古賀志山で見る花たち(2020/03/23)

2020年3月23日(月) 晴れ やや肌寒い

今日見た花(順不同)
エイザンスミレ、シュンラン、スミレ、キクザキイチゲ、タチツボスミレ、ツボスミレ、ミヤマウグイスカグラ、クロモジ、ショウジョウバカマ

花が賑やかになってきた。
長い前書きを書いている間に開花がどんどん進んで花を見逃してしまう恐れがあるので、今日は前書きなし。

お目当てはショウジョウバカマとスミレだ。
見ごろの状態で見つかるかな?

今日の接触者
・コンビニ(店員と・客は少ない)
・10:28の場所で後続の夫婦に追い越される際に挨拶。
・「大岩」で当該の夫婦と鞍掛山から来た女性2名と挨拶。

メモ
・歩行距離:10.0キロ(GPSログをカシミール3Dで処理した値)
・所要時間:5時間2分(写真撮影と休憩を含む)
・累積標高:896メートル(アップダウンのうち、上昇分の累積)

土日は天気が良かったのでさぞ賑わったと思うが平日の今日、宇都宮市森林公園の駐車場はまだ余裕。
とはいえ、9時を過ぎると地元の常連さんがやってきて賑わいをみせるのが常のことだ。


歩き始めてまず出迎えてくれたのはエイザンスミレ。
スミレの仲間には珍しく葉が分裂しているのでエイザンスミレだとすぐにわかる。
管理人の地元、日光ではタチツボスミレとツボスミレが圧倒的に多く、エイザンスミレは見たことがない(探せばあると思うが)。


長倉山への快適かつ開放的な道を上って行く。


「スミレ」という名のスミレ
これも鞍掛山ルートでよく見る。


シュンランはまだ健在だが枯れたのもあった。
あと数日ですべてが枯れるであろう。


ヤマツツジ


ここまでで4種類の花を見た。
古賀志山だと今はカタクリが盛りを迎えているころだが鞍掛山ルートは植物の種類が異なっていて、古賀志山とは別の楽しみがある。


長倉山から北へ並行に延びている尾根が2本ある。
いつもなら右の尾根を下っていくが花はなにもない。
今日は気分を変えて伐採がおこなわれている側(左側)の尾根を下ってみた。


左の尾根を歩いて正解。
ミヤマウグイスカグラ(深山鶯神楽)を見つけた。
小田代ケ原や戦場ヶ原には広く分布しているが古賀志山山域では珍しい。


水辺のキクザキイチゲ。
そういえば先週はこれをニリンソウと説明してしまったが管理人の間違い(訂正済み)。


鞍掛山ルートに入り岩が露出した道を上って行く。
岩はたくさんあるが危険な岩はなく、問題ない。


遠目に、あれっ、ミツマタかな? と思って近づくとクロモジだった。
確かに花は似ているがまとまりが小さくまた、花がばらけている。
高級な爪楊枝の材料として知られている(我がペンションのは普通の安い爪楊枝)。
なお、この写真がとれるまで20回くらいオートフォーカスのシャッターを切った。他はすべてピンボケだった。屋外で小さい対象物に焦点を合わせるのは難しいものだ。


ツボスミレ


これもスミレ
まるで植木鉢から移植したようにまとまって生育していた。


眺めのいい「大岩」に到着した。


大岩から眺めた古賀志山。


今日は霞がかかってクリアとはいえないが筑波山が見えた(カメラには収まらなかった)。
やや早いがここで景色を楽しみながらいつもの海苔巻き弁当をほおばる。
いや、じつはこの先、ゆっくり食べている余裕などないのだ。


さあ、今日のお目当てのショウジョウバカマを探しに行こう。
大岩を鞍掛山方向に降りて振り返ったところ。
ここを北東に下る。


とんでもない急斜面を慎重に下っていく。


ショウジョウバカマ
今から4年前、古賀志山山域にショウジョウバカマが成育していると聞き、その生育環境に適した場所をいくつか廻って発見した群生地がここ。→4年前の記事
生育環境に適した場所とは山地の谷沿いや林間の湿ったところだ。
具体的には、
・陽があまり当たらない林間→北向きで土壌が乾かない
・落ち葉が堆積している→保水のいい土壌
・沢が流れている→土壌に水分が多い
ということになる。
それまで歩いたことがある山域で条件に合致する場所は思い当たらないから、きっと管理人がまだ歩いたことのないルートなのだろう。
そんな曖昧模糊とした前提で探し当てたのがここだった。
正直、自分の嗅覚の良さに感心するとともに、ショウジョウバカマを発見したときはとても嬉しかった。


前回(3月15日)は蕾ばかりで花は少なかったが今日はその反対に蕾が少ない。


沢にも群落を成していた。
いやぁすごい数のショウジョウバカマだった。
ちなみに、4年前は群落が2箇所あったが森林の伐採で1箇所は壊滅した。


タチツボスミレ


林道を歩いて長倉山の取り付きまで来ると、そこから長倉山までが長い。
傾斜も急だが駐車場に戻るには避けて通れない試練となる。
いや、林道をもっと歩くつもりになれば駐車場に戻れるが、それもまた試練の道だ。
なお、先ほど説明したが長倉山から下る2本の尾根のうち、これは朝とは違う尾根。


長倉山山頂のヤマツツジ。
急登で疲れたのでひと休みして、ここから駐車場へのルートを考える。
朝も長倉山を通過点としたので同じ道を戻るのはつまらない。


朝とは別の道を歩こうと思い地図を見ると、明瞭な尾根が見つかった。
管理人にとって未踏のルートだが踏跡がある。
しばらく行くと先ほどまであった踏跡はどこへいったのか、見当たらない。
まっ、細野ダムへ向かっているのは間違いないのでこのまま進んでみよう。


無事に細野ダムの脇に降り立った。


細野ダム脇のアスファルト道を歩いていくと間もなく、赤川ダムに出る。
シンボルとなっている枝垂れ桜が咲きだした。


蕾の方が圧倒的に多いがあと数日もすれば満開になるでしょう。


振り返って古賀志山を見る。
枝垂れ桜が満開の頃になったら同じ光景を撮ってみよう。


赤川ダム堰堤から枝垂れ桜を入れて古賀志山を。


往復、同じ道を通らないようにしたら地図のようになった。
往路と復路との交点は3箇所。悪くない。
「大岩」からの下りと「長倉山」からの下りは30度の傾斜でなおかつ、踏跡なし。細心の注意を要す。
駐車場のアスファルト上にカメラを落とし、電源を入れてもレンズが飛び出さなくなってしまうという痛恨のミス。ガシャガシャやっているうちに復活した。
分割式ストラップの接続部が外れたのが原因。しっかりはまっていなかったのか?