晩秋の奥日光

日光の紅葉は霧降滝と市街地を除いてほぼ終わり、いまは長い冬が来る前の中休みといった感じ。
人と車でごった返していた観光スポットも、これからは週末以外は人の姿もまばらとなり、静けさを求めて日光を訪れる人にとって、この時期こそ思い切り羽を伸ばせます。
私(波多江)もその一人であり、特に葉が落ちて見通しのよくなった小田代ケ原や戦場ケ原が大好きで、この時期はよく通います。今日(11日)は、私のお気に入りの場所である千手ヶ原を歩き、9月以来ご無沙汰していた西ノ湖を訪れてみました。

071112-1.JPG赤沼から小田代ケ原へのハイキングコースは、木々の葉が落ちて遠くまで見通せます。
枯れ葉の上を歩くと、カサカサという心地よい音が聞こえます。

071112-2.JPG千手ヶ原の入口、千手ヶ浜から男体山を臨む。
ここまでは専用バスで来ることができるし、菖蒲ヶ浜から中禅寺湖に沿って歩いて来ることもできます。
空の色もきれいですが、湖の色も素晴らしい。拡大してご覧ください。

071112-8.JPGミズナラやシラカンバ、カラマツが生い茂る千手ヶ原には整備された遊歩道があり、とても気持ちよく歩けます。

071112-3.JPG遊歩道脇のミズナラになにやら奇妙なものが。
鳥の巣? 

071112-9.JPG拡大するとこんな感じ。
枯葉の集まりでした。でもなぜ?
これは熊棚(くまだな)といって、クマがこの木に登ってドングリを食った跡なのですよ。
本土のクマはツキノワグマといって、草食性で、とてもおとなしい性格をしています。
体重は80キロから大きいので100キロほど。
秋になって木々に実がつくと、10メートル以上もある大きな木に登り、ドングリが付いた枝を折って実を食い、その枝を自分の尻の下に敷く性質があるそうです。
その時期の木の葉はまだ緑ですが、折られて時間を経過するので葉が枯れて、このように鳥の巣状になります。クマがどんな姿で食っているのか、想像するのも楽しそう。

071112-4.JPGクマが登ったという確たる証拠(笑)。

071112-6.JPGこんなのも好んで食うのかな?
場所は違いますが、ヤマブドウの実。

071112-7.JPG今日の目的地である西ノ湖は、水を満々とたたえ実に神秘的でした。
西ノ湖は水の流入がないため、台風の時のような多量の雨でも降らないと涸れてしまいます。
今年は8月まで渇水が続き、見るも無惨な光景でしたが、9月に直撃した台風9号のおかげで、二ヶ月たった今もご覧のように満水です。

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