なものである(^^)

昨年同時期はすでに15回ものスノーシューツアーをおこなったが、今年は今日でようやく3回目。一時など今シーズンのツアーは諦め、出稼ぎで生活の糧を得なければならないと考えたほどなので、突然の雪にありがたみを感じる。辛いとか厳しいなどと言ってる場合ではない(^^)

今日は昨日、宿泊されたTさんご夫妻とNさんTさんのペア、昨年から毎週のように参加してくれているOさんというメンバーだった。
コースは現在、ツアー全体の半数を占める霧降高原の丸山にしたが、昨日の雪が30センチほど積もったはずなので歩きやすさを考えていつもの登山道は使わずキスゲ平という、元のスキー場のゲレンデを歩くことにした。


今日の目当てのひとつがこれ。
木々の枝に着雪しそれが気温の低下で凍りつき、白い花が咲いた状態になる。

標高1340メートルから今日の目的地、丸山を見上げる。丸山は標高1689メートルだから350メートルの標高差がある。
無雪期ならなんでもない登山だが今日は雪が深いからねぇ、どうなることやら。
で、ここから直接、丸山に登るルートはないため小丸山(1601M)を経由する。

ゲレンデ1枚だけの小規模なスキー場(元)だが一応、初・中・上級コースがある。
ここはその上級部分。距離は短いながらも傾斜は25度もある。
見渡すとスノーシューの人、アイゼンの人、スキーを担いで登っている人、様々である。
写真は快調に登るOさん。これで管理人主催のツアーに参加するのは7回目。スノーシューを知り尽くしている。

標高1550メートル付近から下界を見下ろすと関東平野が一望できる、、、はずなのだが先ほどまで青空が広がっていたのに雲がもくもくと湧き上がっている。天気が悪化する前兆かな?

小丸山に近づき、最後の展望台が視界に入ってきた。
悪いことに行く手にも雲が出だした。

赤薙山から張り出した尾根に乗った。このまま進めば標高2010メートルの赤薙山に行けるが、標高差400メートルをクリアできる脚力があるかどうかで決まる。赤薙山からさらに進めば5つめのピークが女峰山だがこの時期はちょっとね。
丸山へはこのすぐ先を右(北)へ折れる。

丸山の麓へのトラバース。右足が沢に流れるいやらしいところだ。

深い雪に足を取られながらも無事に丸山登頂。まさに雪山登山だった。
ここからの展望も最高なのだが辺り一面、霧で真っ白。
こんな日はランチを早めに終わらせて歩きを楽しむに限る。

丸山と小丸山の中間にある鞍部。先行するTさんご夫妻がいるのだが、深い霧でかろうじて見える程度。
小丸山からはいつものようにゲレンデを避けて登山道を下ることにした。
登山道は傾斜は同じだが、なにもないゲレンデを下るよりも林の中を歩くという安心感がある。

登山道はこの時期、雪に埋もれて見えない。したがって経験と勘に頼って下るしかないのだが管理人は遅れがちのNさんをフォローするため、他の4人には先に行ってもらうことにした。
林の中は安心とはいえ、コース取りを間違えると危険な沢に踏み入ってしまう。沢に踏み込んでしまわないよう、ポイントを説明したのは言うまでもない。
その後、4人はゴールへ向けて駆けるように下りていき、管理人の視界から消えた。


Nさんは丸山の手前で遅れだしたため以後、管理人がフォローしながら歩くことになった。そのため、他の4人から離れてしまったのだがその間、リーダーシップをとってくれたのが今回で7回目の参加となるOさんだった。管理人が出すであろう指示そして、ルートを推察してゴールまで的確に導いてくれた。とてもありがたく思っている。

そのOさんから、ツアー終了後メールをいただいたが、管理人の目が届かなかった間にいろいろなことがあったようなので、紹介しておきたい。

『いっぽさんは遅れていた女性をサポートしていたのでわからなかったと思いますが今回は色んなドラマがありました。 丸山山頂前最後の登りはラッセルを強いられましたが私と若夫婦は交代で一番キツい先頭歩いたり、下山では足がハマり抜け出せなかった時に若夫婦に助けてもらい、体力の余っていた奥様を道をわかっている私が先に下まで誘導し、その間旦那さんはもう一人の女性を誘導してくれてました。一緒に参加したペア同士で歩くのではなくみんながそれぞれ判断し協力しあったツアーでした。それが今日は一番よかったと思いました。』