改造日誌(床張り)

2020年12月25日~29日

本日3本目の記事だ。
登山の記事だとこうはいかない(笑)。

荷室を改造してそこを車中泊するための空間にするには、床張りという大切な作業が必須となる。
いくらなんでも凹凸のある鉄板の上に直接、布団を敷いて寝たくはないからね。
そこで、鉄板の上にコンパネ(コントロールパネルのことではなく、コンクリートの型枠用にする合板のこと)を敷くことがこれから続く改造作業の基本中の基本となる。

ただこれがなかなか難しい作業であることが実際にやってわかった。
鉄板の上に乗せたコンパネが車の振動や発進、ブレーキの際に動いてはいけない。
といって車体に穴を開けてボルトで固定するのは至難のことだ。
水平にしなくてはならないしぐらぐら動いてもいけない。
でどうするかというと、鉄板の上に角材を置いて水平をとり、その上にコンパネを載せる手法が一般的なようだ。
それと、コンパネを荷室の両サイドの形状に合わせてすき間なくカットすることで簡単には動かないようにするのも工夫のひとつだ。
管理人もそのような方法で床を作ることにした。

床となるコンパネが荷室の形状に合わせてカットできたら次はコンパネを水平する必要がある。凹凸のある鉄板の上に角材とコンパネを置いただけだと公園にあるシーソーのようにギッタンバッタンする。
そこで鉄板の凹凸を吸収するようにコンパネの裏面(実際には角材)の高さを調整する必要がある。
これには太さの異なる角材を使ったり、角材にクッション材を貼って微調整したりといった細かい作業が必要だった。
決して簡単な作業ではない。
でもこれが基本中の基本となるだけに慎重に行った(それでも不具合が)。
記憶では実際に使った角材は30×40と35×45の2種類だったと思う。

リヤゲートを開けて荷室全体を俯瞰したところ。
後席を倒すと180センチもの奥行きが生れる。
ここにコンパネを敷き詰めて平らにし、その上にベッドや収納庫を作るわけだが、具体的なイメージがまだ描けない。
まずはコンパネを敷き、その後、これからのことをイメージしたい。
そういえば、エブリイのタイヤはジムニーの16インチと比べてオモチャの車のように小さい(12インチ)なと思っていたが、それはタイヤハウスが荷室で出っ張らないようにするためのものだったのね。
なお、本来は荷物の運搬用に使うため納車時点では鉄板の上にゴムシートが敷かれていて、荷くずれを防止するようになっているが床張りのじゃまになるため取り外した。


鉄板は強度を高めるため波形にプレスしてある。
また、車体下に取り付けてあるさまざまな部品を避けるように凹凸は不定形だ。
それに凹凸の高さも一定ではない。
それらが床張り作業を難しくさせている。


鉄板の波のもっとも高い位置に角材(以後、根太=ねだ)をまたがせ、他の凹凸の影響を受けないようにした。
根太は鉄板の形状の関係から、横に1本置けば済むというわけにはいかなかった。もっともいい位置を選んだつもりでもその間に出っ張りがあったりして、その出っ張りを避けるために角材をカットして置いた(イメージ湧きますか?)。
根太はできるだけ荷室の側面に接するように置くことで車の振動で左右に動くのを防止した。
とはいえ、微妙な動きはあるはずなので根太の側面にクッション材を貼り付けて動きの防止と荷室の傷防止とした。
なお、この時点ではコンパネを載せたときに根太が前後に動かないように根太を両面テープで鉄板に接着してある。

ちなみに、床張りはひとそれぞれ工夫を凝らしている様子がYouTubeを観て分かる。
根太を縦に置いている人、始めに木枠を作ってその上にコンパネを載せ床下収納庫にしている人など様々で、参考になる。


荷室の形状に合わせてコンパネをカットするため、先ず荷室の形状を型取りゲージに記憶させ、それをコンパネにトレースする。
このトレースについてはいろいろな方法を試みている人がいるので、どうかYouTubeを参考にしてください。
ちなみに、この出っ張りは後席のシートベルトの末端を収めるためのもの。


荷室の形状に合わせて下書きしたコンパネをジグソーでカットして、角材の上に載せたところ(後席は立てた状態)。
コンパネは後席より後ろに左右2枚、倒した後席の上に左右2枚、計4枚構成にした。
こうすることで車検時に元の状態に復元するのが容易となる。
また、エブリイはバッテリが荷室の下に収納(左のコンパネの中央付近)されているため、出先でバッテリが上がってしまったときなどコンパネを取り外して充電する必要がある。
そのためにもできるだけ簡単に取り外せるようにした(つもり)。


後席を収納してコンパネを4枚敷いた状態。
住宅でいえば畳を敷く下板ということになる。
したがって、以後、このコンパネを床板と呼ぶことにする。
その方が本格的でカッコいいでしょ(笑)。
ここまで来てようやく、ベッドをどこに作るかその大きさをどうするか、収納庫は、といったイメージが描けるようになった。


右側のスライドドアから見た図。
画像では分からないが床板の合わせ目に少し段差が生じている。
根太にクッション材を1枚、2枚と貼って微調整を試みたが上手くいかなかった。
まっ、この上にベッドを作るので、ベッドの重みで段差がなくなるかもしれない。最終的に段差がなくなればいいと思っている。
こうして画像で見ると4枚のコンパネの色や目の方向が違っていることに気づくだろう。
外工事で使う目的で作られている部材だけに色は一定ではない。
また、1800×910の大きさのコンパネを無駄なく使うためにも目の方向が違ってくるのは致し方ない。
それは承知して使わないといけない、と細やかな神経の持ち主の管理人でもそう思う(笑)。
この上に住宅で使うようなクッション材を貼るつもりなので差し支えはないだろう。


右側のスライドドアから床板を真横に見た図。
茶色の布地はたたんだ後席。
貨物だけに後席をたたむとフラットになる。
この車には管理人以外に人を乗せるつもりはないので後席は不要だ。
いずれ後席を撤去して、生じた大きな空間を靴脱ぎ場にしたり大型のサブバッテリ置き場にしたいと考えている。
ただし、後席を撤去するには現在の定員4名という仕様を2名にする「構造変更届」なるものが必要になる。そのタイミングは車検の時が相応しい。


コンパネは荷室側面の形状に合わせてカットしたつもりだが、荷室側面は微妙なカーブを描いているため、数ミリのすき間が空く。
そこで床板と荷室側面とのすき間をクッション材で埋め、車の振動で床板がずれないようにした。
ここまでやって初めて、床板と根太とをビス留めした。
床板に描いてある直線がビス打ちするライン。
なお、根太は両面テープで鉄板と接着してあるが、かなり強力なテープ(25ミリ幅の布両面テープ)を使ったためいざ床板を外そうとして外れないと困るので、この時点で一旦、床板を根太ごと取り外して根太の両面テープを剥がした。

さあ、ここまでできれば後はベッドや収納庫の作り込みだ。
次回のブログをどうぞお楽しみに!!