奥日光・最新花情報(6月24日)

まるで7月を思わせるようなさわやかな高原の日差しを背に、毎週木曜日の定例であるパークボランティアの開花調査をおこないました。 
千手ヶ浜ではクリンソウの盛りを迎えて専用バスは混雑するので、きょうはいつもと反対のコース、赤沼から先に戦場ヶ原を歩いてから小田代ケ原へ回るコースにしました。
この時期、例年だと小田代ケ原はアヤメが咲くのですが、先週16日に歩いたときはアヤメはおろかハクサンフウロやヤマオダマキといった初夏の花も見られず寂しい思いをしただけに、今週はそろそろと期待したのですが、、、

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先週あたりから良い具合になってきたワタスゲは今がピークを迎え戦場ヶ原を埋め尽くしています。

 

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青木橋に近づくにしたがって肉眼でも綿帽子がよく見えます。

 

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ワタスゲの中に随所に見られるオレンジ色の花はレンゲツツジ。ワタスゲの白とレンゲツツジの朱色の取り合わせがとても見事です。

 

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別の場所(一番目の写真のワタスゲの近く)のレンゲツツジ。

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ニッコウナツグミ
淡い黄色の花は周りの景色に同化して目立ちませんが、 高原にはこのような控え目な花が似合うかも。

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カンボク
まだ蕾の状態ですが、咲くとあれっ、これはアジサイ? と誰もが間違いそうな独特の花の形をしています。
花は葉の付き、葉は大きな切れ込みが入った特徴的な低木です。
咲き始めた状態のカンボク(大きな白い花は雌しべも雄しべもない飾り花で、その内側にある小さいのが本花)。

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サワフタギ
雄しべが飛び出した5ミリほどの小さな花が密生するのがサワフタギ。樹木は白っぽく、立てに筋がたくさんある低木です。
小田代ケ原と戦場ヶ原ではあまり花を見ることがないだけに、今年はどの木もすべてが花を付けました。
こんな目立たない花が秋になると変身したかのように実に魅力的な実を付けるのですが、今年は期待して良いのかも。

 

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これがサワフタギの実。
この色気、思わず魅入ってしまいます。

 

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アマドコロ
先週は1株しか見つけることができませんでしたがきょうは青木橋近くに10株以上も。

 

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ツマトリソウ

 

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ウマノアシガタ、別名キンポウゲとバイケイソウ
黄色い花がウマノアシガタ。キンポウゲ独特の光沢のある花なのですぐにわかるはず。
その周りを取り囲んでいるのはバイケイソウという毒草で、若芽の頃はオオバギボウシと似ていることから山菜狩りの人がよく中毒を起こすことで知られています。

 

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ミヤマニガイチゴ
花の輪郭が少しゆがんでいるのが特徴で、赤く熟した実は食べられるそうですが名前の通り苦いそうな。

 

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ハルカラマツ
花が針状になっていることからカラマツの葉にたとえ、ハルカラマツと名付けられています。

 

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クマイチゴ
小田代ケ原の西側歩道で密生しているのを見かけます。
熊が好んで食べるからなのか、熊が出そうな場所に生育するからなのかよくわかりませんが、私には密生したその姿がずんぐりしていて熊に似ているようにも見えます。

 

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クリンユキフデ
ややハートに近い葉を突き抜けるようにして柄を出し、先端に筆のような小さな花の集まりを付けることから名が付いていますが、独特の形をしているので見つけるのは容易。

 

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最後に、「貴婦人」を

 

先週に続いてきょうも期待したアヤメは見られず寂しい思いをしましたが、実は戦場ヶ原の湯川沿いに5株ほど咲いていました。
写真を撮らなかったのはどうせ小田代ケ原で見られるからと高をくくっていたからでした。今思えば残念なことをしてしまった(笑)。