改造日誌(はじめに)

2020年12月19日

福島県に遠征登山をする場合、3時間という移動時間がかかるため日帰り登山というのは無理がある。
そこで前日、山の麓の駐車場に車を駐めて夜を過ごし翌朝、早くから登山を始めるというスタイルが管理人に定着している。
そのとき、車の中でいかに快適に眠るかによって翌日の登山のパフォーマンスが違ってくる。

今から4年と少し前、機動性に優れたジムニーを入手し、登山に行く場合の脚兼寝床にしていたことがあったが、エンジンが前置きのため居住スペースがいかにも狭い。
助手席と後席を倒してその上に長さ180センチのコンパネを幅45センチにカットしたものを載せ、その上に車中泊用の厚手のマットを敷いてベッドにしていた時期があったが、そうすると登山道具や炊事用具、着替えなどを置くスペースが限られてしまい、とても不自由だった。

次に試みたのはペンションの客の送迎用として使っている8人乗りの日産セレナに対して、改造を施すことなく車中泊を可能にすることだった。
これもジムニーと同じく、シートを倒して厚手のマットを敷いてベッドにしたのだが、車体が大きい(エンジンは1999ccなのに3ナンバー)ので荷物を置くスペースは増えたものの送迎用の車だけにそれらは出かけるたびに積み込み、帰宅したら降ろすという面倒を強いられた。
それとこれは致命的とも言えるセレナの弱点だが、後席への乗り降りを優位にするため車高(最低地上高)が低く、未舗装の林道を走るのを苦手とした。
まっ、でも、福島遠征時はずいぶん利用したのであまり文句は言えない。

昨年(2020年)12月、2001年登録のジムニーを入手して4年、2回目の車検を受ける時期を迎え、エンジンオイルの漏れがあるしブレーキの利きが悪く、最小限の整備だけでは車検に受からないような気がした。
他にもパワステが効いていないようにハンドルが重いしATの変速時のショックが酷い。
ラジエータはいつ穴が空いても不思議ではないほど腐食している。
タイヤは夏冬共に取り替えの時期だし、ギヤがなん速に入っているかを示すインジケーターが切れてしまった。
これらを勘案するとここらが潮時、乗り換えるべき時期なのかもしれないと思うようになった。

ジムニー代わる車としていくつかの条件を挙げてみた。
車格はもちろん、維持費が安く燃費の良い軽自動車だ(ただし、ジムニーは10km/Lだった)。
しかも、改造に適した軽貨物車が候補である。
なぜなら車中泊用の荷物をたくさん積み込んでも十分な就寝スペースが得られることを最大の条件としたからだ。
そして、
・悪路や雪道を走るためジムニーと同じくパートタイム4WDであること。
・19年目のジムニーを下取りしてくれる販売店から購入すること。
・車中泊仕様に改造するための情報が豊富に出回っている車であること。
以上のことから、ジムニーと同じ会社のスズキ自動車が発売している軽貨物車「エブリイ」一択とした。
軽貨物車は日本の全自動車メーカーから発売されているがカタログによるとエブリイ(※)は軽貨物車の中では最大の荷室サイズを誇るそうだ。
荷室はほぼ四角でベッドや収納庫、棚を取り付けるのに最適な形状に思える。
※エブリイという名称は貨物自動車を指し、乗用タイプのエブリイはエブリイワゴンと呼ぶのが正しいらしい。

こうしてジムニーの車検が切れる2020年12月を機に、新車での購入に至った。
ジムニーも手元に置いておきたかったが経済的事情でそうもいかない。
ちなみにTVのCMに登場する中古車専門店で程度のいいエブリイを物色してみたが車検残1年で110万(諸費用を含む)もするから新車とあまり変わらない。
それに新車であれば今や当たり前となっている安全装置「セーフティサポート」を装着することができ、その代金は購入後にキャッシュバックされるから実質無料というのも魅力だった。

もうひとつ、エブリイに決めた理由として、5AGS(5速オートギヤシステム)という、他のメーカーにはない特殊な変速機を備えていることに興味をそそられた。
燃費が良いという評判だし運転も楽しそうだ(詳しいことは書かないので興味があればご自身でお調べください)。

次回のブログから実際におこなった改造を記していくが、改造にあたって心がけたのは以下の通り。
・夏と冬とで若干の違いはあるが、登山道具や調理道具などの荷物を入れっぱなしにできること。
・そのためにも出来るだけ多くの収納スペース(収納庫や棚)を設けること。
・現地に到着したとき、雨で登山ができなくても車内で不自由なく過ごせること。
・その場合、エコノミー症候群にならないよう、四肢を伸ばせる空間を設けること。
・山から下山して汚れた服、靴で乗り込むことを考え、フロアは汚れることを前提にすること。
・寝床はフロアの汚れが気にならないよう高さを設けること。そのためベッドにすること。
・ベッドは常設とし、寝る時間になっていちいち組み立てる手間をかけずに済むこと。
・なんらかの事情ですぐ出発しなくてはならない場合に備えて、運転席の位置を替えたり背もたれを倒したり座席の上に荷物を置く必要のない収納レイアウトにすること。
・車中泊の多くは登山口に近い「道の駅」や公共の駐車場を利用するため、車内での調理と食事を可能にすること(自車の駐車スペースにイスを出して食事するくらいは差し支えないと思うが)。
・調理で発生したゴミは車内に置かず、別に収納すること。
これらをコンセプトに、エブリイの車中泊仕様改造に着手した。

なお、ブログではどんな改造をおこなったかは紹介するが、細かい説明は省いた。
エブリイの改造についてはYouTubeに数多く紹介されていて不自由しないほどだ。
どうかそちらを参考にしていただきたい。
注意すべきは電装系の改造ではエブリイの年式によって部品の位置が変わっていることがあって、YouTubeの説明が必ずしも当たらないこと。

また、蛇足ながら管理人は日曜大工を趣味にしているわけでもないし、ましてや専門知識など皆無と言える。だが、できることはなるべく自分でやる、そんな性格の持ち主である(出来が悪くてもその方が満足度は高いからね)。
情報はもっぱらYouTubeやWEBサイトから入手している。
したがってこのブログで紹介する改造に管理人のオリジナリティはゼロ、と思ってご笑覧ください。

寝られて調理ができるまでになったエブリイだが、改造はまだまだ続く。


平成13年式のスズキジムニー。悪路をものともせず頑張ってくれた。 事故歴はなくきれいな状態のまま下取りに出した。


平成19年式の日産セレナ。車中泊はもっぱらこの車だった。宿泊客の 送迎用として今も使っている。