貴重な体験! 日本海にいて太平洋から昇る朝陽を拝んだ。

2023年5月17日(水)
車中泊の旅、第8回。
北陸5泊6日の旅4日目

本日の走行:259KM(22074→22333)
■氷見~給油~■かもんパーク~■くろべ~■市振~親不知~■能生(昼食)~■名立~給油~■天領の里~国上寺~■国上(泊)
■は立ち寄った道の駅

前夜の宿泊地、道の駅「氷見」も日本海沿いの他の道の駅同様、海に面している。
建物は海との間に広大な芝生の広場を挟んでいてきっと住民であろう、散策する姿が見られる。
管理人も車中泊の際の恒例としている朝の散歩を楽しんだ。
日本海から朝陽が立ちのぼるという、不思議な光景(夕日ならわかるが)が拝めるのが氷見海岸の面白さだ。
富山湾氷見海岸は日本海が深く湾入していて、立山連峰を通して太平洋の日の出が見られるわけである。


富山湾で操業する漁船。


陽が昇って明るくなった芝生広場。
さあ、車に戻って朝食にしよう。


ずいぶんのんびりした。
氷見を後に新潟県へ向かうことにした。


海沿いを走る国道8号線のさらに海側に、昔の難所・親不知を歩く遊歩道がある。
そして遊歩道の行き着いた先には旧国鉄時代に北陸本線として走っていたとされる蒸気機関車が通過した隧道があって、遊歩道で周回できるようになっている。
隧道は煉瓦を積み上げた重厚な造りで、2014(平成26)年度に土木学会選奨の「土木遺産」に認定されているそうだ。→詳しくはこちら
ちなみに管理人、北陸の旅を始めてなんども通過した親不知だが立ち寄ったのは今回が初めて。


観光ホテル前の坂道を上がると遊歩道が始まる。


前の画像に見られる四阿付近から日本海を眺める。
藍色の海は魅惑的で、引きずり込まれそうな気持ちになる。


ありゃ、これからが楽しみというのに遊歩道は通行禁止になってるじゃないか。
山から落石があったらしい。これも能登半島地震の影響だろうか?
次に訪れるまでには処理されているといいのだが。


駐車場に引き返し、海へ続く遊歩道を降りていった。
この先に先ほど書いた隧道のもう一方の入口があると説明があった。


おぉ、これは凄いな!
1907(明治 40 )年に工事が始まり、1912 年(大正元年)に完成。1965(昭和40)まで使われていたそうだから、今日まで110年の歴史を刻んできたわけだ。
車が通るトンネルよりも狭い、このかまぼこ形をしたトンネルを大きな蒸気機関車が走っていたなんて信じられないほどだ。


煉瓦の壁に生えているシダ類。
年輪を感じさせる。


隧道は現在、遊歩道として使われていて、反対側へ抜けることができる。
ただし今、抜けた先の遊歩道は通行禁止となっているため折り返す必要がある。
隧道内はところどころに照明があるが、照らすのはごく一部で、ほぼ真っ暗といっていい。
入口の置いてあるテーブルにコンテナボックスがあったので覗いてみると懐中電灯が入っていた。
隧道内を歩く人のために無人無料で貸し出しているようだ。


う~ん、いいねぇ、この重厚さ。
どれだけの手間をかけて完成させたのか、想像もできないが、重機などなかった(たぶん)時代なのでさぞ苦労したことだろう。
さて管理人、周回コースを歩きたかったので今回は遊歩道を歩くことなく、この辺で引き上げることにした。


駐車場に戻って車に乗り込もうとしたとき、道路の向こう側に栂海新道(つがみしんどう)という登山道の入口があるのを見つけた。
帰宅してネットで調べると、栂海新道は親不知を起点に北アルプスの朝日岳(2418m)まで、27キロにおよぶ縦走路だそうだ。
所要時間は18時間(おそらく健脚で)というから3日がかりということになる。
山は好きだが標準的な体力の管理人だったら5~6日はかかりそうだ。
だが、海抜ゼロメートルから標高2000メートル以上の山に挑戦するなんて、ロマンがあっていいではないか。
管理人もいつかは、、、などと言っている間に歳をどんどん食っていく。
夢だけで終わってしまうだろう、きっと。


海を左に見ながらどんどん北上し、糸魚川まで来た。
フロントガラスを通して見える山並みはおそらく妙高山系ではないかと思う。


道の駅「名立」をすぎた辺り。


寺泊市場前を通過。


きょう、最後の目的地である国上寺(こくじょうじ)に着いた。
道の駅「国上(くがみ)」を今夜の車中泊の場とするため、時間つぶしのため立ち寄った。
ここは今年3月、道の駅「国上」にある日帰り温泉を利用した際に、ロビーにあった国上山(くがみやま)の開花状況を知らせる案内板を見て興味を持った。
国上山は国上寺の境内に登山口がある。
山頂までわずか30分で行ってしまうほど標高が低い里山だが、カタクリやショウジョウバカマなど、管理人が好きな花を堪能することができたのである。
きょうは明確な目的をもたず、散策のつもりで立ち寄っただけだが、お目当てはある。


国上寺本堂
複雑な彫刻が施されているが全体は素朴で気品を感じさせる佇まいである。
色彩はおとなしく、派手さはまったくない。
ただし、この位置からでは目立たないが色彩はある。


これである。
蒔絵とでも言うのだろうか、本堂の四面にこのような妖艶な画が描かれているのだ。
初めて目にしたとき、国上寺建立の時からこのような画が装飾されていたのだろうかと思ったものだが、実はこれ、本堂に掲示されている説明で、木村了子という仏画アーティストの作品ということを知った。→詳しくはこちら


国上寺の境内にある国上山登山口。
この時間から登る余裕はないので、きょうは境内の別の場所を散策することにした。


国上寺の境内は広大で、本堂があるエリアの他に、散策を楽しめるエリアがある。
15:36の画像の駐車場の左がその入口となっている。
ホオノキの花。


吊り橋まである。

5日目に続く

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