改造日誌(天井に家庭用カーテンを取り付けた)

2021年2月11日

車内で安眠するためには外光を遮断することが大切であると前に書いた。
それには荷室内の5つの窓(エブリイの場合)を目隠しすることと、フロントと荷室との境にカーテンを取り付けることで初めて実現する。

要は光りが入らなければどんな方法だっていいじゃない、という考えに管理人は至らない。
どうせ作るなら家庭にあるカーテンのようにちゃんとしたものにしたい、そんな考えを持っている。
だから、どうすればそれが実現するのかをずっと考えていたためにプラダンによる窓埋めから日が経ってしまった。

実は管理人、今から30年前より6・7年ほど、大型のキャンピングカーを所有していた。
ペンションに転業してから乗る機会がなくなったため処分してしまったが、実によくできた車だった。
名をロデオキャンパーという。
いすゞのロデオをベースに、大きなシェルを架装した全長6.3メートルの、国産ではバスコン(バスをベースにしたキャンピングカー)を除くとロデオ以外にこの大きさのキャンピングカーは出現しなかったという、今はなき名車である。
1991年製という今となっては大昔の車にもかかわらず、内装と装備の充実ぶりは贅を尽くしたものだった。
そのことが未だに心の内に残っているのでエブリイを車中泊仕様に改造するに当たっては、みすぼらしい出来にはしたくない、そんな気持ちをいだいている。
とは言っても所詮は素人がやることなので出来映えには限界がある。しかし、気持ちだけはロデオキャンパーの出来映えに近い作業をしたいと思う。

そんなわけで、家庭で使うのと同じカーテンレールと、しっかりした生地で作られているカーテンを取り付けてみた。

カーテンレールの取り付けは天井のこの穴を使う。
運転席の上と助手席の上にそれぞれひとつずつある。
ただしこの穴は、収納庫を取り付けるのに利用したユーティリティナットとは違って天井を屋根裏の鉄板に固定するための「馬鹿穴」と呼ばれる穴だ。
ここにプラスティックのピンが差し込んであるのを取り外し、ターンナットという、何もない相手をナットにしてしまうという変わった部材を埋め込む。
そうすることでカーテンレールをネジで取り付けられるようになる。


これがターンナットという部材を埋め込んだところ。
ただし、ターンナットを埋め込むためには相手が8ミリ径でないといけない。
この馬鹿穴は8ミリないためドリルを使って広げてあげる必要があった。
管理人はステップドリルという、穴を少しずつ広げていくためテーパ状になっているドリル歯を使った。


ターンナットのネジ径は4ミリなのでカーテンレールにも4ミリのネジが貫通するよう、穴を空ける。
カーテンレールには元々、壁に取り付けるためのネジ穴があるが、エブリイの天井の馬鹿穴の位置と合わせるために、元々のネジ穴とは別の位置に穴を空ける必要がある(カーテンレールによって異なる)。


カーテンレールを無事に天井に取り付けることができた。
このカーテンレールは伸縮式で幅120センチまで伸ばすことができるが、エブリイの天井はかまぼこ形をしているため、これ以上(72センチ)、伸ばすとレールと天井との間に大きなすき間が空いてしまう。
レールは車幅に足りないがそこはなんとか工夫で対応することにしたい。


その工夫とは、カーテンの端と荷室の両側にマジックテープを貼り付けて、カーテンを広げて貼り付けるという、誰もが思いつきそうなことだった。
ちなみに、長いレールに熱を加えて天井の形に曲げ、レールを車幅いっぱいにしているのもYouTubeに紹介されていた。


カーテンに付属する共生地のタッセル(カーテンをまとめる帯)とそれを引っかける部品も付けた。


少し離れるとそれらしく見えるでしょ?
これなら運転席からの冷気も遮断できそう。


左に寄せてまとめたところ。
家庭用のは真ん中で合わさった2枚のカーテンを左右に開くタイプが多いが、これはその1枚だけ使っている。もう1枚は未使用だが、使用中のを洗濯する場合の予備として残してある。