旅の途中で山登り。七入から尾瀬沼往復、18キロの紅葉トレッキング楽しんで帰宅。

2023年10月19日(木)
車中泊の旅、第9回。
北陸6泊7日の旅7日目

本日の走行140KM(26564→26704)
■檜枝岐~七入~徒歩で尾瀬沼~七入~日光
■は立ち寄った道の駅

13日から始めた北陸旅行は今日が最終日となった。
管理人、貧乏性とでもいうのか、観光地を巡るだけの旅行では物足りず、旅行中に山に登ったりハイキングをするなどして変化をつけるようにしている。

エブリイを車中泊仕様に改造したのは管理人が趣味とする登山をやりやすくするのが目的であった。早朝から登り始めるのを原則とする登山では、夜明けとともに歩き始めるのが必須だ。
自宅を深夜に出て車を走らせ、登山口の近くで仮眠して歩き始めるという登山者は多い。
だがそれは、運転の危険と登山中の危険を孕み、管理人は避けたい。
登山の前日には登山口に着いて、十分な睡眠をとった上で登山に望むのが管理人の登山への向き合い方である。
それがエブリイを車中泊仕様に改造した理由である。

登山のみならずエブリイを使った旅行に発展したのは30年もの間、封印していた管理人の旅行好きがあったからだろう。
10代後半からバイクによるツーリング、20代前半には軽自動車を購入してかなり広範囲にわたって走り回るほど、若いころから旅行は好きだった。
家族を持ってからも年数回の旅行は欠かさずおこなっていたが、宿泊業という仕事に就いた30年前から管理人には「時間」というものがなくなった。
就寝時間を除いて365日を仕事に捧げざるを得ないほどの、それは膨大な時間を仕事に費やしたのである。

失われた20年とも30年とも言われている日本経済のゼロ成長は宿泊業にも及び、開業当初と比べて時間が逆転し、「暇」が増えた。
それは経営に直結するものではあるが、暇を持て余すのではなく、暇を大いに利用して人生を充実させよう、それには30年間、封印していた旅行への扉を開けることであった。

そうして忙しい合間を縫っておこなっていた日帰り登山から宿泊登山へ、さらには旅行へ、そして今回のように登山と観光を合わせた旅行に発展していったわけである。

本旅行の最終日はちょっと変わった行程で尾瀬沼へ行くことだ。
昨夜の宿泊地、道の駅「檜枝岐」は登山者にとって実に利便性の高い道の駅である。
尾瀬はもちろんのこと、燧ヶ岳や会津駒ヶ岳、三岩岳登山の拠点として利用できる。
駐車している車がないではないか、と読者はいぶかるだろうが、そうではなく、すでに出発した後の駐車場なのである。
さて、管理人もそろそろ出発しよう。


道の駅から御池に向かって走るとバス停「七入」がある。
そこに昔、交易として使われていたふたつの古道がある。
御池古道と沼田街道である。
いまは歩く人など滅多にいないが、往時を偲ぶのに相応しい、実にいい道なのである。


今日の予定は往きに沼田街道を歩いて沼山峠を経て尾瀬沼まで、帰路は尾瀬沼から沼山峠まで同じ道を歩き、バスで御池まで行って御池古道を歩いて七入に戻る全長18キロである。


往路は沢が多い。
沢を渡ることを渡渉と言うが、沢にはすべて木橋が架かっていて転落の心配はない。
ただし、雨後の木橋は濡れていて登山靴でも滑ることがある。


歩く人などいないのであろう、苔むした古い木道が美しい。


斜面一面、ブナが生育している。


抱返の滝
末広がりになって流れ落ちる様は自然美そのものといえる。


尾瀬大江湿原の入口、沼山峠休憩所へはちょうど2時間半で着いた。
駐まっている車は国立公園の関係者のものだと思うが、一般車は通行禁止となっていてここへは入って来れない。


6月はミズバショウ、7月になるとニッコウキスゲが咲き誇る大江湿原。
他にも水生の植物がたくさん咲くが今はご覧の通り、枯れ草の湿原と化している。


尾瀬沼の東端に佇む長蔵小屋。
尾瀬開拓の祖といわれる平野長蔵氏が開所した山小屋である。
冬季は閉館となるがこの時期はまだ営業中だった。


尾瀬沼と燧ヶ岳の組合せが美しい。
3つのピークは右から俎嵓(2346m)、柴安嵓(2356)、赤ナグレ岳(2249m)。


尾瀬沼の畔で燧ヶ岳を眺めながら昼食とし、午後の部へと進むことにした。
午後は御池古道を歩いて車を置いた七入まで戻るのだが、御池古道が始まる御池へはとてもではないが歩いて行くことはできない。
9キロ強あり、歩くと2時間かかってしまう。
ここは手っ取り早くバスを利用することにした。


御池古道に群落を作るブナ林の中をゆっくり歩く。
今まさにブナの黄葉が見ごろを迎え、うっとりするほど美しい。


御池古道終盤で見ることのできるモーカケノ滝。
近くへ行くことはできず、展望デッキから眺めるようになっている。
ここまで来れば七入は近い。

今日のトレッキングは別のブログに詳しくまとめてあります。
興味のある読者におかれてはご笑覧ください→こちら

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