九十九湾海上散歩の後、今夜の車中泊地、氷見温泉で大いに呑んだ。

2023年5月16日(火)
車中泊の旅、第8回。
北陸5泊6日の旅3日目

本日の走行:215KM(21859→22074)
つくモール~海洋ふれあいセンター(散歩)~赤崎海岸(朝食)~見附島~■狼煙~宗玄(買い物)~赤崎海岸(昼食)~別所岳SA~olbis(買い物)~■氷見(泊)
■は立ち寄った道の駅

イカの駅つくモールは過去3回訪れているが車中泊の場としたのは今回が初めてだった。
売店の閉店時刻を狙って計画的に訪れるというのはなかなか難しく、これまではもっとも観光客が集まる時間にしか来たことがなかった。
今回は他に立ち寄る場所が多数あり、ここに着いたのが18時を過ぎていたことから車中泊の場にしたのだが、他に車中泊の車はなく、やや心細い思いをしたものの静かな一夜を過ごすことができた。


朝食の前に日課としている散策をすることにした。
水面に顔を映してヒゲでも剃れそうなほど美しく、静かな九十九湾。


湾内にはイカ釣り船が停泊していたので時間をかけて観察してみた。


かつて旅館の窓から見た海上の明かりはイカ釣り漁船のものだ。
明かりの正体はこの巨大な電球だった。
どれくらいの光量を放つのか管理人にはまったくわからないが、旅館の窓から沖で操業している船の明かりがハッキリと見えるほどだから相当な光量なのであろう。
この巨大で迫力ある電球にしばし見とれていた。


湾に沿って歩いていると林の中に続く階段を見つけた。
遊歩道になっているようだ。
なんらかの発見があるのではないかと思って階段を上って行った。


タニウツギ(たぶん)を見つけた。


階段を上り終えると車道と出合った。
さて、この道はどこへ続いているのやら。


ヤマツツジ


ほう、山門だ。
と思って屋根の上を見ると「百楽荘」となっていて、ここは旅館の敷地のようだ。


旅館の敷地を出て県道35号線を歩いてイカの駅に戻ることにした。
イカの駅全景と九十九湾を眺めることのできる絶景地だ。


イカの駅を出て能登半島の先端へ向かって走るとほどなく、「のと海洋ふれあいセンター」の標識が目に入る。
Uターン気味に脇道を入っていくと大きな案内板のある駐車場と出合う。
前回立ち寄った際はトイレを借りただけで立ち去ったが、今日は時間もまだ早いので園内を歩いてみることにした。
というのも、案内板を見ると九十九湾に沿って遊歩道が敷設されていて、海の上を歩けるらしいと読める。


岩礁脇の遊歩道を湾に沿って歩く。
朝靄が幻想的だ。


ここは自然の岩礁そのものが遊歩道になっている。


トウゴクミツバツツジ


海上の散策を終え次に珠洲市の観光スポット、見附島にやって来た。
海辺の駐車場に駐めて数分歩くと軍艦の形をした巨大な島が構えている。
石積みの上を歩いて島の麓まで行くことはできるが、その先、階段もハシゴもないので島の上に立つことはできない。


やや角度を変えてもう一枚。
この画像にも前の画像にも映っているが、軍艦の舳先部分に土砂が堆積しているのがわかる。
これはつい先日(2023年5月5日)、震度6強という強い地震に見舞われた際に崩落した島の一部である。
能登半島は珠洲市を震源とする地震が続いていて、昨年(2022年)の6月19日に震度6弱、翌20日は震度5強の地震に見舞われた。
管理人はその翌日21日に珠洲市を訪れているが、土砂はこの画像ほどではないがそのときすでに見られた。島を構成している土壌が弱いのかもしれない。
なお、19日の地震は直線距離で80キロ離れた新潟県の道の駅「能生」で休んでいた管理人も大きな揺れとして感じた。
20日は東尋坊から能登半島へ向かう車中であったため気がつかなかった。


見附島を後にして能登半島突端の珠洲市狼煙まで来た。
今回の旅はここで折り返すつもりだ。
とはいえ、何もしないで折り返すというのはもったいない。
珠洲市のシンボル、禄剛埼灯台を見てから帰りの途につくつもりだ。


燈台への入口は2つあって周回できる。
禄剛埼灯台へは昨年同時期に訪れた。
前の画像にある道の駅に立ち寄ったときに、実に興味を惹く情報に触れた。
灯台が建つ小高い丘からは日本海に沈む夕日と、日本海に昇る朝陽の両方が見られるというものだ。
夕陽と朝陽が同時に見られるなどというくだらない冗談はなしにして、一日で両方または二日で両方を見ることができる、ここは貴重な場所なのである。
ただし、終日に渡って好天または夕方と明け方が好天という厳しい条件がつけられる。
が、管理人は1泊2日でその両方を見るという実に貴重な体験を昨年している。
夕日→こちら
朝陽→こちら


階段の途中からの眺め。


威風堂々たる禄剛埼灯台。


この位置から朝陽が見られる。
灯台の向こうへ行くと夕日を見ることができる。
今日の天気であれば夕日は確実にゲットできるであろう。


見下ろす海は岩礁だが、荒波によって深く削られている。


禄剛埼灯台が建つ丘を起点にして片道8キロのトレイルが敷設さていることがこの案内板でわかる。
昨年5月、日の出を眺めた後、それを実行してみた。
海を見ながら長距離を歩く経験など滅多にできることではない。
山並みを歩いたり海に面した車道や遊歩道を歩いたり、実に楽しいトレッキングだった→こちら


道の駅「狼煙」を後に往路と同じく海沿いを帰路につくことにしたが、気になったのはこののれんだ。
珠洲市の酒蔵「宗玄」。
同じ道を通るたびにどこかで見たことのある屋号だと思って、前々から気になっていたのだ。
今回の旅でふと、この屋号が染め抜かれたトートバッグがかつて我が家にあったことを思い出した。
そうかあのトートバッグはこの酒蔵の屋号をあしらったものだったのだ。
古い話になるが20年ほど前、管理人が経営している宿に泊まりに来た女性がいて、話を聞くと実家が能登半島で造り酒屋をやっているとのことだった。
数日して荷物が届いたので開けて見ると、画像ののれんと同じ字体で「宗玄」と描かれたトートバッグが入っていた。
泊まった女性が贈ってくれたものだった。
どういった経緯で贈ってくれたのかは今となってはわからない。
家内がねだったのかもしれないが、気の行き届いた贈り物だった。
そのときの気遣いに感謝するつもりで300ミリ入りの種類の異なるボトルを4本買った。
前の日に、イカの駅でも2本買ったので計6本、買ったことになる。
結果を書いておくと、車中泊時と帰宅してからで、6本はすぐに空になった。
おもしろいのは清酒から純米酒まで外れがなく、すべてが美味かったこと。
いい酒造りをしているメーカーなのだ。


能登半島もずいぶん南下した。
今日の宿泊予定地である氷見(富山県)まで戻った。
ここには大きな駐車場をもつ道の駅があるし、日帰り温泉もある。
まずは温泉に浸かって疲れを癒そう。


5月の夜は長い。
氷見市内の食品スーパーで調達した具材を皿に盛り、温泉で火照った身体にハイボールを流し込んだ。
その後は、、、、
言わずもがな、先ほど購入した宗玄酒蔵の日本酒である。

4日目に続く

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