新潟の「笹川流れ」は息を呑むほどの美しい海岸だった。

2022年9月7日(水)~10日(土)
車中泊の旅、第6回。北陸3泊4日

先週3日に北陸4泊5日の旅から戻ったばかりだが、こんどは山形に住む知人を訪ねる旅に出た。
エブリイに4~5泊分の着替えと食料を積んで日光を出発したのは7日(水)の午前10時だった。

知人は管理人がサラリーマンだった頃の同僚で、今から18年前に早期退職し埼玉県に家族を残したまま山形に移り住み、今は狩猟で生計を立てている。
渓流釣りが好きで、東北を旅しているうちに知り合った地元の人に誘われて中古の家を買い、そこに単身移り住んだと聞いている。今どき狩猟で生活が成り立つのか、と多くの人は思うだろうが、詳しくは述べないがその点は心配はいらない。
退職後、管理人が経営しているペンションに2度泊まりに来てくれた恩義もあり、今度は管理人が訪ねていこうと考えたのが今回の旅の目的だ。

知人宅は新潟県との県境、鶴岡市某町にあると聞いている。
Googleマップを子細に眺めてルートを決めた。
日光からだと西会津町(福島県)→新発田市(新潟県)→村上市(同)、村上市から先は海岸線の道を海を見ながら走れそうだ。

Googleマップが計算してくれた距離は約340キロ、推定8時間。
一日で行けないことはないが知人宅を夜遅く訪ねるのは迷惑であろう。
知人からは昼は山形の蕎麦を食べましょうとの誘いを受けているから12時前には着きたい。
そのためには朝3時に起きて食事をし、歯磨きとトイレを済ませて3時半ごろには日光を発たなくてはならない。
とんでもないことだ。
眠りが浅く熟睡できない老体に、深夜3時に起きろいうのは無茶な要求である。
そこで日光を出発するのは前日とし、どこか見学しながら中間地点の西会津まで行こうと考えた。そうすれば次の日は遅くても11時には到着するであろう。

日光から西会津までこれもGoogleマップの計算によると約160キロ、3時間20分。
これなら歳を重ねるにつれて ” 困ったときの神頼み ” が増えている折、途中いくつかの寺社へ寄ることができるだろう。
目的とした寺社は今夜の宿泊地とする道の駅「にしあいづ」へ行く途中に立地している会津美里の伊佐須美神社、同・中田観音、会津坂下の立木観音である。
いずれも商売繁盛、交通安全、健康長寿に期待してのことだ。
まっ、賽銭も入れずに手を合わせるという無作法さではご利益など期待はできまいが(笑)

2022年9月7日(水)まずは会津美里にある伊佐須美神社に立ち寄った。
伊佐須美神社は国道401号線と並行して走る県道130号線にある。
日光から会津地方(福島県)へ行くには鬼怒川温泉と川治温泉を抜ける国道121号線を北上する。
会津田島を過ぎ芦ノ牧温泉で県道23号線に入ってしばらく走り、県道130号線と合流したところが伊佐須美神社である(以上、Googleマップで)。
神社について詳しいことはWikipediaで。


次に訪れたのは同じ美里町にある中田観音。
伊佐須美神社に比べると建物は本殿のみと小ぶり。
だがこの素朴さは管理人の好みだ。
会津札所30番。


最後に訪れたのは立木観音。
かやぶき屋根の本社は古色蒼然とし、見惚れる。
会津札所31番だそうだ。
エブリイに乗り込むと同時に激しい雨が降り出した。
小止みになるまで車内にいて昼メシでも食べよう。


立木観音から先は特に見るべきものはなく、道の駅「にしあいづ」に着いた。
すぐ近くに温泉施設があることがわかり、向かった。
「温泉健康保養センター ロータスイン」という町営施設で天然ミネラル温泉、宿泊施設やレストランも併設している。入館料は400円と安い。
画像はロータスインでの入浴を終えて撮ったもの。


道の駅に戻り隣接している食品スーパー「リオンドール」で今夜の食事を調達。
真鯛の刺身と鉄火巻きという組合せとなった。
アルコールは何にしたのか覚えていない。


2022年9月8日(木)知人宅へ向かうため、道の駅を出発する前にカーナビをセットした。
ルートを見ると新潟市の手前、国道49号線の道の駅「みかわ」で新発田市に向かって北上するようになっている。

道はその後、国道7号線となって道の駅「加治川」に差しかかったのでトイレ休憩のため立ち寄ることにした。
道の駅「加治川」の写真はこの1枚しかないのでそれほど印象に残らない道の駅だったのかも知れない。


この日の写真はこれが最後になっている。
知人との待ち合わせ時刻に急いだのかもわからない。

知人とはマックスバリューあつみ店で落ち合って後、知人宅へ向かった。
エブリイを置いて夕刻まで山形県内をドライブし、日帰り温泉に立ち寄り、最後にスーパーで食料品を買って初秋の夜の宴となった。


2022年9月9日(金) 知人宅で朝食をご馳走になり辞去した。
日本海を秋田に向かって走るか、新潟へ向かって走るかで迷ったが、昨日車窓から見た「笹川流れ」の景色があまりにも美しく、もっと時間をかけてゆっくり見たくて新潟へ向かった。
知人宅のすぐ近くに道の駅「あつみ」があったので立ち寄ってみた。
館内はオープン前だったので入ることはできなかったが駐車場が広いことから人気のある道の駅であることがうかがえる。


これからしばらくの間、「笹川流れ」の海の写真が続く。
笹川流れはJR羽越本線桑川駅に近い「笹川集落」の名を冠した海岸線のことで、羽越本線でいえば寒川駅から桑川駅までの区間を指すらしい。
その間、多くの奇岩や洞窟が海と調和し、管理人がこれまで見てきた能登半島の海とは違った趣がある。


道の駅「笹川流れ」はJR羽越本線の桑川駅を兼ねている。
先へ進みたかったので中に入ることはしなかったがバブル期の観光地にある土産物店の風情を残している。
「笹川流れ」はこの先、鳥越山まで続く。


羽越本線の桑川駅。
入口は道の駅だが中に入ると本物の鉄道の駅があった。


道の駅の看板にしたがって着いたのが道の駅「神林・穂波の里」。
笹川流れの塩なるものがあったので土産に購入。同時に買った五目飯のおにぎりとしそ巻きで昼食とした。


車は新潟市に入り高速道路風の無料道路を走ることになった。
道の駅「豊栄」に立ち寄ったがここは今年5月にも立ち寄ったことがあるのを思い出した。
道の駅発祥の地だそうだ。


観光市場として人気のある「寺泊市場」に差しかかった。
立ち寄れば楽しいのだろうが扱っているのが鮮魚や干物だけに、買って車の中で魚を捌いたり焼いたりするわけにはいかない。いつも素通りしてしまう。


寺泊市場街に旅館を兼ねた温泉施設、「きんぱちの湯」があったので寄ってみた(¥600)。
浴室は広い上に洗い場も多く、混雑時でも順番待ちすることはなさそうだ。
なお、北陸の海に面した温泉施設に共通していえることだが、窓越しに日本海を見ながら入浴できて気持ちがいい(と、月並みな感想しか書けない表現力の乏しさ)。


今夜の宿泊地と決めた道の駅「天領の里」。
ここも北陸の道の駅に共通し、建物の裏手が海になっていてその間が公園になっている。
夕飯には早いので運動不足解消のため散歩を楽しんだ。


「夕凪の橋」と名付けられた海に突き出た展望デッキ。
先端まで行って下を覗き込むと海の真上を漂っているかのように錯覚する。
さて、ここからでは見えないが面白いのは展望デッキの欄干にいろいろな物が取り付けられていることだ→こちらを。


2022年9月10日(土)道の駅「天領の里」を立って福島県に向かうことにした。
道の駅から山側に入ると良寛記念館があった。
時間が早く記念館はまだオープンしていなかったため敷地内を散歩した。
今回の旅で海を見るのはこれが最後となった。
これから山道を走ることになる。


周りを山に囲まれた(湖はみなそうだが)田子倉湖。
このルートはバイクツーリングに人気があって多くのライダーがいた。


最後に道の駅「きらら」に立ち寄って日光に向かった。
ここからなら3時間はかからないはずだ。
ちなみにここにはRVパークが併設されていて有料だが電源付きの駐車スペースが借りられる。
ただ有料とはいえ特別な区画があるわけではないしゴミ処理が可能とあっても営業時間外の場合はどうするのか、あらかじめ確認しておく必要がある。
管理人がよく利用する道の駅「能生」の場合、一般の駐車スペースよりもトラック専用の駐車スペースに近い場所が指定の駐車スペースになっていてトラックのエンジン音を気にしながらの車中泊を余儀なくされる。
管理人にとってメリットがあまり感じられない形態である。
ポータブル電源やサブバッテリーが尽きてどうしても電源が必要になったときは有効かもわからないが。

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