古賀志山で滑落事故。管理人ではありませんが、、、

2015年11月22日(日)

下野新聞WEBによると昨日、古賀志山で滑落事故があり救助されたが重傷らしい。
以下、記事を転載。
—–ここから—–
「21日午前11時55分ごろ、宇都宮市古賀志町の山林で、さくら市、無職男性(65)が足を滑らせて滑落した。119番があり、宇都宮中央署員と防災ヘリが救助に向かい、午後1時20分、ヘリで男性を救助した。男性は頭を打ち、胸の骨を折るなどのけが。
同署によると男性は古賀志山の北コースを登山中、落ち葉で足を滑らせたという。現場は城山西小の北約1キロメートル。」
—–ここまで(ゴシックと赤文字は管理人がつけた)—–

記事では落ち葉で足を滑らせて滑落となっているが、斜面を数メートル滑落してケガをしたのかそれとも、転倒したその場でケガをしたのかは不明。いずれにしても、その際に地面に露出している石か岩に身体をぶつけたのであろうと思う。早い回復を祈るばかりだ。

DSCF5282←歩き始めて間もない北コース

古賀志山の北コースは地理院地図にある正規のコースとしてガイドブックなどにも紹介されている、古賀志山の中ではもっとも多く利用されているコースだ→コースマップ
ただし、地面は石や岩だらけだし木の根が露出していて歩きにくい。そしてそれらのおかげでつまずきやすい。部分的に右または左に落ち込んだ斜面の際を歩かなくてはならないから足を滑らせてズルッといくこともある。
ガイドブックに紹介されているとはいえ、四季を通して慎重を期して歩かなくてはならないコースである。

DSCF5083←富士見峠から古賀志山へのルート

問題は木々が落葉する季節、つまり今の季節はコース上に落ち葉が堆積しているのでさらに注意が必要になる。
落ち葉の上をカサカサと音を立てながら歩くのはとても気持ちのいいものだが、それは街中にある公園など平坦な地形を歩く場合であり、山では落ち葉が危険物になることを管理人は身を持って体験している。

落ち葉が堆積すると小石や木の根、落ちた枝など、つまずきやすいものを隠してしまうから始末が悪い。また、落ち葉は雨に濡れるとよく滑る。落ち葉が堆積した下り斜面など、不用意にかかとを着くとツルッといくから怖い。だから、たかが落ち葉といって侮ってはいけない。ちなみに濡れた岩と木の根もよく滑る。

ここまで書いて、管理人は今までどれくらい転倒を経験したであろうかと数えてみるとキリがないw
転倒の原因は様々だが落ち葉で滑った例は多い。ツルッといっただけで済んだこともあれば見事に尻餅をついたこともある。今月11日は右足が滑って尻餅をつきその際、後に残った左足がお婆さん座りのような形になってそのまま50センチほどズルッと滑った。左膝をひねったようで痛みが残る。
背中に背負ったザックのおかげで助かった、などという経験はこれまでない。運良く地面に突起物がなかったことだけの話。尖った岩や木株、石があったらケガは免れなかった。

落ち葉対策のこと
斜面の登りで滑ることはまずない(記事では胸の骨を折ったとあるから登り斜面で前向きに倒れたのかもわからない)。ほとんどが下りだ。
前に出した足が着地し、重心が移って体重がその足にかかった瞬間がもっとも危ない。したがって重心の移動は慎重を期す必要がある。
「前に出した足が着地してもなお、重心は後に残しておき前足のかかとが地面にしっかり食い込んだのを確かめてから後の足を地面から離す」。これを意識するのとしないのとではずいぶん違う

「 」内を読むのに10秒くらいかかると思うが、足を一歩踏み出すのにも10秒くらいかける、それくらい慎重に歩けば転倒の頻度はずいぶん減るはずだ。
とはいうものの、実際の動作としていちいち、そんなことを考えながら歩いていては日が暮れてしまう。ポールで身体を支えながら下るという方法もあるが、多くの岩場を乗り越えなくてはならない古賀志山山域は、ポールがじゃまになるので管理人は携行しない。

手っ取り早い方法として、ホームセンターで売っているスパイク付きゴムベルトなどどうだろうか。ゴムの板にスパイクが埋め込まれていて靴に装着するやつである。軽いので携帯するのも楽だし安い。靴への装着も簡単だ。都心で雪が降ったときなど活躍する。

IMG_8663一歩進んで管理人が愛用しているモンベルのチェーンスパイクも勧められる。
本来、残雪期の登山や雪の低山歩きに使うのだが落ち葉の上を歩くときや雨後の滑りやすい道を歩くにはベストだと思っている。
アイゼンほどではないが爪がしっかりしていて地面にガッチリ食い込んでくれるから滑ることはない。装着も簡単だ。
落ち葉の始まりから、落ち葉が腐って地面に馴染む季節まで使える。霜柱が立って滑りやすくなった道でも活躍するから車の中に入れておき、状況に応じて携行するようにしている(11日のスリップ時は装着していなかった)。
ルート上に露出した木の根の上も歩くことになるので根を傷めないかと心配もするが、それよりも安全が先だと思っている。ちなみに、ナイフの先端のように鋭くはないので、根の上でグリグリやったりしなければ傷はつかないことを確かめてある。
これからの季節、チェーンスパイクの出番が多くなるんだろうなぁ。