古賀志山のトレランコース、21キロを歩いてみた(後半・動画付き)。

2023年4月24日(月) 晴

下りはできるだけ走って前半を終えた。
休憩は歩きながら休むのと花の写真を撮る時間のみ。
スタート地点となるサイクルステーションに戻って身体の具合を確認したがこれといって問題は見つからなかった。
とはいえ、残り10.8km(主催者発表の距離)を歩ききれるかどうかが心配だった。
赤川ダムの水面を眺めながらゆっくりランチしながらそれを考えていた。

一昨日、太平山山域19キロのトレッキングをおこなったばかりで、その疲れがいつ出るかわからない。
最大の心配事はロングトレッキング中のクセとなっている右脚の腸脛靭帯炎と内股の痙攣が発症しないかということ。

しかし、考えても仕方のないことなのである。
両者、これまで数多く経験していることだし、対処方法を知っている。
死ぬ心配は皆無だしレスキューの世話になったこともない。
発症してにっちもさっちも往かない場合はエスケープルートを利用して足を引きずってでもゴールへ向かおう。
古賀志山山域は管理人にとって勝手知ったる庭のようなものなのだ。

と、己を鼓舞して後半の部(最下段の図の青い線)のスタートを切った。

メモ(GPSはGeographicaを使用した)
・歩行距離:12.3キロ(GPSログをカシミール3Dで処理した値)
・所要時間:3時間51分(写真撮影を含む)
・累積標高:907メートル(アップダウンのうち、上昇分の累積)

スタート地点前の広場でランチを終えてコース後半を歩き始めた。
サイクルステーション前の舗装路を奥へ進むと森林公園の散策路に変わる。
そこを入っていったところにツクバキンモンソウがあった。


これはなんだろうね。
タマアジサイのつぼみによく似ているが葉っぱがアジサイではない。


チゴユリはいまが盛りであちこちで見ることができた。


森林公園内の散策路。
ここは左から合流するT字路になっている。
地面はフカフカで思いっきり走ったとしても脚には負担がかからない。
後半はスタートからここまでの間、二度同じコースを通る。
そして1回目はここを左へ、2回目は直進する。


散策路を左折して緩やかに下っていくと古賀志林道が見えてくる。
以前は鬱蒼とした桧林だったが伐採されて明るくなった。
林道に降り立ったら右へ進む。


林道の行き止まり(ゲート)まで進むと左へ入る道があり、入口に道標が立っている。
次の目標は坊主山である。
古賀志山に進んだら失格になる(ワケは後で)。


坊主山までは長い上りが続く。
傾斜もそれなりなのでここは歩く。


この傾斜がずっと続く。
歩きでも息が切れる。


ふ~、ようやく坊主山山頂に着いた。


坊主山山頂は古賀志林道(正式には林道古賀志線、13:39の延長上)と100メートルも離れてなく、あっという間に下山してしまう。
次に向かうのは正面に見える階段のトップに位置する古賀志山だが、主催者はそう簡単に行かせてくれない。
ここを左へ大回りさせるのである。
おそらく本番ではここにスタッフがいて誘導するのだろう。


古賀志山林道を南西に下っていくと右手に異様かつ巨大な岩が見えてくる。
猪落(ししおとし)である。
御嶽山と古賀志山の鞍部から南にせり出した岩尾根で、日の出を見る絶好のポイントになっている。
いや、そういった形容ではなく、滑落のよく起こる尾根と言っておこう。


猪落の南側の斜面は伐採後、まるで庭園のように手入れされ、数種類のツツジ他が生育している。
ここは民有地なのかも知れない。


シラユキゲシが群落を成していた。


古賀志山林道が南駐車場に近くなる頃、御嶽山直下に位置するクライミング場への分岐がある。
トレランコースはそこを入っていく。


3つの神を一緒に祀った「三社」があり、ここから再びトレイルとなる。


地元の小学校の生徒が描いた啓発用のポスターがかわいらしい。


コースの前に立ちはだかる巨大な壁。
クライミング愛好家には知られた場所だ。
古賀志山山域は全体がこのような岩で構成されていて、岩の上に堆積した土壌に樹木が生育しているといって過言ではない。


御嶽山に向かってガレ場が続く。
浮き石が多いので足下に注意しながら標高を上げていく。


御嶽山と古賀志山を分ける道標を見つけたら古賀志山へ向かう。


ここはアカヤシオの見どころとなる場所だがいまはトウゴクミツバツツジとヤマツツジが見頃を迎えていた。


古賀志山でおこなわれるトレランであるからにはやはり古賀志山山頂を通るのは必須であろう。
山域の最高峰(582.8m)だしね。
さあ、ここからスタート地点までは下るのみ。
スピードも上がるはずだがガレ場がある。


まずは尾根を北に向かって下りて、、、


階段が見つかったら富士見峠に向かって下る。


コース前半の目標地点となったP540とを結ぶ富士見峠に下りたら右へ下る。
この下はガレ場だ。


鬱蒼とした桧林の中を黙々と下っていく。


水場手前の道標を右へ。


ここで芝山橋へ行く芝山林道に合流するので左へ。


芝山橋を渡り釣り堀の先を赤川ダム湖畔に沿ってスタート地点に向かう。


本日2回目の堰堤渡りとなる。
ここまでくれば残りわずかだ。
体力を100パーセント使い果たしても大丈夫。


サイクルステーションを通り過ぎて再び森林公園内の散策路を行く。
だいぶ苦しくなってきた。この登りは走ることなどできない。


前半の部ではここを左折したが2周目は直進する。


ここは平坦なので走った。


1周目とは別のコースで赤川ダム湖畔に出た。


宇都宮市営のキャンプ場(なんと、無料)の脇を通過。


ついにゴール!
20.8km(主催者発表の距離)を完遂した。
やればできるじゃない!
といっても走ったのは安全な緩い下りだけ。
いまの体力では登りを駆け上がるなど、とてもじゃないが無理だ。心臓が爆発する。
「無事是名馬」で生涯を終えるにはこの程度が管理人には相応しいというものだ。


図は前半、後半を歩き終えてGPSのログを地理院地図に描画したもの。



総括
距離が主催者発表とわずかに異なる(20.8km vs 22.3km)が、これは距離を記録したGPS精度の違いやログを処理するためのアプリの違いによるものである。
GPSに標準というものはないのでどちらが正しい距離なのかは問題としない。
管理人としては22.3kmを歩いたことにしておく。
上りの累積標高差は1713メートルだった。主催者発表は1073メートルだがこれもGPSによる違い。
それと主催者発表のコース図(前半冒頭の)には「最高点の標高」が566メートルになっているが、山域の最高標高点は古賀志山の583メートルなので違いとしては大きすぎる。
ちなみに管理人のGPS(iPhoneSE+Geographica)では579メートルだった。

このコースの中に管理人未踏のルートは入っていなかった。
すべて管理人に馴染みのあるルートだった。
そうか、大会当日はこのルートを歩くのか、となんとなく嬉しく感じた。
岩場やくさり場をコースに入れていないのは安全なレースを願う主催者の判断かも知れない。渋滞の元にもなるしね。

前半、後半ともアスファルトの林道がコース全体の3~4割(管理人の推測)、含まれているが、それ以外は人ひとりがようやく歩けるくらいの路幅しかなく、追い越しは困難であるように思える。
ランナーは前の人に追いついたとき、どういった対応をするのだろう、それも管理人には興味がある。

レースには制限時間が設けられていて、9時30分にスタートし、1周して本部前に戻ってきて別のコースを行く。その本部前を通過するのに11時45分が規定の時間。
つまりコース前半は2時間15分以内に本部前に戻ってこなくてはならない。
後半のコースを行きまた戻って来て本部前を通過するには14時15分が規定だから、2時間30分で戻ってこなくてはならない。
そしてそこからゴールまで全体時間の規定が5時間30分だから45分で戻ってこなくてはならない、という3つの規定時間がある。

今日の管理人の所要時間と比較すると、
前半 :規定時間2時間15分に対して2時間57分(1回目の本部前通過)
後半1:規定時間2時間30分に対して2時間57分(2回目の本部前通過)
後半2:規定時間0時間45分に対して0時間54分(3回目の本部前=ゴール)
と、前半後半とも規定時間をかなりオーバーしている。
これでは前半を終えたところでタイムオーバーで失格になるのは確実である。
ではどうすれば規定時間内にチェックポイントを通過し、ゴールできるのか、それは管理人が習慣としている写真撮影と読図をやめるのが手っ取り早いかも知れない。
それだけで数十分の時間短縮が図れるはずである。
ただし、写真が撮れないとなるとブログを書くことができなくなってしまうというジレンマがある。
あと、今日は下りだけ走ったが、上りでも走れるように筋力と心肺能力を強化する必要があるのを痛切に感じた。
他には荷物をさらに軽くすることが思いつくが荷物の軽量化には限界がある。
それよりも身体にたっぷり付いている脂肪を減らす方が時間短縮には効果的かも。

最後に、走った証の動画を(歩いているようにしか見えないと思いますが・笑)

 

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