大姥百合

今まで、花のシリーズとして、小田代ガ原と戦場ヶ原に咲く花をいろいろ取り上げてきました。
虫眼鏡がなければよく見えないような、数ミリという小さくて可憐な花から、鮮やかな紫そして青といった見た目も華やかな、奥日光を代表する花を紹介してきました。
だから、読者におかれては、奥日光は色とりどりの美しい花であふれかえる桃源郷というイメージを抱いているのではないかと思います。そのようなイメージを持っていただくのは管理人として嬉しい限りであり、ひとりでも多くの方に、日光を訪れて日光の自然の美しさを堪能していただきたいと望んでいます。
しかし、今日紹介する花は、えっ、これも奥日光に咲く花? と驚くに違いないほど、“日光離れ”していることから、あまり紹介したくはないのですが、それでは片手落ちになると思い、これも奥日光に咲く花であるという事実をわかってもらうつもりで紹介することにします。
背丈1.5メートル、木の幹といった方がよさそうなぶっとい茎、あまり日が差さない湿気の多い地形に生え直径10センチもあるラッパ型の花が1本の茎に10数個、と聞いてどんな植物を想像するでしょうか?
先ずは写真をご覧ください。
https://ippo.jp/blog/2006/07/060726-thumb.jpg
オオウバユリ、和名を大姥百合。
名前からして妖怪的であるし、他の植物がひっそりと控え目に佇む中に、巨大な茎がにょきっと立っているのはなにか不気味でもあります。
名の由来を調べて驚きはいっそう増しました。花が咲く前には大きな葉がついていたのに、花が咲くのとほぼ同時に、自分の役割は終わったかのごとく落ちてしまい、後に残るのは大きな花だけ。
これを、乳飲み子に乳を与える役目を与えられ、子が成長するにつれ、歯が抜け落ちるほどに身体が衰弱してしまう乳母に例えて、乳母(姥)百合と名付けたそうな。
名の由来を聞くと、この不気味な植物が物悲しく思えてきます。
その姥百合は、花の数が10ヶ程度なのに対して、オオウバユリの花は10数ヶ。多いものになると20ヶも付くそうです。

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