10回目の古賀志山。なぜ10回も?

2015年6月24日(水) 古賀志山(籠岩~赤岩山~猿岩~御嶽山~古賀志山)
天候:晴れ

2015-06-24 12.10.34昨年10月に初めて古賀志山に登ってからというもの、その面白さに今年はさらに勢いがつき、3月から今日までで9回、合計で10回目を数えた。
未知なるものへの探求というか、怖いもの見たさというか、とにかく10回も登っていながらまだ飽きない、それほどこの山は面白い。

なにが面白いかって、とにかく道がたくさんあるので毎回、違う道を歩ける。岩場がたくさんあって適度なスリルが楽しめる。この山で出合う多くが地元の人であり、それらの人とのふれあいが楽しい。
そんなこんなで飽きずに登って今日で10回を数えるに至った。

今日のルートは上に書いた通りだが、古賀志山を知らない人には地図を穴が空くほど見つめてもわからないと思う。その通りで、国土地理院の地図には古賀志山と赤岩山以外、記されていないのだ。つまり、地図に道が描かれていない、バリエーションルート歩きというやつだ。


DSCF0180今日はJR文挟(ふばさみ)駅と宇都宮市街を結ぶ、県道70号線から城山西小学校脇を通過したところにある、宇都宮市営の駐車場に車を置いて歩き始めた。
古賀志山山域ではあまり使われていないルートである。

DSCF0183傾斜が厳しくなるとともに草木が密になる。

DSCF0187今日の最初の目的地、籠岩。
こうして見るとその大きさがわかりにくいが、裏へ回ってみるとじつに巨大である。

DSCF0197籠岩の向こうに回り込むと真新しいロープが下がった岩場に出た。かなり急である。ロープもなんだか頼りない。

DSCF0198岩を降りると歩きやすい尾根道となったのだが、、、

DSCF0200こんな案内板が取り付けられていてなんとなく里へ下りてしまいそう。矢印は南西の方角を示している。
そこで矢印の方向へは行かず、籠岩を回り込むように東へ向かうことにした。
しかし、そこは踏み跡すらないのだ。まあ、いいやということでどんどん進んでいくと見覚えのある場所に出た。
なんと、そこは籠岩であった。籠岩を一周したことに気がついた。

DSCF0202気を取り直して薄い踏み跡を辿っていくと巨大な岩壁の洞窟に遭遇。中を見ると卵形の石が鎮座している。なにも刻まれてないことから仏像ではないようだ。
この後、出合った地元の人に聞いてみるとおそらく「無縫塔=むほうとう」ではないかとのことだ。ただし、その意味するところはわからない。

DSCF0203ロープが下がったこんな岩を登りどんどん先へ進む。

DSCF0204地図にあるピーク432.7に出た。地図に山名はないが「北ノ峰」と書かれた道標が設置されていた。

DSCF0205ここが三角点であることを示す石柱もある。
籠岩でのミスを除けば一応、予定通りである。

DSCF0207駐車場からしばらくご一緒した、「古賀志山を守ろう会」メンバーの男性。道標の設置と点検や枯れ木の撤去などをボランティアでおこなっているそうだ。
この方にはいろいろ教えを請うなど、とてもお世話になった。

DSCF0209ここもかなり厳しい岩場だがクリアしないと次の目標の赤岩山に行けない。

DSCF0210標高535メートルの小さなピーク、赤岩山に着いた。
ピークではあるが古賀志山山域の他のピークのような展望はない。
ここを東の方に向かうと展望が開けるのでここは通過。

DSCF0213これが赤岩山先からの展望。気持ちのいい眺めだ。先ほどの男性と再会。猿岩には行ったかと聞かれたが、その覚えがまったくない。通り過ぎてしまったようだ。
赤岩山からそれほど遠い距離ではないようなので元来た道を戻り、猿岩を探すことにした。

DSCF0216猿岩は10分ほどで見つかった。ルートから少し離れていたのだ。
東面を除いて大展望だ。

2015-06-24 12.10.34巨大な猿岩の西の突端からの眺め。

DSCF0220猿岩の南面下に木々から露出した大きな岩が見える。
じつは前回、20日はこの岩の上を通過して赤岩山に達したのだ。

DSCF0065上の写真の岩から見上げた猿岩(20日)。
女性8人パーティが見えるが今日は管理人が同じ場所に立っている。

DSCF0227この奇妙な形の岩は「二尊岩」。その名の由来はわからない。

DSCF0231御嶽山に向かうにはこんな岩のアップダウンが連続する。

DSCF0238岩を登っては降り登っては降りするうちに、ピーク546が目の前に迫ってきた。

DSCF0239ピーク546は「中岩」と呼ばれ道標が立っているが地図にその名は描かれていない。

DSCF0240中岩の南面。一見、急峻な林としか見えないが、ここにカニの縦ばい、カニの横ばいというルートがある。
9日はそのルートを苦労して登って中岩に到達したが、それはそれは怖かった。

DSCF0248御嶽山にあと一歩というところに難関が待ち構えている。鎖はついているものの、ほぼ垂直の壁を降りなくてはならない。

DSCF0249次は登りだ。

DSCF0251ようやく地面の上を歩ける。御嶽山は目前だ。

DSCF0255御嶽山山頂。
山名板にあるようにここは木曾の御嶽山の勘請(かんじょう)を受けたものである。
平たくいうと、昔、古賀志村の氏子が木曾御嶽山をここに迎えて奉ったということである(本からの受け売りw)。
したがって昨年9月の大噴火によって犠牲になった人たちの霊が、ここにも眠っているといえる。合掌。

DSCF0259次の目標地はなんといっても10回目となる古賀志山である。
御嶽山からは岩場を梯子を使って下り、、、

DSCF0260岩の脇、幅20センチほどの道を歩き、、、

DSCF026310分ほどで到着する。記念に自撮りする。

DSCF0268古賀志山からの下りのルートはだいぶ歩いたが、あと1箇所残りがあるので、そこを歩くことにする。
といっても未踏破のルートは150メートルほどだ。まず鎖のついた岩場を降って未踏破ルートに入る。

DSCF0273未踏破ルートが終わるとクライミングで使われる岩壁と出合う。
ここから駐車場までの800メートルも今日、初めて歩くルートだ。

DSCF0275伐採した檜を運び出すための林道だ。右に沢が流れ水音が心地よい。

DSCF0278林道はここで一般車両も通行できるアスファルト道路とぶつかる。
ここに古賀志山神社、御嶽山神社、湯殿山神社の小さな社が建っているがむろん、本社ではない。
険しい山を登らなければ参拝できない本社まで行けない人へはここでその代用を果たすといったことから建てられたのであろう。