改造日誌:バンパーに穴を開けて外部電源入力装置を作った。

管理人、道の駅を利用した車中泊を基本としているが、縁あってオートキャンプ場を利用する機会があった。
元日に発生した能登半島地震の災害ボランティアをおこなうのに、その拠点として珠洲市のオートキャンプ場を利用したのである。

災害ボランティアをおこなう場合、社会福祉協議会(以下、社協)が母体となるボランティアセンターへ申し込みをおこない、指定された日時に現地に赴くようになっている(石川県の例では)。
だが、不定休の仕事をしている管理人はいつなんどき、仕事の予定が生じるかわからないため、ボランティアセンターから指定された日時に行けるかどうかは直前になってみないとわからないという葛藤が常にある。
また、現地にはボランティアを受け入れる宿泊施設が少ないため、石川県では日帰りでのボランティア活動が基本となっている。

管理人が住む日光市(栃木県)から能登半島へは一般道を利用しても高速道を利用しても2日を要するため、日帰りでボランティア活動というのはいかにも効率が悪い。
数日、滞在して従事することはできないだろうかと探していたところ、地震の被害で営業停止中のキャンプ場を拠点にしてボランティア活動をおこなっている団体(ボラキャンすず)があることを4月8日付の東京新聞で知った。
オートキャンプ、テント、車中泊など100名ものボランティアを受け入れることが可能で、何泊してもいい。
ただし、キャンプ場は地震で大きな被害に遭った珠洲市に位置するだけに上下水道は不通で、トイレは工事現場にあるような仮設だ(その後、水は井戸を掘ることで開通した)。

管理人は道の駅を利用して車中泊旅行をすると書いたが、道の駅の設備で使うのはトイレだけだ。
朝食用の粉末スープやコーヒー、アルファ米を戻す水はペットボトルのミネラルウォーターを使う。洗顔はしないし歯磨きは車内備え付けの水道水を入れたポリタンクで済ませるから水道は使えなくてもいい。トイレが使えればそれで十分なのである。
キャンプ場も同じで、仮設であろうとトイレが使えれば管理人の車中泊スタイルでは不自由しない。

ボランティア活動は数日におよぶ。
その間、車はキャンプ場に置きっぱなしにするため車載冷蔵庫の稼動、ノートPCやスマホの充電をするのにサブバッテリの残容量が心配になる。
車載冷蔵庫の消費電力は最大44W、電源は12ボルトなので電流は約4A。
稼働中の平均電流が2Aとすれば115AHのサブバッテリであれば57時間、2.4日間使える計算だが心許ない。
幸いなことにボランティアの拠点となっているオートキャンプ場は電源付きサイトがある。
珠洲市直営だけにもともとの利用料が安いが、現在の非常事態を考慮して、先に書いたボラキャンすずを通して申し込むと、電源付きサイトが500円という破格の料金で利用できる。
もちろん、ボランティア活動をおこなうために利用するのが条件だし、一般の受け入れは現在、していない。
せっかくだからキャンプ場のAC電源を使ってサブバッテリに負担をかけないようにしたい。

車中泊用の備品で管理人がもっとも重宝しているのが冷蔵庫である。
この時期は冷たい飲み物が欲しくなるが、飲み物はキャンプ場近くのスーパーで買えるので冷蔵庫は必要ないとしても、管理人に欠かせない冷蔵が必須な食べ物がある。

管理人は車中泊においても食べるものに気を使う。
ご飯もの(糖類)や肉類(タンパク質と脂質)はスーパーで調達できるが野菜がどうしても不足する。
生野菜は日保ちしないし嵩張るから持参しない。
野菜は自宅で加熱調理すると嵩が減るし日保ちが良くなる。
それを容器に詰めて冷蔵保存して車中泊を続けるわけである。
だから管理人にとって冷蔵庫は必需品なのである。

ボランティア活動はこれからも継続しておこなうつもりだ。
そのためにもキャンプ場のAC電源を上手に使いたい。

問題は現行のシステムだと電源コードをドアまたは窓のすき間から車内に引き込まなければならないことだ。
だがそれはいかにもかっこ悪い。
それにスーパーに買い物に行くときなど車内に引き込んだ電源コードを取り出す必要がある。
もっとスマートな方法で電源を使いたい。

そうだ、市販のキャンピングカーに標準装備されているようなプラグイン式の外部電源システムにしてやろう、というのが今回の作業である。

2022年5月26日から6月9日にかけておこなったサブバッテリシステムの構築はその後、2年を経て問題なく稼動している。
サブバッテリへの充電は走行中の充電でほとんど足りている。
メインバッテリの出力はアイソレータに入り、アイソレータがスイッチオンするとサブバッテリを充電するための昇圧電圧が出力される。
サブバッテリとインバーターは常時接続されていて、インバーターがスイッチオンするとAC出力がテーブルタップに供給される。

ちなみに管理人が車中泊で使うAC機器は冷蔵庫とノートPC、時々ポータブル電源の充電だけで、エアコンや電子レンジ、IH調理器、テレビは積んでいないしまた、必要としない。


サブバッテリはベッド下の収納庫に格納している。
走行充電器とインバーターは発熱を考えて収納庫の外に取り付けている。

今回の作業ではこの収納庫の中に外部電源システムにするための部材(リレーとブレーカー、充電器)を取り付けるので、使用頻度の少ない雑貨類は取り出してスペースを空けた。


ベッド下収納庫から雑貨類を取り外して床が現れた状態。
サブバッテリは床板の下、リヤシートの足置き場に載せている。
バッテリはACDelco、型番はM31MFで容量は115AH。
必要な部材は1×4材を使ったベッドの枠(赤と黒のケーブルが見える側)に取り付けることにした。


外部電源システムで必要な部材。
右から接続コネクタ、20Aのブレーカー、リレー、充電器。
いずれもアマゾンで調達した。

・接続コネクタ:2芯外部電源防水コネクタ
※外部電源を車体を境にして取り入れるためのコネクタ
・20Aのブレーカー:OHM 分電盤用 安全ブレーカ 20A AC100V
※使うAC機器の故障などで過電流が生じたときに回路を守る遮断機
・リレー:三菱電機 SR-T5 AC100V コンタクタ形電磁継電器
※5回路のうち2回路クローズ、3回路オープン(通電時はその逆)
・充電器:MVFUUES バッテリー充電器
※弱ったバッテリをパルス波で充電する機能付き


今回の作業にあたって参考にした回路図。
俺のハイエースのいじり方」を参考にさせていただいた。
外部電源を車内に取り込むとサブバッテリに接続したインバーターのAC出力が断たれ、外部電源がテーブルタップに供給されるシステムである。
外部電源の取り入れ方からその電源を利用したサブバッテリへの充電を詳しく説明していて、これからシステム構築をしようと考えている方には必見。
とてもよく考えられたシステムである。

ちなみに、前の画像で紹介した部材は「俺のハイエースのいじり方」で紹介されているのを購入した。


車内の配線は接続コネクタをどこに取り付けるかで大きく違ってくる。
また、接続コネクタを取り付ける場所によっては車検に通らないことも考慮して、車体から出っ張らない場所が望ましい。
さらには、車を乗り潰す覚悟でいるか、下取りに出すかによって接続コネクタの取り付け方法は変わってくる。


接続コネクタの取り付け場所を検討した結果、ナンバープレートの左脇が妥当であろうと考えた。
車体に穴を開けて取り付けることになるため下取りの際は不利になるかもわからないが、乗り潰す覚悟でいるのと、スマートな外部電源システム」にするためにも、穴開けに躊躇いはなかった。


穴あけ工具はステッパードリルを使った。


ステッパードリルを使って20mmの穴を開けた。
大胆と言えなくはないが、見た目スマートにするためにもこのくらいことには目をつぶらないと。


接続コネクタを仮付けしたところ。
この時点ではまだ電源コードはつないでいない。


次に電源コードを車体下部から荷室に引き込むのに、このゴムブッシュに穴を開けてを通すことにした。


電源コードは屋外用の10メートルのが物置にあったので使うことにした。
この時点ではメス側を切断しただけで10メートルのまま、ゴムブッシュを通している。
画像は車体下部から撮したもの。


電源コードが荷室側に通ったのを確認したら次に電源コードの被覆を剥いて接続コネクタの端子にハンダ付けし、ショート防止のためシュリンクチューブを被せた。
電源コードはバンパーの裏側から荷室に引き込むため、水や泥がかぶることを想定し、絶縁はしっかりおこなう。


ビニールテープを何重にも巻き付け、さらに端子側にボンドを流し込んでしっかりと絶縁してから車内に引き込んだ(バンパーの裏側から見たところ)。
電源コードはブラブラしないように他のコード類にタイラップで固定した。


リレーとブレーカの位置決めをし、リレー(左側の部材)にAC入力コード(黄色の線)を取り付けた。
これから先、リレーとブレーカへの接続は「俺のハイエースのいじり方」が公開している配線図の通りにおこなう。


充電器の扱いに悩んだ。
回路図によれば外部電源を使用中は常にサブバッテリが充電されるようになっている。
心配したのは過充電である。
バッテリの寿命を縮めることになるし、バッテリは室内に置いてるから水素ガスの過度な発生がこわい。
サブバッテリが満充電になると充電器がそれを関知(おそらく電圧を)して充電を止めるようになっているものの、本当にその機能を果たしてくれるのかと疑問に思ったのだ2559円という安さで販売されていたので疑ってみただけの話)。

そこでサブバッテリが満充電の時は充電器への給電を手動でオフできるようにプラグを設けた。しばらく使ってみて充電器が信頼にたるものと判断したら直結するつもりだ。


最後の行程はキャンプ場に備え付けられたAC電源から接続コネクタまで導く、給電コードの製作である。
10メートルの長さのうち、車側に3メートルほど使った。
残り7メートルのうち、キャンプ場のAC電源から車まで5メートルもあれば足りると考えて製作に取りかかった。


コネクタは3分割構成となっている。
受電側と同じように端子にハンダ付けしたらシュリンクチューブで絶縁し、全体を組み立てる。


組み上がった給電側のコネクタを受電側のコネクタに接続したところ。
スマートでいいんじゃないの。


給電コードをキャンプ場のAC電源に接続すれば外部電源システムが機能する。
が、その前に、各ケーブルが配線図通りに接続されているかどうか、再三再四にわたり確認した。
万が一のことがあったらこれまでの作業が水の泡となってしまうからだ。
カチッという、リレーが動作する小さな音が聞こえた。
ブレーカーが動作したり、フューズが飛ぶこともなく、煙が出ることもなく、無事に働いてくれた。
一連の作業でこのときがもっとも緊張した(笑)
インバーターの出力をカットしてもテーブルタップのAC出力は問題なく出ている。

無事、完成!


今後の課題
これまで説明してきた外部電源システムの課題として管理人が考えること。

そのⅠ
外部電源を接続するとリレーによってインバーターのAC出力が断たれるような回路になっているが、回路上、インバーターの入力側にはサブバッテリの電圧が印加されたままになっている。
すなわち、せっかく外部電源を利用できるようにして使う必要がなくなったインバーターは、それでもサブバッテリによってスタンバイ状態になっている。

早い話がインバーター内部はサブバッテリの電力を消費しているわけだ(たぶん)。
これを解消するために外部電源利用中はインバーターの入力側をカットするよう配線の変更をしたい。

そのⅡ
サブバッテリシステムおよび外部電源システムはベッド下の収納庫に組み込んでいるので、生活上、じゃまにはならないが、車検の際は車検証に記載の通りの仕様に戻す必要上、ベッドを含めて取り外す必要がある。
2年に一度の車検といえど、すべての結線を外し、車検を終えたら元に戻すという作業は面倒この上ない。
取り外しと取り付けの手間を軽減するためにも結線をコネクタ式としたい。

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