古賀志山、暑い中、岩場で背筋が凍る体験。

2015年6月20日(土) 古賀志山(南駐車場~風雷神社鳥居~岩場~赤岩山~御嶽山~滝コース~南駐車場)
天候:晴れ

梅雨の長雨で身体中にカビが生えそうな湿気にウンザリしていたここ数日であったが、昨夜の予報によると今日は久しぶりに晴れるとあった。晴れるまでもなく、せめて雨さえ降らなければ山歩きをするところだったのでこの予報をありがたく受けとめ前回から11日ぶりに古賀志山に行くことにした。
途中で降られるのはやむを得ないとして出だしからの雨は気持ちをそがれるので、スタート時点の晴れは本当に嬉しい。

昨夜は宿泊のお客さんがいたので出発が遅くなり、歩き始めたのは10時すこし前になってしまったが古賀志山を歩くには十分、余裕がある。
今年は3月以後、今日で8回目(通算では9回目)の古賀志山となるが過去になんども書いているようにこの山は尾根という尾根すべてがルートになっていてその数は100ほどあるらしい。
らしいと書いたのは国土地理院の地図には描かれていないルートの方が圧倒的に多く、誰もその正確な数を知らないからだ。
そういう管理人もスノーシューのお客さんであり古賀志山に詳しいOさんから聞いたり、古賀志山で地元の人と出会って聞いて知り、それをルート設定に役立てるといった具合で他に情報の入手ルートがない。

今日予定したのは古賀志山山域に属するが実際には古賀志山の西方1キロにある赤岩山だ。これまで100あるルートを行くたびに少しずつ塗りつぶしてきたが今日も管理人がまだ歩いていないルートを塗りつぶすために苦心して設定したルートだ。
山行を終えるたびにGPSの記録を基に国土地理院の地図にマーカー線を入れるようにしているのだが、過去8回の山行によって地図のマーカー線はずいぶん増えた。今日も新たなマーカー線を地図に入れるためにまだ未踏の赤岩山に決めた。


DSCF0033初めて利用する宇都宮市営・南駐車場を起点に、アスファルトの林道を西へ向かう。


DSCF0044進行右、北方向に荒々しい山が見えてきたがこれがきっと赤岩山であろう。
もしかすると今日のルートはあの岩をよじ登るのだろうか?
それにしてもよく晴れてくれたものだ。申し分ない。


DSCF0045風雷神社の鳥居まできた。
地図から判断するとどうやらここが赤岩山の入口らしい。道標は他を示すものはあるが赤岩山を示すものはない。
それにしてもせっかく晴れているのにうっそうと茂った林の中に立ち入るのは勇気がいりますねw


DSCF0046道はあるものの両脇から草がかぶる中を進んでいく。


DSCF0047昨日までの雨で道がぬかるんでいるため、滑り止めにチェーンスパイクを装着した。


DSCF0054これから先の厳しさを暗示するかのようにルートに大きな石が出現。


DSCF0055予感は当たって前方には巨大な岩が見える。


DSCF0056岩陰にひっそりと佇む風雷神社。


DSCF00572つ前の写真がこの岩でしょう。
このくらいの傾斜の岩は古賀志山山域であれば普通であると言えるが、、、


DSCF0059う~ん、ここは厳しいぞ。
時間をかけて慎重に登らなければ。
岩を見上げて手がかり足がかりになりそうな部分を探す。


DSCF0064ロープも鎖もない岩をクリアすると視界が開け、聞いていた駕籠岩(※)らしき露岩が見えてきた。
岩の上には数人のパーティがいて、ここまで声が聞こえる。

※この後、24日に歩いてわかったのだが駕籠岩ではなく、「猿岩」。道標がある。
また、駕籠岩は籠岩の間違い。


DSCF0065望遠で見ると女性ばかり8人であった。
一番右の岩に登っては降りを順番で繰り返していることから、岩場の訓練に来ているのだろうか?


DSCF0069視線を自分の足下に戻してみれば管理人も女性パーティと同じようなことをしているのであった(^^)

安全だが陽が差さない深い林の中を歩くのと、危険だけど青空の岩の上を歩くのとどちらがいい? と問われたらもちろん後者(^^)


DSCF0072天狗岩と書かれた銘板を見上げるとなるほど、天狗の鼻のような奇岩だ。


DSCF0071モノレールの軌条と合流。
目指す赤岩山はパラグライダーのゲレンデとして利用されていて、この軌条はランディングのために麓からフライヤーを乗せてくるトロッコ用だ。


DSCF0073標高535メートルの赤岩山に到着。木々に囲まれて視界はない。


DSCF0079赤岩山山頂を過ぎてすぐのところで視界が開け宇都宮市街が見通せる。


DSCF0080東には御嶽山が見える。


DSCF0081御嶽山への稜線に乗ったのはいいが岩場は相変わらず続いていて慎重を要する。


DSCF0082岩場ばかりで緊張しきった気持ちをコメツツジが解きほぐしてくれる。つかの間の癒しにすぎないが。


DSCF0083二尊岩。
登るわけではなく、この脇を通過する。


DSCF0090東に目を凝らすとかすかに筑波山の姿が浮かんできた。


DSCF0097クリアしなければならない岩場はまだ続き、今度はあの中岩だ。
前回、9日は中岩の右斜面、カニの縦ばいと呼ばれる急な岩場を怖い思いをしながら登ったものだ。


DSCF0104やっとの思いで御嶽山に着いた。今日も厳しい岩の連続であったが岩場はここで終わりだ。
左に写っている男性は赤岩山山頂で出会った地元の人で、古賀志山を守る会の会員とのこと。いろいろと貴重な話をうかがった。

ここからは管理人未踏の滝コースと呼ばれるルートで下ることにした。


DSCF0108大きな洞窟の中に石柱やお地蔵さんが鎮座する。アルマヤ堂跡というらしいが詳しい説明はない。


DSCF0111里に近づき、地元の小学校の生徒が書いた「自然を守ろう」ポスターが目立つようになってきた。


DSCF0112滝神社がある不動の滝まで降りた。
ここから駐車場まで推定20分というところだが、もう少し足を伸ばして大日堂を経由して戻ることにした。


DSCF0118IMG_4345
9日にも訪れた弁天、天狗宮、風神雷神。9日はこれら社の前に雌滝が勢いよく落ちていたのだが今日は流れがない。右の写真が9日のもの。社の手前の白っぽいのが雌滝の滝壺。


DSCF0120ここは荒沢滝。
流れは細いながらも形が良く、うっそうとした中に佇み、霊感スポットの様相。


DSCF0121ここも9日に訪れた大日堂。
史跡はここで終わり、駐車場に戻ることにする。
ここから駐車場までは初めて歩くルートだ。


DSCF0129駐車場へ戻るアスファルト道路に出て終わりとなった。