花情報の最近のブログ記事

6月にあれだけ賑わっていた湯ノ湖周辺の花は7月になるとすっかりおとなしくなり、わずか1キロしか離れていない小田代ケ原や戦場ヶ原と植生を異にしていて、おもしろいところです。
この日、私は湯ノ湖の山側から湯滝へ出、次に湯滝に沿って階段を下り、滝壺から湯川沿いを歩きさらに北戦場を歩いて国道の光徳入口へと、いつもとは異なるルートを歩いてみました。

 

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コフタバラン
名前の通り2枚葉のラン科の植物で長い茎の上に小さい花を数個つけます。
パークボランティアの記録によると先週もつぼみの状態だったのですが、この日もまだつぼみのままでした。
それにしてもこのような茎の長い植物は写真を撮るのに焦点が合わず、いまだに気いった写真が撮れません。

 

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ツルアジサイ
巨木の周囲と右側に白い花がたくさん見えますが、ここには見分けのつけにくい2種類の花が混在して咲いています。
巨木の周囲に咲いているのはツルアジサイ、その右に別の木として見えるのがノリウツギで、どちらもアジサイ科だから写真だと見分けがつかないのが当然です。
両種はアジサイ科の特徴である本花と装飾花をもち、白い大きな花に見えるのが装飾花でここには雄しべも雌しべもありません。では何のためのものかというと、空中からでもよく目立つ装飾花によって昆虫に発見してもらい、本花に誘導するのを目的としています。植物とは良くできたものです。

 

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コメツツジ
5枚の葉の上にちょこんと乗って咲いているのがなんとも可憐でかわいらしいですね。
ツツジの仲間でもっとも遅く咲く種類です。

 

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キツリフネ
奥日光全域で見られるツリフネソウ科の花で、文字通り長い花柄につり下がって咲き、その姿が舟形に似ていることから名がついています。

 

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ダイコンソウ
咲き始めたばかりなので花の形がはっきりしませんが、完全に咲くと5枚の花弁は隙間が空いて並び、花弁の中央にたくさんの雄しべをつけます。
ダイコンソウの由来は根生葉が大根に似ているからだそうだ。

 

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ダイコンソウの実
花が咲き終わるとこのような丸い実となります。雄しべの先端に注目するとカギ型に曲がっているのに気がつくと思いますが、これがダイコンソウの特徴です。
ダイコンソウに花も実も似た花にキツネノボタンがありますが、実がダイコンソウと違ってイチゴ状になることで見分けがつきます。

 

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サワギク
林内の薄暗い場所に生え、花は明らかに菊。葉は長さ10センチほどで深い切れ込みがあります。この切れ込みがぼろぼろになった布切れみたい見えるので、別名ボロギクとも。

 

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カニコウモリ
カニの甲羅を思わせるような2枚の向かい合った葉の間から30センチほどの高さに小さな花の集まりをつけます。
コウモリとはその名の通り蝙蝠のことで、コウモリの翼に似た葉をもつコウモリソウ属の植物です。

 

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ショウキラン
キノコ類と同じ腐生植物で葉もなく、根もありません。
ショウキとはあの鍾馗様の姿形に似ているからだそうな。

 

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アカショウマ
あっ、チダケサシだ! と一時は判断したのですが、葉の形が微妙に違うのと葉に毛がないので考え込んでしまった。ユキノシタ科チダケサシ属の仲間はどれもよく似ているので細かい特徴を覚えていないと見分けが難しく、これもあとで図鑑を調べてアカショウマとしました。

 

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クルマバツクバネソウ
8枚の葉が輪のように付き(輪生)、その葉の中央から10センチくらいの高さに4枚の萼と花を付ける、ちょっと変わった植物です(写真では花は終わっています)。場所は湯川沿いの小田代橋分岐付近ですが、ここにクルマバツクバネソウがあるとは今まで気がつきませんでした。

 

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サギスゲ?
北戦場も小田代ケ原に負けない植物の宝庫。ここ数年、シカの食害から守られていろんな植物が復活してきました。
写真は時期から判断してサギスゲだと思いますが、同じ仲間のワタスゲもへたれるとこんな姿になるので特定が難しいところ。

 

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ツルコケモモ
地面に張り付くようにして薄ピンクの小さな花を咲かすツルコケモモ。
ここは立ち入り禁止区域であるため木道の上から望遠で撮るしかなく、花の特徴を述べるには厳しい限り。でもとにかくかわいらしい花です。

 

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ノアザミ
まだつぼみが多い中で一輪だけ咲いていたノアザミ。これこそ夏の高原の花といった雰囲気を醸し出しています。
薄紫の花のすぐ下にある緑の部分を総苞(そうほう)といい、この部分を触ると粘りけを感じます。
同じ時期に咲くアザミにニッコウアザミがありますが、ノアザミと違って総苞に粘りけがないのと、茎が幾本かに分岐し花を複数個付けることで見分けがつきます。

 

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ホザキシモツケ
これも奥日光を代表する夏の花。写真は背丈50センチほどですが、多くは揃って1メートルくらいに成長するから見た目が壮観そのものといった感じです。
花が咲き終わるとドライフラワーとなり翌年の春までそのまま残ります。

 

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ハナニガナ
先端が角張り小さなギザギザがある独特な形をした花で、花弁の数が7~12枚と不定なのが特徴です。5弁のがニガナと見分けます。

 

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オオヤマフスマ
6月半ばからかれこれ1ヶ月も咲く、実に息の長い花で小田代ケ原と戦場ヶ原、ここ北戦場全域で見られます。

 

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クルマバナ
小さな花をたくさん付けるシソ科の花はどれも同じように見えてしまい私には見分けが難しいのですが、この花は茎の回りを巻く(車輪)ように花を付けるので割と見分けやすいと言えます。

 

毎週一度、定例でおこなっているパークボランティアによる開花調査は佳境に入り、花の種類が増えて調査に時間がかかりますが、その分メンバーにとっては楽しめる時期でもあります。
先週、私は本業のペンションが忙しく活動を休んだため2週間ぶりの参加となりました。

奥日光の中でも小田代ケ原と戦場ヶ原は今の時期、一面のお花畑になることで知られていますが、その美しさといったらいくらピントのあった写真といえども表現できないほど。それは花だけの美しさではなく、原の光景と一体となった美しさとでもいうのか、カメラが花を引き立てようとすれば全体が見えなくなるし、景色ごと収めようとすれば花が霞んでしまうからでしょう。
やはり、肉眼で全体を捉えることの美しさにかなうものはありません。

このブログではできるだけ写真を多く掲載して雰囲気を伝えようとしていますが、実際に見ることによる感動をお伝えするのはとても困難。この時期だけの自然の贈り物は自ら足を運んで手に入れるしか方法がありません。

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ハナニガナ
先端が角張り小さなギザギザがある独特な形をしたこの花は、他にも仲間があってひとつはニガナ、もうひとつはヤマニガナという。
これらを見分ける方法として、ハナニガナとニガナであれば花弁の数の違いを見てどちらなのかを特定します。写真では8弁あるのがわかると思いますが、7弁以上あるのをハナニガナというのにたいして、5弁のがニガナ。
さあ、面倒なのは7弁以上あるからハナニガナだと思いきや、地面に近い葉っぱをよく調べてみるとハナニガナと違って大きく裂けているのがあって、それがヤマニガナです。背丈が1メートルくらいあるのも特徴かもしれません。

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ハルカラマツ/カラマツソウ/ミヤマカラマツ
ニガナと同じく見分けが面倒な代表格と言えるのがこの花で、いつも迷う。
ハルカラマツとカラマツソウは見た目は同じなので咲く時期で見分けるというのが定説になっていて、6月に咲くのがハルカラマツで7月になるとカラマツソウ。ではオーバーラップして咲いている場合はどうやって見分けるのか、こうなると私にはさっぱりわかりません(笑)。
ではこの2つとミヤマカラマツとはどうやって見分けるか。
写真を拡大してご覧になるとわかると思いますが、針状の白い花、いや実際には雄しべなのですが、これが根本から先端にかけて"少し"膨らんでいるのに気がつきませんか?
一方、ミヤマカラマツはこの膨らみが大きくまた長さも短いという特徴をもちます。それからもうひとつの違いとして、ハルカラマツとカラマツソウは葉柄から枝分かれする部分になにやら突起のようなもの、これを托葉というのですがこれがあり、ないのがミヤマカラマツ。という分かったような分からないような説明なので、実際には現場を訪れてじっくり観察するしか理解するすべがありません。

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ウマノアシガタ

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ハクサンフウロ
いかにも高原の花といったじつに自然な色合いのこの花は小田代ケ原と戦場ヶ原のどこででも見られます。
どこででも見られるからといって見ないで通り過ぎてしまうような安っぽさはなく、一輪一輪が可憐で緑の草原の中できちんと自己主張しているから魅力なのかも?

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ニッコウキスゲ
ここ数年でめっきり数が増え、問題視されているのがこの花。
小田代ケ原と戦場ヶ原は国立公園特別保護地区に指定されていて、植生の保護に力を注いでいます。特に増えてしまった野生のシカから守るために原全体をネットで囲んでシカが侵入しないようにしたり、マイカーが入れないようにしたりと、関係者の努力は並大抵のことではありません。
その苦労のおかげでシカの食害によって姿を消したと思われる植物が復活し、ここ数年は花の種類も数も往時並みになったと、古くから携わっているパークボランティアが語っています。
しかし、シカの食害とは無関係に、小田代ケ原と戦場ヶ原には元々なかった植物が増え他の植物を脅かすようになったのは問題であり、その典型がニッコウキスゲです。その地になかった植物が見られるようになる原因はいろいろ考えらます。実を食べた鳥がやってきて糞を落とす、風で種が飛んでくる、人の靴に付着した種が別の地に芽を出す、人が植える、人が種を持ち込んで蒔くなどが考えられますが、誰もその現場を見たことがないため原因を特定することができません。
言えることはニッコウキスゲのような繁殖力の強い植物は、一度入ってしまうと手のつけられない勢いで増殖し、他の植物に取って代わるすなわち自然の生態を破壊するということです。
あと数年後には小田代ケ原が黄色いニッコウキスゲで覆われるのは明かで、そうなるとニッコウキスゲ見たさで訪れる観光客が増え、それによってさらに自然が破壊されるという悪循環となりそうです。
国立公園を管理している環境省も暗中模索と行った状態で、方針がはっきりすれば私たちパークボランティアになんらかの協力要請があると思いますが、今のところは手をこまねいている状態。

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木道の上に集まったフタスジチョウとコチャバネセセリ
もちろん植物ではありません(笑)。
動物の糞や死骸に群れをなして集まっているのをよく見かけます。

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アヤメ
初夏の小田代ケ原と戦場ヶ原を象徴する花、アヤメは和名の「文目」の通り白いきれいな模様があるのが特徴です。
この自然な色と見事な形はまさに女王の風格があります。

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アヤメとノハナショウブ
アヤメから少し遅れて咲く同じアヤメ科の植物で、濃い紫色をしているのでこうして並んで咲いていると違いがよく分かります。
模様がないのもアヤメと異なります。

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間もなく咲くノアザミ
小田代ケ原と戦場ヶ原に咲くアザミはいくつかの種類がありますが、違いがはっきりしているから名前の特定も簡単です。
ノアザミは花柄の上にひとつだけ花を咲かせます。花を包んでいる総苞に粘りがあるので触ってみるとおもしろい(蕾にダメージを与えないよう優しくね)。
ノアザミの他にニッコウアザミ、トネアザミというのがあって、ニッコウアザミは花が複数個付き、トネアザミは背丈が1メートル以上もある巨大なアザミで、葉っぱは早くから出ますが、長い時間かけて養分をたっぷり蓄えてから咲くので8月になります。

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ジシバリ
花弁の数がとにかく多く、遠くから見るとタンポポのように見えますがタンポポほど多くはありません。
葉は丸っこく葉柄はツルのように地面を這い、それが地を縛るように見えることから名が付いたようです。

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クマイチゴの実
ひとつの株がこんもりとした小山のように見えるアジサイを想像するとクマイチゴを見つけやすいと思う。
林の中に熊が潜んでいるように茂らしその姿からクマイチゴ、というわけではなく、熊が出没しそうな場所に生えるからというのが正しい由来らしい。
葉は大きく、3~5に分裂しているので見分けはつくと思う。

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クリンユキフデ
九輪雪筆という実に優雅な名を持つこの植物はなるほど命名者のセンスが生きてるな、と思わせます。

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タニギキョウ
まだ蕾ですが咲くとまさしくキキョウ科の植物の特徴であるラッパ型の花になります。
花はとても小さく数ミリ。背丈も小さいのでよほど気をつけて歩かないとわかりません。
小田代ケ原展望台から時計方向に歩くと木道と木道の間にたくさんあります。

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ミヤマタニソバ
三角形をした葉の表面に黒く「へ」の字の模様が入った変わった特徴をもち、タニギキョウと同じく木道と木道の間でよく見かけます。
花は数ミリで葉の大きさとのアンバランスがおもしろい。

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オニシモツケの蕾
小田代ケ原展望台から時計回りに歩くとやがて泉門池に行く分岐に出ますが、その500メートルほど手前にたくさん見ることができます。
とにかく大きいのです。背丈は1メートルを超えるでしょう。背丈も大きければ葉っぱも大きく、それらが「鬼」を連想させるのかも知れません。
しかし、花は結構地味で小さいのですが、いっせいに咲くと綿帽子のように見えます。

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ミヤマイボタの蕾
「深山水蝋」と書くので昔はこの木からロウソクでも作ったのでしょうか?
枝から柄のない葉を出し、先端に小さな花を数個つけます。花は葉と離れて咲くのでよく見えます。

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キクムグラ
見分けの難しい植物の一種で、クルマムグラ、オククルマムグラ、ヨツバムグラなどの仲間があります。
この中でキクムグラはもっとも小さくそして、クルマムグラの葉は6枚なのにたいしてキクムグラは4枚(まれに5枚)。
また、小さな花のすぐ下に苞があるのが特徴ですが、写真ではよくわかりませんね。

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イブキトラノオ
小さな花が集まって穂状になり、それが虎の尾っぽのように見えることから名が付いたようです。
まあ、それは命名者の主観ということになりますが、昔の人はいろんなことを考えたものです。

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イケマ
大きくて長いハート型の葉っぱで、なおかつツル性という特徴をもちます。
葉っぱの形がなにかに似ていると思ったらイモ(ガガイモ科)の仲間でした。

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ノイバラ
小田代ケ原と戦場ヶ原を歩いているとほのかにいい香りを感じることがあります。
その正体がこの花で、その名の通りバラなんですね。どおりでいい香りがすると思った。

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ヤマオダマキ
ハクサンフウロと同じく群れを作らず高原を象徴する孤高の花といった感じがして、私はこの花が好きなんだなぁ。
しかし、決して控え目ではなく、人が歩く足下に咲くといった自己主張も忘れてはいない花でもあります。

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アヤメの群落
パークボランティアの開花調査はいつもだと小田代ケ原の西側を歩いて次に戦場ヶ原へ抜けるのですが、この日は小田代ケ原を一周するという変則的なコースになりました。
小田代ケ原の東側遊歩道すなわち「貴婦人」の裏側はアヤメの群落と化していて、中にこれから咲かすノハナショウブもありました。

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クロイチゴ
熟すと黒い実になりますが、小田代ケ原と戦場ヶ原全体でも数は少なく、このように花が咲いているから見つかるといってもいいくらいです。

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ミヤマウグイスカグラ
えんじ色の花は漏斗状で5月から咲き始め、夏になると真っ赤なグミになります。
この実を食べたウグイスが、あまりのおいしさに踊り出してしまったことから名がついたそうですが、なるほどと思います。

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レンゲツツジ
これもここ数年でシカの食害から復活を果たした植物で、朱色の花は緑の中にあってよく目立ちます。

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バイカウツギ
梅の花を思わせるような白い清楚な花が特徴です。梅の花にたとえた名前の花は他にもたくさんあることから、梅は昔から日本人の心に宿した植物であることがわかります。
「梅」を冠した植物は他にもバイケイソウ、バイカモ、ウメバチソウなどがあります。





まるで7月を思わせるようなさわやかな高原の日差しを背に、毎週木曜日の定例であるパークボランティアの開花調査をおこないました。 
千手ヶ浜ではクリンソウの盛りを迎えて専用バスは混雑するので、きょうはいつもと反対のコース、赤沼から先に戦場ヶ原を歩いてから小田代ケ原へ回るコースにしました。
この時期、例年だと小田代ケ原はアヤメが咲くのですが、先週16日に歩いたときはアヤメはおろかハクサンフウロやヤマオダマキといった初夏の花も見られず寂しい思いをしただけに、今週はそろそろと期待したのですが、、、

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先週あたりから良い具合になってきたワタスゲは今がピークを迎え戦場ヶ原を埋め尽くしています。

 

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青木橋に近づくにしたがって肉眼でも綿帽子がよく見えます。

 

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ワタスゲの中に随所に見られるオレンジ色の花はレンゲツツジ。ワタスゲの白とレンゲツツジの朱色の取り合わせがとても見事です。

 

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別の場所(一番目の写真のワタスゲの近く)のレンゲツツジ。

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ニッコウナツグミ
淡い黄色の花は周りの景色に同化して目立ちませんが、 高原にはこのような控え目な花が似合うかも。

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カンボク
まだ蕾の状態ですが、咲くとあれっ、これはアジサイ? と誰もが間違いそうな独特の花の形をしています。
花は葉の付き、葉は大きな切れ込みが入った特徴的な低木です。
咲き始めた状態のカンボク(大きな白い花は雌しべも雄しべもない飾り花で、その内側にある小さいのが本花)。

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サワフタギ
雄しべが飛び出した5ミリほどの小さな花が密生するのがサワフタギ。樹木は白っぽく、立てに筋がたくさんある低木です。
小田代ケ原と戦場ヶ原ではあまり花を見ることがないだけに、今年はどの木もすべてが花を付けました。
こんな目立たない花が秋になると変身したかのように実に魅力的な実を付けるのですが、今年は期待して良いのかも。

 

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これがサワフタギの実。
この色気、思わず魅入ってしまいます。

 

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アマドコロ
先週は1株しか見つけることができませんでしたがきょうは青木橋近くに10株以上も。

 

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ツマトリソウ

 

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ウマノアシガタ、別名キンポウゲとバイケイソウ
黄色い花がウマノアシガタ。キンポウゲ独特の光沢のある花なのですぐにわかるはず。
その周りを取り囲んでいるのはバイケイソウという毒草で、若芽の頃はオオバギボウシと似ていることから山菜狩りの人がよく中毒を起こすことで知られています。

 

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ミヤマニガイチゴ
花の輪郭が少しゆがんでいるのが特徴で、赤く熟した実は食べられるそうですが名前の通り苦いそうな。

 

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ハルカラマツ
花が針状になっていることからカラマツの葉にたとえ、ハルカラマツと名付けられています。

 

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クマイチゴ
小田代ケ原の西側歩道で密生しているのを見かけます。
熊が好んで食べるからなのか、熊が出そうな場所に生育するからなのかよくわかりませんが、私には密生したその姿がずんぐりしていて熊に似ているようにも見えます。

 

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クリンユキフデ
ややハートに近い葉を突き抜けるようにして柄を出し、先端に筆のような小さな花の集まりを付けることから名が付いていますが、独特の形をしているので見つけるのは容易。

 

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最後に、「貴婦人」を

 

先週に続いてきょうも期待したアヤメは見られず寂しい思いをしましたが、実は戦場ヶ原の湯川沿いに5株ほど咲いていました。
写真を撮らなかったのはどうせ小田代ケ原で見られるからと高をくくっていたからでした。今思えば残念なことをしてしまった(笑)。

先週は小田代ケ原と戦場ヶ原を歩いたので今週は湯元へ行き、湯ノ湖に咲いている花を観察。この時期、花の種類は湯ノ湖の方が多く圧倒されます。
まずはとてもきれいな湖の景色から。

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先週あたりからトウゴクミツバツツジが見頃を迎え、今週は遅いかなと思いきや、まだ十分咲いていて見応えがあります。

 

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ベニサラサドウダン
この何とも言えない落ち着いた色気。自然種だからこその彩りです。

 

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シロバナノヘビイチゴ
花の後は赤い実がなり、蛇が好んで食べるとの言い伝えがありますが、人が食べても美味しいという話を聞きます。

 

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ユモトマムシグサ
湯ノ湖の周囲によく見られるサトイモ科の花で日光湯元で発見されたのでこの名が付いたそうです。輪生した葉の上に花が付くのが特徴で、湯元にはこれに似た花でヒロハテンナンショウがあり、花の付き方が逆で葉の下に付くので見分けます。

 

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レンゲツツジ
朱色で大型の花を咲かし、遠くからでもよく目立ちます。戦場ヶ原では原全体に咲きますが湯ノ湖では兎島の湿地帯で見られるだけ。

 

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オオバタネツケバナ
これも湿地帯特有の花で、里では水に浸した稲の種が芽を出すころに咲く花であることから名がついたそうです。

 

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イチヨウラン
地面に張り付いたように見える1枚の葉の脇から20センチほどの柄を出し、ひとつだけ花をつけます。日光では1カ所ここ湯ノ湖に自生する貴重な花です。

 

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クサボケ
里でもよく見るオレンジ色のきれいな花です。名前の一部にクサとありますがれっきとした樹木です。

 

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葉っぱだけだとシロバナノヘビイチゴと見分けがつきませんが、これはミツバツチグリといって奥日光のどこにでもある普通の花です。

 

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ハウチワカエデの咲き終わった実
パークボランティアの仕事で毎週奥日光へ花の観察のために通っていますが、1週おきに小田代ケ原と湯元を交互に歩くため、花が咲いている時を逃してしまい、このように実だけと対面することもあります。

 

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ニワトコ
とても地味なので花としての魅力には今ひとつ欠けますが、湯ノ湖の春を象徴する花ではあります。

 

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ウリハダカエデ
カエデの種類の花は樹木の高さと葉の大きさの割にいたって地味であまり目立ちません。ただしウリハダカエデは葉の間から10センチほどの花をたくさん付けた花序をだし、葉の下に垂れ下がるので注意すれば気がつきます。
それよりは樹皮がスイカの表面の柄ととそっくりなのが特徴です。木の名にもなっていることだし。

 

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オオツリバナ
その名の通り花がつり下がって咲くことから名がついていますが、花そのものは地味で見落としやすいと言えます。
仲間にヒロハツリバナがあって混同しやすいのですが、ヒロハツリバナの花が4弁なのにたいしてこの花は4弁と5弁が混在しているので見分けられます。

 

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コヨウラクツツジ
まるで果物の実のようで美味しそうと覚えておくといいかもしれません。

 

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セントウソウ
奥日光全域に生えていますが、花はまったく同じでイワセントウソウというのもあります。
違いはイワセントウソウの葉が細長いのにたいしてこれはニンジンの葉のよう。

 

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シウリザクラの蕾
私が次回、湯ノ湖を歩く頃(たぶん下旬)には花が咲き終わってしまうであろうと思い、蕾の写真を掲載しておくことにします。
サクラと聞けばソメイヨシノに代表されるピンクの大柄の花を想像するかもしれないが、山のサクラはいろいろ。シウリザクラは写真でわかるとおり穂状に小さな花をたくさん咲かせます。そして咲き終わると地面が真っ白になるほど落ちた花で埋め尽くされます。

 

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アズマシャクナゲ
言わずと知れた湯ノ湖を代表する花です。例年だともうとっくに終わっているはずですが、寒さが続いたために6月半ばというのに見頃です。湖を背景に撮ると素人でも作品になります。

 

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コミヤマカタバミ
小田代ケ原と戦場ヶ原にも咲くコミヤマカタバミはどちらかというと口をすぼめたままで終わってしまうのですが、きょうは全開サービス。おかげで花弁にある模様まではっきり撮れました。

 

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サラサドウダン
前で紹介したベニサラサドウダンとはまったく同じ形の蕾、花となるが色が「ベニ」ではないことが異なります。

 

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オオバミネカエデ
花だけを見るとウリハダカエデとそっくりだが花の付き方が穂状ではないということが異なっている。

 

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マイヅルソウ
これも奥日光全域で見られる花であるが、湯ノ湖で見るのはひっそりと控えめで趣が異なるのがよい。

 

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タケシマラン
葉は横に広がりその下に小さな花を咲かせるが、だいたいは日陰にあり実に控えめである。それ故、この花のファンは多い、って私だけかも(笑)。

 

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ツバメオモト
湯川沿いの1カ所だけにあった(今でも)が、実は湯ノ湖にもあったとは。
遊歩道から湖を見下ろす位置にあり、普段私がみるのとは別の位置であることから気がつかなかっただけに新鮮であった。

 

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ヒロハテンナンショウ
写真だとなんだユモトマムシグサじゃないかと思われるが、花の位置はまったく違うので文句なしのヒロハテンナンショウ。国民休暇村の脇に大群落を形成している。

 

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オニルリソウ
ヒロハテンナンショウの近くに一株だけというのが貴重なのかどうかもわからないが、とにかく奥日光でここだけに咲く花です。

 

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クルマバツクバネソウ
8枚からなる輪生の葉の真ん中から柄を出し、先端に葉と間違ってしまいそうな4枚の萼と雄しべという独特の並び。これも奥日光では貴重種といえます。

約1年ぶりとなる奥日光の花の情報をお届けできる季節となりました。
今年は寒さが長引いて全体的に開花が遅れ気味で、本格的には6月末から7月にかけてが見頃になりそう。
この日は小田代ケ原展望台から歩き始め、戦場ヶ原を抜けて赤沼へ戻るコース(本記事では奥日光と総称します)を歩きました。

ここで紹介している花が咲いている場所をグーグルマップで見ることができます。
http://ippo.jp/nature/flower/100603odashiro/100603odashiro.htm

ツボスミレ
ツボスミレ
奥日光でよく見られる背丈10センチほどの小さなスミレで唇弁に薄紫の筋状の模様があります。

ワチガイソウ
ワチガイソウ
5枚の星形に並んだ花弁が特徴。

ズダヤクシュ
ズダヤクシュ
和名だと喘息薬種と書く、喘息に効く薬草だそうです。花期が長いので6月いっぱい見られそうです。

セントウソウ
セントウソウ
ニンジンに似た葉の先に柄を伸ばし、小さな花をたくさんつけます。

クリンユキフデ
クリンユキフデ
九輪雪筆という華麗な和名を持つこの花は、葉に抱かれるようにして柄を伸ばし、その先端に筆先のような穂状の花をつけます。

タチツボスミレ
タチツボスミレ
奥日光はスミレの仲間がたくさんありますが、ツボスミレにたいしてこれはタチツボスミレ。
立坪菫(だったかな?)と書き、建築で使う墨坪を立てたような形に似ていることが語源となっているそうです。

ミヤマウグイスカグラ
ミヤマウグイスカグラ
深山鶯神楽という和名をもち、薄赤いラッパ状の花を咲かします。群生することはありませんが、コース状に10数カ所見られます。
さて、和名から想像してこの花の語源は?

フデリンドウ
フデリンドウ
背丈5センチほどの細い柄に2・3ヶのラッパ状の花をつけます。
その花が筆先に似ているからこの名がついたものと思いますが、その色といい小ささといい、可憐で飽きない花です。

キジムシロ
キジムシロ
地に這うようにして広がる葉を、雉が座る筵にたとえて名がついたそうです。
やや光沢を帯びた5弁からなる黄色の花は、やはり似た葉をもつミツバツチグリと見分けがつきませんが、葉の数と葉の広がり方で違いがわかります。

コミヤマカタバミ
コミヤマカタバミ
葉だけ見るとクローバーに似ていますが、まさか標高1400メートルの高原に野原に咲くクローバーなどあるはずがありません。そういえば葉の形がきれいなハート型をしているし、花もまったく違ってクローバーのように野性味はなく、可憐そのもの。

ズミ
ズミ
奥日光の乾燥化に拍車をかけているという評価をうけているのがこのズミ。乾燥化に伴ってズミが増えてきているのか、その因果関係ははっきりしませんが、たしかに全体の景観を損ねているのは間違いないし、花の美しさを除けばあまり好きな植物ではない、というのが個人的な評価です。

ワタスゲ
ワタスゲ
戦場ヶ原の木道の東側に広がる草原一面に直径1センチほどの白い綿状のものが風に揺れているのを見ることがあります。この数年で数が増え、白い絨毯を敷き詰めたように見えるほどになりました。

クロミノウグイスカグラ
クロミノウグイスカグラ
上で紹介したミヤマウグイスカグラが赤い実をつけるのにたいして、こちらは黒い実をつけることから名がつきましたが、別名ハスカップですが、奥日光の高原で咲く花としてはハスカップよりはクロミノウグイスカグラの方がよく似合います。
4・5年前にはこの花が咲いているだけで話題になったものですが、シカによる食害から守られたおかげで数はぐんと増え、いまでは木道に沿って見られるまでになりました。

谷地坊主
谷地坊主
花が咲いているわけではありませんが、話題のネタとして提供。
河童が池から頭だけのぞかしたようなこの奇妙なものはスゲの集まりなのです。なぜこのような形を作るのかはわかりませんが、この時期は新しい芽が出て古いスゲが帽子をかぶったようになります。
写真は戦場ヶ原の谷地坊主ですが、光徳沼にもたくさんあります。

さて来週はどんな花が見られるか、楽しみです。

花が終わった小田代ケ原では枯れる少し前、植物の葉が木々の葉と同じように色づきます。
ハクサンフウロやホザキシモツケなど小田代ケ原に群落する植物は、葉にそれぞれ独特の色がつき、全体で見るとまるで自然のグラデーションのような模様を描き、これを草紅葉と称していますが、9月半ばから下旬にかけて実にきれいな模様となります。

先週木曜日(8月27日)に訪れた折、貴婦人の手前が薄茶色に色づき、早くも草紅葉が見られました。今年は天候が不順で秋の訪れが早いのかも。

小田代ケ原の草紅葉あの色はもしかすると咲き終わったホザキシモツケかも知れない。

ツユの最中でも奥日光は青空。太平洋から移動してくる湿った空気は標高2千メートル以上の山々に遮られるため、下界が雨でもいろは坂を上ってみるとカラッと晴れ渡っている日が多く、これが奥日光のいいところ(雨でダメもと)。そしてさわやかな陽光の下、小田代ケ原や戦場ヶ原を歩くとこれから紹介する初夏の花たちに出合うことができます。
ただし漠然と歩いていてはお目当ての花はなかなか見つからないもので、心の中で○○○と念じながら歩くのをお勧めします。

 林間

赤沼から小田代ケ原まで約40分の林間歩きです。
初夏の林間はミズナラやカラマツの葉が出そろい、緑のシャワーの下を歩いている感じ。

 貴婦人  小田代ケ原のシンボルとして人気がある「貴婦人」。樹齢は70年以上というからシラカンバとしては長寿です。といっても樹医さんのお世話になっているその効果もあるんですが。
この原の中に100種類以上もの花が生育していて、8月いっぱいまでなんらかの花が必ず咲いています。
 レンゲツツジ  レンゲツツジ
草原の緑の中にあって、オレンジ色の花が点在していたら間違いなくこの花です。
ここ数年でずいぶん増えました。
 アキカラマツ ミヤマカラマツ
 針状になった白い一本一本が花。これをカラマツの葉に見立ててカラマツソウという名が付いたのですが、カラマツソウにもいろんな種類があって、それぞれ微妙に違うんですね。
写真はミヤマカラマツといい、花(一本の)は付け根から上に向かって太くなっているのが特徴。もうひとつは構成パーツのひとつである托葉がないことで見分けます。
 ハクサンフウロ  ハクサンフウロ
小田代ケ原と戦場ヶ原に広く分布していますが決して群れることはなく、孤高の花といった感じ。
 アヤメ  アヤメ
気品のある色、形から小田代ケ原の女王といっても決して褒めすぎではない、小田代ケ原を代表する初夏の花です。
 イブキトラノオ  イブキトラノオ
イブキとは滋賀県と岐阜県境にある伊吹山のこと。トラノオは虎の尾と書きます。
小さな花がたくさん集まって穂状になりますが、これを虎の尾に見立てたのでしょうね。風に吹かれてゆらゆらと揺れ動く花はなるほど虎が自分の尾を振るのに似ています。
 ウマノアシガタ   ウマノアシガタなどと奇妙な名前がついていますが、別名のキンポウゲといったほうがわかりやすいか。
黄色い花がたくさんある中で、これは背丈20~30センチと高く、花に強い光沢があるので目立ちます。
 バイカモ  バイカモ
梅花藻と書きます。水中でゆらゆら揺れながら道行く人を楽しませてくれます。
青木橋の下を流れる湯川で見られますが、この時期は水が澄んでいるのですぐに見つかります。
 カンボク  カンボク
ガクアジサイと同じように小さな花を囲むようにして雌しべも雄しべもない5弁の花(装飾花)が先に開き、やや間を置いてから本花を咲かせます。
本花は小さくて目立たないため、大きな装飾花によって虫に見つけてもらうようにしているんですね。これも生活の知恵?
 ミヤマウツボグサ  ミヤマウツボグサ
ウツボと聞くと海に生息しているあの不気味な魚を想像してしまいますが、和名は「靫草」。靫とは弓矢を入れるために背中に背負う筒のことを指しますが、イメージ沸きますか?
 サワフタギ  サワフタギ
1センチほどの小さな目立たない花ですが秋になるとルビーのようなきれいな実をつけます。楽しみ楽しみ。
 サギスゲ   サギスゲ
ワタスゲと入れ替わるようにして実をつけますが、遠くからでは見分けがつかないほどよく似ています。
スゲの仲間なんだから当たり前といえば当たり前ですね。
 アマドコロ   ユリ科のアマドコロ
花が葉の下に付くため急いでいるときなど気がつかないまま通りすぎでしまいます。その上、全体的に数が少ないので注意深く探さないと見つかりません。
 湯川   この景色。ゆったり流れる湯川を眺めていると時が経つのを忘れるくらい気持ちが安らぎます。
川のあちこちに枯れ木が横たわっていますが、人の通行の妨げにならない限り自然のままにしておくのが国立公園のルールとなっていて、それもまたいい感じ。
 ショウキラン   湯元温泉で見つけたショウキラン。
県によっては
絶滅危惧種に指定されている貴重な植物です。根を持たない腐生植物なので採取するとその場で死んでしまいます。盗掘されないことを祈るばかり。
 ヤマオダマキ   これも湯元温泉で見つけたヤマオダマキ。
7月になると小田代ケ原でよく見るのですが、湯元は小田代ケ原よりも標高が高いのに咲くのが早いというのは温泉地という場所柄なんでしょうかね。
なにかこう、うつむいて咲いているで心配してつい覗き込みたくなるような花です。


ここに紹介した花は全体のごく一部です。5月から8月まで300種類もの花が次々に咲くので、いつ訪れても必ず見ることができます。

6月から続けてきた奥日光の花の情報も終わりに近づきました。とはいっても花が咲き終わったわけではなく、私がこれから仕事で忙しくなるために、足繁く通えなくなってしまうというのが理由です。花は8月いっぱいまで見ることができるので、読者の皆様においては機会があったら是非奥日光までお越しください。

というわけで、24日(木)の状況をお知らせします。小田代ケ原と戦場ヶ原を廻ったところ、咲いている花の数は50種類以上。6月に比べて大柄で色も目立つので、訪れる人の目を楽しませてくれることでしょう。

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アヤメに続き小田代ケ原を代表する花と言えばこれ、ノハナショウブです。アヤメほどの派手さはありませんが、風格は十分。

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茶色の距(きょ)に包まれ、薄黄色の花を下向きにつけるヤマオダマキ。小田代ケ原全域で見ることができます。

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薄紫から濃い紫まで色とりどりのハクサンフウロ。草原の中で風に吹かれている様はとてもいいですよ。

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小さな花がたくさん集まって10~15センチほどの穂を作るクガイソウ。淡い紫色が何とも言えない色香を出しています。

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林の奥日光にひっそり佇むクルマユリ。葉の形から名前が想像できますね。

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ニッコウアザミ。ノアザミと比べると花の数が多いのが特徴です。

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こちらはノアザミ。もうピークは過ぎましたが、ところどころに見られます。ニッコウアザミとの違いがわかりますか?

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小田代ケ原と戦場ヶ原をピンクの花に染め上げるホザキシモツケ。

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葉の下に釣り下がって咲くので見落とすこともある、キツリフネ。

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これほど奇妙な名前も珍しい。が、茎を触ってみると名前の由来がよくわかります。アキノウナギツカミ。

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昔は植物を実用によく使ったそうで、これは採取した乳茸(チッタケともチチタケともチダケとも言う)というキノコを持ち帰るのに使ったと言われるチダケサシ(乳茸刺)。どうやって持ち帰ったのでしょう?

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花と全体とのミスマッチはよくありますが、これなどその最たるもの。花は純白で可憐ですが、、、葉っぱがねぇ。

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おぉ! 幻滅。なんて言わないでね。これでも立派な植物なんですから。しかも、虫を捕まえて食ってしまうという、植物らしからぬ食生活をしているからエライ。
実はこれ食虫植物の代表格のモウセンゴケ。漢字で書くと毛氈苔、たしかに群生すると敷物を敷いた様。

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一転してこちらはうつむき加減、遠慮がちに咲く姿がとても愛らしい、コバギボウシ。 色は実際にはもっと濃い紫でとてもきれい。

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一時はシカによる食害で全滅したかと思われたミズチドリです。シカ柵などで食害を防止したおかげで復活しましたが、それでも数は少なく、保護の手を休めると消滅してしまうでしょう。

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トモエソウ。日本の伝統的な文様である「巴」に似た形の花であることから名が付いていますが、花にもいろいろあるものです。

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これも変わった花のひとつ。花が針状で、それが落葉松の葉に似ているからカラマツソウ。これよりも少し早い時期に咲くのがハルカラマツ。

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薄暗い林の中に咲く高さ1メートルほどの葉のない植物。なんだか不気味ですが、花はいたってきれい。腐生植物のオニノヤガラ。

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ヤブジラミ。花後の実に細かいとげとげがあり、人の身体にひっつくのを虱に例えて名が付いたのですが、あまりにも可哀想な命名ではないか。

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小田代ケ原と戦場ヶ原全域に分布するイブキトラノオ。いかめしいなまえですが、漢字で書くと伊吹虎尾。虎の尾っぽのように太く、ふかふかしていることから名が付いたそうな。伊吹とは地名。

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ホタルブクロ。名の由来は諸説様々で、蛍が好んで中に入るとか、捕まえた蛍をこの中に入れて提灯にしたとか、形が提灯の古名である火垂に似ているとか、私は二番目の「捕まえた蛍をこの中に入れて提灯にした」という節が冗談っぽくていい。

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1本の茎に小さな花をたくさん付け、その花を近くで見ると翼を広げた鷺が飛んでいるようにみえるのが名の由来。たしかによく見ると翼を広げて飛んでいるように見えるから不思議。オオヤマサギソウ。

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今一番見応えのあるのがこれ、ホザキシモツケです。背丈1メートルほどでピンクの小さな花を穂状につけ、小田代ケ原と戦場ヶ原一面に明るさを灯しています。花が終わるとドライフラワーとなって冬を越します。

 

7月に入り奥日光の花が最盛期を迎えています。
本日(3日)は小田代ケ原と戦場ヶ原を歩きましたが、確認した花は30数種類も。
アヤメやハクサンフウロ、ヤマオダマキが咲きだし、来週あたりはノハナショウブ、その次の週にはアザミやテガタチドリ、ミズチドリが咲くことでしょう。

 080703-012.jpg   キジムシロ
 080703-013.jpg  小田代ケ原の女王、アヤメ。
これが咲き出すと小田代ケ原がパッと賑わいます。
小田代ケ原展望台の先に群生している。
 080703-040.jpg  大きな葉っぱの割に小さく可憐な花をつけるクマイチゴ。日陰を好み、小田代ケ原西のカラマツ林だけに生育しています。
 080703-048.jpg  食べるナスに似た小さな実を付けるコナスビ。
小田代ケ原の木道にあります。
 080703-050.jpg  大柄なのに薄い黄色の可憐な花をつけるヤマオダマキ。
 080703-070.jpg  「現の証拠」という奇妙な和名をもつゲンノショウコ。
 080703-074.jpg  アマドコロかナルコユリか、なんとも特定しがたいが、葉の特徴からアマドコロと勝手に特定。
 080703-077.jpg  タニギキョウ
 080703-087.jpg  小田代ケ原一帯に分布しているウマノアシガタ。開花時期は長く、もう3週間ほど見ている。
 080703-092.jpg  真綿のようにふかふかのイブキトラノオ。
 080703-099.jpg  薄い紫から濃い紫まで、色の違いが楽しめるハクサンフウロ。
 080703-111.jpg  装飾花のカンボク。
 080703-114.jpg  バイカモ。ピンボケ写真に見えますが実は水中で咲いているためにこの程度にしか見えません。
 080703-127.jpg  マユミ
 080703-134.jpg  ミヤマウツボグサ
 080703-136.jpg  サワフタギ
 080703-138.jpg  戦場ヶ原のワタスゲとレンゲツツジ
 080703-151.jpg

湿地を好む ツルコケモモ。
背が低く、花柄の下に提灯のようにぶら下がって咲くため、このような角度で見るためには目からカメラを離し、勘で撮影するしかありません。これはたくさん撮った写真の中で焦点があった数少ない1枚。

 080703-155.jpg  サギスゲ。遠くから眺めるとワタスゲと見分けが付きませんが、近くで見るとワタスゲが丸い綿帽子なのに対して、サギスゲの綿はずいぶん長いのが特徴。
 080703-163.jpg  美味しそうに実ったグミ。ミヤマウグイスカグラです。
 080703-178.jpg  ミヤマザクラのサクランボ。
 080703-169.jpg  緑が濃くなり、見応えが増した湯川です。


ひと頃の初夏の気候から再び梅雨に戻り、植物にとっては成長を促進する水分となったはず。
2週間ぶりに訪れた湯ノ湖は、咲いている花の種類もずいぶん変わり、今年初対面となる花が増えました。

 080626-008.JPG  コバノイチヤクソウ
 080626-016.JPG  ノリウツギ
 080626-025.JPG  ニシキギ
 080626-031.JPG  ゴゼンタチバナ
 080626-037.JPG  レンゲツツジ
 080626-040.JPG  ツルコケモモ
 080626-046.JPG  ミヤマシグレ
 080626-047.JPG  フウリンウメモドキ
 080626-051.JPG  ノリウツギ
 080626-054.JPG

 ノアザミ



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