ロープ外しが繰り返される古賀志山の岩場。

このブログのアクセス数は一日当たり150~200だから少ないほうだと思っている。
それにもめげず、初めて古賀志山を歩いてから今日に至るまで36回、気がついたことをできるだけ細かく書く努力をしているつもりなので、アクセス数は少ないながらも古賀志山のことを知りたいという人のお役には立っているのではないかと思う。

「古賀志山_×××」をキーワードにして検索すると当ブログは検索結果の上位に表示される。アクセス数が少ないマイナーなブログにもかかわらず、他のブログよりも上位に表示されるというのは、検索エンジンの仕組みから考えて、古賀志山の情報を必要とする人のニーズに応えているからだと思う。うがった見方をすれば多少なりとも影響力があるといえる。
その一方で、日々150~200アクセスしかないこのブログが検索上位に表示されるというのは、世の中に、古賀志山に関する情報が少ないということを意味している。

情報地図として全国の主要な山域を収める昭文社「山と高原地図」は、古賀志山は対象外エリアになっているので発行されていない。栃木県の山だけを紹介するガイドブックには掲載されている(栃木百名山だから当然のこと)が、古賀志山の9割以上を占めるバリエーションルート特に、固有の岩場などの情報はない。
となればやはり、古賀志山に関する情報収集はネットに頼ることになる。

冒頭に書いたように管理人はこれまで、古賀志山(広い意味では山域全体)を36回歩き、それをすべてブログに記録しているから、単一の山の情報としては膨大な量になる。

ブログは微に入り細に入り書くからアクセス数は少ないがリピーターは少なくないという、直感が管理人にはある。
そして、リピーターの中に当ブログの情報を悪用している人がいる、と感じている。これも直感である。
それが今日のブログのタイトルに関連している。

事例は少ないが、当ブログおよび管理人が古賀志山を歩くときの参考にしている、NPO法人「古賀志山を守ろう会」のホームページを時系列で並べてみるとわかることがある。
その前に当ブログの読者には予備知識として、

いま古賀志山でなにが起きているのか

を理解していただきたいと思う。
昨年11月12日、中尾根をピーク559へ向けて歩いているときに、地元の男性と出会って30分ほど立ち話をする機会があったので、そのときの話から始める。
男性とは3週間前に起きた古賀志山での滑落事故が話題となった。それから岩場は怖いからお互いに気をつけましょうねという話題に転じ、次に岩場に取り付けられているロープや鎖が取り外されることが多いという話になった。岩から垂れているロープを支点側に引き上げてしまい使えないようにする人がいると、その男性が言う。
さらにはロープにナイフで切れ目を入れて荷重がかかった際にロープが切れるよう細工をする人までいるという、信じられないことまで聞いて驚いた。
ただし、この話を聞かせてくれた人も現場を見たわけではないから、信憑性についてはわからない。

が、この話のうちその後、管理人は実際に2つの事例に遭遇した。
これから書くことを読んでもらえれば、信憑性について疑問符が付いていた話が事実であることがわかると思う。


2015年11月27日
古賀志山と御嶽山、中岩、赤岩山、北ノ峰を結ぶ主稜線を中岩から二尊岩へ向かい、二尊岩に近い場所(36度37分10.00秒、139度45分45.16秒)に5メートルほどの岩(これをA岩とする)がある。
中岩から二尊岩に向かう場合はこの岩を降りることになる。
A岩には数本のロープがそれぞれ支点を別にしてかかっている。左の画像はA岩を下から見上げたもの(ただし、写真は6月に撮ったものを掲載)。

この日のブログには、ロープの1本は支点となる立木の根元がぐらぐらしていること、もう1本は支点はしっかりしているがロープが老朽化していると書いた→こちら


2015年12月29日
古賀志山を守ろう会のホームページに、A岩のロープが取り外され捨てられていたとあるのを目にした。
時期は12月中旬らしい。


2016年01月03日
ロープが取り外されたことを守ろう会のホームページで知ったので、訪れてみた。
IMG_5203守ろう会の報告通り、ロープはすべて取り外されていて、この岩を降りるには危険な状況であった。
画像は上に掲載したのとほぼ同じアングルから撮ったのでロープの有無が一目瞭然だと思う。
11月27日のブログに書いた、管理人のこの岩のロープへの心配をまるで先取りしたかのようにロープが外されたのは、当ブログを見ている何者かの仕業、と考えるのは時間軸から考えて不自然なことではないように思える。
なぜなら、他にそのようなことを書いたブログを見かけないからだ。


2016年01月09日
1601090533日とは逆回りのルートでA岩の登り口まで来たときに、新しいトラロープが取り付けられているのを確認した。
守ろう会のホームページによるとこのロープは登山者有志によって取り付けられたとのことだ。


2016年01月15日
以下、(1)~(3)のコメント(『』内)と画像はNPO法人「古賀志山を守ろう会」ホームページ、1月15日の「最新情報」からお借りした。
(1)『12日に古賀志山を愛する有志3人により、鎖と白いロープが取り付けられたと聞きました。』・・・画像なし
(2) 『1月13日午前に現場に行ったら、鎖はありましたが、白いロープが無くなり、写真上部左の木に虎ロープの輪っかのみが残っており、垂れ下がっていた虎ロープ(※)は切断されてました。』 ・・・下の画像(※ここでいう虎ロープとは9日に管理人が見たトラロープを指しているものと思う)

(3)『1月13日午後に前述の有志2人が現場に赴き、捨てられた白いロープの回収と切り取られ捨てられていた虎ロープの取付を行ったと聞きました。』・・・下の画像

邪推かもわからないが11月27日のブログで管理人は、この岩のロープ2本への心配を書いた。それを読んだ“だれか“が、現地へいってロープを取り外した、とどうしてもそのように考えてしまう。


2016年01月09日
3日に続いて馬蹄形ルートをこのときは左回りに歩いた。
160109051赤岩山から主稜線を古賀志山方向に向かって歩いてすぐのところ(36度37分08.23秒、139度45分41.22秒)に、トラロープが下がった3メートルほどの岩(B岩とする)がある。
この岩を下ろうとして降り口に立ったとき、本来、下がっているべきロープが降り口に引き上げられているのを発見した。
ロープを伝って岩を上った後でそのロープを引き上げロープを使えないようにしたのである。


ロープが取り付けられている支点(多くは立木)がいまにも抜けそうだったり、ロープがいまにも切れそうだから、危険を回避する目的で取り外したのであれば親切心からの行為であると理解できる。ただしその場合、それをどこか然るべき機関に知らせるべきだろうし、自身で代替え策を講じるべきである。

冒頭に挙げた地元の人の話や過去にもロープや鎖が取り外されることが実際にあったことなどから察すると、危険回避という親切心でやっているとはとうてい思えない。
同じ人による行為なのかそれとも複数の人が関与しているのかなど知る由もないが、ロープを取り外すという行為はそこになんらかの意図たとえば、上り下りに失敗して滑落することを狙ったものだろうし、それと同じ狙いでロープに切れ目を入れる、ということもあり得る。

ロープ外しの目的は、岩の上り下りに失敗して滑落する人が発生することにある。それはただ単に、事故でけが人が発生することを喜びたいのかそれとも、当ブログに関連して、
・管理人のような新参者やヨソ者を、古賀志山から閉め出したいのか
・古賀志山の情報を一切、知られたくないのか
・事故者が続出することで古賀志山を入山禁止にさせたいのか
・管理人や古賀志山を守ろう会や地主を困らせたいのか
・古賀志山を歩く人、相互を、犯人捜しという疑心暗鬼にさせたいのか
あるいは他に動機があるのか、いずれもその人の感情がそのまま行為として表れたもので大人の人格とは明らかに異なる。

このブログがロープ外し常習者の情報源に利用されている

という直感が管理人にはある。

であれば古賀志山に関する記事は当ブログからすべて削除して、あらたな記事も載せない方がいいのか?
いや、そうではないだろう。
古賀志山の岩場を安全に上り下りするためにもまた、バリエーションルートで道迷いをしないためにも正しい情報は必要であり、その役に立つのであれば情報はこれからも出し続けた方がいい。
当ブログでロープや道標の現在の状態や所在を多くの人に知ってもらうことができれば、歩くのに少しは役に立つだろうし、取り外されたときの対応たとえば、他の登山者への注意喚起や然るべき機関への連絡などが、登山者によって速やかにおこなわれるようになると思う。そういった行動が取り外しへの抑止力になるのではないかと思う。

ロープ外しが繰り返される古賀志山の岩場。」への2件のフィードバック

  1. めだか

    こんにちは。
    栃木県に転居致しまして、地元の方に「いい山だよ」と古賀志山の存在を教えていただき、検索したところこちらのブログに辿り着きました。

    同じ山を好むものとして残念で仕方ありません。
    大事に至らなかったからよかったものの、おっしゃっていることが本当に起きているとすれば、山に入られる方は何を信じればいいのでしょう・・。
    人為的に設置された階段をはじめ、ロープや鎖に助けられる度、設置くださった機関や人々に感謝の想いが込み上げます。

    何か目的があるのかもしれませんが、生命にかかわるイタズラは巡り巡ってかえってくると思います。
    失礼ながら、もしその方のご家族が同じ目にあったら、ご本人はどう思うでしょうか、、
    考え直してくださることを心から願います。

    なかなか情報源が少ない中、こちらのブログは大変参考になりました。
    地元の方に愛される古賀志山、入山が楽しみです。
    長文失礼致しました。

    1. 亀歩き 投稿作成者

      「めだか」さま
      こんにちは。
      ブログをご覧くださってありがとうございます。

      古賀志山は登山の基礎から高度な技術まで学べるとても貴重な山だと思っています。
      ロープや鎖についてはいろいろな意見があって、山は自然のままにしておき手を加えるべきではないという自説にとらわれて、他者を排除したがる人が古賀志山を利用する人の中にいるそうです。
      それが昂じてロープ外しに直結したのだと思いますが、古賀志山が初めての人にも安全に登れるようにという先人の努力を無にするようなことであり、共感に値しない行為に思えます。古賀志山をおらが山と考える地域の特殊性なのかもわかりませんね。

      めだかさんにおきましては、危険と隣り合わせであることをご理解の上で、是非とも古賀志山の素晴らしさを味わっていただきたいと思っています。

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